「悪党のくせに殊勝なことを申すな!…腹立たしい!」
データ
概要でござる
ブレイブ9より登場。
400年前の戦国時代にキョウリュウゴールドとしてデーボス軍と戦い、「伝説の豪剣士」と呼ばれていた侍。
トリンの話によれば彼はデーボス軍のカオス、ドゴルドに同志の侍達を殺され、仲間の仇を取ろうとドゴルドに立ち向かい闇の向こうへと消えて帰らぬ者となった。
今ではそのスピリット(魂)すらも見つかっていない、との事であった。
真実でござる
しかし実は彼は生きていた。それもドゴルドの鎧の中に閉じ込められた形によって。
上述のデーボス軍の行動は怒りに捉われた空蝉丸を捕らえ、鎧であるドゴルドの内部に閉じ込めて支配するためだった。
いずれも獣電竜を操れるようにするための作戦だったのである。
ドゴルドとしての彼は両者の記憶が無く、自身が"怒り"かのように常に「腹立たしい!」と苛立っていた。また、人間を愚かで弱いと見下している。
ブレイブ7で初めて獣電池を手にした時、"強き竜の者"である人間にしか出来ないブレイブ・インを行えたことに一瞬怒りを忘れ静まりかえっていた。
その後はブレイブ8でプテラゴードンを操り、ブレイブ9でカミナリ変形まで扱えるようになってキョウリュウジャーへの怒りと闘争心を抑えきれなかった。
だが戦いの最中鎧の一部が剥がれ、自分の中に人間がいることに激しく動揺した。更にキョウリュウジャーとの再戦で顔面部分全てが剥がれ、その正体が明らかとなった。
ブレイブ10でそれを機にトリンとラミレスのスピリットによって邪悪の支配から解放され、復活を遂げた。
豪剣士の素顔、6人目の仲間として
ブレイブ10での復活後、桐生ダイゴの顔を見て、かつて仕えていた主に似ていることを知り驚いた。
ダイゴは仲間として迎えるが、主として仕えるに足る器かどうか分かるまで共に戦うつもりは無いと切り捨てる。
ブレイブ11では圧倒的な能力でデーボス軍を一時撤退まで追い込む。キョウリュウジャーたちの戦闘を見て、「得意分野に至っても自分より劣っている」と力の無さを厳しく指摘。その物言いから一同は激しく反感する。
……しかしその真実はドゴルドの一件を悔やむあまり気を遣いすぎ、更に生来の不器用さも相まって仲間になる一歩を上手く踏み出せずについやってしまった事と判明。厳しい発言も『言い過ぎた』とひどく気にしていた。
ついでに女性が苦手な事も判明している。
尚、この事実は当初アミィ結月のみが知っており、彼女に「ウッチー」という呼び名をもらった(当然の事だが某アイドルグループの元メンバーとは関係はない)。
後に他のメンバー達とも打ち解け、現代社会にも意外と馴染むのが早かったりもする。
スポーツ勝負に挑む仲間の為に弁当を作ったり自分からマネージャーになったりするなどアミィより女子力が高いような面もあり、戦闘以外でも何気に高スペックである。
ちなみにスタッフが遊んでいるようなカオスな回では、他メンバーよりも結構はっちゃける傾向がある。
また、長期間ドゴルドと一体化していた為、ドゴルドが暴れようとするとその気配を察知する事が出来る。ドゴルドと一体化していた間は、加齢していなかった。ブレイブ31にてノブハルに年齢を聞かれた際、「数え年で29でござる」と答えている(数え年は、生まれた年を0歳ではなく1歳と数えるため、満年齢で言えば28歳になる)。
また、ドゴルドとは因縁の宿敵だが、武人としての信念と誇りを認めており、自信の強さに対する誇りや自信までも失い、エンドルフの下僕に成り下がったドゴルドに怒りを覚え、その事で彼を叱責した。
ドゴルド自身も空蝉丸の事に対しては因縁の敵であるが、その実力を認めているなど、両者の間には敵味方を超えた絆のようなものが芽生えていた。
