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ラクレス・ハスティー

らくれすはすてぃー

ラクレス・ハスティー (RCULES HUSTY) とは、『王様戦隊キングオージャー』の登場人物。シュゴッダム国王。
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民は道具。私が国だ (第1話)

「忠実に変えてしまえば良い」 (第4話)


演:矢野聖人藤井優(少年期)


概要編集

チキューの五大国の一つ、シュゴッダムの国王


その方針からギラを含めた王様戦隊バグナラクに続く第三勢力に就く存在。


人物編集

表向きは世界の平和を願うカリスマある為政者で、国民からの信頼も篤い。

しかしその実態は「真の平和は絶対的な力によってもたらされる」とする覇道思想を持ち、バグナラクの復活に乗じた他国への侵略さえも厭わない傲慢な独裁者。その様子は、各々のやり方で国民を大切にする他国とは一線を画する。


これまでは表面上は民思いな王を装っていたようで、王国の兵が国民に対して王命の下に急な追加徴税を行おうとした際には「ラクレス様がそんなことを言うはずがない」と驚かれていた他、ギラも本人に直接会うまでは、ラクレスに関して特段の悪感情は持っていなかった。

故にやってもいない事を勝手に自分の手柄にしたりギラに色んな誤解や濡れ衣が発生しているにも拘わらず本人含めて誰一人それについて弁明や公表すらしないのも、仮にそれをしたところでラクレスを支持する民衆は信じないと理解しているからなのだろう。


ただ、対話する機会の多かった各国の王達(特にヤンマ)にはその傲慢さが漏れ出ていたらしく、第1話の時点でとっくに信用されず警戒されていた節があった。


ラクレス王の秘密第1話の冒頭のナレーションで「後に『シュゴッダム史上最悪の王』と呼ばれた」と語られている。


その傲慢さを見せるのは自分と同じ立場・目線に立つ者等、及びその場に居合わせる側近や配下ぐらいであり、道具扱いの国民達相手ではそうした醜悪さやボロを絶対出さない腹芸も体得している。

そして、そうした行動の積み重ねで得た表向きの国民との信頼関係が、逆説的に彼へ刃向かう者を悪の側=容赦無く滅ぼす抹殺対象へと仕立て上げ易くする、意図的な国家の総意誘導へも繋がっており、ラクレスと敵対する側にとってこれは極めて突破し難い壁。


このことから、力のみならず知恵も回る人物であることが描写されている。

自身の野望を堂々と宣言する際、側近である家臣から一切咎められなかった事実から人望(と彼等を納得させるだけの交渉術と器)自体はあり、後述のギラとのやり取りでも彼が反逆宣言する寸前まで懐柔工作に努める姿からも、暴君ではあるが暗君ではない節が散見される等、人格はともかく『上に立つ者』としての才覚・手腕そのものは本物

王としても極めて現実路線であり、第10話時点では政治家としての失点はない。

キングオージャー組と対になるようにされている。


本来のクワガタオージャーの変身者であるとされ、オージャカリバーも所持していたが、他王と違いシュゴッドソウルのないゴッドクワガタの制御には至っておらず、ヤンマ・ガストの手で電子制御させるイリーガルな形で動かしていた。

第1話でゴッドクワガタだけでなくオージャカリバーをギラに奪われたが、それ以降はオージャカリバーZEROを使用している。


オージャカリバーをギラに奪われる以前の時点でオージャカリバーZEROの修復を進めていたことを考えると、最初からクワガタオージャーに変身するつもりがなかったとも考えられるが……(そもそも「ラクレス王の秘密」は第2.5話=第1話の時点ではオージャカリバーZEROがまだ使えない)。


戦士としても極めて優れた実力の持ち主であり、戦闘経験が少ないとは言えギラが最初は太刀打ちできなかった程。


一方で、口ではギラの死を要求しつつも実際に殺すまでは持ち込もうとしない(というより明らかにギラを生かして何かを目指している)ことを始め、これら「暴君」としての姿は意図的に作ったものではないかという説がある。

実際、ラクレスが何を求めているのか、何を考えているのか本当のところは未だに明らかになっておらず、謎のヴェールに包まれたままである。


活躍編集

来たるバグナラクの復活に備え、同盟を結ぶために他の四大国の王を呼び寄せるも、シュゴッダムに反感を抱くンコソパ国王のヤンマからは「ラクレスが5国のリーダーとしてキングオージャーの操縦権を握る道理がない」、「予言を口実にして力を独占したいだけ」と反発され同盟が決裂しかける。その直後に予言されていた通り、バグナラクが侵攻を開始。


ヤンマを含む他の4人の王がバグナラクと戦いシュゴッダムの民を守ろうとする中、自身は何もせず動向を静観しており、それに疑問を覚えたギラに問い詰められると、内なる企みを打ち明ける。


それは「同盟の名のもとに、自身の手を汚さない形で他の3ヶ国にバグナラクを排除させた後、まず『協力を拒んだせいで自国が危機に陥った』との大義名分でヤンマの統治するンコソパに侵攻、そして用済みとなった残りの国にも戦争を仕掛け、最終的にチキューをシュゴッダムが統一する」というヤンマの懸念通りのものだった。


その口実作りのためだけに他の王達が目の前で、国を超えて民を守るために戦っている中、自分だけが本来一番に守るべき民の犠牲に目もくれず、高みの見物を決めて貫く姿勢をギラに非難されるも「民は道具」と一蹴する。

その一言にギラは怒り心頭となり、彼から王の証であるケープとオージャカリバーを強奪。「それは王にしか使えない」と嘲るラクレスにオージャカリバーを突きつけつつ、ギラは「だからお前が使うんだ!」と迫るも、


「この私に……王に剣を向ける意味がわかっているのか? お前は今、世界の敵になったのだ!!」


ラクレスは尚も聞き入れず逆に脅しつけるが、ギラはむしろ反逆する覚悟を決め、自ら「邪悪の王」として彼を討ち滅ぼすと啖呵を切る。

そして、その言葉に呼応するかのように「王にしか使えない」はずのオージャカリバーが輝きを放ち、それとともに長らく眠っていたゴッドクワガタが復活。

ギラはそのままクワガタオージャーに変身し、キングオージャーを駆ってバグナラクを退けた。


しかし、当然ラクレスはこの事態を容認できず、ギラを王と国に歯向かう『反逆者』と認定。 「捕まえ次第……死罪とする!」 と宣言した。


ヤンマ・ガストからの反発に加え、逆賊ギラを匿っている事実を引き合いにンコソパに対して同盟の破棄を一方的に叩きつけ、許す条件として『ギラの引き渡し』と『ヤンマの謝罪』を要求する。

だが、土壇場でヤンマが謝罪を拒否した上に国民も同調したため、顔に泥を塗られる形になり、怒りを押し殺したような表情になっていた。


ギラとヤンマがイシャバーナで過ごす中、カグラギ・ディボウスキを呼び付け、チキューの三大守護神の1つであるゴッドカブトの貸出と引き換えにギラを掴まえるよう命令している。その時に手渡されたゴッドカブトのシュゴッドソウルは紫色に変色していた


また、リタ・カニスカの動きにも関わっている様子を見せる。


実はゴッドカブトを始めとしたシュゴッド三大守護神は人間を嫌っている特性があり、ラクレスはシュゴッドソウルそのものに細工を施してゴッドカブトを洗脳、自身やカグラギが使えるようにしていたということが発覚する。

