「恐怖しろ! そして慄け! 一切の情け容赦無く、一木一草尽く!
概要
『王様戦隊キングオージャー』の主人公。クワガタオージャーに変身する。
日々子供達の遊び相手としてやられ役の悪者を熱演するも、心には正義の芯が通った純真な好青年。
貧しい暮らしながらも国王のラクレス・ハスティーを敬愛していたが、バグナラクが侵攻した際、王の傲慢で卑劣な企みを知って憤慨し、自分が民を守る王となることを決意。
ラクレス達の虚飾の正義を打倒する「邪悪の王」を僭称し、ゴッドクワガタを目覚めさせ、本来王にしか扱えないはずのオージャカリバーでバグナラクに立ち向かう。
以降、反逆者としてシュゴッダムから追われる身となるが、その過程で他の王達と交流を持ち、知見を広める事で自らの「王道」を模索していく。
いずれ世界を支配した暁には、子供達に 「レインボージュルリラ」なる思い出の料理を食べさせられる世界にしたい、という目標を立てている。
人物像
子供達を護るためなら我が身も顧みない正義感と優しさに溢れる青年で素の一人称は「僕」。
しかし上述の通り子供達とのヒーローごっこでは悪役を演じており、ラクレスの企みを知ってからは敢えて「邪悪の王」として偽悪的な言動をとり、無駄な高笑いも多い。
上記の口上も、元を辿れば悪役を演じていた際の決まり文句である。
とはいえ常時このテンションを維持するのは無理があるようで、気を抜くと素の口調に戻ってしまう。
脅迫や腹芸も得意ではなく、ラクレスへの反逆宣言から素が出るまでを観察していたヤンマには「本当はワルじゃねぇだろ?」と本性を早々に見抜かれている。
長らく孤児院の年長者として子供の相手をしてきたこともあってか、「邪悪の王」を名乗る国際指名手配犯としての身分しか知られていない異国であろうと子供とすぐさま打ち解けられるという人徳の持ち主で、現地の子供達から情報を得ることも多い。
そしてこの人徳は後に、冤罪の嫌疑をかけられた自分自身を救うこととなった。
貧困層育ち故か他国についての知識に乏しいらしく(シュゴッダムの徹底した格差社会故に仕方ないが)、ンコソパに関してはその技術力はおろか国名も知らなかった有様で、禁句モノの言い間違いをしてヤンマを激怒させてしまったことも。
一方で理不尽な徴税人を咄嗟に子供達を上手い事乗せる形で追い払う等、咄嗟の判断・機転に優れる柔軟な思考の持ち主。
さらには王にとって民は「守るもの」と強い意志を以て定義しながらも、それだけに固執せず他の王の在り方(ヤンマのように国民と地位の垣根を越えた仲間として一致団結する信頼関係、ヒメノのように信念を貫き望むままに生きる幸福の輝きを己が背で国民に教示する美学、カグラギのように弱いものや大切なものを守るためなら汗にも泥にも塗れて笑う覚悟、リタのように周りから理解を得られず孤立しても正しくあろうとする責任感など)、それぞれの真意や意味を深く知っては「そういう考えもあるのだ」と積極的に受け入れている。
同時にギラが根幹としている「どれだけ力が強くとも、他人を見下し愚弄する者には決して服従しない」という信念は国王達にも影響を与えており、事実ラクレスに屈しかけたヤンマとカグラギは、瀬戸際でギラの言葉に心打たれる形で反旗を翻した。
礼儀作法はヤンマよりは身についているようで、堂に入ったテーブルマナーを披露している。
また邪悪の王を演じる口上において中々に非凡な語彙を駆使することからも全くの無教養とは言い難い。
根菜の生噛りが好きなのかトウフの美食の数々の中でまっしぐらに泥まみれで虫食いの蕪を受け取り、「だからこそ(=豊かな大地に抱かれ実った、虫たちも虜にする)美味!」と絶賛。
カグラギのトウフ鍋でヤンマとヒメノが肉に殺到するのを尻目に「そのままでも美味!」と立派な大根を半ばまで法悦の表情で平らげていた。
もう片方の手には白ネギ・人参・白菜・きのこで山盛りの大ザルが確保されており、よほど気に入っている様子が窺える(工業国のシュゴッダムは旨い野菜が育つ綺麗な水・土壌に乏しい可能性も)。
余談であるがヤンマとヒメノのシュゴッドであるトンボとカマキリは肉食でギラのシュゴッドのクワガタは樹液を好むことで知られている点から食事の好みも差別化されているのではとの見方もある。
オージャカリバーで変身やシュゴッドの制御を行う他の4人とは異なり、シュゴッドとの会話・意思疎通ができるという人智を超えた力を持つ(本人はヤンマに説明されるまでシュゴッドとの対話が常人には不可能だとは知らなかった)。
第3話でカグラギがゴッドカブトのシュゴッドソウルを受け取る際に「ギラのシュゴッドを操る力」と口にしていたり、第4話でゴッドカブトを洗脳から解放している。
また第6話ではバグナラクがこの特異性を察したのか各国に仕掛けた爆弾を解除する条件としてギラを差し出すよう脅迫した。
完全な仮説であるが第1話でギラの叫びにより2000年の眠りから覚醒した事から実はゴッドクワガタのシュゴッドソウルは何らかの理由でギラの体内にあり、それが元で彼が他のシュゴッド達と会話が可能なのではないかという考察をする視聴者もいる。
容姿
髪は赤いメッシュがかかっており、右のこめかみに痣か入れ墨らしき赤い二本線がある(このこめかみにある痣のような模様は髪で隠れて分かりづらいがラクレスにもある模様)。
左側にシュゴッダムの紋章が付いた黒いケープをかけ、右側から赤い布が垂れ下がっている(動き回るには邪魔なのか、入手した初変身以降は左肩に巻き付けている事が多い)。これは国王の証であるようで、オージャカリバーと共にラクレスから強奪した物。
ケープの下に白基調のブラウス(ブラウスの上からハーネス状の赤いベルトを着けている)、黒いズボン、茶色のロングブーツ、ネックレス等を着用。
このネックレスは誰かに貰ったものらしい(演者インタビューより)。
「邪悪の王」を称するに相応しい出で立ちをしており、敵幹部と言われてもおかしくない姿である。
もっとも今作においては、他のメンバーもヤンキー・わがまま姫・陰キャ・嘘吐きと敵幹部のような容姿・性格の曲者揃いではあるが。
- 2年後
物語後半にあたる第二部では時間経過を経ていくつか容姿の変化がある。
まず序盤では王らしい装飾は黒いケープぐらいだったが、その下の服も赤い軍服に近いものを着用している。
また全体的に短かった髪の毛が若干伸び、全体的に後述する実兄の後任らしい外見になっている。
出自
本名は「ギラ・ハスティー」。
すなわち正真正銘のシュゴッダムの王族であり、ラクレスの実弟である事実が第5話で発覚する。
本来王鎧武装ができるのは王だけであり、ゴッドクワガタの起動にクワガタオージャーへの変身も、実際にシステムを設計したヤンマからは「(平民であれば)ありえない」と証言。
この事を聞いたリタがこっそり両者から採取したDNAをヒメノが照合したことで確定に至った。
結果反逆罪や国宝盗難も「元から所有権のあるシュゴッダム王家」故に成立しなくなり、大手を振って故郷へ帰れることになった(ギラが「悪者である」という噂もラクレスの手によってでっち上げられた嘘に過ぎなかったとされる)。