また、子供好きである一方で戦国時代に生きていた人物だからか、「男児たるもの転んでも一人で立ち上がらなければならない」(空蝉丸本人としては子供に甘い節がある為、助けようとは思っている)と考えており、ブレイブ19では転んだ勇治少年が一人で立ち上がるのを待っていたが、当の勇治少年が目の前で転んでいる自分を助けない事に文句を言った上に防犯ブザーを鳴らされて親に詰め寄られるという憂き目に遭う。流石に現代の子供がここまで強かだとは彼も思わなかった事であろう。ここで初めてデーボモンスターとは異なる厄介な『モンスター』がいる事を初めて学ぶのであった。これには流石のキングも「子供の方が甘ったれ」だと呆れていた。
その後も勇治少年のあまりにも人任せな態度に振り回されるが、勇治宅を訪れた際にデーボ・キャワイーンに家を乗っ取られている事を知り、共に成長する為に自分自身で何かをする勇気の大切さを教える。
現代で目覚めてから気に入った食べ物はアイスクリームがあり、七夕の日には短冊に氷菓子を山のように食べたいと書いていた。しかし、それはデーボ・タナバンタがすり替えた短冊であり、願い事が叶う代償にダメージを負ってしまう。
因縁の戦いの決着…
そしてブレイブ47で遂にエンドルフと因縁のドゴルドとの最後の戦いに挑む。デーボスの悪のメロディで変身出来なくなっていた事により苦戦を強いられる。しかし、戦いの最中ドゴルドがエンドルフに反旗を翻し、自身を縛る制御装置を破壊した。
実は空蝉丸との戦いの中で「真の悪党だが、己の強さや誇りに対する自信はあったはず」という空蝉丸の言葉に吹っ切れて、自らの誇りを踏みにじったエンドルフを倒すため、彼に従いながら機会を窺っていた。
戦騎としての誇りを取り戻したドゴルドとの共闘でエンドルフを追い詰めるが、エンドルフの攻撃から身を挺して彼を庇ったドゴルドが爆発し、バラバラになるも、カンブリ魔から離れ、空蝉丸の体に憑依し、意識を乗っ取らないまま、2人の技を合わせた二刀流の「奥義・雷電残光」を放ち、エンドルフを倒すことに成功する。
再びカンブリ魔の体を乗っ取ったドゴルドだが、エンドルフの攻撃から空蝉丸を庇った際、致命傷を負い、体は崩壊寸前だった。最後に空蝉丸との一騎打ちを望むドゴルドの心情を察し、最後の闘いを挑み、ドゴルドに最期の一撃を与えた。
決着後、ドゴルドが最後は自ら討たれる事を望んだことを見抜き、自分のわがままに付き合ってくれたことを感謝するドゴルドに「悪党のクセに殊勝なことを言うな。腹立たしい。」と言い、その言葉をどこか嬉しそうに聞いたドゴルドは、満足したように笑いながら消滅した。
自ら空蝉丸に討たれる事を選んで武人としての誇りを持ったまま散って行ったドゴルドを「憎き宿敵ではあったが、最後の最後に武人としての意地を見せてもらった」を賞賛した。
しかし、自らも重傷を負い、その場に倒れ伏してしまう。どうやら当面心停止していたようで彼が死んだと思ったノブハル達によりスピリットベースに搬入されていたが、その後の激しい戦いの中で他のメンバー達の歌う地球のメロディーにより息を吹き返した。
メンバーたちとの関係性でござる
自身が慕っていたお館様こと岩泉猛志ノ介に桐生ダイゴを重ねてしまったことで最初は複雑な感情を抱くが、そのダイゴから「お前のお館様じゃない」と言われ、主君ではなく仲間として見ることを決意し吹っ切れる。その後は彼を「キング殿」と呼んで慕っている様子が見受けれる。
イアンの女好きの部分に関しては少々疑念を抱いているのか、仲間になった直後に彼の獣電モバックルの女性のメールアドレスを全て消している。
ブレイブ33では自分が女性苦手と知りながらからかうイアンに対して遂に堪忍袋が切れ生身の状態でザンダーサンダーの雷攻撃を浴びせる始末。その後も怒りが収まらず彼を監視するが、ダイゴやイアンの彼女であるエリカから「イアンのことを誤解している」と言われ、疑問を抱く。
その時に現れたデーボモンスターにエリカと共に異空間へ連れ去られた際にエリカからイアンが複数の女性と仲良くする理由を聞かされ、イアンが熱い男だということを知る。
ノブハルとは歳が最も近いことがあり、気が合っている描写が多い。ダイゴと共に「なんでもやまるふく」を手伝うことも多い。
ソウジとは同じ剣士ということで互いの腕を高め合う仲。訓練の中、お互いの技を教えあっており、そのおかげでブレイブ37では唯一中身が入れ替わっても対処できている。