途中でギラと同行していたカグラギに裏で接触、ギラの捕獲を念押しするも結局は彼の高い策略とギラによるゴッドカブトの解放によって失敗に終わった。


ゴッドカブトは奪取されたものの、ギラの身柄が拘束されたことに加え、次なる三大守護神の所在に目星を付けた為に上機嫌。

ギラの処遇を巡りリタに遠回しな脅しをかけた結果平手打ちを喰らうも、その場はリタの詭弁に乗る形で笑って見逃した。


その後ゴッカンの裁判所まで出向き、ギラの裁判を余裕綽々で見物するが、結果リタの下した判決は「無罪」。

引き攣った笑顔で食い下がるが、裁判前に平手打ちを受けた際、実は頬に止まってた蚊を経由して彼の血液が採取されており、モルフォーニャが毟りとった「ギラの髪の毛」とあわせて解析された結果、ギラが血を分けた弟ギラ・ハスティー」であった事実を突き止められ、彼の主張は次々と論破されていく。逆にそれを知りながら隠していた事を指摘されて各国に対する大義名分を完全に失ってしまった上に、各王の同意の下ギラをシュゴッダム代表とした五国同盟が成立してしまう事態に陥る。

また、第1話でギラがオージャカリバーが扱えたことに関して、本来当然であるはずなのに驚いた反応であったことが不可解な点となった。


リタへの再度の脅しも意味を成さず、最早諦めざるを得なくなり、渋々シュゴッダムへと帰還していった。


子ラク様

そして過去の少年時代の回想シーンが登場したが、それは優しい笑顔で心からギラを愛する良き兄の姿であり、現在のそれとは別人同然だった。


ギラの出自が明らかとなったことで、ギラをシュゴッダム代表代理として五国同盟が締結されるが、それを彼は堂々と破棄。そのまま大義名分も何もない事実上の他国侵略の意思を明らかにした事で、上記の道具発言を信じた他国の王全員から見限られる。


しかしそんな暴挙に踏み切ったのは相応の後ろ盾が存在するからであり、事実今回彼はオージャカリバーZERO経由でキングオージャーZEROを起動させている。

さらに国民から信用されていることを悪用し、ギラを再び極悪人扱いさせ陥れる。ここで彼の思想が本当の意味で牙をむいたのであった。


多少状況が異なるとはいえ第6話から一転し街にバグナラクが攻め込んできた際にも戦いは他の王達に任せ自身は戦場に一切現れなかった。

また、ギラの性格や言動を読んだのか自身の側近を使用し立会人としてリタを置き、孤児院の子供達を人質に取る事で半ば強制的にカグラギが提案した決闘裁判の場にギラを引きずり出した。


ラクレスがオオクワガタオージャーに初変身する回である。

決闘裁判前、他の王達の陰謀によりカグラギから「相手は外道、ラクレス自身も外道な方法を使え」という助言によりゴッドスコーピオンの毒を渡される。

決闘裁判中は基本ギラに優勢を取っていたが、ギラのとある言葉により動揺、剣が粗くなり追い込まれてしまう……が、とあるキャラクターの乱入により自身の優勢を取り戻すどころか、ギラの立場を更に陥れ決闘裁判に勝利する事となった。

しかし、確実に仕留められる場面にて正確に急所を外したり、見つけ次第死罪と言っていたのに決闘裁判での要望が「一生牢で暮らしてもらう」等、何か生かしておきたい事情がある場面が多々見られる。


また、15年前ギラが誘拐された当時の状況を知っているらしいが、ラクレスの他にその誘拐当時の出来事を知っている人物はあの人しかいないとリタから語られた(当のギラ本人は覚えてないとリタに告げている)。


余談だが、この回から王達の回想によってコメディタッチに好き勝手されるラクレスという構図が多くなってきており、一部視聴者からは 「本編でコメディをできない分妄想でやってくれるの嬉しい」、「ラクレスがギャグ堕ちした」 等の声が上がっている。


ギラの死体探しを命じ、ドゥーガをンコソパ国へ向かわせており(尚、当のドゥーガはギラを目の前にしても気付かなかった)、自身はトウフ国へ出向いていた。そこではカグラギに対しギラの死体を回収しギラの持つ能力を利用しようとしてるのではないかと疑っていた。


各国に置かれている羽化しようとしてる際、先に自身に従えば優先的に国を救助すると言い、国の安全か王としての使命かの二択を用意し、緊急時であろうと敵からの攻撃でさえ利用し政治を行っていた(その際常にラクレスに対して下手に出ていたカグラギでさえ「何を!今は政治をしている場合ではありません!」と声を荒らげ止めていた)。


結果的にレジェンドキングオージャーが降臨したことで各国の繭を無事駆除出来た際、事もあろうに誰も知らないのをいい事に先の戦果を「自分が奇跡を起こしたもの」として公表。駆除の立役者となったギラの生存を秘匿している為各国王は黙認し全てラクレスの手柄となりまた一層国民からの指示を得た。

だが、ギラの力無くして起動するはずがないキングオージャーの出現をラクレスが見逃さないわけがなく、民から離れた瞬間民に向けていた笑顔は一瞬でなくなり複雑な表情に変化した。


カグラギの提案を受け、ギラの国葬を行う事になったのだが……実はその提案こそシュゴッダム以外の4カ国の陰謀であり、そこで大々的にギラの生存を示しラクレスの地位を落とす事が目的である。

そこでの王達が様々な葬儀の案を思いついては妄想をしていたのだが、 苦笑しながら頭を掻いたり白目を向いたり と妄想の内容も相まっておおよそ王の威厳のある表情ではなく非常にコメディタッチな表情をしていた。


余談だが前作の爪痕が大きすぎたのか一時期「カツサンドに招待状が挟まれてくるんじゃないのか?」、「ラクレスから汁を取って復活するのではないか?」とも言われており、一時期ラクレス汁なるワードが流行っていた。(まさにである)


ジェラミーの登場以降バグナラクとの距離を急速に縮め始めており、第17話においてはついに和平を結んだことを宣言、シュゴッダム不可侵の条約を取り付けた。

しかし、「和平」と言うのは名ばかりで実際はバグナラクという強大な力を利用して他国に服従を迫り、チキュー統一を画策。更にはシュゴッダムの技術をデズナラクに提供し、一撃将軍ダイゴーグの復活の手助けをすると言う、もし平和を望む者がすべき事では無い暴挙に出た。


バグナラクの偵察に向かっていたゲロウジームからその事を聞かされたジェラミーは血相を変え、「バグナラクに利用されている」と説得しようとするも、


「それがどうした? 力が手に入るなら、私は地獄の悪魔にでも魂を売る!」


ラクレスは利用されている事は百も承知であり、寧ろ平和にするならどんな手段を問わないとジェラミーの説得を一蹴。チキューの平和は近いと狂気の笑いのあげるのだった。


そして、ンコソパで破壊活動を行うバグナラクの対処に力を注ぎ、事前に動きを察知していたヤンマはヒメノとリタの協力で国民たちを逃しており、一人で立ちはだかる彼の前にダイゴーグと共に登場。

改めて服従を要求したものの当然のごとく蹴られたため、ダイゴーグに命じてヤンマに止めを刺した……かに見えたが、ヤンマが最後まで逃げないことを見透かしていたギラが駆け付けており、再びラクレスは「邪悪の王」と対峙することになった。


なお、ダイゴーグがヤンマに止めを叩き込んだシーンではまるで信じられないものを見るかのように驚いた様子を見せ、直後のカットではあまりにもわざとらしい高笑いを上げているなど、不自然な挙動がここでも垣間見られている。