それどころか国際裁判長の手からオージャカリバーを正式に託された事で、状況と勢いに押されたざっくばらんな形ではあるものの当初崩壊しかけていた五国同盟が彼をシュゴッダム代表代理とすることで改めて締結されるという大義名分までも得る。
しかし第6話においてラクレスの策略により彼は再び濡れ衣を着せられてしまい、五国同盟も再度破棄されることとなる。
またギラがシュゴッダム王家の血筋であった布石として挙げられるのが第1話で王宮に忍び込む際、なぜか玉座の間へのルートを知っていた上に、誰にも気づかれずに侵入、つまり隠し通路のようなものを知っていた可能性が示唆されていた事。ラクレスも侵入者が目の前に現れたにもかかわらず、特に驚きもしていなかった。
第3話でもギラがイシャバーナの王族の前で恥をかかぬ程度のテーブルマナーを身につけていること、イシャバーナの(王宮の)シェフ達が再現したレインボージュルリラを「美味だがレインボージュルリラとは別物」と評価してみせた(=宮廷シェフの料理を冷静に評価出来るような食事の経験がある)こと、レインボージュルリラ自体も貧民がおいそれと口にできない高価な代物である可能性があることから、ギラが高貴な身分であることは匂わせられていた。
しかし、なぜギラが王家を放逐され孤児院で育てられたのか幼少期に食したレインボージュルリラは覚えていたにもかかわらず、自らが王族の存在であった事もラクレスが兄である事はおろか、自分に兄がいた事すらも忘れていた(ないし、一切口にする事がなかった)のかは依然謎に包まれている。
現状第1話からギラ自身のモノローグといった心中描写がされていないため、何気に彼のパーソナルな部分は殆ど明かされていないことが窺える。
これは同時にラクレス側にも謎が追加された形ではあるもののラクレスにとってギラが弟だと認識していればギラがオージャカリバーを起動できたのは当然であり、翻って第1話を見るとラクレスが「驚いていた」のはゴッドクワガタが目覚めた時のみでオージャカリバーを用いて変身したこと自体には疑問視する様子は見られなかった。
自称”王様”だった青年、決闘の果てに真の国王に(第20〜26話)
第20話にてラクレスとの1VS1の決闘裁判を制し新たなシュゴッダムの王となった。続く第21話では、ラクレスの元を去って各国の王国をさまよっていたドゥーガに自分に王として大切なことを教えて欲しいと側近に置き、第23話の騒動の後正式にシュゴッダム国王に即位した。
五王国合同夏祭りにおいてはそれまで演じてきた邪悪の王から元の性格のまま民に寄り添う真の王となる決意をし、バグナラクとの最終決戦ではバグナラク及びデズナラク8世の真実を知り、やられたからやり返してきたこれまでの歴史に終止符を打つべく王として謝罪し、憎悪に塗れていたデズナラクの心を溶かし和解への道を切り拓いた。
邪悪の王、再び
バグナラクとの戦いから2年後を描く新章では、前述の通りシュゴッダム国王の正装を纏い兄ラクレスに近い容姿になっている。
第27話の六大王国の会議では、ギラとジェラミーを除く他の王が色々と2年間の間にやらかして投獄された為代わりに側近達が威厳を見せるために徒歩で来たり王が犯した失態に「申し訳ございませんでした!」と謝罪をすると大丈夫ですよと言わんばかりに労ったりなど苦労人な一面を見せている。
そして、大量のシュゴッドの襲来時には民をコーカサスカブト城に率先して避難させており、今までと変わらぬ優しさと王として成長した姿を見せていた。
突如襲来した宇蟲王によりかつてのバグナラクと人類の戦いが星を滅ぼす『遊び』の一環として仕組まれ、シュゴッダム王家が彼の指示のもとその先導役とされていた事を知り激昂。
服従か破滅かの選択を迫られるも2年前の邪悪の王となった時のような不敵な笑みを浮かべ、
「断る!」
「破滅か服従、道が二つに一つなら、どちらでもない邪道を選ぶ!」
「俺様が、貴様を片付ける!」
「恐怖しろ! そして慄け! 一切の情け容赦無く、一木一草尽く!
貴様を討ち滅ぼす者達の名は…」
「王様戦隊キングオージャー!」
それに呼応するかの如く脱獄した4王が各地で戦線復帰。ギラも生きていたジェラミーと共に立ち向かう。
こうして、自らを上位存在とする宇宙の王に弄ばれてきた歴史に反逆する邪悪の王達の物語が、再び始まったのであった…。
ゴーマ・ローザリアの幻術によって他の王たちがそれぞれ入れ替わってる中、自身はジェラミーと入れ替わっていた。そのためいつものクラウンとカリバーではなく短剣であるクモノスレイヤーを順手持ちで構えスパイダークモノスに変身する。なおヴェノミックスシューターは使い慣れてない武器のためかクモノスレイヤーのみで戦っている。
「互いをよく知る良い機会だ」と言ったジェラミーに対して2年前からワガママな4国の王たちを見てきたギラは「こういう時の彼らは自分の国の事しか考えない」と伝えた。
その後ジェラミー、ゲロウジーム、ドゥーガと共に街を見回っていると国民の1人が「ジェラミーの率いるバグナラクが敵な訳無い」と言ったことで2000年にわたるジェラミーの夢であった人とバグナラクが手を取り合えている事に気づき、ジェラミー(inギラ)の肩を置く。図らずもゴーマの策によってジェラミーとギラは互いの事を知るいい機会となった。
2度目のゴーマとの戦いの中で身体が元に戻り、止めを刺そうとすると目の前に側近達が目の前に現れ技を止めた瞬間王様戦隊は側近達に切られてしまった。
事態収束後に事情聴取を行った結果、五道化の1人ヒルビル・リッチの術によって側近達がコントロールされ、それによって攻撃したことが判明。
しかし事情が分かった所で事態は収まらず、各国ではヒルビルにより「自分の敵を倒せ」と吹き込まれた一部の市民と、それに引きずられた者達による混乱が拡大していた。
これを受けて、何とか事態を収めるべく六王国会議を開催。「すべては自分達が好き勝手にした結果であり側近達はそれを止めるために王に刃を向けた」という筋書きの元、王位を側近達に譲位しようとしたが、これを見抜いていたジェラミーがゲロウジームと共に現れ、自分こそが全ての元凶(=敵)であると宣言。
元々敵対国家だったバグナラクであれば「敵」としての刷り込みも容易く、スケープゴートの悪者としては打ってつけだと考えたジェラミーの意図を汲み取り、王様戦隊はこの「茶番」に乗る形でジェラミーを撃退。この結果「敵」が倒れたことで人々の洗脳も解け、入れ替わりに現れたヒルビルを総力戦で撤退させた。
バグナラクを訪れ、ジェラミーと今後の動き方について相談を持ち掛ける。
そんな折、サナギムの1人がゴッカンで行き倒れた遭難者を見つけたと報告。
リタが訪問していたイシャバーナへ遭難者を担ぎ込んだが、そこで男の正体が「神の怒り」を引き起こし、ヒメノの両親を殺した張本人であり、最後の宇蟲五道化グローディ・ロイコディウムであることが判明。
死者を蘇らせて暴れさせるというグローディの力、そして不死の体に大苦戦を強いられるが、同じく蘇っていたネフィラが乱入してきたことでその場は水入り。
その後、王様戦隊の分断・孤立とそこからの自滅を狙うダグデドの介入により、一時メンバーそれぞれが仲違いや独自行動を起こし連携が全く取れなくなる状況が発生。
