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ゴーマ・ローザリア

ごーまろーざりあ

ゴーマ・ローザリア(GORMA ROSALIA)とは、『王様戦隊キングオージャー』第2部から登場する敵幹部の1人。
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宇蟲五道化が1人、“胡乱”のゴーマ……」 (第27話)


ドーモ。ゴーマ・ローザリアです (第28話)

「身と心、合わねば無力……お分かりいただけたか? 敵を前に為す術無く、味方を憎み、滅びるが善し……ニン!」 (同上)


データ編集

体長192cm
重さ134kg
分布ンコソパ(夜)
好物忍者入門
観察ポイント実は、ヒルビルがピンチの時には入れ替わって身代わりになれと洗脳を受けていたようである。
CV山路和弘
スーツアクター米岡孝弘



概要編集

王様戦隊キングオージャー』第2部から登場する新たな敵・宇蟲王ダグデド・ドゥジャルダンに仕える宇蟲五道化の1人。通称「胡乱のゴーマ」


強靱なアゴで草木を噛み切る虫「カミキリムシ」のBNAを備えており、額に「神kill」と書かれたフルフェイスマスクにルリボシカミキリの様なカラーリングの忍装束を纏うシアンカラーの忍者を思わせる姿をしている。

また、フルフェイスマスクの様な頭部に、宇蟲王のシンボルマークであるブラックホールの意匠が両目の様に配置されている。


両肩に刺したカミキリムシの触角を彷彿させる伸縮自在の関節機構を持った忍者刀「神斬(カミキリ)」を得物としており、変幻自在かつ素早い動きで相手を攪乱する。これに下記の入れ替わりの術を交える事で、敵の位置を入れ替えての同士討ちや即席で肉の盾代わりの人物を敵前に召喚しての牽制も駆使する、奥ゆかしい忍者戦士である。


また「胡乱」の二つ名を体現する様に、あらゆる概念を入れ替え混乱させる能力を扱う、昆虫界のシャッフルキング。これ自体は自前で持っている物の様だが、ゴーマはこの能力に傾倒している忍者の知識から「忍法“入れ替わりの術”」と名付けている。

この術で入れ替えられる対象は人同士の人格に始まり、物体や位置座標等、自由度が非常に高く、発想次第では精神面からの国家内争乱や戦闘への転用と幅広く使える。更に忍者の知識より「入れ替わりの印」なる効果永続のキーも編み出しており、これと紐付けされる形で発動した入れ替わりは、その印を破壊しない限り解除される事は無い。


そして入れ替わりの術を用いて他の五道化の能力を自分自身に入れ替える形で集約、多様な攻撃手段で目まぐるしく攻め立てる忍法・合魔超変換を昆虫最終奥義としている。

他にも数十人に増える「分身の術」を活用しての面制圧等も使える為、搦め手を使わない正面からのぶつかり合いにも強く、総合的な実力は王鎧武装・凌牙一閃を発動した王様戦隊と互角に位置している。


人物編集

全体的な佇まいは物静かで、見た目に違わない古風な言動と奥ゆかしい振る舞いをしている。一人称は「拙者」、好物もとい愛読書は地球の文字で書かれているらしい古めかしい冊子「忍者入門」

また演者の山路氏のインタビューによれば忍者オタクらしく、本物の忍者ではない様子。笑い声なのか「ギッシッシッ」と呟く事もある。


忍者に傾倒している故か突如姿を現しては相手を挑発しつつ翻弄、更に入れ替わりの印の事も自ら明かして再出撃の際に真っ先で狙われる前振りをしたりと、相手を煙に巻きながら存在をアピールする矛盾した立ち回りを見せた。

尤も本分がダグデドを楽しませる道化である事から、これは滅ぼす星の住人たる王様戦隊を混乱に落とした上で、その状況を打破しようと必死で足掻くのを誘発させる仕込みでやった物と考えられる。その上で自分の作戦を破られるのを想定し、続くヒルビル・リッチの策をアシストする手段に転用する事も難無く行える、機転と発想力にも優れた狡猾な曲者でもある。


