「何故花を散らす……花は風に散る物……あるいは人知れず落ちる物。散るのは、お前だ……」
「お前も己の欲望に負け、この世の静寂を乱す者か……」
「月はウソつきです……実は自分では光っていない…太陽の光の反射です。でも、太陽より月のほうが信用できる。見つめる事ができますから……」
「清廉潔白完全主義……ソノイ!!」
演:富永勇也
スーツアクター:森博嗣
データ
本名 | デュノ・ディア・ソクラディウス・ソノイ |
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身長 | 192cm |
体重 | 90kg |
スキン | バロンクロス |
むかしむかし | |
一人称 | 私(わたし) |
概要
脳人のリーダー格らしき、茶髪で端正な顔立ちの青年。青緑の服装(何故かボトムはスラックスとハーフパンツの重ね履き)に身を包み、瞳の色も青。
戦闘時には左腕に装着したブレスレット『脳人ブレス』を操作して怪人態になる。また、変身前ではバイクを駆ってその場に駆けつける。バイクのベース車はホンダ・XR250ではないかと思われる。
公式によると、絵画鑑賞を趣味としているらしいが、自分で絵を描く事は出来ないらしく、芸術自体を「人間独自のもの」「人間の欠陥を塗り潰そうとする虚飾」と評する。前者はともかく後者を聞いてショックを受けたpixivユーザー(絵師)が続出したとかしてないとか。
また18話では、脳人の世界でファッションリーダーだったことが判明。これに対し視聴者からは 「ファッションはわかるのに芸術はわからんのかよ」 といった声が続出した。
人物像
基本的に他の二人同様に単独行動で、ヒトツ鬼が実体化してから登場する。
優雅な物腰の穏やかな人物で、どこか詩的な台詞を呟くロマンチスト。ベニツ鬼に襲われていた鬼頭はるかを颯爽と現れて助けただけでなく、その場に散った花一輪を彼女に渡す等、キザながらもヒーローのような姿を見せる。
しかし、その本性は脳人の本懐(=桃井陣曰く「脳人の世界の消滅を防ぐ」)の達成を第一義とする冷徹な人物であり、ソノニ曰く「ヒトツ鬼になった人間を戻しても無意味」だとか。
明確に自分の目につく欲に囚われた人物を激しく嫌悪しており、ヒトツ鬼と化した人間と対峙した際は人間に戻さず倒し、自身の邪魔をする存在は(たとえ以前に助けた同一人物であっても)「虫ケラ」と吐き捨て、ヒトツ鬼と同様に消去しようとしている。他にもヒトツ鬼になってなくても悪党(車ドロ等)はそのまま制裁を下している(殺害まではしていない)。
一方で、足止めの為に近くにいた浅ましい情動を剥き出しにした春日誠を、自身のエネルギーでヒトツ鬼に変えてしまったり、最終的にドンモモタロウに烈車鬼を丸投げして撤退していたりする。
ちなみに、欲望に負けた人間の成れの果てでもあるヒトツ鬼を「かわいい」と称したり、その成長を嬉々として傍観したり、敵前逃亡の手助けすらしていたソノニとはスタンスが真逆だったりする。欲望に忠実に暴れるのを良しとするソノニが快楽主義者なら、ソノイはさしづめ禁欲主義者なのだろうか?
このように、脳人特有の価値観もあって『欲望』に著しく否定的なのはゆるぎない事実だが、決して人間そのものを嫌っている訳ではなく、寧ろ「人間の命は何よりも素晴らしい」と口にしている。チンピラに絡まれた人を助けたり、火災で逃げ遅れた人々を救助すべく迷いなく炎の中に飛び込む等、正義感そのものは強い。その在り方は聖者のようでもある。
また、事と次第では欲望を増長させかねない『嘘』についても、意外にも「世の中には美しい嘘もある」と評するなど、肯定的な見解を示している。
ドン4話時点では、ドンブラザーズがヒトツ鬼を元の人間に戻せるのを認識している。
ドン9話では新たな脅威が活動を開始した事に平時の落ち着いた物腰が崩れる程に狼狽し、ドン11話にて「守護人」である桃井陣の元を訪れて、情報と対処策を求めていた。そしてドン12話にてその一人と接触。交戦しかけるも、逃げられてしまう。
タロウとの関係
ドン8話にて、偶然出会った桃井タロウを、その真面目さから「心の清らかな者」として気に入り、互いに正体を知らぬまま意気投合。彼に対しては丁寧語で話している。
タロウの方も、お供達も含め、周囲から自分の性質をなかなか理解してもらえない事に思い悩む中で、初めてそれを好意的に受け止めてくれたソノイに対し、お供達よりも心開いて接する様になり「互いに宿敵を討てたらおでんで乾杯しよう」と叶えがたい約束を交わしてしまうが、ドン13話での戦闘中、お互いの変身が解けて遂に正体を知ってしまう。
最初こそ悲しんだものの、脳人由来の無感情さと合理主義からすぐさま彼を敵として再認識する。