しかしこれは、望まぬ復活を強いられた母を再び眠らせるべくジェラミーが仕掛けた盛大な芝居であり、王様戦隊もその意図を語らずして読み取り乗っかっていた……のだがギラだけは全く気付いておらず「行間!」と怒られてしまっている。
最終的にネフィラに引導を渡し、再び眠りにつかせることに成功したが、まんまと乗せられたことに怒るダグデドにより、メンバーと離される形で遠く離れた別の星に飛ばされてしまった。
見知らぬ世界に困惑していたところをゾーリ魔に襲われたために王鎧武装して迎撃するが、なぜか変身できたのはギラのみであった。その後、キョウリュウジャーのメンバーと出会ったことで早々に仲間達との合流、および現状の把握を果たす。
2年前にダグデドが侵略の手を地球に伸ばし、デーボスを兜武神デーボスとして復活させ、彼が率いる新たなデーボス軍を差し向けていた。キョウリュウジャーはこれを迎え撃っていたが、大本を叩かねばどうしようもないと判断した桐生ダイゴと空蝉丸は地球を出てダグデドの捜索に出撃。
残ったメンバーで迎撃を続けていたが、デーボ・センキングの登場により地球中からブレイブが奪われ、獣電竜も捕まったことでキョウリュウジャーは変身不能になってしまい、キャンデリラとラッキューロの助力を受けつつも劣勢を強いられていた。
キョウリュウジャー側には現有戦力とは別に、未来から送り込まれた後、ダイゴが発見して連れてきたプリンスという青年がいた。しかし、ソウジの弟子となった彼はまだブレイブが目覚めておらず、さらに獣電竜が不在=獣電池のチャージもできず、そもそも「パートナーとなる獣電竜に生身で打ち勝ちそのスピリットを授かる」という儀礼を受けられないプリンスは変身自体不可能であった。
そこで、「獣電竜の力をシュゴッドで代用できないか」と考えたギラは久々に「邪悪の王」ムーブを始め、ヤンマと共謀してプリンスに喧嘩を売ることでブレイブを引き出し、同時に自身を通してゴッドクワガタにプリンスを認めさせようと考えた。
この目論見は当たり、激突の中で己の未熟さと向き合い、ソウジの言葉の真意に気づいたプリンスはついに己の中のブレイブを目覚めさせることに成功。
キングキョウリュウレッドへの変身を果たした彼と並び立ってギラも王鎧武装、デーボ・センキングを撃破した。
なお、このエピソードで変身した際にギラの体内からゴッドクワガタの姿が現れる様子が描かれており、以前から囁かれていた「クワゴンのソウルはギラの中にあるのでは?」という仮説が「シュゴッドがいないのになぜ王鎧武装できたのか?」という本話での疑問に対する回答として、ほぼ裏付けられた形になる。
この事態を起こしたダグデドからすれば、「キョウリュウジャーはブレイブも獣電竜も失って戦えない、王様戦隊もシュゴッドのいない世界だから変身できない」という状況に追い込んで完封する目論見だったのだが、シュゴッドとのコンタクト能力を持ち、単独変身が可能なギラが完全なイレギュラーとして機能し、状況を打破された形である。
しかし、復活した兜武神デーボスの攻撃でレジスタンスの基地が破壊され、キョウリュウジャーは負傷、子供達も不安に襲われているところに帰還。
リタと二人で子供達を勇気づけつつ、地球の服に着替えて復旧を手伝っていたが、そこでジェラミーからチキューのルーツが、地球において2000年前に起きた種族同士の争いの際、ゴッドコーカサスカブトに乗ってチキューに逃げ出した地球人であること、コーカサスカブト城の天井にあった壁画とジェラミーが発見した壁画が地続きであることを知らされる。
その直後、獣電竜を発見したもののアミィがゾーリ魔に捕まったという知らせを受け、飛び出したプリンスを追って出撃、ゾーリ魔を蹴散らしてガブティラ達を解放。
そこに獣電池を通してダイゴの声が届くが、これを見たギラは自分もオージャカリバーを通じてチキューのゴッドクワガタと意思疎通できるかもしれないと考える。
この狙いは当たり、ギラの意志を受け取ったゴッドクワガタはコーカサスカブト城に残っていたスズメに接触(薬指に着けていたラクレスとの結婚指輪から城の最上部に向けて赤い光が走った)、彼女にコーカサスカブト城を起動してもらうと共に10大シュゴッドを連れて乗り込み地球に駆け付けた。
一方、レジスタンス達のもとにもゾーリ魔の大群が現れ、キャンデリラを中心に迎え撃つも変身不能が祟って数に押され始める。
ギラたちの方も復活した兜武神デーボスの奇襲を受けるが、レジスタンス側でヒメノが「かつては地球のメロディーが力を貸してくれたが、今は聞こえない」と聞かされ、「音を楽しむ心を忘れてしまっている」と考えた彼女は電子ピアノで「真の地球のメロディ=VAMOLA!キョウリュウジャー」を演奏、子供たちに歌ってもらうことでキョウリュウジャーを鼓舞。
同じタイミングでゴッドコーカサスカブトが到着、さらに解放された獣電竜達の力でキョウリュウジャーがブレイブを取り戻し、両戦隊が一斉変身。
「「「「「キョウリュウチェンジ!」」」」」
「「「「「「王鎧武装!」」」」」」
ガブリンチョ!
You are the KING,You are the You are the KING!
「聞いて驚けーっ!」
「挟撃の勇者! キングキョウリュウレッド!」
「弾丸の勇者! キョウリュウブラック!」
「鎧の勇者! キョウリュウブルー!」
「斬撃の勇者! キョウリュウグリーン!」
「角の勇者! キョウリュウピンク!」
『史上最強のブレイブ! 獣電戦隊キョウリュウジャー!』
「ハーッハッハッハッハ! 最強とは王! 俺様のことだ!」
「邪悪の王、ギラ!」
「叡智の王、ヤンマ・ガストだ!」
「絢爛の女王、ヒメノ・ラン!」
「不動の王、リタ・カニスカ!」
「豊穣の王殿様、カグラギ・ディボウスキ~!」
「狭間の王、ジェラミー・ブラシエリ!」
「我ら、王様戦隊!」『キングオージャー!!』
「荒れまくるぜ~! 止めて見なぁっ!」
この変身で一気にペースを握り返した二大戦隊はゾーリ魔をこともなく一蹴、巨大化したデーボスもキングオージャーとキョウリュウジンによって撃破に成功。
戦闘後、ゴッドコーカサスカブトに乗ってチキューに帰還した。しかし、そこでギラを待っていたのは浦島太郎現象で経過していた半年の間にダグデドに支配・扇動されたシュゴッダム、そして「シュゴ仮面」を名乗り君臨していたラクレスであった……。
キョウリュウジャーの地球に飛ばされた後、ゴッドコーカサスカブトで帰還するまでの間、チキューでは半年が経過してしまっていた。
この間にダグデドと、実は生きていたラクレスによってシュゴッダムが牛耳られており、シュゴ仮面を名乗るラクレスによって贅沢品を与えられた民達はすっかり堕落、かつて以上に腐敗し切った最低最悪の国に成り果てていた。
それでも孤児院の子供達が充実している様子を見て一時安堵するギラだったが、ラクレスからシュゴッダムの今の状況は五道化の支配する四王国から吸い上げた富で成り立っていることを聞かされて動転。
図らずもかつてラクレスが語った「民は道具、私が国だ」を地で行く現状を打開せんとしたが、「王様戦隊を捕まえたら王族になれる」というダグデドの扇動を受けた民達に追われヤンマたちと共に逃げ回るハメになった(ちなみにゴッカンとバグナラクは敬遠されているのか、リタとジェラミーは完全にスルーされていた)。
