《霓溯ス滓姶髫》
「俺は諦めぇん!今度こそお前を倒す!見ろ、俺の新しい力を…スタート・アップ!!」
データ
身長/191cm
体重/233kg
スキン/しつこき冒険者
むかしむかし/稔は手裏剣鬼と魔法鬼になったことがあるそうな…。
概要
打倒桃井タロウの執念を燃やす男・大野稔の「宿敵の桃井タロウを倒したい」と言う欲望を叶える為に誕生した、轟轟モデルのヒトツ鬼。
ベニツ鬼が、右側部に方位磁石の付いた鍔広帽と皮ジャケットを身につけた白骨死体の様なスキン・“しつこき冒険者”を身に纏った姿。スキン部分は茶色系で統一され、細かい部分が左右非対称であるディティールはいかにも年季の入った筋金入りの冒険者らしい雰囲気を持つ。さらにジャケットの裏はボウケンジャーの物と同様迷彩模様が描かれている他、モチーフが車戦隊である由来なのか方位磁石もタイヤと合わせた様なデザインとなっている。
変貌時には「霓溯ス滓姶髫」(轟轟戦隊)の文字化けと轟轟戦隊ボウケンジャーのクレストが浮かび上がる。
頭の「プレシャスコンパス」で探し出した標的に対し、スタート・アップしながらアクセル全開でアタックを掛ける。しかしこれまで宿主が変貌した手裏剣鬼や魔法鬼が固有の能力を駆使してそれなりに善戦出来たのに対し、最早タロウに勝つ執念へ突き動かされがむしゃらに突っ込んで行く事しか能が無い存在へと落ちぶれている。
なお、変身時にはボウケンジャーの変身コードである「スタートアップ!」を発しながら、変身ポーズを取ったり、ボウケンレッドの「アタック!」という号令の仕草と同時に変身アイテムであるアクセルラーのアラーム音を鳴らしている等ボウケンジャーの要素がこれでもかと詰め込まれている。
活躍
以前、魔法鬼と化してタロウのリベンジを果たそうとするも撃破・敗北した大野。すっかり忍者の情熱も覚めて大人しくなり、実家の馬牧場で仕事に勤しんでいた。
密かにタロウに一本取ったことのある母親からも落ち着きを取り戻した事に安堵されていたが、ふと馬を見ると身体の模様が手裏剣に見えたり、忍者頭巾を被っている幻覚が見え始めた事で再度忍者道の情熱と打倒タロウの執念が再燃。欲望に引き寄せられた轟轟鬼に取り憑かれてしまう。
「母ちゃん、ごめん!忍者道ガ……俺ヲ呼ンデイルゥゥーッ!!」
どんどん果てなき冒険スピリッツを究めて三度力を手に入れるや、ソノニとソノザがタロウとの決闘を始めようとした最中、闇ジロウ/ドントラボルトに続くようにツルハシで岩壁を破壊しつつ乱入し轟轟鬼へ変貌。
人を超えた再リベンジの鬼となり、悲願を成就すべくタロウに襲い掛かるも、強制転送されてきたドンブラザーズの4人に決闘の邪魔をさせまいと妨害される。
更に復活したソノイ参戦した戦いが激化する中、はるか/オニシスターを蹴散らし「俺ト勝負シローッ!!」とタロウに向かおうとするが、ドンモモが「ザングラソード・快桃乱麻」を発動するよりも早く、ソノイの放った一撃を受けてしまい、「母チャン……ゴメェ〜ン!!」と願いも成就できず、母親を遺す結果になった切ない断末魔を残して爆散・敗北。その後、無事に戻った様でドン37話にて、元の生活を送っている。
また、撃破された際にボウケンジャーギアをドロップした様子。
余談
- モデルとして使われた戦隊は『轟轟戦隊ボウケンジャー』。スキンの「しつこき冒険者」はボウケンジャーの名乗り口上「○○き冒険者」に由来していると思われる。
- また、今回大野が過去に変身したヒトツ鬼から考え忍者モチーフの手裏剣鬼から同じ忍者の組織であるダークシャドウ、魔法を使う魔法鬼から魔術を操るゴードム文明、「人を辞める」要素とベニツ鬼(赤)モチーフから同じく赤がイメージカラーであり首領が人間をやめたジャリュウ一族ともともといた種族が別な姿に変わったクエスターと大野が変わっていった経緯全てが普段仲が悪いボウケンジャーの敵組織を統一させた要素(あるいはベニツ鬼のモチーフはアカレッドと推測された為、ベニツ鬼がボウケンジャー全敵組織を取り込んで肉体を強化した存在とも考えられる)。
- ネガティブシンジケートが協力して生み出した存在はクエスターロボと合体したが、その構成は奇しくもヒトツ鬼のスキンとボディのものと酷似する。
- ちなみに恐竜系スーパー戦隊をモチーフとしたヒトツ鬼(恐竜鬼、爆竜鬼、獣電鬼、騎士竜鬼)はいずれもベニツ鬼を素体としているが、『ボウケンジャー』のジャリュウ一族も赤をイメージカラーとしている。
- 大野が以前変貌したヒトツ鬼は『魔法戦隊マジレンジャー』をモチーフとした魔法鬼だが、この組み合わせは前作の巨大戦力ゼンカイオーブルマジーンを思わせる。
- また、轟轟鬼が登場した事により、乗り物スーパー戦隊モデルのヒトツ鬼が揃い踏みを果たした。
- ドン8話の魔進鬼以来となる脳人に倒されたヒトツ鬼となった。実に24話ぶりである。しかし、あの時点では描写が省略されていたので異次元に送られたか大野ごと消滅したかは不明だったが……?