更にあろうことか、今までタロウの美点として認めてきた「嘘が付けない」性質を利用し、「お前の弱点は何だ?」と面と向かって問い掛ける。もちろんタロウは馬鹿正直に「ドンオニタイジンになった後、数秒の間、力が抜ける」と答えたため、獣電鬼ングを成敗した直後、その脱力状態になったドンモモタロウを一刀両断し、消滅させてしまった。
しかし続くドン14話では、タロウの弱味につけ込む形で勝利したことを恥じて後悔しており、サルブラザーとオニシスターが高速鬼と戦っていところに出向いた際には、この負い目ゆえに、ソノニの攻撃からオニシスターを庇うという謎の行動を取る。
当然ながら、ソノニやソノザからはその背信行為について咎められることになるが、ソノイは「自分はドンモモタロウに勝ったのではない。卑怯な手段を取ったからだ」と、自身の気持ちを吐露した。
ソノイの気持ちを聞いたソノザは「それも戦術の内である」と割り切っており、ソノイ自身もその言葉には頷いていたものの、自分の気持ちに整理をつけ切れていない面をみせた。
続くドン15話にて、このような結末には納得していなかった様子で、喫茶どんぶらにいるドンブラザーズのメンバーにタロウを救い出す方法を提示する。「タロウは異空間で眠っている。そこへ行くためにはヒトツ鬼を自分に斬らせよ」というものだった。
罠と疑いつつも、この時参戦したばかりのドンドラゴクウこと桃谷ジロウはその提案に乗った。たまたまヒトツ鬼になっていたのが雉野つよしだった事もあり、ソノイに斬られて消滅する激走鬼=つよしと共に異空間に突入する。
その異空間にはヒトツ鬼になった人々が脳人に斬られた事で囚われており、そこからキジブラザーの能力を駆使してタロウを救出する事に成功する。救出作戦が成功した様子を陰ながら認識し、今度は「正々堂々決着をつける」と心に決め、笑顔を見せてその場を跡にした。
怪人態
ソノイが脳人ブレスを操作し、青い仮面の騎士のようなスキン“バロンクロス”を身に纏った戦闘形態。両刃の剣、「一級剣バロンソード」で武装し、欲望に支配された悪しき存在を一刀両断する。
詳細はバロンクロスを参照。
清く正しく美しく、誇り高き蒼き騎士の最期
タロウ「なんの用だ?」
「そろそろケリをつけよう。勝負だ」
タロウ「いいだろう」
タロウと決着をつけるべく(何故かプールに潜って)決闘を申し込む。
決闘を申し込んだソノイはソノニ、ソノザと共に生身で特訓を開始。そして来たる決着の日、なぜかいつまで待ってもタロウは来ない。探しているうちにタロウが休んでしまった仕事仲間の分も配達していることを知り、それを手伝うことに。
「私は…この時のために生きてきた…そんな気がする…」
配達が終わり、遂に2人きりの決闘が始まる。無事に勝つことは不可能と考えたソノイは、相討ち覚悟の剣でタロウを追い詰めていく。
そんな戦いを繰り広げる中、こんな時に限ってジロウにムラサメ、魔法鬼に獣人と次々と邪魔が入る。しかし、ドンブラザーズや脳人のフォローにより、なんとかこの場を脱しタロウと共に2人きりになれる場所へと移動する。
移動した2人は、先の乱戦での負傷を互いに手当てし、獣人の正体やこれからのことについて語り合う。
「どちらが勝っても、相手に思いを残さぬようにしよう。食べ終わった果物のタネを捨てるように……」
タロウ「ああ…いや待て、タネを捨てればやがて芽が出て再び果物になる」
「では……履き潰した靴を捨てるように」
タロウ「……わかった」
お互い悔いの残らぬようと約束を交わし、やがて魔法鬼ングの討伐が終わり、漸く決着の時は訪れる。
勝負は一瞬。振りかざしたソノイの剣をタロウがいなし、その隙に渾身の一太刀を叩き込まれる。
結果はタロウの勝利。我が人生に一片の悔いなしと言わんばかりに安らかな顔で斃れるソノイを背に、勝利の余韻に浸ることすらなくただ黙ってタロウが立ち去っていく中、その亡骸はムラサメによってどこかへ運ばれていくのだった…。
すれ違いざま 感じてる
相通じる 不確かなもの
手を握るか 反目か
その答えは 月ノミゾ知ル
月ノミゾ知ル。
復活のソノイ
とむらいとムラサメにて、バロンクロスに蓄積したドンモモタロウの力が変化した深紅の液体(ファンからはタロウ汁とか呼ばれている)を棺に注ぎ込まれ、目覚める。
その後けっとうソノ2にてドンモモタロウよろしく、赤神輿に乗った状態で扇子を携え、高笑いを上げながら登場。
この時は髪に赤と金のメッシュが入って瞳も薄い金がかかっており、初期のドンモモタロウ変身中のタロウのような傲慢気味な性格で一人称も「俺」になっている。
バロンクロスに至っては見た目が強化により変化している···のだが新たに変身バンクまで用意されている。
