概要
アークビートルとは、
コミックボンボンの読者参加企画「X計画」にて生まれたヘラクレスオオカブト型メダロット。
赤い機体色に両腕、両足の三本の銃口、何より頭部と胸部から前方に伸びる長い角と従来のKBT型とは大きく印象の異なるデザインをしている。
特に二本の角の間から強力なビームを放つ頭部パーツ「プロミネンス」は本機を象徴する武装でもある。
誕生経緯の関係か対になるKWG型が存在せず、結果としてこの機体の分KBT型のほうが一体多くなる。
…ところが、メダロット8のDLCの追加イベント2において、ティレルビートルの試作機という設定のティタンビートルが登場し、さらに追加イベント6において漫画版のメダロット3に登場したKWG型マケットのゲームへの参戦が発表されたため、はじめてKWG型の数がKBT型を上まわることとなった。
漫画版
メダロッターりんたろう!R
イッキのメタビーに敗北し頭部パーツを失ったカンタロスの強化プランとしてりんたろう達ダメロット部が各々のコンセプト案を出し合い、それらを基にメダロット社が開発した機体。
しかしながらこれらのコンセプトは「機動力と両立するために部位を絞っての装甲増加」「機動力の確保のために脚部を軽量化」「両腕にライフルを増設しての攻撃力強化」「かっこいい角を付ける」とバラバラなものであり、それらのコンセプトを強引に実現させた結果極めて癖の強いピーキーな機体となってしまい、特に前方に伸びた角は重量バランスを大きく崩してしまう結果となった。
カンタロス自身この機体に振り回されてばっかりでいたが、しだいに成長し、その高いポテンシャルを存分に引き出せるようになって行く。
ちなみにラッキースケベ要因でもある。
漫画版メダロット2、メダロット3
上記同様、りんたろうのカンタロスがアークビートルの姿で出演している。
ゲーム版
複数の作品に登場するが、性能は時代ごとに変化している。
また、「一見最強に見えて実際のところプレイしていくと他のパーツに株を奪われがち」ということが初登場から多い。
メダロットR
初登場作品で使用者はヒカル。
頭部のプロミネンスの使用回数はなんと4回であり、並のメダロットであれば一撃で沈めるその威力もこの時点からすでに健在。その他の性能も合計300というトップクラスの装甲をはじめ欠点らしい欠点の無い超高性能なバランスブレイカーだった。
(実際のところRの戦闘バランスは「ねらいうち」と「がむしゃら」が完全にイカレている狂ったバランスなので「うつ」であるこの機体は相対的に弱い部類に入る。とはいえこれはRのバランスが崩壊しているが故の結果であり、今作以外ならほぼ最強パーツだっただろう。)
難点としてはパーツコレクションを利用しない限りは入手の機会がゲーム中に1回しかない。
メダロット3
ナンバリング作品では初登場。アニメ版通り怪盗レトルトが3体使用。
プロミネンスの回数は1回に減らされたが、それでも並のメダロットは一撃で沈める高火力は健在。成功もかなり高い。
また、両腕には貫通効果も付加されており、全体的に驚異的な火力を誇る。
Rほどではないが本作でもトップクラスの重装甲で、耐久力も抜群。
ただし重武装な分動きは鈍く、推進や機動、充填や放熱等はメタビーに劣る。
それに加え、入手こそ面倒くさいもののほぼ同威力かつ二発撃てるメダサンのコロナビームが存在するため、本作でも最強のパーツというわけでもない。
本作では入手の機会は2回ある。
メダロット4
こちらではりんたろうが使用し、カンタロスの僚機として登場(メダリンクでのみアークビートルをリーダー機として使用)。レトルトは後継機のアークビートルDを使用する。
性能は前作と据え置きだが、プロミネンスと同威力で2発撃てるサムライのサムライブラストの復刻参戦によって一気に地位を脅かされることになる。
ただしあちらは「ねらいうち」でこちらは「うつ」と行動が違う上、装甲と成功はこちらが勝っているため完全下位互換ではない。…ねらいうちには回避ができなくなるがクリティカルが出やすい特性がありダメージが跳ね上がる為ほぼ下位互換だが。
本作ではりんたろうと何度でもロボトルできるので、1回のプレイで全パーツを揃えられる。
メダロットNavi
クリア後に登場するレトルトが使用するが、1周につき1度しか入手するチャンスがない。
プロミネンスの威力こそ健在なものの、それ以外の性能がヒカルが使用するめたびーと装甲が同じ以外は下回っており、両腕には貫通効果も無いのではっきり言って弱い。
どうやら本体のパワーを抑える為の枷だった様だ。
しかし、クワガタバージョンではろくしょうがこれを着込んでいる事になるのだがあまりにも手加減が過ぎるのでは…?
