「ガイ・ガイ・チュー‼」
概要
「地帝国バグナラク」に与する戦闘員で、サナギの特性を備えた怪人。
その名と特性の通り、様々な昆虫の蛹(頭部は蜂、背中は蝶=アゲハ)を組み合わせた造形に、テントウムシを思わせる模様のボディースーツを身に包んだ容姿をしており、遠目で見ると軍服と防弾ベストを纏って武装したテロリストのようにも見える。
両腕には、バグナラクの構成員特有のジッパー状のアーマーが備わっている。
幹部陣や怪ジームに漏れず好戦的な気質を持ち、本拠地となる地下帝国では他のサナギム同士で撃ち合いをしていたり、侵攻地を手当たり次第に破壊し尽くす等々、基本的に残虐な個体が多い。
その様相はもはや戦闘員や兵士よりも、某世紀末漫画に出てくるモヒカンのそれに近く、君主たるデズナラク8世など上層部の命令も、暴れ回るのに好都合なきっかけ程度にしか見ていない節がある。
当然とすべきか王への忠誠心などあるはずもなく、第26話では「シニゾコナイ! オウノザ、ヨコセェ!」「バグナラクノオウハ、オレダァ!」と罵倒しながら、王の座を奪い取ろうとデズナラクに襲いかかる個体まで現れている。
持ち手を変えるとライフルになるショベル型長槍「ガンショベル」で武装し、無限に増殖して様々な任務を遂行する。尚、ガンショベルの弾丸は超小型のサナギムである。また、第7話に登場したグンダジームもこれを使っているため、一部上位クラスの怪人も支給されている。片言程度なら喋れる個体も存在し、怪ジームと同様カメジムから渡されたアイテムを経口摂取すると、巨大化も可能。
人類とバグナラクの和解後の第27話では宇蟲王等の襲撃を受け、大多数が倒されてしまい、僅かに残った生存者はゴッカンの地下へ避難された。
第30話では、生き残っている数名が近くで行き倒れていた黒服の人物を運び込んでいるが、その人物が17年前の大災厄の黒幕だった。
加えて新たな王による国家体制に移行後、庶民に相当する平和的な個体も少数ながらも現れており、全てのサナギムが凶暴な訳ではない実態も明かされているが、王様戦隊がキョウリュウジャーの世界に飛ばされた間=半年の間にダグデドが開催した「王様狩り」の報酬に目が眩み彼に従う輩や、キンバエジームなどの反抗勢力も出始め、更にはグローディの能力で蘇生される形でゾンビ化した個体(顔周辺にカビのような模様が現れている)も登場しており、ゾンビ化した後に倒された個体はその後ジェラミー達の手で埋葬されている。
最終話の後日談ではサナギムの一体がトウフのタキタテ城で開かれたパソコン講習会でクロダにパソコンの操作を教えている。
余談
- 名前の由来はそのまま「サナギ」。
- 後に明らかになったバグナラクの真実を踏まえてみると「戦乱が続く環境の中で生まれ育ち、未熟な段階から戦い、好戦的な性質を持つようになる」姿から、少年兵の要素も含まれていると思われる。
- 上記の通りバグナラクが地帝国から狭間の国に刷新して以降、平和的な個体も登場しており、戦闘員のサナギムはデズナラク8世と同じく、環境によって加害者にされてしまった被害者と評価できる。
- 武器がシャベル型の銃は微妙に思えるかもしれないが、現実の陸軍ではシャベルは隠れるための穴(塹壕)を掘るのみならず、有事には白兵戦の強力な武器にもなる等、様々な用途に使える装備品として重宝されている。そして多くの昆虫が地中でサナギになる生態を踏まえると、未熟なサナギの段階からすでに攻撃性を備えるサナギムの性質と非常にマッチした武器であろう。
- データ放送で遊べるゲームにサナギムを退治できる「サナギムをたおせ!」があるが、バグナラクと和解後の第27話以降でもプレイ出来た。
- 前述の通り、敵戦闘員というポジションはバグナラクが狭間の王国となってからもグローディにゾンビ化される形で継続している。
- 一方で第47話に行われた「対『神の怒り』避難計画」を行うためゲロウジームと協力して緊急避難所として開放しや最後の戦いでダグデドが蘇らせた怪ジームや宇蟲五道化のコピー体たちに立ち向かう(しかも指揮していたのは過去の王)などバグナラクが持っていた「助け、手を取り合う」として民たちと協力する優しい一面も見せるシーンも見せた。
- 最終的に戦隊側と争わなくなった戦闘員としては3年連続になる(正確にはドルイドン族やヨドンヘイムも和解が成立した為、直接ではないが厳密な意味では5年連続)。
- デザイナーの余湖裕輝曰く、顔をさかさまにするとSTARWARSのストームトルーパーになるらしい。
- 『仮面ライダーガヴ』にもソフビ人形が登場している。実際のものよりも追加で塗装が施されて色合いが異なるため、別のキャラクターの人形という扱いになっていると思われる。
関連タグ
改心:一部のサナギムはジェラミー達と共に人助けなどに貢献している。
ゾンビ兵:グローディの能力でゾンビ化された個体が大量に登場している。
歴代スーパー戦隊の戦闘員