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前後のストーリー


概要編集

スーパー戦隊第46作目『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』ドン34話。2022年10月23日放送。ドンオニタイジンオミコシフェニックスが合体した新たな形態、ゴールドンオニタイジンが初登場する。そしてそれとは別に犬塚翼が主役の回かつ今回も彼関連の話に進展があるような予告が流された。しかしかつてとんでもないミスリードがあったため今回進展があるかすら不明、と思われていたが……


あらすじ編集

復活したソノイ桃井タロウに似ていることは周知の事実だが、本人達は認めない。

そんな中、再びヒトツ鬼になってしまった雉野つよしは落ち込んでいた。

一方、みほが恋人の夏美だと確信した犬塚翼は、つよしの家で夏美の手料理を食べたいとお願いする。つよしとみほの幸せそうな姿を見た翼は複雑な心境に。しかし、つよしの家を出た翼をみほが追いかけて来て……


主なドンブラ中毒編集


  • つよしは前カイまたしてもヒトツ鬼になってしまったことで落ち込んでいた。そんなつよしにタロウは「元気を出せ。たとえムシケラであっても、それなりに命の価値はあるものだ」と励ます。これだと励ましてるのか煽ってるのかわからないんだが……

  • 額に書かれた「脳人」の字がいまだに消えていない真一はるか絆創膏で隠していたが、タロウに剝がされてしまう。
    • そしてつよしだけは唯一消えており、思わずドヤ顔

  • スポンサー紹介時の画面の煽り文句が、「がんばれ雉野!キミの未来は明るいぞ!まけるな雉野!ジャマする奴はやっつけろ!」ギャグなのか、それとも不穏な展開を意味するものか……

  • 前回ムラサメから受けた傷が原因で寝込むジロウ。スマホを持っているにもかかわらず他のメンバーとのコミュニケーションは一切なく、待ち受け画面のルミとの2ショット写真を眺めるだけ。

  • おでん屋台に行く時の正装……にしてはかなりフォーマルすぎる脳人三人組。ソノイやソノニは高級フレンチにでも行くような上品な格好だが、ソノザだけはなぜか紋付き袴。更にどこから持って来たのかリムジンで屋台に直行。
    • 元々価値観が違う上に人間(日本人?)の文化にも疎い彼らの中では「おでん=この世で一番美味しいらしい食べ物」という認識であり、それを提供するおでん屋台も格式高い店だと思い込んでいることを考えれば仕方ないのかもしれない。

  • 屋台の暖簾をくぐるとそこには先客のタロウ、真一、はるかが。気まずい雰囲気ながらも注文を取るが、具材名を知らないのでソノイ「丸いもの」ソノニ「三角のもの」ソノザ「四角いもの」と言い、タロウから「それは玉子はんぺんさつま揚げだ」と教えられる。

  • どこで学んできたかおでんの歴史を語るソノイ(はて?デジャヴ?)。しかしタロウに「おでんは五感で食べるものだ」とバッサリ。ともあれ、一緒におでんを食べる約束は果たせた。

  • からしを直に食べたことで涙と共にタロウ汁が流れ落ち、元のテンションに戻るソノイ。何故かネクタイと胸ポケットのハンカチも赤から青へ。
    • ちなみにソノニとソノザもからしをなめて悶絶するシーンがあるはずだったが、尺の都合でカット。

  • 猿原が読んだ俳句の文字を無言で画面外に吹き飛ばしたおでん屋のおやじ。なんで見えてんだアンタ

  • おでん屋のおやじにソノイに続いてコメントしようとするタロウ。しかし口から出た言葉は「32点だ!」。案の定それでブチ切れたおやじは特捜鬼と化す。久しぶりにタロウが引き金でヒトツ鬼化した。とはいえ、既にAパートで登場済みなので、必ずしもタロウ一人のせいではない。




関連タグ編集

暴太郎戦隊ドンブラザーズ ドンブラ中毒

犬塚翼 雉野つよし 倉持夏美


中間合体ロボデビューエピソード

大ピンチ!変身不能!!(ギガントキシリュウオー)←ひみつのヒミツ(トラドラオニタイジン)/なつみミーツミー(ゴールドンオニタイジン)伝説の守護神(レジェンドキングオージャー)/始まりの王冠(エクストリームキングオージャー)




























