いよいよギラとの最終決戦を迎えたラクレス。彼は新たに手に入れたオージャクラウンによりパワーアップしてギラを圧倒。

その後、キングオージャーZEROを起動させ、キングオージャーとの戦いに挑む。しかし、カグラギの策略によりオージャクラウンを奪われた上にオージャクラウンは新たにギラを所有者として認めた事で形勢逆転され、大敗を喫した。


身も心もボロボロになりながらもなんとかコーカサスカブト城に戻り、人を呼びつけるが城内には誰もいない。するとカメジムサナギム等が出現。更にはバグナラクがシュゴッダム内を大手を振って歩き回っている。


カメジム「ウッフッフッフ…お帰りなさいませ。人とバグナラクが共存する国、新たなシュゴッダムへ……」


なんと自身が造反者の殲滅に精を出している間に、バグナラクにシュゴッダムを乗っ取られてしまっていたのであった。


バグナラクに生殺与奪を握られてしまい、完全な傀儡政権にされてしまう。

玉座もデズナラク8世に奪われてしまい、もはや自由になるものが何一つない状況に陥ったが、追い打ちをかけるようにバグナラクへの服従を拒むドゥーガを始末するようデズナラクに命じられる。


オージャカリバーZEROを突き付け、ドゥーガが逃げ出したのを見送ると 「シュゴッダムとバグナラクの和平は対等だ。不遜な態度は慎め」 と言い捨てた。

兵士に暴行されるも「生きるとも。私の大義は必ず果たす!」とオージャカリバーZEROを投げ捨て逃げ出すが、そこでイシャバーナを勝手に抜け出していたヤンマと手引きしたジェラミーに遭遇。

五国同盟を勝手に破棄したことを糾弾され、ジェラミーに捕縛された上に「尻から生まれたあれ以下だ」と罵倒されるなど盛大にコケにされ、真意はどうあれこれまでの行いのツケを払わされるハメになった。


結局そのままバグナラクは王様戦隊により撃退され、改めてリタによってこれまでの行いを咎められる。

だが、最初にヤンマとジェラミーがラクレスに対して(形だけとはいえ)危害を加えたせいで両成敗となり、ゴッカンによる強制執行はできなくなってしまった。

そこでギラが、この事態にケリをつけるべく再びの決闘裁判を提案し……。


ラクレス王の最期(第20話)編集

ギラが決闘裁判を申し込んだ為、決闘の日までにできた猶予を利用してスズメと婚姻。同時にオージャクラウンも返却された。

立場上義兄となったカグラギに対し、オージャクラウンランスを隠し持っている事を指摘。

ランスの『鍵』としての機能を仄めかしつつ、スズメの命を盾にランスの引き渡しを要求した。

ちなみにこの時、もの凄く嫌そうな顔で「義兄上」と呼んでいる。


その後、何食わぬ顔で戻ってきたボシマールを咎めつつランス強奪の無茶振りをした上に彼のベルトを切ってパンツ丸出しにした上で威圧した。


そして始まった決闘裁判。

勝利の際には「ギラには一生牢で生きてもらう事を要求し、キングオオクワガタオージャーでギラに挑む。

序盤こそ優勢だったが、成長したギラに次第に圧倒され遂に敗北。

このまま負けが確定すると思われたが、突如ギラが変身解除


ギラ「今まで貴様が積み重ねて来た邪智暴虐、その全てを晒しシュゴッダムの民に謝れ! そうしたら僕は…降参する」


ギラの目的はかつて「立派な王様になりたい」という夢を抱いていた純粋さがラクレスの中に残っている事を信じ、ラクレスにこれまでの非道な行いを謝罪・改心してもらい、一からシュゴッダムを再建して周囲から尊敬される王様になってもらうことだった。

これがもし成就されるなら、これ以上戦うつもりは無く、ラクレスの要求にも従うつもりだった。


その事を聞いたラクレスはギラの言葉を了承、安堵したギラはオージャカリバーを下ろすが……。


「決闘の最中だ……甘過ぎて反吐が出る!!」

「私がこうべを垂れることなど、断じてない! お前の首を…私が斬り落とすだけだ!」


そんな温情の言葉をラクレスは一蹴。生身での決闘となる中、ボシマールがオージャランスを携えて乱入。


しかし、入手したランスはカグラギがジェラミーに頼んで作らせた偽物であり、クラッカーの様に爆ぜる仕掛けで倒れたボシマールだが、そこに現れたのはなんとカメジムだった


「ボシマールがジェラミーからランスを奪い取った(と思い込んでいた)」一部始終を見ていたヤンマとヒメノはもちろん混乱し、ジェラミーも「思わぬ『行間』があった」事に驚嘆、カグラギも「一旦コーカサス城で『城の秘密』について詰問した直後の展開(ただし「一旦城に寄った」事は後に回想として明かされた)」に「これはこれは…なんたる想定外」などともっともらしさ半分(その「想定外」のリアクションも「偽物のランスをボシマールが暴発させたと思ったら、その当の本人が『ボシマールの偽者』だった」事によるものでカメジムの件が無ければ「偽物のランスが暴発してラクレスをコケにする」目的は十分果たせていたため)に驚き、(決闘裁判のために)双方の現場に居なかったギラは率直に「…え?」と困惑し、同じく立会人たるリタも(言葉こそ発しなかったが)明らかに目の色を変えた様にも見えた。


…そして「今までボシマールと思っていた者」の正体を目の当たりにしたラクレスはこれまで見せたことのない憤怒の形相となり、カメジムを問いただす。


「お前がスパイだったのか…いつからだ? 本当のボシマールは、殺したのか……?」

カメジム「とっくにになっている頃でしょうかねぇ? 操られていた気分は最悪でしょう」


静かな怒り(この時彼の口から出た言葉はボシマールの安否を問うものだった)と共にカメジムに歩み寄るも、決闘裁判中である為リタ達が相手をし、ラクレスは再びギラとの決闘に臨む。


ギラ「まだ戦うのか! バグナラクが…」

「民は道具…ッ!…私が国だ。道具は国に仕え、物を言わず考えない。こき使われ、壊れるまで働く。それこそ道具の……民の幸せだろう? だから私が……私こそが、国であり続けなければならないのだ!!」


説得に耳を傾けず、国民が見ている前でも変わらず「民は道具」と言い放つラクレスに、決意を固めたギラはキングクワガタオージャーとなり、その力に押し負けたラクレスは、かつてのギラのように崖から転落。

国民からの信頼を自ら投げ捨てる形で、ラクレスは表舞台から姿を消したのであった。


第22話時点では、崖の下から遺体が発見・回収され、棺に安置されていた。しかし当のはスズメが(泣き真似をしながら)毎日のように張り付いていた上に(明らかに何かしらの合図をしながら)「2人きりで愛の葬儀をする」と早々に隠されてしまった(なおオージャカリバーZEROの所在は不明)。