その後、襲ってきたキンバエジームは負傷していたゴッドクワガタの代わりに実は地球からこっそりついてきていたミニティラ、もといガブティラの協力により合体したキングキョウリュウジンで蹴散らしたものの、敵地と化したシュゴッダムには留まれず逃亡。
まず周辺の四王国奪還が先決としてンコソパに向かったものの、ヒルビルによって国民全員が洗脳されており、ヤンマの側近であるシオカラが事実上人質に取られてしまう。ヤンマが「0から立て直せる」国よりも「なくしたらそれっきり」の命を優先し、ネットワークの中枢たるテッペンコンピュータを破壊したことでヒルビルに見逃される形で撤退を余儀なくされ、結果ンコソパは事実上滅亡することになる。
ボロボロになって倒れたシオカラを抱えるヤンマに「謝るなよ。ヤンマは悪くない」とヤンマの苦渋の決断を尊重しつつもその語気には悔しさが混じっていた。
第36話にてイシャバーナを奪還したヒメノがいきなりチキュー全土に自分の結婚相手を探すお触れを出したことに困惑。
条件を満たしているという理由で見合い候補に指名されるも、ダンスは門外漢のようでまともに踊れなかった。
第39話にてンコソパ奪還前にてヤンマからオージャカリバーには五道化に匹敵する隠された力がある事を聞かされる。その源がラクレスが使っているオージャカリバーZEROとシュゴッタム王家に先祖代々伝わってきたオージャランスとジェラミーのクモノスレイヤーと同じ人間の手では作れず人間には使い切れない力である事を知り、使えば体が壊れて倒れる可能性もある中それでも使いこなせる覚悟があるかヤンマに問われる。
これまでキングオージャーの力や獣電竜とシュゴッドのハイブリッドであるキングガブリカリバーを使ってきたギラは望むところだと答えンコソパ奪還のために行動を開始。ヒルビルに見つかる前に隠しコマンドを起動させるウルトラコンピューターを持って奇襲作戦を実行。城に入るとそこには因縁の敵であるゴーマの奇襲を受けるが、ジェラミーが助けに入り2人でゴーマと交戦。苦戦を強いられ他の3人も五道化に追い詰められウルコンも破壊されたことで絶体絶命に。
しかしギラ達が五道化を引き付けている間にシオカラがシュゴッド達のリミッターを解除、王様戦隊の新たな力王鎧武装・凌牙一閃を実行。その代償としてとてつもない痛みに襲われるが、短期決戦を仕掛けるためキングクワガタオージャーになり、リタとの連携でゴーマを圧倒し撤退まで追い込む。
最後の一人となったヒルビルに6人で止めを刺そうとするも何故か撤退したはずのゴーマが身代わりとなってその首を討ち取った。
戦いが終わり変身が解けると凌牙一閃の反動で地面に倒れこんだ。
続く第40話の予告やスチール画像ではギラがダグデドの手によって邪悪の王として煽られている様子が…
明かされるギラの出自とハスティー家の真実(第40・41話)
凌牙一閃の反動で全員がまともに動けない中、ギラはキングクワガタオージャーと凌牙一閃の重ねがけで他の五人よりも反動が大きいとされるが多少のダメージは残りながらも動けていた。シュゴッダムがゾンビ化したサナギム達の襲撃を受けているとの知らせを受けると、先にサナギムと戦っていたドゥーガと取り残された子供を避難させて一人サナギムの軍団と相対。
クワガタオージャーに変身するもダメージが完全に回復しきれていなかった為ピンチに陥る。するとガブティラを探しにプレズオンに乗ってチキューにやって来たプリンスが現れる。
軽く再会の挨拶を済ませた後、プリンスもキングキョウリュウレッドへ変身して2人でサナギム達を片付けるとクワガタオージャーは異常成虫化したサナギムを倒すためキングオージャーを召喚しようとした。だが、突如シュゴッド達は街を破壊し始めた。
当然、クワガタオージャーはシュゴッドを止めようとしたもののシュゴッドたちはギラの言葉を聞かず破壊活動を続けていた。
するとレッドがミニティラで何かを思いついた。クワガタオージャーはレッドの意図を理解し、キングキョウリュウジンへの合体を発動。合体指令で強制的に洗脳を解いて暴走を止め、プリンスがキングキョウリュウジンでサナギム達を倒すのを見届ける。
その後、プリンスから「地球では未だにデーボスの残党との戦いが続き、ガブティラがいないとキョウリュウジンが使えないため探しに来た」ことを聞かされ、別れ際に「ギラさんはずっと優しい邪悪の王でいてね?」と意味深な言葉を告げられながらも地球に帰るプリンスを見送った。
しかし、それも束の間だった。突如複数のモニターデミシュゴッドが現れ、モニターを通じてダグデドとラクレスから自身の力の出自が明かされる。
明かされた出自
何故、ギラが初めて王鎧武装した日、キングオージャーを覚醒させることが出来たのか。
何故、ギラにはシュゴッドの声が聞こえるのか。
ラクレス「時は満ち、準備は整い、一刻の猶予もない。信じ難い真実を包み隠さず話そう。ギラは……“宇蟲王ダグデド様が生み出した生物”だ」
ダグデド「要するに…俺様の分身?コピー?……あぁ!こっちかな。俺様が“パッパでマッマ”なんでちゅよ〜ん♪」
それはギラがダグデドによって生み出された生命体だったからである。
ギラはシュゴッダムからダグデドへの忠誠の証として生まれ、シュゴッドを操れる宇蟲王の力を受け継いでいたのだ。それだけではない。ギラのみならず、シュゴッドを含む全ての昆虫生命体がダグデドによって生み出された存在であった。
所謂、人工生命体というものなのだろうか(とはいえ、ヒメノのDNA照合でシュゴッダム王家=ハスティー家の者であると証明されたことや後の展開で「ハスティー家の者にしか使えない」オージャカリバーZEROを扱えていたことなどから、ギラの中にハスティー家の遺伝子があるのは確かである。その証拠として第43話にてギラ、ラクレスの父親であり先々代国王コーサス・ハスティーによる「滅びの力を賜りたい」という要望に対しそれを快く受け入れる形で彼の妻の胎内にギラを生み出していたことが判明している)。
それを証明するかのようにダグデドに操られ、エクストリームキングオージャーを起動。
国を破壊するために進軍してしまい、国民からも敵意を向けられたことで自分の力の源が真の邪悪の王由来のものであることに悲しんでしまうが、途端にエクストリームキングオージャーが動きを止め、オージャカリバーとクモノスレイヤーが光る。
同時にエクストリームキングオージャーは配下にいたゾンビ怪ジームを捻り潰した。
ギラを含む王様戦隊は剣を通じてシュゴッド達が自分の意思でダグデドに反逆しているのを感じ、イシャバーナでダグデド達の放送を見ていた他5人と共に立ち上がる。
ヤンマ「反逆者の王様戦隊、上等じゃねぇか!」
ヒメノ「シュゴッド達も自分の意思で宇蟲王に抗ってる。
その気高さに王達は答える義務がある」
カグラギ「地を這い、泥をすすろうと、
懐に秘めた刀は折れず!」
ジェラミー「この物語!奴の悲鳴で締めくくろう!」
リタ「ただ悪なる意志の元、私達は剣を抜く!」
ギラ「恐怖しろ!そしておののけ!