この先、ネタバレ注意


























































遂に真実を知ってしまった犬塚翼さん(25)編集


つよしは一晩明けて「うーん……雲一つない空……気持ちいい~!」と笑顔で伸びをしていた。昨日、みほが突然人が変わったように何も言わずに家を出て行き翼と抱き合う場面を目撃してしまったのにもかかわらず、不自然なくらいに明るく爽やかな笑顔で。


そして特捜鬼との戦闘後、カフェテラスに翼を呼び出したつよしは、「その後調子はどうですか?犬塚さん。僕、何か昨日からお腹が空いちゃって」とにこやかに話し掛ける。訝しむ翼に、つよしは改めて話を切り出した。


つよし「それでですね、折り入ってお願いがありまして……そろそろみほちゃんを返してくれませんか?」


予想していた事だった。つよしは口元に笑みを浮かべていても、目が笑っていない。だが翼としても、もう譲るわけにはいかなかった。


翼「はっきり言う。みほは夏美だ。倉持夏美……俺の彼女だ。ずっと前から……」

つよし「フフッ……そんな馬鹿な……あり得ませんよそんな事!!」


もう取り繕うのはやめたつよしは、必死の形相で訴える。


つよし「一体みほちゃんに何をしたんですか!?」

翼「夏美に何があったのか、それは俺もわからない。これからそれを探っていくつもり……」

つよし「話をはぐらかさないでください!返してくださいよみほちゃんを今すぐ!!みほちゃんは、僕の命なんだ!!」


翼とて嘘は言っていない。あの夜、翼は幸せそうな夫婦の様子を見て、ふと「などと申しており……」と、いつも夏美が言っていた口癖をこぼしてしまう。


その直後に自分を追いかけ、抱きしめてくれたのは紛れもなく『夏美』だった。


思わぬ再会に喜ぶ翼はこの一年の間に何があったのか夏美に問い詰めるが、どういうわけか彼女はその時の出来事を一切覚えてなかった。

この一年……ついさっきまで『雉野みほ』として過ごしていたことも含めて


そうとは知らずに激昂し、胸倉をつかんで詰め寄るつよしを、翼は必死で宥める。


翼「気持ちはわかる、同情もする。お前は悪くない!だが……みほはいない!存在しないんだ、元々な!

つよし「……ッ!馬鹿なこと言うなあぁぁーーっ!!」


翼に非情で残酷な現実を突きつけられ、現実を受け入れるよう諭されるつよし。しかしそんな事実など知る由もないつよしが到底受け入れられる訳がない。


その時……

























刑事「犬塚翼だな?署に連行する」

警官「貴様!抵抗しても無駄だ!」


いつの間にか翼は警察に取り囲まれていた。

気づけば時すでに遅く、翼の手には手錠がかけられ、暴れる翼を警官達が取り押さえる。


翼「放せ!俺は無実だ!」


その翼に背を向けたつよしは、口元を歪めて笑っていた。

「有罪ですよ」らくがきまとめ

つよし「……いえ、有罪ですよ……!」

翼「お前…!売ったな、俺をーっ!雉野ーっ!」



実は会合そのものがつよしの作戦であり、あらかじめ警察に通報しておいた上で、最初から翼を逮捕させるつもりで呼び出して罠にはめたのだ。


逃亡犯の身になってからできた心許せる数少ない人物からのまさかの裏切りに、怒りをあらわにする翼。保健所に連れられる野犬のように刑事達に引きずられてゆく翼を、つよしは「スッキリした」とでも言いたげな笑顔で見送った。とても正義と平和のために戦うスーパー戦隊の一員とは思えない表情で……

その際の計画通りと言わんばかりの狂ったような笑みを浮かべるその姿は、まさしく「“正義”のためなら人間はどこまでも残酷になれる」という言葉を思い起こさせるものであった。