なおかつてスズメのしつこさに根負けして、コーカサスカブト城の秘密を明かしていたことが判明している。




ラクレス王の秘密編集

  • 第1話

冒頭で既に王位へ就いており、オージャカリバーZEROをベダリアコフキに修復させていた。剣自体は数十年前から破損していたらしい。


本編では余り感情を見せないラクレスだが「何年もずっと待っていた」と声を荒げていたり、完成状態になってきたキングオージャーZEROをみて涙をこぼしたりしていた。

後半では敵対したバグナラクのシデジームから配下の者を身を挺して護る描写があり、生身で戦っても非常に強いことが分かる。


変身シーンでは「私はラクレス・ハスティー、始まりの国の王…」「これが運命だ…」とつぶやいて変身するが、声が非常に重々しい。


その後、ペダリアを誅殺したことを理由に、リタにキングスホットラインで連絡。


「人を殺した。私を裁判にかけろ!」


  • 第2話

ゴッカンに出頭し、殺人容疑で裁判にかけられる。

その際、ベダリアに対しての発言についても「国の秘密を解明した研究者を生かしておくわけには行かない」とふてぶてしく語った。


そんな中、ラクレス不在のシュゴッダムを再びシデジームが襲撃し、ベダリアの遺体が消えたという知らせが飛び込む。

実は、ラクレスが自ら出頭したのは、あえてシュゴッダムをがら空きにすることで逃亡したシデジームを誘き出し、さらなる情報を聞き出すための策略だった。


策略の成就を確信するラクレスだが、リタからは現場にはバグナラクの痕跡はなく、ベダリアの遺体には人間のものでもバグナラクのものでもない謎の生物の体液が残されていたという不可解な事実が語られた。


罪状の根拠であるベダリアの遺体が消えた上、謎の体液の存在からラクレスの犯行であること自体立証困難となったため、証拠不十分で釈放となる。

帰路につくや否や、シュゴッダムに巨大化したサナギムが向かっているという連絡を受けたラクレスは、ゴッドクワガタZEROを呼び寄せるとそのまま合体を命令。

迎撃していたシュゴッドZEROの下にゴッドクワガタZEROを向かわせ、キングオージャーZEROに合体させて迎え撃つ傍ら、自身は玉座に戻りシデジームと対面する。


シデジーム「絶対に……絶対にあの剣を手に入れる。それが城の……」

「何の話だ? ここはお前が入っていい場所ではない」


「さて……何から話を聞こうか?」


  • 第3話

シデジームに対し殺気を見せるが、逆に「いいんですか? 私はこの壁画の秘密を知っていますよ」と言い返され、シデジームがベダリアの記憶を取り込んでいることを知る。

「協力するのなら全て教えるが、その代わりオージャカリバーZEROを渡せ」と取引を持ち掛けられたラクレスは、シデジームに歩み寄ると両手でオージャカリバーZEROを持って引き渡す―――かに見せかけ、シデジームが手を差し出した一瞬の隙をついて、柄を持ち替え振り被り不意打ちで斬り付けるという剣技で先制。


そのままオオクワガタオージャーに王鎧武装すると、キングズウエポンをフル活用した連続技でシデジームの攻撃を悉く切り返し、圧倒的優勢のまま追い詰める。

趨勢決したとみて変身解除すると、ハスティー家が長年の悲願としている「玉座の間の壁画の秘密」を交渉材料に命乞いするシデジームに対して詰め寄って行くが、「ベダリアもそう望んでいるはずですよ!」と言われた瞬間表情を一変させ、


「…お前ごときがベダリアを語るな…!」


と切り捨て、そのままシデジームを抹殺した。

取り込まれていたベダリアの遺体を前に、


「……君はシュゴッダムの秘密を知り過ぎた……。知り過ぎた者は処刑……君もそう望んでいたはずだ……!」


と何かを念押しするように独り言ちる。

その後、ベダリアが襲われたのはバグナラクのスパイが城内にいるからだとし、コフキを問い詰めるボシマールに対し「君も候補だ」と釘を刺して一旦話を終わらせた。

ベダリアは研究結果の記録を一切残していなかったため、コフキが引き継いで改めて研究を進めることが決定。


だがその後すぐ、火葬されたペダリアの遺灰から赤い水晶玉のような物体が発見される。

これを引き取ったラクレスは、これが第1話でベダリアが飲み込んでいた飴玉だと気づくが、差し込む光に翳したところ、反対側に文字列が浮かび上がる。

「目覚めし剣が、城を真の姿にする」。それこそ、ベダリアの研究成果そのものだった。


「……ハハハハハハ……研究は終わっていたのか」

ベダリア(私をナメないでください)

「……ああ。そうだな」


何をすべきかを知ったラクレスは、王冠を被ると玉座の後ろにある祭壇へ歩を進め、彫像の足元にあったスロットにオージャカリバーZEROを差し込む。

鍵が嵌められたことで城内の仕掛けが止まり、剣と王冠が輝いた直後に逆回転を始める。

そして、オージャカリバーZEROが差し込まれたスロットから光が吹き上がり、そこから始祖の王冠・オージャクラウンが出現。


「この私にさらけ出すがいい……さらなる秘密を!!」


その言葉と共にカットインするコーカサスカブト城。

この時の本編では描かれていなかったその裏側には明らかになにがしかの機構と思しきパーツが存在し、その中央のモニターらしき部分には謎の紋章が浮かび上がっていた。


始まりの国、シュゴッダム。運命と使命を一人背負いし孤高の王……その名は、ラクレス・ハスティー。

これは、後にシュゴッダム史上最悪の王と呼ばれた、とある男の物語である。


謎と考察編集

上述した通り暴君として退場したラクレスだが、一方で彼が心の中で何を考えていたのか、何を求めていたのかは全くわかっていない。

だが「ラクレス王の秘密」の時系列(2話と3話の間)とその内容を考えると、見たままの暴君ではない可能性が高い。


まず第1話でギラがオージャカリバーを奪った際、ラクレスは彼から戦わないことを糾弾されていたが、そもそもこの時点では、

  • オージャカリバーZERO:修復中で使用不能
  • オージャカリバー:ゴッドクワガタが目覚めていないため王鎧武装できない

という状態=ラクレスが前線で戦う手段がない状態だった。

加えてゴッドクワガタが動かせないということはキングオージャーへの合体もできないということであり、事実上この時点のシュゴッダムには防衛戦力が一切存在しない状態だった。

にもかかわらず、ギラに対して「シュゴッダムが最終的に覇権を握るためにこうしている」と言わずともいい理由を語り、結果としてギラがそのまま王鎧武装してバグナラクを追い払っている。


仮に暴君としての振る舞いが作ったものだとすれば、なぜそんなことをしているのかという疑問が生じるが、これについてはボシマールに成り代わっていたカメジム、つまりバグナラク(この時点では)のスパイの存在がヒントになり得る。

「ラクレス王の秘密」での立ち回り、第20話でカメジムが正体を現した際の詰問から、ラクレスは少なくとも「王城内にスパイがいる」ことまでは勘付いていたが、誰がそうなのかはわからなかった節がある。


だがこの場合、ラクレスから見れば「自分の周りに『敵』のスパイがいるのはわかっている。しかしそれが誰なのか、何人いるのかわからない」という最悪の状況であり、であれば当然誰かに相談することは出来ず、城の謎の解明を任せたベダリアを事が済み次第処刑することに決めていたのもそのためと思われる(仮に彼女がスパイであれば、明らかにシュゴッド絡みの城の秘密が『敵』に筒抜けになるため。実際シデジームが入り込んでいたためにそうなりかけた)。

四王国に事情を打ち明ければ、今度はどこにいるかわからないスパイの手がそちらに及び、より『敵』へ情報が洩れることになるため、それも不可能(そもそもラクレスから見れば四王国の王は「喧嘩腰な不良」「我が儘プリンセス」「絶対中立の石頭」「全く信用が置けない口八丁」であり、特にカグラギに対しては絶対に弱みが見せられない=弱みを握られた場合トウフを押さえつけている現状が崩れ、スパイを見つけ出す前に窮地に陥る)。


事実上ラクレス一人で、スパイをあぶりだしつつ『敵』に対抗し、かつシュゴッダムを守るための方法は「覇権のために手段を択ばずバグナラクとすら手を組む暴君」として振舞うことだった……と考えれば一応の筋が通る。