王様戦隊キングオージャー…今より貴様を捻り潰す!」
自分の出自がどうであれ、滅びるべき悪意から民を守るため、反逆の戦士としてダグデドの支配を脱却したのだった。
第41話
ヤンマ達と共に今度こそダグデドを倒すために6人で挑むも、不死身の体を持つダグデドには凌牙一閃の力をもってしても倒しきれずにいた。カグラギがゴッドキングオージャーでダイゴーグを片付けた後国民が急に城に行き始めたことを知り、自分の国に戻ったジェラミー達に応援を求めるも動いたら爆発する爆弾を仕掛けられたため単身コーカサスカブト城に向かう。城の前にはラクレスが立っており、今度こそ決着をつけるため3度目となるラクレスとの決闘を始める。
刃と突きつけかつてのように説得を試みるも、その甘さを指摘され切り捨てられる。ラクレスがオージャクラウンランスを手にしたことで形勢逆転され、全シュゴッドの力を宿した一撃を受けて変身解除。ダグデドに不死身を斬る力を与えられたオージャカリバーZEROで止めを刺されそうになったが、ラクレスが剣を向けた先は自分では無くダグデドであった。
ダグデドとの決戦、そして(第42~最終話)
ラクレスが自分ではなくダグデドを斬った事に困惑するが、「今すべきはダグデドを倒すこと」と諭され、共に戦いを挑む。戦いを通じて、これまでのラクレスの行動が全て宇蟲王を倒すためのものであり、越えるべき壁としてギラに立ちふさがり成長させていたことを感じ取る。変身が解けたラクレスからオージャカリバーZEROを受け取り、ダグデドの攻撃を耐えきりながら兄からの覚悟も込めて宣言する。
「俺様の名は、ギラ!
汚名をかぶり、血に塗れ、邪智暴虐と成りさがろうと…
ただ民を救わんとした王!ラクレス・ハスティーの弟!
"ギラ・ハスティー"!
俺様が世界を支配する!!」
王族としての名を初めて名乗り、渾身の一撃を放ってダグデドを撃破。2000と17年かけて兄ラクレスが為そうとした、ダグデドとシュゴッダムの因縁を断ち切ることに成功した。
そして王としてラクレスに民を守る覚悟を問われると、迷わずラクレスの意志を継いで王として国を守る事を決意した。それを聞いたラクレスは兄の顔になって「頑張れよ」と激励すると力尽きて倒れる。彼の身体を支え、幼少期のように呼びたくても呼べなかった「お兄ちゃん」と涙ながらに呼ぶのだった。
第43話
ラクレスの裁判に立ち会っていた所にドゥーガからシュゴッダム国民が老人になったり赤ちゃんになっているという報告を受け、リタ以外の5人でシュゴッダムに向かう。
騒動の原因であるミノンガンを発見するも、能力により5人全員子供の姿にされてしまった。年長者のカグラギの手も借りて全員で何とか変身してミノンガンと交戦し、一太刀入れることで元の身体に戻ることに成功。仲間にもミノンガンを斬れば元に戻ることを伝えるが、カグラギ以外精神までもが子供並みになったヤンマ達の相手をしていたために孤軍奮闘を強いられる中、戦いの中で頭痛に襲われ変身が解けてしまう。
その後、17年前の失った記憶を取り戻したギラはクワゴンが子供の時からずっと自分の中で一緒にいてくれたことを理解する。紆余曲折あって元に戻った5人でミノンガンにトドメを刺す。
しかし、付けた傷から倒したはずのダグデドが姿を現した。衝撃を受ける一同を嘲笑い、ミノンガンを連れて撤退するのだった。
裁判所に戻ると、リタから死刑を言い渡されたラクレスには執行猶予として王様戦隊の道具として生きるという機会が与えられた。子供の時より届かなかった兄との手がやっと届いた事を実感した。
第44話
ラクレスから、オージャクラウンがダグデド打倒の切り札である王の証であることを知る。その力を正しく扱うためにリーダーを選出することになるのだが、何故か王鎧武装して風船割りや取っ組み合いを始める面々にギラは困惑、しまいにはオージャカリバーを持ち出した決闘にまで発展してしまう。その場にヤンマが現れ、解析した王の証の力でシュゴッダムに雷を落とす…。
城下町にて、ヒルビルの手により「テッペンを目指そう」と吹き込まれた国民が乱闘を始める様子を目撃。対処をカグラギに任せ、自身は王の証の力に飲まれて暴走するヤンマに鉄拳制裁を放ち、「ヤンマは王様だろ!? だったら民を守る為にしか力は使っちゃダメだ!」と説得し正気に戻すことに成功。ヤンマと2人でキングオージャーを起動し、自己暗示で巨大化したヒルビルに挑む。ヤンマの王の証の持つ強大な溢れ出る力を自身のシュゴッドを束ねる力でシュゴッドソードに収束させて、ヒルビルを倒した。
その後、ヤンマから「改めて六王国同盟を結びたい」と提案され、他の王も合流し、リーダー無しで六王国同盟を結び直した。
第47話
命を得たグローディの手により神の怒りが起きると、17年前の二の舞にはさせないためラクレスからの情報を元に「対『神の怒り』用避難計画」を発動し、衛兵達に避難のための的確な指示を飛ばしている。
国民の避難が終わり、最後の避難者となったラクレスに避難を促すも、ラクレスのこれまでの罪の精算のために自分も戦うという決意を聞くとオージャカリバーZEROを託し、共に王鎧武装。ゴッドキングオージャーを起動させグローディとの決戦に勝利。最終的に医療班から死傷者0人の報告を受け、犠牲者を出すことなく神の怒りを終わらせることに成功した。
第48話
壊滅しかけたシュゴッダムでヤンマ達が倒れる中1人ボロボロの状態で立ち上がり、ダグデドに剣を向け…。
時は数時間前に遡る。
カメジム以外の五道化を全て倒し、残すはダグデドのみとなった。宇宙規模の神とも言うべぎ次元の存在であるダグデドを倒すため、ヤンマは各国の王の証の力を最大限に生かす究極のキングオージャー「超絶怒涛究極完全体キングオージャー」の存在を明かすが、ジェラミーの王の証である永遠の命を前回のグローディーとの戦いで使ってしまったため、完成には至っていない。その代用品となるものをライニオールに聞こうとヤンマと共にハーカバーカに行く方法を模索しようとした瞬間、王の間にダグデドが現れ止む無く交戦。
圧倒的な力を前に超絶怒涛究極完全体キングオージャーの完成が間に合わないと悟った一同は避難計画ゼロを発令。民達を避難する時間を稼ぐも、ダクデドが放った隕石でシュゴッダムは崩壊、ヤンマ達も気絶してしまい冒頭のシーンに至る。
第49話
民達を乗せたコーカサスカブト城が飛び立ち計画の成功を確信したが、ダクデドは国民達の元にカメジムを忍ばせたと語り、同時に城が堕ちるのを見て絶望に追い込まれ、自分の無力さに慟哭を上げる。その時…
ラクレス「我々はチキューの全国王に反逆し、宇蟲王に反旗を翻す! 聞け!この場においては逃げる者こそ正義だ……だが王に背く、邪悪なる意志を抱く者は集え! 共に王を救うぞ!!」
避難計画ゼロの本来の目的を知ったラクレス達チキューの国民達が、王様戦隊の意志に逆らい戦場に現れた。ラクレスを先導に集った民の意思に答えるのが王の意思だ、とドゥーガに諭されると、かつて邪悪の王になると決意した時の気持ちを思い出し王鎧武装。集ったチキューの民達と共に最終決戦に挑む。
「行くぞ、反逆者共…!」
非戦闘員達を守りながら戦うもダグデドの攻撃を喰らい変身解除。追い討ちと言わんがばかりにトドメの攻撃を喰らいそうになるが、以前聞いたことのある鈴とクジラに守られる。振り向くとそこにいたのはデボニカであり、彼女の力でハーカバーカよりボシマールを始めとする王の関係者とデズナラクが援軍としてやってきた。
ブーン達にヤンマ達が休んでいるところまで連れて行かれ、「戦えない自分達に出来るのはギラ達にご飯を作ってあげることくらいだから」と、彼らが作った食事や余興で笑顔を見せるくらいに体力を取り戻していった。
最後の増援としてやって来たライニオールの『果てなき連なりの先で、命は永遠に繋がっていく』という言葉から何かを悟ると、体力回復のために奮闘してくれた民達とバトンタッチし、一向に絶望しない人類に癇癪を起こしたダクデドに対し宣戦布告。
「なーっはっはっは!貴様はいつまでも学ばんな!ならばなんとでも思い知らせてやる!」
最終話
「恐怖しろ…そして慄け! 一切の情け容赦無く、一木一草尽く!