また、彼の剣士としての才能に感激しており、トリニティストレイザー習得に必要な物が何か悩む彼に対して「達人の領域を超えた悩み」と言っている。といっても変身の際には混乱しており、空蝉丸の体に入ったソウジはガブリボルバーと同じ構えでソウジの体に入った空蝉丸はガブリチェンジャーと同じ構えで変身している。
アミィは自身が仲間に馴染めなかった際に助けて貰った恩人であり、いち早く打ち解けたメンバー。
彼の愛称「ウッチー」も彼女が付けた渾名であり、その他にも「パーフェクト」という言葉を教えて貰っている。このパーフェクトは気に入ったのかよく勝利の際に「パーフェクトでござる」という台詞を吐いている。
外観でござる
初登場時・戦国時代
当たり前だが如何にも侍の恰好である。
現代
現在はアミィのコーディネートで着る事となったTシャツ・黒ズボン・スニーカーといった現代に馴染んだ格好……の上から金色の陣羽織と籠手を着け、更に武器のザンダーサンダーを背負っている。
髪型は長髪を結えたもの。
本編後の活躍でござる
キョウリュウジャーメンバーと合流する途中に交戦したクロックシャドーの歌を聞いてしまい、赤ちゃん(演:高橋望)の姿になってしまう。赤ん坊になっている間は虹野明に世話をされていた。
チームに属さないがゲームのヒーローとして登場。ブレイブキョウリュウゴールドに変身する(これは獣電戦隊キョウリュウジャーブレイブの日本配信が近いという宣伝のためでもある)。アムことジュウオウタイガーを助けゲーム世界の飛彩のもとに案内する。ショッカーとの戦いにも参加するが、ショッカー首領三世にやられカードとなりゲーム世界に戻る。
本作の彼はゲームアバターの類であり、本物とは別。
第32話にてキョウリュウゴールドの姿でのみ登場。
新たに兜武神デーボスを送り込んできた黒幕・ダグデド・ドゥジャルダン打倒のためにダイゴとともに追跡することを決断し、「その間、この星を頼んだでござる!」と言い残してプレズオンに乗り込んで行った。
今回、丸山氏はダイゴ役の竜星涼氏と共に声のみ出演で素面での出演は果たせなかったが、声の出演を含めればキョウリュウジャー全員集合となった。
ダイゴと共に顔出し出演も決定しており真の意味でキョウリュウジャー全員集合となる。
予告では「拙者のせいで大変なことに……。」と呟いていたが、彼に何があったのだろうか…。
ネタバレ注意!
「止めるでござる!拙者の、バカーッ!」
今作の最大のコメディーリリーフ、そして予告通り全ての元凶。
自分達が弱かったせいでダイゴがダグデド・ドゥジャルダンに囚われたと自責の念に駆られ、更に感極まったことでプレズオンの操作コンソールに体をぶつけたことで予定外の時空越えをする羽目になり、挙句の果てに子供好きな性格が裏目に出て幼少期のギラがレインボージュルリラを「もっと食べたい」とつぶやいたのを聞いたことで、その経緯を知らない空蝉丸は彼に城のどこからから持ってきた大量のそれを食べさせてしまい、結果的に彼を本当の「邪悪の王」に覚醒させてしまい余計に事態を悪化させてしまう。
ダイゴが自力で時空を越えたことで無事再会を果たし、彼に全てを白状、自分のやらかしを自分で止める羽目になった。
最終決戦では追加戦士同士のスパイダークモノスと共にゴーマ・ローザリアを撃破した。
プリンスからは蝉のおじきと呼ばれている。
『キングオージャーVSキョウリュウジャー』の後日談。
プリンスと行動を共にしており、「イリーガルマッチ」にも強制参加することになったプリンスを心配し参加しているが、侍故に普通に名乗りをしていたためその直後に顔面に手痛い一撃を喰らい敗退。しかし、変身せずに生身で戦闘員相手に応戦し当然の如く圧倒するなど実力は衰えていない。
関連タグもご覧下され
大神月麿:古代に封印され敵幹部として蘇った追加戦士つながり(実際にモチーフとしたことがホビー誌のインタビューにて語られている)
陣マサト/ビート・J・スタッグ←空蝉丸→虹野明