第20話でいきなり民衆に伝わる状態で「民は道具、私が国だ」と主張し始め、結果国民からの支持を失ったが、これは国内に侵入したバグナラクが王様戦隊に撃退され、カメジムが正体を現した=潜り込んでいたスパイを突き止め、内憂を取り除いた直後である。


しかしそうなるとラクレス本人には「再び決闘裁判を制してシュゴッダムの王座を死守した後のギラに対する処遇」としては「ゴッカンへと永久追放する」どころか「死罪を命じる」選択肢すらあった(実際、第1話の時点で「見つけ次第死罪」とまで言っていた事を踏まえると明らかにトーンダウンしている)はずであり、見方によってはむしろ「自ら『汚れ役』に徹してギラにお膳立てをした」風にも見える(もしくは「自ら身を引く事を『贖罪』とした」という見方も出来よう)。

傍証になりうる描写としては、カグラギやスズメに対してなぜかシュゴッダムの重要な情報をあれこれと話しており、結果的にギラはカグラギから齎された情報をもとにラクレスへの反撃を何度も成功させている。

穿った見方をすればこれも、ディボウスキ兄妹を介してギラにわざと情報を流し、ゴッドカブトやオージャクラウンを「戦って奪う」という形で受け渡す仕込みだったとも取れる。


さらに第22話の展開を踏まえて「ラクレス王の秘密」の結末を翻って観ると「ラクレスもギラと同じく『ランスを挿したのに城が反応しない』ことは確認している」はずである。

実際、劇中でも「ラクレスが何らかの理由で意図的に内部機構を破壊した」訳ではなく、「王様戦隊がシュゴッドの自己修復機能を応用して修復を試みたが、盛大に内部機構を崩壊させてしまった」のが実情。


血縁関係がある以上「案外ギラとも『似た者』同士」なのか、それともそれ以外の理由があるのか。謎はまだ残されたままである。

さらに言うならばスピンオフ第2話で、ベダリアの死体から検出された「人間でもバグナラクでもない謎の生物の体液」について、カメジムの本来の所属の関係からシデジームのものだと予想されているこれが、第1話でラクレスの涙をぬぐった際のものだという説がある。

ハスティー家については「チキューの外から来た異星人の末裔なのでは?」という仮説がある(シュゴッダム王家=ハスティー家の宝であるオージャクラウンにも「宇宙の力を授ける」という伝説がある)が、その裏付けともなり得る。


ともあれ、徹頭徹尾「暴君」として物語から姿を消したラクレスだが、果たして彼の真意はどこにあったのだろうか……?


余談編集

  • 名前の由来はヘラクレスオオカブトと思われるが、シュゴッダムの国旗がクワガタでありながら、カブトムシの名前が由来となっている人物が正統な王となっている。一方「邪悪の王」を自称するギラはギラファノコギリクワガタが由来となっている。
  • 本作のOP映像は非常にスタイリッシュな物となっており、従来の作品に存在した「1人ずつキャストを紹介しながらキャラを紹介する」パートも存在しない。個々のキャラを1人ずつ映すパートは存在するが、表示されるキャストと対応していない中、ギラと彼だけは、「自身のシーンと同時に、単独でキャストが紹介される」という扱いを受けている。
    • ジェラミー登場後はギラのシーンにヤンマのキャストが表示されるようになり、単独でキャスト紹介されているのはラクレスだけになった。
    • 本編映像でオージャカリバーZEROが登場したのはこれが初となる。ただしその名称については本編より先に「ラクレス王の秘密」の発表とともに明らかとなった。
  • 特捜戦隊デカレンジャー』や『轟轟戦隊ボウケンジャー』の様な最初から複数の勢力と戦う戦隊は存在するものの、第1話でメインの敵であるバグナラクを差し置いて第三勢力が登場するのは前代未聞。例えば前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の獣人も、ドン9話からの登場である。
  • そのビジュアルや企みを明かした際の振る舞いから『仮面ライダーセイバー』に登場したマスターロゴス/イザクを思い出す視聴者が少なからずいたらしく、第1話が放映された日にSNSで「マスターロゴス」がトレンド入りした。
  • 第1話で出た「民は道具」のセリフは、第6話のTwitterの番宣にてハッシュタグとして使われた。
  • クレスを略してラ王と、某カップラーメンのような呼ばれ方もされている。同時期に仮面ライダーギーツが赤いきつねと緑のたぬきとコラボした事もあり日清から販売されてるラ王と共に描かれてるネタFAも流行っていた。ちなみに演者でもある矢野氏もそのことを認知している
  • 上記のように現時点でボロを出すこともなければ立場上、基本的に戦線で絡むこともほとんどないためなのか作中では(主にヤンマの)妄想の中でいじられるシーンの方が多く、矢野もその時の撮影の際には結構ノリノリで演じているとの事らしい。
    • しかし、第19話においてヤンマとジェラミーの仕返しによりついにそれが現実のものとなってしまった
  • 第20話で生死不明となってしまったラクレスだが後日、公式にて2023年9月3日、ベルーナドームに銀色の戦隊ヒーローたちがやってくるということでその中にオオクワガタオージャーも入っていた。
  • ネットでは第20話時点で「ラクレスは王様戦隊ではないんだけど…。」や「崖から落ちて所沢の人に助けられた」とか言われたり、発表された時に使われた画像ではラクレスが卒業アルバムの欠席した人や遺影のようだともいわれていた(オオクワガタオージャ自体は他の銀色戦士たちの中にいる)参考リンク
    • ちなみに残りの戦士はゴーカイシルバー、ルパンエックス、キラメイシルバー、ドントラボルトであり、比較的ラクレスはこの中ではまともではないかと言われたりした。
  • 矢野氏はかつて子役時代に『仮面ライダーアギト』に出演しており、第20話放送後のインタビューでもこの事に触れている。
  • また、本作以前に特捜9シーズン5にも「シーズン通してのラスボス的存在」である三島(下の名前は不明。たとえ演者の読みが「まさと」であっても、サプリメントをゴリゴリ噛み砕く人ではない)役でも出演した事があり、視聴者の中には「またか」とデジャヴ(≒死んだと思って終盤でラスボスと化す)を感じた人もいた様である。
  • 映画『アドベンチャー・ヘブン』には当然とはいえ残念ながら未登場。しかし、ギーツとの公開記念合同スペシャルイベントにて、桜井景和役の佐藤瑠雅氏がラクレスの代表的な台詞である「私が国だ!」を叫んだため、観客からは歓声が起こり、ギラ役の酒井大成氏も「お兄ちゃんだ…、お兄ちゃんだ…」と小声でガヤを入れていた。
  • 尚、崖の下から遺体が発見されたと書いてあるが、棺桶の中にラクレスの遺体があるなら、前作のように蓋を開けてを見せる筈だが、スズメは見せようとしなかった。その為、本当に遺体が入っているかは不明。実は辛うじて生きていた説も上がっている。

関連タグ編集

王様戦隊キングオージャー シュゴッダム ヘラクレスオオカブト

ラクレス王の秘密 オオクワガタオージャー

暴君


歴代番外戦士

ドンムラサメ/ソノイ/ソノニ/ソノザラクレス・ハスティー


シュゴッダム国王の真実(第27話)編集

第二部での「新たな敵」が襲来した際に、そのリーダー「人間が他の種族から滅ぼされない限りは生きることを許す」、そしてシュゴッダム国王は「他の種族を滅ぼす」=「片付け」の手伝いをしてきたと発言している。

それを裏付けるかのようにシュゴッダム国王は、代々即位式の際に初代国王ライニオールから「チキューの真実の歴史」を聴くことが慣例となっており、ラクレスもこのことを知っていたとほぼ断定できる。


つまり、ラクレスは「バグナラクが悪ではなく、ある種の被害者である」ということを知っていた。

その上で策を労してきたことがわかる。


また、「ハスティー家の悲願」として「キングオージャーZEROの完成」が挙げられている。


果たして、これが意味することとは...?