他の五道化と比べて派手で悪辣なアクションを起こさない故か、ダグデドや他の五道化の都合を捩じ込まれる場合もしばしば。しかし文句は言えどもサポートやフォローは的確に行うので、宇蟲王陣営では縁の下の力持ちとして(半ば都合良く)扱われている模様。

そして最後はそのスタンスをまんまと悪用され、後に本人の意思を無視して身内の身代わりをさせられる、理不尽としか言えない末路を迎えてしまうのであった……。


活躍編集

第27話編集

バグナラクとの戦いが終結した2年後のチキューへ「お片付け」と称してチキューを滅ぼさんとするダグデドに率いられ来襲。


手始めに「狭間の国バグナラク」を滅亡に追いやった後は、単身で服役中でヤンマのいないンコソパを襲撃し、国を陥落寸前に追い込む。


すると、ゲロウジームから事情を聞いて脱獄し、自国へ2年ぶりの帰還を果たしたヤンマに阻まれ交戦。

忍者の如き高速戦法で互角の戦いを繰り広げるも、ダグデドの招集を受けてそのまま撤退した。


第28・29話編集

ダグデドが始めた「お片づけ」と称したデスゲームで、一度は失敗したカメジムに代わって1番手のプレイヤーとして立候補。自身の能力で王様戦隊の意識を入れ替えてしまった。


そして、混乱しつつも何とか状況を理解しようとシュゴッダムにて緊急集会を行う王様戦隊の目の前に出現。アイサツで名乗りを上げると、「拙者を倒せば術は解け、元に戻りまする……」と敢えて明かし、相手の闘争心を煽って戦闘開始。身体が入れ替わっている為にいつもの調子で戦えず、更に揉め始めてチームワークがバラバラな王様戦隊を瞬く間に圧倒。変身解除に追いこみ、そのまま撤退した。


「如何程乱れたか、拙者に晒して頂こう……」


その後、夜のイシャバーナにて混乱がどれだけ広がっているか確認しようと襲撃し、ヒメノ(inカグラギ)/カマキリオージャー&カグラギ(inヒメノ)/ハチオージャーと交戦。

能力で様々な対象を入れ替えて自身が有利に戦いを進めようとするも、入れ替わった者同士が理解を深めた事で息が合い始めた、王様戦隊の連携に徐々に押され始める。

ギラ(inジェラミー)/キングクワガタオージャーが繰り出すオージャクラウンランスちくわに入れ替えてかわそうとするが、既に看破されており、ランスでの攻撃に見せ掛けたパンチを顔面に食らい、伴って入れ替わりの印が破壊された事で王様戦隊は元の肉体を取り戻してしまう。


そして王様戦隊全員の必殺技が放たれ、トドメを刺されそうになるが、ゴーマは咄嗟にドゥーガら六王国の側近を能力で召喚。間一髪の所で手を止めた王様戦隊だったが、ヒルビルに洗脳された側近達の凶刃に倒されてしまう。


その隙に自身は逃亡。帰還後は前のカメジム同様、失敗したとしてぐるぐる巻きにされて、おもちゃにされていた。

ヒルビルの策が上手く言った事に対して「拙者のお膳立てあってこそ…!」と言うのだが、全員から無視された。


第34話編集

王様戦隊がチキューを離れた半年間の間に、ゴッカンを占領。囚人を解放し、無法地帯にした。

玉座では忍者入門の書を黙々と読んでいた。

第37話ではグローディに制圧されたトウフを奪還しようとカグラギが協力を依頼した、グローディの弱点たるリタを自らの能力でゴッカンへと転送した。


第38話編集

解放した囚人らの人格を入れ替えて善人に変え、素直に命令を聞く傀儡とした。その囚人らの犯罪スキルを悪用すべく命令を下そうとした所へ、突如アイドルオーディションをしてみたいと考え付いたミノンガンが出現。続けて現れたダグデドにも圧を掛けられ、やむなくンコソパの施設と思わしきドームを入れ替えで召喚し、審査委員の一人としてミノンガンに付き合う事となる。