その後なつみミーツミーにておでんを食べる中、からしを直で食い辛さに涙を溢した際に、涙としてタロウ汁が流れ出て元の人格と容姿に戻る。
だが力自体は引き続き残っているようで、イとニとザとシではバロンクロスを自分の意思で強化形態ヘ変化させられるようになった。
終盤では眠りの森で許しの輪を回しこれまで消去してきた人たちを解放。誠意を認められ晴れてドンブラザーズの一員となった。
ドン最終話では薄れゆく記憶の中で仲間たちと最後の時を楽しむタロウのために処刑人に立ちはだかった。
暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー
桃谷ジロウと対立したことでドンブラザーズを追われ、先代から引き継いだおでん屋を営んでいる。
記憶を取り戻したタロウにおでんの出来は褒められていたが、タロウは機界鬼に倒されてしまう。
タロウの葬式に人知れず現れたソノイは、タロウ汁を口から吐き出し返還。タロウを生き返らせる。
最終決戦ではドンモモタロウに攻撃しようとするドンドラゴクウと対決し、タロウをジロウから守るべく立ち上がった。
その後、エンディングでソノザがおでん屋に訪れるも、タロウ汁を失い力尽きたソノイが静かに座っていた…。
余談
- 名前の由来は「その一」からと推測される。公式サイトの説明では「一刀両断」「一騎打ち」など一の字が含む単語が多く使われている。
- 怪人形態の元ネタは超人バロム・1と思われ、スキン名や武器名もそれにちなんでいる。
- 初登場となったドン1話の怪人態への変身シーンは、当初「ソノイ、バイクから降りて『変身!』と言いながら怪人態へ(要約)」と書かれていたが、あまりにも仮面ライダーすぎるので『変身!』という口上はカットされた。
- ドン8話で出会い会話を重ね、12話を皮切りにタロウと深まっていく「友達」に似た関係とソノイが抱く「友情(正確にはライバルに近い)」に似た感情のそれは、ファンからは「ソノイからタロウへのクソデカ感情」と言われ、公式からも「ラブラブ」と説諭されている。
- 故にファン達からはどうにか和解したりできないのかといった声も見受けられる。
- その関係は、和解したわけでもないのにとうとうデュエットキャラソンまで出来る始末。しかも個人のキャラソンはまだ出ていないことを考えると、ここまでの2人の関係の優遇ぶりは良い方向に向かうことへの暗示と見て良いのだろうか。
- 故にファン達からはどうにか和解したりできないのかといった声も見受けられる。
- 上記のソノイの変わりっぷりにソノニは次回予告でキャラ崩壊のレベルで動揺し、ファンからは「ソノイがタロウ汁キメておかしくなった」「性格が前のタロウみたいだ」とか言われている。なおタロウ汁というのは公式の名称で確定な模様。
関連タグ
脳人ブレス:変身アイテム。
ファッションリーダーソノイ:ソノイが何かを着こなしているイラストにつけられるタグ。
ステイシーザー/ハカイザー←ドンムラサメ/ソノイ/ソノニ/ソノザ→オオクワガタオージャー
ステイシー/五色田功←ドンムラサメ/ソノイ/ソノニ/ソノザ→ラクレス・ハスティー
〜映画『王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ』のネタバレ注意〜
死者の国ハーカバーカで対立してたキングオージャーとドンブラザーズだったが彼らが協力して王様鬼を成敗したことでスッキリしたのか各々は現世に帰っていく。
だがギラとタロウの二人はスッキリしない。
そんな時、彼らの前に現れたのは…
ソノイのおでんの屋台だった!!
ソノイはやはりドンブラVSゼンカイの一件で命を落としていた。だが死後の世界でもおでん屋として活動していたのだった。
彼は二人の席につかせおでんを振る舞い、死者の世界と生者の世界と住む世界は別々でも繋がっている事を説き、二人を和解させると共にタロウの心残りであった『カブトムシのギィちゃん』(ドン18話で語られた過去にタロウが飼っていたカブトムシ。これに再び会うためタロウは死者の国に訪れた)について彼の中で決着をつけさせるのであった。
なお、あえて二人が現世に帰るまでタロウの前に姿を表さなかったギィちゃんに声をかけたり、EDでデズナラク8世等々の面々のために予約席を準備していた様子からキングオージャー・ドンブラザーズ両方作品で亡くなった面々とも仲良くやっているようである。
余談ではあるが事前情報ではキャスト欄にはソノ二役の宮崎氏とソノザ役のタカハシ氏は記載されているのに彼を演じた富永氏の名が記載されていなかった。
しかし公開後2024年4月26日に情報解禁されるというサプライズゲストとして登場している
(富永氏本人もX(旧Twitter)にて情報解禁している)。