「先に手を出したら悪とか、勝ったら正義とか、全部間違ってる!」
概要
『王様戦隊キングオージャー』第26話「新王国の誕生」にてギラが発した台詞。
バグナラクとの最後の戦いに際し、ジェラミー都の決闘に敗れ、共存を求めて手を差し伸べられるもそれを突っ撥ねるデズナラク8世。
そんな彼に、覚悟を決めて止めを刺そうとするジェラミーを制止し、ギラがこう諭した後、「ごめんなさい…。」と自ら頭を下げて謝った。デズナラクは「ふざけるなあぁぁぁぁ!」と怒鳴り散らしながら、ナラクレイモアでギラを斬ろうとしたが、ジェラミーはデズナラクの腕を受け止め、「聞け!彼の、言葉を…!」と静止させた。その後、ギラは何故謝ったのかを説明した。
「最初に、僕達を攻撃したのは、バグナラクだ。滅茶苦茶にされた。それは許せない!でも、僕達もバグナラクを倒してきた」
確かに物語開始より現在に至るまでの戦いにおいて、先に手を出して来たのはバグナラクであり、彼らが五王国全てを蹂躙して来たのは厳然たる事実である。そして当時は民間人に過ぎなかったギラも、その破壊活動に巻き込まれた被害者の一人として、自分達の平穏を奪ったバグナラクが許せない気持ちも間違い無くあったが、人間側である自分達も国を守る為とは言え、怪ジーム、サナギム、さらにはダイゴーグといったバグナラクの民を何人も殺めるという悪を犯した身であり、罪があるのは一緒である。
「情けが…!哀れみか…!!下等生物如きが舐めるな!!!」と反発するデズナラク8世に対し、尚もギラは「人間を舐めるな!」と力説する。
「たとえバグナラクが勝っても、人は必ず立ち上がる。何千年かけてでも復讐する!バグナラクも人間も同じなんだ」
「それが、何万年もただ繰り返すだけだ……だから、ここで終わらせる」
「……ごめんなさい」
そして最後に、そう言って頭を地に付け、再び一度謝罪するのだった。
ギラの言葉に一つの嘘もないことを悟ったデズナラク8世は、今までの憎しみを捨てるかのようにナラクレイモアを落とした。そして、
「これで…こんなことで…終わるのか…!?」
と戸惑うデズナラクにジェラミーは
「そして始まるんだよ。お前さんも、本当は、望んでいたはずだ…!」
と、改めて救いの手を伸ばした。
人類を皆殺しにするために、自身の2000年にわたる奮闘が、たった一つの謝罪の言葉だけで終わることの怒りと、これから先の未来に光が来ることの疑問の先にあった答えを見つけたデズナラク8世は、
「私は…」
と、答えを言おうとした。
しかし、次の瞬間…!!!
余談
スーパー戦隊に限らず、多くの創作物や現実の戦争にも当て嵌まる台詞である。
関連タグ
デズナラク8世:彼にこの台詞を言わしめた本元。
明るい(キングオージャー):同作の名言。