貴様を討ち滅ぼす者の名は、ギラ・ハスティー! そして!」
『王様戦隊キングオージャー!!』
「俺様たちが世界を支配する!」
民を背に名乗りを上げ、決戦の幕が上がる。不死身を斬る力でダグデドに斬りかかり、果敢に攻める中、仲間がいる自分達と違いダグデドは王様気取りの独りぼっちと切り捨てる。それに苛立ったダグデドは巨大化し、本気で王様戦隊を潰しにかかる。
対抗するべく超絶怒涛究極完全体キングオージャーの起動を提案したタイミングで、ある人物からのヒントを基にシオカラ達が器となるシュゴッドソウルを完成させたが中身は用意出来なかったと伝えるも、「永遠の命の代わりになるのは無限に連なる小さな命」と語る。世代を重ねて受け継がれる人の営みが永遠となることをギラは悟っていた。
直後、邪悪の王として民に命を差し出すことを命じ、それに応えるように、側近を筆頭に民の命の輝きが器に満たされ永遠の命の代用品が完成、超絶怒涛究極完全体キングオージャーが降臨する。
「たかだか狭いこの部屋が、貴様の限界だ! 見るがいい! 魂を紡ぎ、意志を受け継ぎ、小さき命が繋がって、新たに生み出す巨大な力! 『おツブ』如きが……」
「「「「「「出しゃばるな!!!」」」」」」
ダグデドの部屋で激しい戦闘を繰り広げ、やがて叩き伏せられるも意志が折れることは無く、勝利を確信したダグデドに今までのお返しと言わんがばかりに『おツブ』と言い返す。
その瞬間、王様戦隊の意志に関係なくシュゴッド達が動きだし、部屋の壁に叩きつける。彼らの意志を汲み取り、シュゴッドが燃え尽きるのを厭わず全力の一撃で部屋を破壊し、ダグデドを等身大サイズでシュゴッダムに押し戻す。露出したダグデドの本体に剣を振り下ろし、遂に撃破。長きに渡る宇蟲王の因縁に真の意味で決着をつけることに成功した。王達は何も語ることなく民の元へ戻るのだった。
兄や子供達と抱き合う中、シュゴッド達を失って浮かない顔をしていたが、ヤンマから「命であるシュゴッドソウルがあるなら復元出来る」と聞き、また会える事に希望を抱いた。
戦いからしばらくした後、復元されたコーカサスカブト城で国境を取り払った新たな国の国名を決める際に揉めてしまい、ヤンマ達が決闘裁判を始めようとするのを制止するも、これはこれで良かったのかもしれないといつもの日常が戻ったことを実感した。
結局新国家設立は破算となったが、種族の垣根を越えた交流はチキューで盛んに行われ、人々は平和な日々を謳歌していた。
そしていざという時に、6人の王は力を合わせ脅威に立ち向かう。
ヤンマ「うっし、軽くぶっ飛ばすぞ」
ヒメノ「私のお気に入りは、何一つ渡さない」
カグラギ「宴の手配は、既に済んでおりますよ~!」
リタ「よし! 秒で裁く!」
ギラ「王様戦隊キングオージャー! …痛っ!」
5人「「「「「俺様が世界を支配する!!」」」」」
あの時に似たやり取りが行われるも、喜びを嚙みしめながらギラが並び立つ場面で王様戦隊の物語は幕を下ろす。
「王鎧武装!」
最終回からしばらくした後宇宙で修行の旅をしてたプリンスと空蝉丸が城にやって来て情報交換してると久しぶりの邪悪の王ムーブでプリンスとぶつかり稽古をしてると何者かにオージャクラウンを奪われカグラギが得た情報をもとにプレズオンにのってタイラー星で開かれてるイリーガルマッチに参加してるとVIP席で協力者と優雅にお茶をしてるヒメノを見てイリーガルマッチ主催者のタイラー星人ドンキングの額にある宝石に興味があるという普段の彼女から考えられない言葉に困惑するも行間を読んでヒメノが伝えた言葉に気付いた後プリンスと師弟対決になり遠慮は要らんと本気を出すように煽るとプリンスの斬撃無双剣にやられドンキングが配下を使ってプリンスを処刑しようとした瞬間にドンキングの額にある宝石を奪い取ってクラウンを取り返した後プリンスとリキ/キングレンジャーとともにドンキングとバラブレイカーをデリートした。
人間関係
実兄にして前シュゴッダム国王。
自分達国民を守ってくれる王様として信頼し敬愛の念を抱いていたが、上記の経緯を経て打倒すべき宿敵となり、ラクレスにとっては己の覇道に立ち塞がる障害として反目し命と王の資格を狙い合う関係に。
第5話で血の繋がった実の兄弟であることが発覚。しかし続く第6話では相対するや否や剣を振りかざし、リタとカグラギが止めなければ本気で斬り捨てていたほどの激昂を見せる。
ギラ自身に王族の自覚やかつてコーカサスカブト城で暮らしていた王子であった記憶は全くなく、自身が誘拐され児童養護園に預けられたころの記憶も「覚えていない」としており、真実が明らかになった際も驚愕はしていたが、明かされた自分の過去と向き合うまでもなくラクレスと敵対し続ける覚悟を決めていた、
ヤンマに「王子サマ」と揶揄された際には「僕の過去はここにはない」と王家への拒絶とも取れる態度を示している。
だが一対一の決闘裁判においてラクレスの要求にギラの死は含まれておらず、とどめが刺せる状況でも急所を外れていたことから、ギラもラクレスの真意について違和感を覚え始めている様子が見られた。
そしてその後、第18話でシュゴッダム王に代々受け継がれる王の証を目にしたことで、まだ幼い兄が弟の自分に語っていた王の理想、「王様が国民全員を守る。国民はみんなで手の届く大切な人達を守る。そんな国にしたい」を思い出し、二度目の決闘裁判ではその理想を叶えて心を入れ替えてくれるのなら自分は一生牢暮らしでもいいという思いを伝えるのだった。
結局のところその想いがラクレスに届くことはなかったが、一度目の決闘裁判でラクレスがそうしたように、自身も手加減した上でラクレスを倒す。
劇場版『アドベンチャー・ヘブン』完全版では先祖であるライニオールに「ラクレス・ハスティーは生きている」ことを告げられていたが驚いてはおらず、後に34話でシュゴ仮面の正体がラクレスであったと判明した時も、シュゴ仮面の正体自体には驚いたものの生きていたことに対してはむしろほっとしたような表情を見せており、やはり生存を信じていたと思われる。
そして第43話でラクレスの真意を知り、かつて呼んでいたように「お兄ちゃん」と呼ぶようになってからはかつては本気で憎悪していたラクレスへの感情は一変。
いつかダグデドに必ず勝つために命を犠牲にして国民を助けるため、側近や国民を宇宙へ送り出す任務を一任する。
また、さすがに他の王たちの前ではラクレスと呼び直すようになったが、本編最終回後のファイナルライブツアーでは人目を憚らずお兄ちゃんと呼ぶため、ラクレスから「お前は王で私は大罪人。立場を考えろ」と叱咤されるほどになる。
そして王と国民のためなら自分など死んでもいいという兄の発言に激怒し、「あなたは今でも僕の王」「二度と自分の命を軽んじるようなことを言うな」と初めて本音を吐露しながら口喧嘩をするのだった。
テクノロジーの国ンコソパ総長。
第2話冒頭にて反逆者となったギラを拐い初邂逅を果たす。自分の電子制御では動かなかったゴッドクワガタを目覚めさせ、王にしか使えないよう設計したオージャカリバーで変身までしてみせたギラに対し「てめぇがやったことは全部、ありえねぇんだよ」とその出自に違和感を抱く。