ラクレス王の帰還と宇蟲五道化(第34話)編集

Untitled

知を尽くし絢爛を操り力を以て支配する地を舐め、泥をすすり天の裁きを受けようと語り継がるるは我が覇道! チキューの王、ラクレス・ハスティー。地獄の底から蘇ったぞ…!」


第34話において案の定生存が判明。

経緯は不明だが宇蟲王ダグデド・ドゥジャルダンに与しており、ギラ達が姿を消した半年の間に「シュゴ仮面」を名乗って空席となったシュゴッダムの王座に就く。

さらに宇蟲五道化に支配された他国の富を略奪して与えることで、多くのシュゴッダム国民から支持を集めた。

同時にギラや各国王達は、根も葉もない汚名を着せられて悪人扱い。シュゴッダムは、豊かさと引き換えに、堕落して腐敗し切った国になってしまった。


そして地球から帰還したギラ達の前に姿を現し「チキューの王」として正体を明かす。


王様戦隊によるンコソパ奪回作戦の際、ゴーマが不可解な形で戦死。ダグデドに呼び出されたラクレスは「ゴーマ死んだの…お前のせいだろ?」と詰問されるも、肯定も否定もせず唇の端に薄く笑みを浮かべる。


事前にラクレスは「五道化を一人、確実に消したい」とカグラギに相談しており、ヒルビルを利用する作戦に出ていた。

ヒルビルを唆し、「万一に備えて身代わりを用意しておいては」と吹き込んで、彼女が窮地に陥った時はゴーマが"入れ替わりの術"で助けに入るよう仕組ませ、見事に嵌められたゴーマは謀殺されたのである。

しかしダグデドに見抜かれても何ら悪びれぬラクレスは、


「五道化の座には、したたかな者にこそふさわしい。空いた席、私がいただきたい」


と厚かましく願い出る。その奸智と度胸が気に入ったダグデドに五道化入りを承諾されるが、条件として「チキューのおツブ共を残らず片付ける事」を命じられた。



明かされるラクレス王の秘密(第41話)(第42話)編集

貸しを作ったヒルビルに手伝って貰う事で他の王達を足止めし、シュゴッダムの国民を「荒れ果てたチキューを捨てて、新天地に旅立つ」という名目でコーカサスカブト城に収容。ギラとの三度目の一騎打ちに臨む。

戦いの中、カグラギがオージャクラウンランスを投げ渡した事でラクレスに勝機が傾く。そしてオージャクラウンに秘められた宇宙の力を使いギラを圧倒、変身解除にまで追い込んだ。


いざ止めを刺そうとしたその時、上機嫌のダグデドが2人の前に現れた。自分を楽しませてくれたラクレスに「暴虐のラクレス」という二つ名を与え、不死身を確実に葬れる力を授ける。


だが、ラクレスがギラに刃を振り翳そうとした瞬間、彼の目線はダグデドに向けられ、力を与えられたオージャカリバーZEROでダグデドを切り裂いた。


キングオ41話

「立て、ギラ……宇宙を救う時だ……!!」


いきなり凶刃を振るわれたダグデドは戸惑い、カグラギが言った通りに誰が王にふさわしいのか見せるかのような威風堂々とした彼の後ろ姿にギラも驚きの表情を見せる。

実はラクレスが「不死身を殺す」力を手に入れようとした真の目的はダグデドを討伐すること、つまりはシュゴッダムと宇蟲王の因縁に完全な終止符を打つためだった。


今まですれ違い続けていた兄弟の思想は、この時を以て合致することになり、同時に長い間隠されていた彼の真意と素顔が次の回で明かされることになる。

<私はこの時、決意した。宇蟲王を倒さねばならない。その為には“邪悪に身を堕とす”しかない。長い長い計画が始まった……>


神の怒り」が起きた日。他国が対処に追われる中、ラクレスは何もしなかった…否、できなかった。

このとき先王であり父コーサスは、とある理由からダグデド一味の不興を買って始末されており、その跡を継いだラクレスが王として最初に果たした仕事は、目の前の大災害をダグデドに言われるがまま静観・放置し、忠誠心を示すことであった。

理想、国、民の全てを目の前でズタズタにされ、絶望の歴史と自身の無力さを思い知り打ちのめされた新たな王の決断は、「邪悪に身を堕としてでも、宇蟲王を斃してその支配から皆を解放する」ことであった。

ここからラクレスはその半生を費やし、表向きは五王国平和会議を利用して守護神キングオージャーを独占し、ダグデドの思惑通りに五王国を支配下に置く人類の代表となってバグナラクとの闘いを演出しつつ、裏ではキングオージャーZEROといったダグデドの支配を受けない戦力を秘密裏に用意する、面従腹背の叛逆計画を進めていった。


しかしバグナラク襲撃の日、ラクレスにとって想定外の出来事が起こる。それは城内に侵入してきた1人の男が生き別れとなった弟・ギラだったこと、そしてあえて「邪智暴虐の王」としての顔を晒した自らに対し、ギラがダグデドから引き継いでいた「シュゴッドへの干渉能力」をラクレスの予想よりあまりにも早く覚醒させたことであった。宇蟲王と同じ力を持つギラの成長を目の当たりにしたラクレスは計画を修正し、「敵としてギラと戦うことで彼の心身を鍛え、機が熟したら玉座と積み重ねてきた戦力を譲り、ダグデド打倒を託す」ことを決意した。


シュゴッダム内部にすらダグデドの目が届いていると悟っていたラクレスがギラに戦力を譲るために利用したのが、トウフから潜入してきたディボウスキ兄妹だった。

彼等の狙いを悟っていたラクレスは、立場上宇蟲王一派からはノーマークであろうこと、そして自らを打倒するためにギラに力を貸すであろうことを読んでおり、それを利用してゴッドカブトやオージャクラウンランスをギラへ横流しするように仕向けていたのだった。

一方で婚約者候補として常にラクレスの傍に居たスズメがラクレスからトウフの王殿に通じる信念を察していたことで互いに真意を明かさないまま同志としての信頼関係を抱く奇妙な縁を築いていた。

第18話のギラとの戦いの中でギラの目の前でオージャクラウンランスの力を使ったのもギラにその使い方を見せつけるためであった。


己の無力さを嫌というほど自覚していたラクレスは、自らの行動で信頼を勝ち取ったギラの才覚を認めていたが、バグナラクの動きからダグデドのスパイが自身の近くに潜んでいることを察知しており、玉座を譲る前にこれだけは突き止めて排除することが責務と考えていた。

そのためジェラミーを利用して「和平交渉」の名目でバグナラクに取り入り、時にはヤンマやドゥーガを犠牲にするだけでなく、その中で辱めを受ける選択すらも厭わず、悪役を演じながら玉座に留まり続けていた。やがてギラから決闘裁判を申し込まれるという玉座を譲る絶好の機会を得てスズメに自分が表舞台から消えた後のメッセージを隠した結婚指輪を渡すなど準備を進めたが、スパイを炙り出せなかったことから一旦勝ってギラを牢に匿うことを狙う。

しかし偶然その場でボシマールに化けたカメジムがスパイだと判明、上手く排除できたことであえて決闘裁判の場で「邪智暴虐の王」の顔を民に晒し、ギラに勝ちを譲って上手く玉座を譲ることを達成した。


