演:杉本凌士
概要
物語開始から翼を追い続ける敏腕刑事である壮年の男性。「猟犬」の異名を持つ。59歳。
灰色のスーツに強面な顔立ちと「如何にも」な風貌の人物で、犯人逮捕に勤しむ熱い刑事魂を持っている。
なお、鬼頭ゆり子と同職だが、作中での接点はない。
警察官の間ではそれなりの知名度こそあるも、警視総監賞等の公からの名誉は得てはいない無名のヒーローたる人物。
定年間近らしく、最後の仕事として翼を捉えようと躍起になっている。
しかし、10話で巻き込まれた事件を切っ掛けに、普段やらない折り紙に興じる、鼻歌を歌うなど言動が一変してしまっており、自我が失われていると思わしき描写も存在しているが、「何か」に健児の人格が影響されているのか、『刑事として指名手配犯の翼を追う』程度の知性(もしくは元来の執念?)は残っている模様。
この状態の彼は獣人特有の、獣のような怪人態と圧倒的な身体能力を手に入れている。
獣人
狭山に潜んでいる、もしくは彼のガワを被っている「何か」の正体。
青い体色に黒い羽織りを羽織ったような身体を持ち、まるで獅子の鬣を思わせる白い頭部が特徴の怪人。
戦闘時には右腕に鉤爪のようなクローを装備する。
その姿はヒトツ鬼とも、脳人とも異なっている。
バイクに走って追いつける程の人間離れした身体能力を持っている。
各話での動向
ドン5話
ドン1話から翼の逮捕に奔走しているもののなかなか足を掴めず、もう直ぐ定年を迎えるのに名誉も与えられていない等、様々な苛立ちから欲望がみるみると肥大化。
その欲望に引き寄せられたヒトツ鬼に取り憑かれてしまい、警察鬼と人間の姿を行き来しながら見つけた犯罪者を通り魔的に痛めつけていた。
その後、仲間の刑事からの連絡を受けてシロクマ宅配便の社屋に立て籠った翼を逮捕しようと待ち構えるも、何故か翼に協力的な人質や急に現れて俳句を詠み始めた変人、翼が立て籠る建物の中から何故かバースデーソングが聞こえ始める等の、珍妙な状況が起き続けた結果フラストレーションが一気に溜まり、痺れを切らして単身突入した所、上述の状況を目の当たりにし溜まりに溜まったストレスが爆発し、完全に変貌した。
警察鬼ング撃破後、元の姿に戻った後は喫茶どんぶらにも顔を出しており、翼を逮捕出来なかったにもかかわらず、心を入れ替えたのか穏やかな表情を見せていた。
ドン9話
バスツアーに参加し他の乗客とも朗らかに談笑していたが、謎の存在により他の乗客諸共姿を消してしまう·······
獣人としての動向
ドン10話
前話で行方不明になったはずだったがどこかのラーメン屋でラーメンを食していた。しかし、唐突にラーメンを手掴みで貪り始め、他の客のラーメン(の具であるチャーシュー)にまで手を出し、止めようとした店主をラーメンのどんぶりに顔を突っ込ませる等の暴挙に出る。
その時、丁度店のテレビで先のバス事故が報道され、行方不明になった乗客の中に彼がいるのをラーメン屋の店主が知った瞬間、自分への視線に気付くや暴れ出すと、獣そのものの獰猛な振る舞いを見せた。
その反面、ひとしきり暴れた後には笑顔で猫の折り紙を折る等、前述した獰猛さとは真逆の行動をも見せた。
この事態から、狭山達を襲った人ならざるものが寄生したか、あるいは擬態したかが仄めかされているが果たして……?
ドン11話
翼の手配書で折り紙を折っていたところ通報を受け、翼がアルバイトをしていた大衆食堂へ向かうが、翼がバイクで逃亡すると、追いかける同僚達を後目に一人食堂へ乗り込むと、客が食べていた生姜焼き定食の肉を貪り食い、スタミナを補充したかのように目を光らせながら怪しいオーラを噴出させると、バイクで逃走していた翼を人間とは思えないほどのスピードで走って追いつき、更に翼が脳人レイヤーの扉を潜って逃亡した先の倉庫へ先回りし、翼に掴みかかりあっという間に追い詰めると翼の口の中に猫の折り紙を押し込むが、その直後、僅かな隙をついた翼に(再び脳人レイヤーの扉を利用されたのか)逃亡された。
しかし、この折り紙が原因なのか翼は高熱で倒れ込んでしまい、雉野つよしが住まうマンションを訪れる事となる。
ドン12話
冒頭で同僚を連れて翼を追い回していた。その後、夜中に何処かの街を徘徊していたところにすれ違ったソノイの攻撃を受け怪人態に変貌。しかし瞬時に建物の屋上まで飛び上がり元の姿に戻ると姿を消した。
ドン14話
町中で翼に遭遇しバイクで逃走した翼を相変わらず徒歩で追っていた。
途中、翼はある人物と接触事故を起こしそうになるも、その人物が自身の同族(それも上位個体)である可能性に気づいたのか、捕らえるチャンスであったにもかかわらず、何故かそれ以上追ってくる事はなかった。
ドン21話
アノーニが擬態した会社員の男性に襲いかかっており、マザーの指示でドンムラサメがアノーニを助けようと現れるもそこに危ないジロウのままの桃谷ジロウ/ドントラボルトが現れ、そのままムラサメと交戦。狭山に襲われたアノーニはなすすべもなく取り込まれてしまった。
ドン23話
犬の祟りによって、チェンジオフが出来ず、更に悪化する呪いに苦しむイヌブラザーの前に現れるが、イヌブラザーの正体が翼である事を見抜いているかの様子で襲いかかろうとするも、そこに居合わせた雉野みほと対峙。突然、自身と同じ様な獰猛な性質を顕にした彼女の前に一蹴され、分が悪いと踏んだのか、そのまま逃走した。
ドン27話
ソノニとソノザ、魔法鬼、他のドンブラザーズメンバーとジロウ、ドンムラサメや同じく獣人と化したバスツアーの乗客達と共にドンモモタロウVSソノイの決闘に乱入する形で出現。
ドン28話
登場しなかったが冒頭で翼を追いかけていた刑事の会話から退職した模様。
ドン40話
獣人の自分がニンジャークソードを手にしたが、翼にそれを奪われた挙句、ニンジャークソードによって、翼に獣人が斬り倒された為、連鎖的に本物の彼も死亡した事になる。間接的にだが、かつて自身が目標としていた男に殺されるという、あまりにも皮肉な最期を迎えたのであった...。
余談
作中唯一、ヒトツ鬼・ヒトツ鬼ング・獣人の三つの敵に変貌した人物である。
また、ドン40話で死亡確定したことから、この段階で杉本凌士氏は一足先にオールアップとなったことが東映HPで明かされている。
関連タグ
取手権左衛門:8年前に登場した刑事。こちらは別に怪人になったりしたわけではないが、違う意味で主人公達を追い詰めた迷惑刑事である。
ダブルアクションゲーマーレベルX:補助アイテムの能力込みでだが走ってバイクに乗る怪人を捕まえようとした仮面ライダー。こちらは先にアイテムの効果が切れ、ダウンしてしまった。