メダロットG
累計ロボトル300回、パーツ総数80種、通信対戦20回で出現するレトルトが使用。
ネットワーク対戦がない時代なので、プレイヤーの少ないGでの通信対戦はかなり厳しい。
全体的に高レベルでバランスよくまとまっている為、入手の為に倒すのもまた困難。
メダロットDS
使用者はレトルトだが、こちらは前述の漫画版Rの設定を反映したのか機動力が高く防御力が低いという変則的な性能を持つ。
また、両腕は貫通しなくなった。
プロミネンスは相変わらず1回しか使えないが威力は本作最強で、更に本作のビームでは唯一の貫通特性持ち。モーションも専用の物。
相手全体に射撃を浴びせるメダフォース「ソニックショット」との組み合わせが極めて強力。
本作以降、脚部パーツの名称が「ファイヤワーク」から「ファイアワーク」に変更されている。
メダロット7
ヒカル及びイッキが使用。
ヒカルは正体を晒した状態で3体、イッキは「X」を名乗っているときに1体使用。
頭部が「ハイパービーム」、右腕が「ヘビーライフル」、左腕が「メガガトリング」と行動が一新されており、元々高威力だがチャージゲージに応じて更に威力が上がるという高火力機体に。特にフルチャージで放つプロミネンスの威力は圧巻。
一方でDSよりさらにピーキーな性能になっており、それなりの充填の割に冷却が壊滅的であり、攻撃後の隙が大きい。まさにやられる前にやれという機体になっている。
また、高機動であるものの装甲はDSよりも更に紙となってしまった。
メダロットDUAL
カブトver.でのブリュレが使用。クワガタver.ではグリード。
紙装甲であることに加え、武装がハイパーレーザー、ヘビーライフル、メガガトリングといずれも使用時に足が止まってしまうため繊細な立ち回りが要求されるが、それと引き換えに余りある大火力を誇る機体。
DLCのヒカルが使用するアナザーVer.は彩度の低いカラーリングで、火力と引き換えに
充填と冷却が改善されて回転率が向上しており、バランス型に調整されている。
メダロット8
怪盗ジルの使用機体であり、なんとティレルビートルとタッグを組んで登場する。
DLCでは後継機であるアークビートルダッシュと共に、ティレルビートルの前身であるティタンビートルが登場する為、対となるKBTとKWGがゲーム内で出揃う事となった。
高火力は健在だが7に輪をかけて防御面に難のある性能となっており、回避面も低下している。
本作でもプロミネンスは専用のアニメーションを持ち、更に純正一式で使用した場合は更なる特殊アニメーションが存在するという特別仕様。
メダロット9
メダロット通信での配信機体。装甲の低さを回避性能が高まる脚部特性「ブレイクネック」で
補うパーツ構成だが、仕様の変更により両腕パーツ使用後は回避不可。このため
純正での使用が非常に困難となった。同時配信される「充填冷却変更」メダリアは必須。
メダロットガールズミッション
BOSS兼バディである、綾野くるみが使用。
BOSSとして登場する際は凄まじいプラス補正を纏っており、
ティンペットパンチですら、目に見えてゲージが削られる。
その強力なプラス補正が最強のプロミネンスに上乗せされているという理不尽を具現化した存在。
メダロットS
快盗レトルトのメダロットとして登場。シナリオでは彼のアークビートルをゲストとして使用できる。サービス開始当初はプレイアブル未実装だったが、サービス開始程なくしていきなり限定ガチャのメダロットとして登場。プロミネンスは1回になったが、その威力は最大強化で驚異の2068、ここに更にチャージゲージ次第で威力2倍に貫通がつく。並のメダロットはおろか高難易度の相手ですら1撃を狙えるとんでもない威力を誇る。左右の腕もそれぞれ「パワーライフル」「メガガトリング」であり、素の威力も高めなので脚部が無事な開幕から高威力の弾丸を叩き込むことができる。特に今作ではランク☆5のパワーライフルには貫通特性が付与されるので開幕イグニッションで頭部貫通、そのまま機能停止なんてこともある。