本性をあっさりと見抜いてみせた自分に対してもなお邪悪の王として振る舞うギラに「めんどくせぇ…」と呆れるもンコソパを襲うバグナラク・謝罪とギラの引き渡しを迫るラクレスらに持ち前の矜持で要求を撥ねのけ、国民一丸となりギラと共にこれを一掃した。
序盤から他国に拐われ続けるギラを探し連れ帰ろうとするなど、兄貴分のような面倒見の良さと王の先輩としての立場から、時には王となったら何をしたいのか問いかけ、時には発破をかけ、時には励ますなどギラの良き理解者となる。
ギラとしてもンコソパ国民と王の関係性に感銘を受け、ギラが他国の王たちと仲間になろうと決意したきっかけとなる。また、邪悪の王の仮面を被っていたストーリー序盤でもヤンマには純朴な青年である素を見せるなど心を開いており、中盤からは困ったことがあるとまずヤンマの名を呼ぶようになっている。
一方でヤンマは他者と比べてギラには自身の本音を隠しがちで、素直すぎるギラとは意志の齟齬が起きてしまうこともしばしば。
バグナラクが交換条件にギラの身柄を要求した際も、自ら敵のもとに向かおうとしたギラの前に誰よりも早く現れ、己が身が敵に渡ることの意味を説き、彼のラクレスに抗う意志を再確認した。この時「腑抜けた真似しやがったら俺がぶちのめす」と約束させた。
一部のバグナラク側には「心の友」だとまで思われている。
第15話ではコーカサスカブト城からスズメを攫うと豪語したギラの真意を一人だけ理解できていたことから、ヒメノからは「翻訳!」と邪悪の王翻訳機として扱われていた。
そして第17話ではヤンマがラクレスからの降伏の命令を退け、自分の命を犠牲にしてでも国民を助けようとしたところに、世間では死んでいて絶対に姿を隠さなければならなかったギラが単身駆け付け救出する。「絶ッ対ェ負けんじゃねェぞ」と力なく振り上げたヤンマの拳を強く握りしめるのだった。
第22話ではシュゴッドを命ある仲間として扱うギラと、シュゴッドは人工知能で動いているだけの機械なのだから慮る必要はないとするヤンマとで対立する。
しかしギラが一人で城を動かそうとする中でシュゴッドたちが怯えて動かないことを見抜き、ギラと共に戦ってきたことは人工知能に蓄積され、学習することで人工知能も成長すると信じてシュゴッドを叱咤し、仲間を助けたくないのかと問いかけ叱咤した。戦闘後はギラも「仲間と認めてもらえて嬉しかったってみんな(シュゴッドたち)が言ってたよ」と感謝を示した。
更に第23話ではコーカサスカブト城を動かすことに尽力したうえ、国民たちに働かせて自分は城の中で何もできないことを憂い苦しむギラに「王なら見届けろ。国の痛みは全部飲みこめ、シュゴッダム王ギラ」と初めてギラの名前を呼び、仲間として、王の先輩として導く姿を見せた。
ギラが王に即位して以降は関係性に若干変化が見られ、理系の意地と強がりから本音を隠しがちなヤンマにギラがデコピンして叱咤する、ヤンマがヒルビルの洗脳で力に溺れてしまった際はギラがヤンマが理想としていた王の姿を説き洗脳を解くなど、兄貴分の先輩と新人の後輩といった関係から、より絆と信頼が深いお互い対等な仲間という関係になりつつある。
第31話でダグデドの策により別次元の地球に飛ばされた際も仲良くくっついて飛ばされており、その際の地球での体験によりヤンマがギラ専用の武器を新しく開発している。
第37話ではイシャバーナでひとつの皿でわさびと花を一緒に食べている他、空腹で食べようとしていたおにぎりが毒入りと知り二人で号泣しながら変身している。二人ともスラム生まれと養護園育ちと貧しく満足に食べられない幼少期を過ごしているため、食に対してのこだわりが強い面が強調されているといえる。
最終回では最終決戦後にシュゴッドたちを失いうなだれるギラにヤンマが「シュゴッドはただの機械だ。命と魂があれば必ず復活出来る。俺が必ず復活させる」と約束し、唯一無二の絆を示している。
ギラが本当の邪悪の王になってしまったときにはヒルビルに洗脳されたときと同じシチュエーションで鉄拳制裁を入れている。
ちなみにヤンマがギラを呼ぶ際はほぼ「タコメンチ」なる個性的な呼び名を用いる(Gロッソ公演第1弾・第2弾においては放送がまだ序盤だったことから幼い視聴者層にはギラ=タコメンチという呼び名が浸透していないと判断されたのか、単に他人への悪口としても「タコメンチ」が使用されているが、第3弾以降はギラ専用の呼び名で統一されている)が、本人がいないところでは普通に「ギラ」と呼んでいる。なお、本編中ヤンマがギラ本人に向かって「ギラ」と呼んだのは第20話でギラが命の危機に陥った瞬間に思わず叫んだ1回と第23話でギラに王としての自覚を促した際の1回、合計2回のみである。
Gロッソ公演のトークショーでは「ギラの好きなところ」を聞かれ、非常に照れて言い渋っていたが「少々甘っちょろいが、信念があるところ」と答えている。
イシャバーナ女王。
ゴッドカマキリに命じ、第2話ラストで隣にいたヤンマも巻き込む形で自国イシャバーナへと連れ去る。
「私はあなたに興味がある」とヤンマの怪我アピールに目もくれずギラに顎クイして注意を引いた瞬間、セバスチャンにギラの手首に手錠をかけさせた。
第5話ではリタの依頼でギラとラクレスのDNA鑑定を行い、二人が実の兄弟であることを確定させた。
我儘なヒメノがギラをおもちゃにし、ギラは振り回されているという姉弟のような場面が多いが、『あくまでシュゴッドは機械生命体』主義のヤンマとは異なり、ヒメノは『シュゴッドは生き物』主義であり、シュゴッドに対してのスタンスはギラと同様。そのためギラのシュゴッドと話せる能力のことも信用しており、第7・13話ではゴッドスコーピオンの声を聴くためにギラを頼りにしている。
また、第10話では他国の王たちがおとぎ話として全く信じていなかったレジェンドキングオージャーの伝説を唯一信じており、ギラがいればこの召喚も叶うのではないかと考えていた。
一方、誰に対しても我儘を貫き通すヒメノに対等な立場で正論で声を荒げて𠮟りつけられる存在がギラでもある。第14話ではジェラミーへの憎悪に我を忘れ国民の救助よりもジェラミーを探すことを優先したヒメノに「貴様、己を見失っているな」、「今の貴様の顔、民に晒せるか?鏡で見てみろ!この世のものとは思えぬ醜さだ!」と叱咤した他、第36話ではチキューがダグデド一味に支配されている中自身のお見合いを実施しようとしたヒメノにギラが「いい加減にしないと俺様が玉座を奪う!」と怒りをにじませていた。しかし決してヒメノに悪感情を抱いているわけではなく、第34話で国民に石を投げられ追われた際には真っ先にヒメノを気遣って手を引き逃げるなど、仲間として女性として気遣う姿もたびたび見られる。
第46話ではヒメノが医師として数多くの助けられなかった命を見続けてきた経験から不老不死(医師の必要ない世界)を人の理想とすべき姿と考えていたことからギラの「好きで不老不死になったんじゃない」という言葉に「その言葉今すぐ取り消せ!」と激高するが、「僕は怖い。死なないって本当に生きてるって言えるのかな」というギラの不安の吐露(ギラが自身の明かされた出生について本音を吐露したのは、後にも先にもこのシーンのヒメノの前だけである)に落ち着きを取り戻し、ギラは言葉通りの不老不死なのではなく自己治癒能力が異様に高いだけの人間で、年を取ることも出来ることを告げるのだった。