そして失意の中、取調室で待つ翼の前に、一人の刑事が現われる。

「あなたが犬塚翼くんね?初めまして、警部補の鬼頭ゆり子よ。よろしく」


今まで誰が味方で、何と戦い、どこに向かって何をやっているのかもわからないまま進行していたドンブラザーズの物語は、この時をもってようやく、約束された終章へ向けて大きく動き始める……


つよしの行動編集

物語の真相を知っている視聴者にとってつよしの行動は自分の大切な存在を奪おうとするヤツは邪魔だから逮捕されればいい」という怨みからなる個人的な感情=独善で、無実と知っていながら翼を警察に引き渡した』という、555キバぶりのとてもニチアサで流せるようなものではないどろどろした感情からなる行動 のために悪に見えてしまう。

しかし、端から見れば裏切りと見られようが、彼は決して敵と結託して仲間を売ったわけでもなければ戦闘中にフレンドリーファイアを仕掛けたわけでもなく、ましてやいつぞやの先代サルブラザーのように私利私欲でドンブラザーズの力を悪用したわけでもない。

ただ普通に『一般市民が指名手配犯を警察に通報する』というごく当たり前の義務を実行しただけ(公式でも触れられている)で、皮肉な話だが彼自身むしろ法に触れるような事は一切していないのだ。法に触れる行いをしたのは友人の妻を何も言わずに連れ去った翼の方である。

また、翼がつよしやドンブラザーズの事を何一つ知らないように、翼がイヌブラザーである事も、翼が今まで何をしてきたのかも、そして妻の『みほ』と翼の恋人の『夏美』が同一人物である事すらも何一つ知らないつよしから見れば、翼は友人面で自分に近づき、自分の目の前で妻を誑かして連れ去った卑劣な極悪人であり、むしろこうする方が自然で、こうなる事は当然の結果だったとも言える。


とはいえ、もしお互い何か一つでも情報を共有出来てさえいれば、たとえ衝突は避けられなかったにしても、このような結末にはならなかったのだろうか……

翼本人も言うように何が起きているかわからないとはいえ、せめて夏美とみほの顔が同じである事を伝えるとか。

もっとも、翼はまともに夏美の顔がわかるような写真を持っておらず、みほを自分の恋人と勘違いしてヒトツ鬼と化した男も存在しているのだが。


これを『義務を全うした市民』と見るか『己の独善的な感情を優先した怪物』と見るかは各視聴者に委ねられる。これは友人の妻をなんの説明もなく連れ去った翼の行動にしても同様である。


かつての30分前の番組に登場したの言葉を借りれば「正義はあっても正解というものは無いのだ」から。


「善意ある市民の通報に感謝する。が、これでよかったのか……この事件少々匂うな。」


1時間前の番組では過去の怨恨に苛まれる菓彩あまねローズマリーが「恨む気持ちは誰にでもあるけど流されちゃ駄目」と諭すシーンがあり、ニチアサを続けて見ていた視聴者にとっては大変な皮肉と聞こえかねない。


ちなみに予告にあった『部屋に一人立っていたつよしが突然倒れる』というシーンは尺の都合上カットされており、本編には出てこない。あのシーンは翼がみほを連れ去った後、鼻歌を歌いながら三人の食器を洗っている最中に気絶してしまうというものだとか。


真の関連タグ編集

ろんげのとりこ:同じく、つよしがスーパー戦隊史上前代未聞な事をやらかしたドン8話。実は上記の正当性を考えて見ると、こちらも明確な『裏切り行為』には当たらなかったりする。


雉も鳴かずば撃たれまい

昼ドラ みほちゃんのセコム超怖い 合法

力ずくで愛を奪うなんざ、モテねぇ野郎のすることだぜ!脚本家繋がりの鳥の戦隊戦隊ブラック(の変身者)の名言。種類は違えど彼も鳥の戦士であり、同じく令和の鳥の戦士のつよしとブラック担当の翼にとってはかなり痛烈な皮肉かつ的を突いた台詞といえる。



余談編集

この34話の【犬塚翼が警察に連行されていく姿を見送り、満面の笑みを浮かべる雉野つよしのシーン】は、東映特撮ファン大賞2022特別賞を受賞した。

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