そのオーディションに潜入したリタを最終審査まで勝ち上がらせたが、パフォーマンスを一通り観た直後にヒルビルを呼び出し、彼女の洗脳下にあるンコソパ国民が殆どであるオーディエンスが満場一致でヒルビルを支持する八百長を持ってリタを落選させる(ついでにドームの入れ替えも解いてリタを雪原に放り出した)。

だがリタは五道化の能力を探る為にオーディションへ参加したに過ぎず、むしろゴーマらが目の前に出て来てくれたのを好機とばかりに王鎧武装して交戦に突入。ミノンガンと連携して挑むも入れ替え能力を掻い潜られ、彼に攻撃されたミノンガンが「お返し」だとリタの反撃をワザと回避して入れ替わりの印の破壊に誘導。囚人らの人格を元に戻されたのでゴッカンを放棄するのを決め、「付き合いもこれまで、勝手にすれば良し」とミノンガンより一足早くその場から撤退した。


この回の彼は、エセ外国人の様なプロデューサー気取りのミノンガンに終始翻弄されており、彼の妙なテンションについて来れていない事もあって戦闘では連携すら出来ていなかった。

最期(第39話)編集

王様戦隊の抵抗を許している現状に痺れを切らしたダグデドの圧を受けた事で王様戦隊を真正面より潰すべく、他の五道化と共にまだ奪還されていないンコソパへ出陣(無論この時もアイサツは忘れていない)。

バラバラに突入した王様戦隊を各個撃破し、ヤンマ以外の5人をダウンさせたところを一所に集めて追い詰めるも、彼らが個々に持っていたウルトラコンピューターは奥の手である隠しコマンドを割り出した時点で用済み。これまでの癖で敵を手早く仕留めず甚振り苦しめる五道化の行動傾向を逆に利用、コンピューターを囮に全員が誘き出された所で隠しコマンドを起動されてしまう。


「どうやら少々、本気を出す時が来た模様…!」


遊び心も捨てて攻防が激しく入れ替わる乱戦の中、クワガタ&パピヨンオージャーと切り結ぶも、五道化と互角の力を得た王様戦隊に押され、次第に劣勢に。しかし、


「入れ替え手を替え品を替え…! 胡乱のゴーマ・ローザリア。天地を返し、勝負を覆す!!」


奥の手の忍法・合魔超変換を発動し、カメジム・ミノンガン・グローディ3人の能力を自身に入れ換えて巻き返しを図る。能力を取られた3人は早々に撤収し、キングクワガタオージャーと一騎打ちになる中、パピヨンオージャーキングズウエポン弓モードより放った無数の弾幕を、分身の術を展開して迎撃。しかしキングクワガタオージャーのオージャクラウンランスオージャカリバーの二刀流の勢いは受け切れず、弾き飛ばされる。


一方、トンボオージャーら4人に追い詰められたヒルビルは、命惜しさにたちまち降参。それを見たゴーマは、「自ら負けを認めるか、笑止!」と彼女の醜態に呆れて、もはや戦う意味なしとその場から姿を消した。

更にヒルビルは脅されてンコソパ国民に掛けた洗脳を解除させられた上に、容赦なくトドメを刺されそうになる。「ゴーマ!あーしを助けて!」というヒルビルの助けを求める声が聞こえて来ても、「拙者には知らぬ事、ナムサン……」と薄情な返事を残して本拠地に戻ろうとした。ところが……


「忍法“入れ替わりの術”…………えっ?」


ゴーマの口はなぜか入れ替わりの術を唱えており、次の瞬間、転移した先で彼が見たものは、自分の頭上に振り下ろされる王様戦隊6人の刃だった。


「うおっ……!?アイエエエエ!ナンデエエエーッ!?


何が起こったのか理解が追いつかないまま、ヒルビルが受けるはずであった必殺技を代わりに食らう羽目になり、必死に抵抗するも、6人の王の全身全霊の一撃を止められるわけがなく、困惑の悲鳴を上げながら押し潰され、「嗚呼……」と溢しながら、形のない塵となって消滅した。


実はヒルビルは4王国が奪還された後、ラクレスから「他の連中に足を引っ張られてヒルビル様が黒星をつけられる必要はない。万一に備え、身代わりを用意しては」との進言を受けていた。その入れ知恵を得たヒルビルは、予めゴーマの耳元でさりげなく「あーしを見捨てないで?」と囁く事で洗脳し、自分が窮地に陥った時は、ゴーマが入れ替わりの術で助けに入るよう、保険をかけていたのだった。


こうして手を変え品を変えて惑星の民を弄んでいた宇蟲の忍者オタクは、ラクレスとヒルビルの慈悲無き謀略に嵌められた“胡乱”な現実を受け入れる暇も無く、断末魔の悲鳴をあげてしめやかに爆発四散。五道化の中で最初の戦死者となった。ナムアミダブツ!