Gロッソ公演のトークショーでは「ギラの好きなところ」を聞かれ、「後先考えないところ」と答えている。
ゴッカン国王兼国際裁判所最高裁判長。
第4話ラストにて初邂逅。カグラギによる他国侵略の通報およびラクレスの主張する王剣強奪の罪状の是非をリタ自らが調査する。
第3話の時点ですでにギラの語った「レインボージュルリラ」に思うところがあったのか、続く第4話でシュゴッダム王家の食事の記録を調べていた。
「恨むならリタを恨んでくださいね」と唆すモルフォーニャに対しギラは「…恨まない」「正しさを守る人ほど嫌われる」「だから、あの人がそうだと言うなら…受け入れる」とリタの正しさと孤独に理解を示した。ちなみに、他のメンバーは基本呼び捨てで呼んでいるが、リタのみ「さん」付けで呼んでいる(邪悪の王を演じているときは呼び捨てになる)。これは他の王の中でリタを一番人間として尊敬しているからという理由と「ちょっと怖いから」という理由から。
上記の通りリタの裁判長としての役割と人間性を非常に信頼しており、第38話ではリタが(チキューがダグデドの支配によって一時的に逆に平和を取り戻したことで)自分はいらなくなったと思ったと思い込み「自分はいらないって思ったの? 違うよ!」、「リタさんは正しく生きようとする人の世界を守ってくれていたんだよ!」、「リタさんは絶対チキューに必要な人だ。だからいつものリタさんに戻ってよ!」と心の底から訴えた。
ちなみにこれはギラの完全な勘違いであり、勝手に部屋に侵入された上自作の同人誌まで漁られたリタは怒りに震えて絶叫していたが、結局はギラを友人の立場で無罪としている。また、この時ギラの着ていた外套を無言で剝ぎ取って自分で着るなどかなり気安い接し方をしている。
Gロッソ公演のトークショーでは「ギラの好きなところ」を聞かれ、「誰にでも公平なところ」と答えている。
トウフ王殿。
第4話にて初邂逅。
第3話の時点で「どんな手を使ってもギラを連れて帰る」と言葉巧みにラクレス側に承知させ、ギラ捕縛を引き合いにシュゴッダムが管理するゴッドカブトをも借りつけることに成功。
ギラがハスティー王家の直系と判明後、国王代理のような形で五王国同盟が成された際には「こうなる事をずっと信じておりました」と発言。さしものギラも一切信じずヤンマやヒメノに「嘘つけ!」とツッコんだ。
ただ、カグラギの思想である「国とは民である、民こそが宝であり、民のためなら泥にもまみれる」という考え自体はギラの「王様は民を護るもの」という自身の王様像に近いどころか本質は全く同じのため、敵かもしれないと言われている最中でも「僕はもともとそれほどカグラギを疑ってない」と公言し、スズメの様子を伝えたり、カグラギを案じたりと気遣う様子が見られ、カグラギもその言葉に絆されるような表情をしていた。
Gロッソ公演のトークショーでは「ギラの好きなところ」を聞かれ、「ラクレス殿の弟とは思えないほどまっすぐな瞳。弟にしたい」と答えていた(なお、現代日本の法律では「実妹の夫の弟(義弟の実弟)」は姻戚の4親等となり、親戚ではあっても親族とはならない)。
シュゴッドを操る力の争奪戦
シュゴッドと心を通わせるギラではあるものの、自分に力を貸してくれるのはあくまでシュゴッドたちの意志と捉えている。事実第6・7話でゴッドスコーピオンはギラの意図とは離れた動きを見せているが、各国の王達やバグナラク一派からすれば現状キングオージャーを唯一生身で操れる存在として最大戦力の鍵扱いされている。
第8話ではついにヒメノ発案で4ヶ国の王が結託し「ギラは私のもの大作戦」を決行。すったもんだの末に公にはギラを死んだことにして彼の生存を隠し、4国でギラの安全を確保・キングオージャー操作権を共有する誓約を交わしたものの、水面下では己が国でギラの力を独占せんと隙を窺う心理戦が開始された。
余談
- 名前の由来はギラファノコギリクワガタ(学名由来の名前なのでその点は他のメンバーと同じとも言える)から。因みに「ギラファ」とはラテン語でキリン(哺乳類なのでほぼ昆虫のテーマとは無関係だが)を意味する。
- 制作途中までは他のメンバー同様に純然たる国王と設定されていた。
- 48年間のスーパー戦隊の中で、一人称で「僕」を使用する戦隊レッドは『ジャッカー電撃隊』初期の桜井五郎以来(中盤から「俺」に変わっている)。
- 仮面ライダー剣との橘朔也/仮面ライダーギャレンとは赤いクワガタ、キングの名を冠した金色の強化形態などの共通点があり、ギャレンの中の人が度々SNSで取り上げていた。また、キングオージャーにもギャレンと中の人が同じ敵幹部が登場した。
- 情報公開当初は彼だけが他のメンバーと違って「シュゴッダムの“自称”王様」であることを強調されており、続報においても「シュゴッダムには既に正統な王と見なされている人物が存在する」「悪王を名乗り傲岸不遜な振る舞いをする」等の点が強調されていた為、放送開始前の時点では前作主人公である桃井タロウのような破天荒な人物か、「“自称”王様」であることから彼みたいなちょっと痛い人物として描かれる事を予想するファンが多かった。
- しかしいざ蓋を開けてみれば「表向き理想的な君主として振る舞う暴君に反逆する覚悟を決め、敢えて悪の王を演じる子供思いの好青年」である事が判明した為、多くの視聴者から驚きをもって迎え入れられる事となった。
- 劇中では邪悪な人物を演じる過程でよく高笑いを披露しているのだが、前作『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の主人公桃井タロウもよく高笑いを発していた事から、ファンの間でよく比較されている。それら意見をまとめると「ギラはあくまで演技なのに対し、タロウはガチのヤバイ笑い」というもの。姿が見えなくなった次回作でもドンブラザーズのミーム汚染がどれだけ深刻だったかが再認識される辺り、色々な意味で流石というべきか。
- 3作連続で戦隊レッドが純粋な地球人でないのは初である。
- ネット上では、「邪悪の王」と名乗り見栄を張る彼の姿が「威嚇する小動物にしか見えない」「かわいい」とネタにされており、(主に女性ファンの間で)非常に好評。なお、このことは酒井氏御本人も認知済み。
- 第1話のギラ覚醒シーンのイメージに登場したシュゴッドソウルのデザインは、ゴッドクワガタとは大きく異なるもので、かの有名な「赤いクワガタ」を思わせる。
検索について
ギラと検索すると同名の呪文がヒットするので、「ギラ キングオージャー」と入力したほうがいい。ちなみにキングオージャーと同期の仮面ライダーにはメラという人物も登場している。
関連イラスト
関連タグ
俺様が世界を支配する!:ギラの決め台詞及びテーマBGMの曲名。詳細は個別記事を参照。
ナポレオン:イメージモデルになったと思われる歴史上の人物。