自由に動けるようになったラクレスの次の狙いは、ダグデドの懐に潜り込み「不死身を殺す」手段を探り手に入れることであり、結婚指輪に仕込んだ意図を汲んだスズメが自らを以前の決闘裁判でカグラギから渡された麻酔薬で仮死状態にし、表舞台から姿を消してダグデドに接触し、「シュゴ仮面」としての任を賜るに至っていたのだった。詳細を聞かぬまま最良のサポートをしてくれたスズメには「君との出会いが、人生最大の幸運だった」と心からの感謝を述べており、トウフ奪還後に自らラクレスと協力関係を結んだカグラギとも見事な連携を見せるなど、本来敵対するはずだったディボウスキ兄妹を悲願達成に向けて誰よりも信頼していた本心を抱いていた。

これらの真実はギラ達がダグデドと戦っている頃シュゴッダムに向かっていたヤンマ達にカグラギとスズメを通じて伝えられた。


そして場面は再び現在のギラとラクレスに。ラクレスはダグデドの攻撃を受け変身解除するも神殺しの刃となったオージャカリバーZEROをギラに投げ渡す。そして、それを迎撃させまいとダグデドの背にランスを突きつけ、ギラがZEROで止めを刺すのをアシスト。

兄の真意を理解したギラが渾身の一閃を放ち、ダグデドは爆散。2000年と17年に及ぶ宇蟲王との戦いに決着が着いた瞬間を見届けた。

満身創痍の中、


「今、ここで誓えっ!!

  必ず………必ず民を守ると!

  出来ぬというのなら………

  玉座は私のものだ………」


ギラ「………僕は、シュゴッダムの王として、

  貴方の意志を受け継ぐことを誓う!」


「…………………頑張れよ」


重傷を追いながらも、先代としてギラに王として国を守り続ける覚悟があるか、見定めるためにランスを突きつけ改めて問いかける。ギラが王としてラクレスの意思を継ぐという確固たる宣言を聞くと、安心したように優しく微笑み、先代の王としてではなく血のつながった兄として激励し力尽きる。

倒れ伏す前に抱き留めたギラは、ラクレスと呼び捨てではなく今まで呼べずにいた「お兄ちゃん」と涙ながらに零した。


お兄ちゃん!


直後に駆けつけた王様戦隊の面々がンコソパの人工臓器などの応急処置を施したことで一命を取り留め、続く第43話では、ゴッカンの被告人席にて宇蟲王とシュゴッダムの関係性等が王様戦隊の面々に語られるようであり、予告にてリタからはラクレス・ハスティーを死刑に処すという判決が下されていたがその真意は……?



神の怒りの真実(第43話)編集

一命を取り留めゴッカンに罪人として送検されたラクレスは、法廷にてリタに促され真実を語った。


ダグデドによって弟ギラが生まれてしばらく経った頃、ゴッドクワガタのシュゴッドソウルが入ったレインボージュルリラを食べさせたのは、ダグデドに対抗するためにギラを従順な道具にしようと画策する父、コーサスの指示であったことが語られた。


「ギラは道具じゃない。家族でしょう?」


直後、シュゴッドソウルを取り込んだ副作用で意識と記憶が混濁し、コーサス目掛けて剣を向けてきたギラを抑え、落ち着かせるため必死に抱きとめる。

今後甚大な被害を被るであろう国民を思うのであれば道具として扱えと言い聞かせるコーサスを振り払い城の外へギラを連れ出し、届いたかもわからないほど朦朧としているギラに誓うのだった。


「僕が王様になって、ギラを守るから。ギラはずっとギラのままでいて」


しかし、王の間に戻るとコーサスは五道化と激しい戦闘の末に戦死。程なくして神の怒りが起きたことで、宇蟲王へ対抗する半生をかけた計画が始まった。


ギラを「宇蟲王を倒すための道具」ではなく「普通の人間」として生かすために王宮から市井の孤児院に移したことも告白したが、自身の非道がチキューに住まう民を想ってのことだったとしても、それを正当化することはあってはならないとして、裁判での発言記録抹消を希望し、汚れ役のまま消えることを訴える。

それに応えリタが下した判決は死罪。だが、裁判の最中にダグデドが蘇ったことで刑の執行猶予の間「宇蟲王を倒すため、王様戦隊の道具として生きろ」という取引を持ち掛けられる。

それは戦力としての彼の価値、そして同じ志を持つ彼に汚名を被せたまま死なせまいとする王たちの総意。手を差し伸べるギラに応える形で、手枷を嵌められた両手でその手をとった。

かつて手放してしまった手を取りなおすことが出来たギラは、「やっと届いた」と零し笑みを浮かべ、ラクレスも噛みしめるようにゆっくりと口角を上げた。17年という長い歳月を経てようやく二人は兄弟へと戻ることができたのであった。


👑目一杯の祝福を君に

「私は……戦う!」

「この命、民を救うために捧げる!」


「道具」としての役目(第44話以降の動向)編集

第44話編集

「道具」として7人目の王様戦隊に加入すると各国の王様から与えられた様々な雑用を請け負っており、きちんとそれらをこなしていた。

特にヤンマからはロボットのコスプレをさせられるなど半ば私怨の混じった扱いをされていた。ダグデドを滅ぼすための演技とは分かっていても、これまでの仕打ちが非道な事だったのは事実のため、頭を垂れて真摯の謝罪を言葉にした(ヤンマ本人としては謝罪を要求する前に詫びを入れられたため、複雑な心境だった)。


もちろん、ただ雑用するだけでなく各国の王が所有する「王の証」の秘密について教えたり重要な場面で重要な情報を明かすなど頼れる存在にもなっている。


第45話編集

イシャバーナにて、変わらず雑用として牢屋で裁縫を行っていた(針で指を怪我した際にスズメに血を吸われそうになり、慌ててあしらいつつ処置するというまるで夫婦漫才のような光景を繰り広げていた)。

襲撃してきたミノンガンのビームからスズメを庇うものの、逆に庇われてしまい隙あらばラクレスを暗殺しようとしていた頃まで記憶が逆行したスズメに短剣を突き立てられそうになる。

ミノンガンの能力によってギラ達の精神が幼児化した際には、イシャバーナでジェラミーと一緒にヤンマとギラ、ヒメノの面倒を見ており、特にギラが(モルフォーニャへの救援を断られた時には)癇癪を起こしてゴッドクワガタを呼び出す程の暴走を見せた際には宥めたり、ハンモックで睡眠中に愚図った際には(クワゴントントンという謎の発言で)あやしてあげたりと、17年間兄弟として暮らせなかった反動がこれでもかと来ている。

誰が呼んだか全力でお兄ちゃんを遂行している」。



第46話編集

不死身のグローディへの対抗に悩むジェラミーから(虫ピンを異形側の手の甲に投げつけ意識を向けさせるという豪快な手段を使用していたが)借りてくよとバグナラクに赴き、ゾンビ化した末に亡くなったサナギム達の埋葬を手伝わされていた。埋葬の作業中にバグナラクは死に関心がないと知ると、ジェラミーの王の力はジェラミー自身にあるのでは無いか?と疑問を投げかけグローディ攻略の助言を示した。


第47話編集

神の怒りが起きた際には、ギラの許可が下りたという名目で兵士たちの前でスピーチを行った。「自国のためだと保身に走り、しくじってしまった自分のように間違いを繰り返すな」と高らかに言い放つ。各国が避難計画を実行している最中彼自身も誰も死なすまいと現地へ赴き、民に襲いかかったゾンビジゴクジームを蹴散らす。その後ギラから連絡を受けとり周囲を見回すと、近くに車椅子に乗っている国民の女性・ナナホシが睨むように凝視していた。