しかし、この謀略がラクレスの真の目的の前段階であった事、それが遠因となってヒルビルもゴーマの後を追う形で戦死する因果応報の末路を迎えるのはまた別の話である。


その後、第49話ではダグデドとの最後の戦いで絶望させ王様戦隊を追い込むべく大量のコピー怪ジーム共に作り出されたコピー体が登場。

カメジム以外の五道化らともに物言わぬ道具として、宇蟲王の駒として王様戦隊を追い込んでいくが、死の国から助っ人達が救援に駆けつけ、最期はラクレスら達によってカメジム以外の五道化諸共撃破された。



余談編集


あからさまに余談なのだ!編集

  • 王様戦隊の前に姿を表す際の名乗りはモロに『ニンジャスレイヤー』のキャラクター達がするアイサツのパロディとなっているが、これは本作の怪人キャラクターデザインを漫画版ニンジャスレイヤーの作画担当である余湖裕輝が担当しているからである点が非常に大きい。
  • 元々、企画104側は余湖に「ニンジャの怪ジーム描いてフジキドみたいな」(原文ママ)とリクエストを送っていた。
    • しかし余湖氏は(自分がニンスレ関係者である為に)「描いたキャラクターがあからさまなパロディになってしまう」点と「一般怪人である怪ジームは基本的に1話限りで倒され退場する運命にあり、それではニンスレのファンが落胆してしまう」事を懸念し、一旦保留とされていた。
      • しかし企画者104側の余湖デザインのニンジャキャラを出したい意思に変わりは無かった様で、今度は「宇蟲王の部下ですぐ退場しないニンジャ枠」として再度リクエスト。その強い要望によってゴーマが誕生したのであった(参考)。また、偶然か意図的かは不明だが文字が書かれたフルフェイスマスクは、フジキド=ニンジャスレイヤーの「忍殺」と書かれたメンポを彷彿とさせる。ひょっとしたらフジキド風の初期案の名残かもしれない。
      • 上述の通りニンジャスレイヤーのパロディが印象強いが、39話のほぼニンスレな断末魔により(ニンスレを知っている)視聴者は深刻なNRSを発症。その旨のポストが大量にTLに流れ、キングオージャー未視聴勢のニンスレファンをも困惑させた。
      • ただし、ニンジャスレイヤーのニンジャとは違い、サヨナラとは叫んでいない。
  • ちなみにゴーマが退場した際は東映の公式サイトでも忍殺語(しかもノリノリ)で気の毒な散り様を悼んでいた(以前から怪ジームが撃破されるたび「爆発四散!」とコメントしているが、これの布石だったのかもしれない)。
  • なお『王様戦隊キングオージャーVSキョウリュウジャー』ではキョウリュウジャー側からアニメ版ニンジャスレイヤーフジキドの声を担当している人演じるキャラ変身する戦士が登場しているが、残念ながら絡むことはなかった。

更に余談編集

  • 本来、胡乱とは「人を惑わす」意味だが、特撮界隈ではネットに潜む狂気の集団を指す目的で使われる事がある。
    • 二つ名が明かされた際、存在を知る者、集団に属する者の間でちょっとした話題になった。

関連タグ編集

王様戦隊キングオージャー 宇蟲五道化 カミキリムシ 宇宙忍者

忍者 ニンジャスレイヤー/アイサツ 入れ替わり


大野稔前作に登場した忍者オタク。こちらも忍者の戦隊怪人に変貌したほか、最終的にキングオージャーを歪めた怪人に変貌していた。なおこちらも公式サイトでニンスレネタが。まさかの2年連続でニンスレと縁があった

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