- 大野はタロウをライバル視していたが、原典では伊能真墨/ボウケンブラックが同じレッドである明石をライバル視していた。一方で真墨は明石を根底では信頼していたのに対し、大野は最後までタロウを認める事が出来なかった。
- 稔が轟轟鬼となってタロウに挑む直前に母親との会話があったが、原典のTask.42「クエスターの時代」で高丘映士/ボウケンシルバーとその母親・ケイ(実際はオウガの幻術)との対話でも似た展開がある。
- 母は稔の忍者道に対してはよく思っていなかったが、原典においても息子がやっていることを認めていなかった父がいる(後に和解したが)。
- スーツは快盗鬼の頭部と海賊鬼の胴体を組み合わせリペイントした物。どちらともヒトツ鬼ングにならず倒された個体である他、快盗鬼は同じく脳人に倒されたヒトツ鬼である共通点も持つ。更に宿主の大野の母関連で、ドンムラサメとも遠からぬ縁が出来てもいた。
- ソノイが復活して戦いの場を乱入する事は原典にかつて一度倒されて復活した強敵の前例がある。
また、復活したその姿は、胸の真ん中に復活に使用されたのアイテムを組み込んだ特徴がある。(ソノイには赤い宝玉、クエスターにはゴードムエンジン、リュウオーンには黄泉の心臓)
- 大野が先に変身した魔法鬼のモチーフである魔法戦隊マジレンジャーと今回の轟轟鬼のモチーフであるボウケンジャーは国外のケースを含めて共演作が作られていない(尚、前作では、敵の能力にて両者の基本メンバーと1号ロボがガワのみ共演を果たし、Twitterを騒然とさせた)。更に、(スーツの流用や、改造の関係もあって)現状ヒトツ鬼は1話ずつに一体のみの登場となる為、パーツは一切使われていないにもかかわらず魔法鬼との揃い踏みはならず、かつ轟轟鬼のオーラを纏う直前、ニンニンジャーをイメージさせる物として馬の模様が幻影で手裏剣に変化したが、一方でマジレンジャーを思わせるイメージは何一つ出なかった(一応マジレンジャーにもバルキオンやユニゴルオンがあるし、マジフェニックスがマジドラゴンに騎乗するといった要素はあるのだが…)。
- 轟轟鬼が登場した回は魔法鬼が登場した回のセルフパロディとして制作されているが、『ボウケンジャーVSスーパー戦隊』も元々『ボウケンジャーVSマジレンジャー』として制作される案があったが、マジレンジャー側のキャストの都合がつかず急遽ドリーム戦隊と共演する現在の形に(過去のVSシリーズとの矛盾が出る程無理矢理)改変したという説がある。この回ではそれを如実に表しているのか登場するヒトツ鬼が魔法鬼から轟轟鬼になったのは勿論、ソノイの行動パターンをソノニとソノザが担う、最後の一刀にて前回ではタロウがソノイを斬り伏せていたが今回はソノイがタロウを斬り伏せる…という風に改変している。
- 大野が化したヒトツ鬼は何れも元ネタにある人物が登場しているという共通点がある。
- pixivでは登場以前にオリジナル怪人として轟轟鬼が投稿されていた。
- また、轟轟鬼ングも投稿されている。
関連タグ
高速鬼、激走鬼、炎神鬼、烈車鬼、魔進鬼:歴代乗り物スーパー戦隊モデルのヒトツ鬼。
秘密鬼、世界鬼、恐竜鬼、百獣鬼、機界鬼:ゼンカイジャーモチーフの戦隊のヒトツ鬼繋がり。
海賊鬼、超力鬼、侍鬼、未来鬼:こちらはツーカイザーモチーフの戦隊のヒトツ鬼。
世界鬼:番外戦士であるステイシーザーモチーフの戦隊のヒトツ鬼
リュウオーン、闇のヤイバ:原典においてそれぞれ、明石暁と伊能真墨を歪めた存在だといえる。
開運フォーム:ボウケンジャーのアクセルスーツに更に着る追加衣装。
ブルーン/ゼンカイブルーン:前作に登場したボウケンジャーモチーフの戦士。
ネガティブシンジケート:原点における悪の組織で、歴代スーパー戦隊の巨大ロボがモチーフになっている。因みに篠原保氏がデザイン原案を一手に手掛けており、ある意味ヒトツ鬼の前例かつ「ヒーローを歪めた怪人」というカテゴリーの本家に相当する存在でもある。
ゼンカイオーブルマジーン:上記のゼンカイブルーンがマジレンジャーモチーフのゼンカイマジーヌと合体した姿。
おめーの席ねぇから!:ボウケンピンクの中の人が演じたキャラが発した台詞。一部の視聴者はこれを浮かべた者もいるだろ
仮面ライダー轟鬼:名前が似ているけど別物。
アナザーカブト:ボウケンジャーと同期のヒーローを歪めたアナザーヒーロー。
ナイフ眼魔:頭が似てる怪人。
???:大野が変貌する新たなヒトツ鬼。