逃げ遅れた彼女に避難を促すも、17年前の神の怒りで家族を失くし生きる気力を持てずにいた。糾弾を受け入れつつも彼女の家族を見捨ててしまったことを深く謝罪、「(かつての自分とは違って)今の王達は誰一人見捨てない。生きていてほしい」と説得し、彼女を合流したドゥーガに託す。作戦の最終段階の中ギラに避難を促されるが、17年前の落とし前のために戦う決意を表明すると、それを見越していたギラから再びオージャカリバーZEROを託され、兄弟揃って変身を遂げる。

ゴッドキングオージャー(担当はゴッドアント)に搭乗し異常成虫になったグローディに引導を渡し、17年かけて行ってきた自分の罪の精算を行うことにようやく成功したのだった。



第48話編集

ダグデドのシュゴッダムに対する猛攻に劣勢が避けられないと判断した王様戦隊は避難計画ゼロを実行した。民の避難のため、事前にギラ達から送られた座標へ誘導する。ゴッドコーカサスカブトとシュゴッド達へチキューの民達を乗せようとしたが、クロダやシオカラに真意を問いただされる。

口を開こうとしないラクレスに業を煮やした各国の側近達が、王たちから預かった荷物を開けると、そこには各国の王の証が入っていた。ゲロウジームがヴェノミックスシューターを撃つと王様戦隊のメッセージが入っており、民達に避難計画ゼロの本来の目的が伝えられた。


「王様戦隊が殿を務め、数千年かかってでも、次の王達の手でダグデドを倒す、いつか勝つための戦い」


淡々と民を誘導しようとするも、ドゥーガから「ギラに全てを託したラクレス本人が、こんなことをして本当にこれでいいのか」

問われると、ラクレスは間髪を入れずに言い切った。


「いいわけないだろッッ!!」


ラクレスも側近達と同様に大切な弟であるギラや、ギラの手で揃った奇跡とも言える、ダグデドを倒せる王様戦隊達を見殺しにできない気持ちを抱えていた。しかし、王の意思に反するとしても、王様戦隊達の元へ向かうと決心した側近たちに対し「度し難いな……」とこぼし、拳を握りしめる。


「私も同じだッ!!」


「道を開けろッ!!」


最後に信念を貫く覚悟を決めたラクレスは、自ら先頭に立って王様戦隊の救援に向かうが、ゴローゲに擬態して潜入していたカメジムの妨害を受ける。

ダグデド同様長年の因縁の相手であるカメジムへの借りを返すべく交戦するも、なんと同じくカメジムと因縁のあったデズナラク8世が死の国より一時帰還。



第49話編集

「我々はチキューの全国王に反逆し、宇蟲王に反旗を翻す! 聞けぇ!この場においては逃げる者こそ正義だ! ……だが王に背く、邪悪なる意志を抱く者は集え! 共に王を救うぞ!!」


カメジムをデズナラクに任せたラクレスは、先王として身につけたカリスマ性とレトリックを存分に発揮、王様戦隊と運命を共にする意志を示した六王国の民を「叛逆」の名目で煽動し、義勇兵らを率いて満身創痍の王様戦隊を救うため最終決戦に参戦する。


不死身の自己治癒力を持つギラを除いた王らの傷を手当てする時間を稼ぐべく、ギラやドゥーガと共に乱戦の指揮を取るも、そのほとんどが非戦闘員のため自らが前線で奮闘することとなり、変身解除に追い込まれ苦戦を強いられるが、デボニカの力でボシマールやネフィラ達が、デズナラクに続く援軍としてやってきた。


ボシマール「右腕には剣を!、左腕には大剣を!」


ドゥーガ「我らは道具、王の殺意の具現なり!」


「戦士達に、シュゴッドの加護があらんことを!」


即位時に叶うことがなかった側近2人との共闘により奮起、再び王鎧武装して獅子奮迅の活躍を見せる。



最終話編集

ジェラミーやデズナラクと共にカメジムとの因縁に決着をつける。

王様戦隊によるダグデド討伐後は悲願を果たした弟を抱擁で迎え、ドゥーガに励まされる形で男泣きを見せた。


チキューの復興後は、ゴッカンで囚人として刑務に励んでいる。公的には全てを失い、罪人に堕ちたラクレスだが、半生を賭けた悲願が達成されると共に愛する弟や民を傷つける運命からも解放され、そして何もかも無くした自分に流刑地まで尽くす明るい伴侶・スズメの支えを得た彼の表情は、これまでにないほど晴れやかな笑顔に満ちていた。


なお死刑待ちなのか、あるいは最終決戦の働きに伴い恩赦や減刑がなされているのかは不明だが、他の囚人と共に労働している描写が見受けられるため、死刑囚では無い可能性が高い。

最終回後の後日談を書いたファイナルステージでは影の守護者と名乗っている。


真の余談編集

邪悪な暴君のように見えたが、実際は民を思いやる人物であった故に悪に堕ちてしまったことが判明したデズナラク8世の思いが明かされた際、彼と同時期に初登場したラクレスもまた民のために悪役を演じていた可能性が高いと一部では考察されていた。

そこからシュゴ仮面の正体がラクレスだと予想され始め、正体と彼が宇蟲王についていたことが明かされてからは 「宇蟲五道化に潜入し、内側から崩していくつもりなのでは?」 と考察する=行間を読む視聴者が増えていった。

真実はもちろん、上述のとおりである。


当初は一部の回で見せた民思いな名君の顔は演技かと思われていたが、実は素でありむしろ逆に邪智暴虐の王の顔こそ演技だったのである。

先程「案外ギラとも『似た者』同士」と述べたが、実際はそこに「策士たるカグラギをも出し抜く策士っぷり」も上乗せされていた事になる(当のカグラギも「ラクレスを利用していたつもりが逆に自分が利用されていた」と第42話で言及していた)。

また、シリーズ構成脚本の高野氏によると、ラクレスを倒した後からのギラを激励するセリフは第8話の台本執筆中に思いついたと矢野氏のスペース(Twitterでの個人で配信できるシステム)にて語っており、矢野氏もギラ役の酒井氏の芝居があったからと語っている。

45話の幼児退行したギラをあやす際に出たクワゴントントンというセリフは矢野氏によるアドリブ

仮面ライダーシリーズでは何故かクリスマス前後の回で誰かが死亡退場するというジンクスがあり、同時期に放送していた『ガッチャード』では退場者が出なかったので、「代わりにラクレスが退場してしまうのでは?」と視聴者から懸念されていたが、その悲劇は回避されることとなった。


スピンオフの「ラクレス王の秘密」にて「これは、後にシュゴッダム史上最悪の王と呼ばれた、とある男の物語である」とあるが、第48話にて視聴者からは「チキューの全国民を率いて、王様戦隊の意志に背くという“大罪”を犯した事で“シュゴッダム史上最悪の王”と呼ばれることになるのでは?」との声が上がった。



真の関連タグ編集

自己犠牲 必要悪

ダークヒーロー

ネロ・カエサル・アウグストゥス:イメージモデルになったと思われる歴史上の人物。彼も「暴君ネロ」と謳われた悪逆な人物とされているが、近代の研究および見方によっては名君であったとも称されている。


名君:当初は邪智暴虐の王の顔が本性で、民思いな名君の顔が演技と思われたが、実際は民のために悪役を演じており、本当に民思いな王であったことが判明した。

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