弱点は脚部やゲージに依存するパーツ性能と射撃ガードに弱い事。充填冷却は低くはないが、装甲はあまり高くない。
総じてピーキーさ自体は変わらないが、使いやすい性能に調整されて纏まっており、他のメダロットやパーツで十分フォローが効く。強力な人気機体なだけあって、フレンド機体にして愛用する人も多かった。
だが、パワーライフルの特性自体が強すぎた為か、現在では全てのパワーライフルに冷却中の防御不能が追加。これによりアークビートルは全てのパーツ行動で防御も回避も不能となり、純正機体だと行動後の被弾時には必ずクリティカルヒットを受けて撃墜されてしまう様になった。
その為、純正での運用には防御役による介護が不可欠となったのだが、現環境ではデストロイによって防御パーツ全般がナーフされているような状態であり、充分な介護を受けるのは難しくなってしまっている。
実質、純正では環境に着いていく事が出来なくなってしまった為、公式動画のコメントではナーフビートルと揶揄する人もいる等、現在ではパワーライフル弱体化の代名詞として扱われている。追い討ちをかける様にプロミネンスを超える高性能パーツを持つボス機体も次々とプレイアブル化され、火力の高さという長所も埋もれていく事になってしまった。
唯一のデストロイ対策と成りうるメダチェンジが実装された為、防御型のメダチェンジ機体によってデストロイ対策がなされる様になれば、純正アークビートルが再び日の目を見る機会は訪れると見られるが、今のところ防御型メダチェンジ機体実装の目処はたっていない。
逆風が続いている状況ではあるが、それでもアークビートルを純正でフレンド機体に置きメダリーグに参戦させるユーザーは未だ多く、どれだけ弱体化されようとも本機体を愛するユーザーの想いには陰りがない事が見てとれる。
アニメ版
メダロット
全国ロボトルランキング1位の謎のメダロッター「宇宙メダロッターX」の相棒。
その実力は非常に高く、ロボロボ団の高性能メダロット3体を同時に相手をしても圧倒してしまうほどで、メタビーの攻撃もまともに受け付けない。
目玉装備のプロミネンスももちろん健在であり、威力もさることながら攻撃範囲も凄まじく、一撃で複数のメダロットを機能停止に追い込んでいる。これを受けて耐えられたメダロットは「ジャイアントエンペラー」という規格外の一体を除いて存在しない。彼自身もレアメダルのためメダフォースも使用可能。
両腕の銃口から発射されるのはどう見ても実弾ではなくビームであったりする。
感情表現が多彩な本作のメダロット達において全く無口で、感情表現らしいものもほとんど見られないが……
以下ネタバレ
実はかつてヒカルの愛機だった「メタビー」であり、8年前のロボトル世界大会においてレアメダル同士の共鳴による「魔の十日間」を引き起こす原因となってしまう。
この共鳴によって世界中のカブトメダルが暴走、大惨事となり、これを止めるためにヒカルは相棒のメダルを破壊せざるを得なくなってしまう。
この決断に要した時間が十日間であり、その間中メダロットたちは暴走を続けていたため、「魔の十日間」と呼ばれることとなった。
当時のメダルが修復されたものが本機のメダルであるが、それ故にかつての記憶を失い、しゃべることも出来なくなってしまっている。