「もっと俺を楽しませてくれ。闇を解放しろ…欲望のままに力を求めろ!」
データ
概要
ダークシャドウに属する、高い戦闘力を持った闇の忍者。
表向きはDSカンパニーの部長を名乗っている(尚、Task.35を見る限り、シズカとは違って変装したりせず、普段通りの姿で取引相手と交渉している様である)。
Task.3「覇者の剣」より初登場した。
戦闘頭として現場に赴き、戦闘では合体させる事で長いナギナタにも変化する2本の忍者刀を武器に戦い、暗闇による錯覚効果を利用する忍術を得意としている。
必殺忍法は、鋼鉄化させた無数の折り鶴の吹雪を敵に放つ「千羽鶴・闇吹雪(せんばづる・やみふぶき)」であり、この時だけ冥土の土産に兜の顔面を開き、鬼の様な素顔を晒すのが特徴。
更にそれ以外にも、一瞬にして姿をくらませる「闇の舞」、お札を爆発させる「爆散符」、陣で敵を縛って斬りつける「闇一閃」、光の死角を利用した分身忍法「闇分身」等、多彩な影忍法の使い手である。
真墨との因縁と闇の本性
Task.3及びTask.5では、プレシャスの略奪及びボウケンジャーとの戦闘は、シズカとツクモガミ達に任せっきりで、自身はゲッコウと共に長らく前線に赴かなかったが、Task.9にて、とうとう自ら出撃し、ボウケンジャーとも対面を果たす。
そして何と、嘗てボウケンブラックこと伊能真墨が幼少時に所属していたトレジャーグループのメンバー達を、上記の千羽鶴・闇吹雪によって皆殺しにし、グループを壊滅させた犯人である事が判明する。
本来ならこの時に、当然真墨も殺すつもりだったのだが、彼が自分だけでも生き残ろうと、仲間達を盾にしたのを見て、彼の内に潜む闇の力の素質を感じて見逃す。
この事が彼との因縁の始まりであり、同回での一騎討ちに敗れた事で、ますます彼に興味を抱く様になり、その後も成長した真墨の前に現れては、幾度と無く戦いを繰り広げ、その度に彼を闇の道へと勧誘した(Task.17、Task.35)。
表向きは頭領である幻のゲッコウにシズカと共に忠誠を誓っているが、実際は面従腹背を地で行く野心家で、その最終目標は闇の力によって世界を支配する事にあった。
それ故、ダークシャドウに身を置いていたのもその計画に必要な力や知識を蓄える為の手段に過ぎず、ゲッコウに対しても忠誠心は欠片も持ち合わせていない。
そして終盤、Task.44にて自らの野望の為、とうとう本性を現し、仙人郷の塚に封印されていたプレシャス「魔宝玉」の封印を解き、ゲッコウを魔鳥へと変貌させて彼を暴走させ、それに抗議する姿勢を見せたシズカにも重傷を負わせる。
ボウケンジャーの活躍によって「魔宝玉」は再び封印され、ゲッコウは元の姿に戻り、シズカも一命を取り止めたが、本性を現した以上、ダークシャドウに居座る理由が無くなったヤイバは、ダークシャドウを離反。
その後は、ゲッコウの命により、シズカから裏切り者として命を狙われる身となった。
闇の因縁が終わる時(Task.45〜Task.46)
その後、プレシャス「闇の三ツ首竜」を巡り、ボウケンジャーとジャリュウ一族が奪い合いをしていた所を狙い、隙を突いて奪い逃走する。
だが、闇の三ツ首竜は自分では無く真墨を選んだ為、以前より感じていた彼の中にある闇の存在を確信。
そして、真墨を自分のパートナーに引きずり込み、闇の三ツ首竜の力で世界を闇の世界に変え、その上で共に支配しようと甘言を呟く。
折しも明石暁との確執から真墨はそれを了承してしまい、闇の三ツ首竜によりその胴体である闇のエネルギーの塊を地球に引き寄せさせる事に成功し、抜け忍の始末に来たシズカさえも返り討ちにした。
だが、自分を救おうとする仲間達の姿を見た真墨は、自身の中にある光の力に目覚めた為にそれを拒否した為に彼と一騎討ちとなる。
序盤はヤイバが圧倒していたが、トドメに突きこんだ刀を奮起したブラックが掴み取り、投げ捨てたのを境に一気に形勢が逆転。
ブラックの猛攻に圧倒された挙句、ドリルクラッシャーの至近距離射撃で吹き飛び、吹き飛んでいる最中に追いついてきたブラックによって追撃の二連射を叩き込まれるというコンボを受けて岸壁に叩きつけられる。
ふらふらになりながら立ち上がったところに連打を食らい、最後のハンマーダイナマイトを叩き込まれて絶命。
闇のエネルギーもアルティメットダイボウケンのアルティメットブラスター最大出力で消滅した事で、ヤイバの野望は完全に潰えた。
「俺とお前の……闇に満ちた未来を、こんな形で……っ!!」
だが、それでも最後の力で立ち上がり、
「伊能真墨……お前の中に、確かに闇はある。それは、紛れもない、事実なのだ! 闇から逃れることはできぬぞ! 闇の力は……滅びることは、ないのだああああ!!」
真墨に対し、呪詛を投げかけるかの様にそう叫んで爆発四散、消滅した。
結果的に仲間を裏切ることになってしまった真墨はこの言葉で自身を追い詰め、ボウケンジャーの前から姿を消してしまう……。
それ以降も真墨は、ヤイバの言葉が深い心の傷となり、何処か遠い地を放浪していたが、その先で出会った謎の少女の言葉と、再会した菜月の喝によって自分の本当に大切な物に気付き、ボウケンジャーに復帰。
合流した仲間達と共にガジャの野望を阻止し、見事世界を救った。
そしてその戦いから半年後、真墨は宇宙へと旅立つ暁に代わって、ボウケンジャーのチーフに任命され、現在はかつて自身が切り捨てたシズカやゲッコウを始めとする、ネガティブ相手に仲間を引っ張り、チーフとしての辣腕を振るっている。
こうしてヤイバは、全てに於いて真墨に敗北する事となった。
余談
モチーフは『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した無敵将軍。
声を演じた黒田氏は『特捜戦隊デカレンジャー』にてドラド星人ゴルドムの声を担当して以来、2年ぶりのスーパー戦隊シリーズ出演となった。
翌年の『仮面ライダー電王』ではオウルイマジンとアルビノレオイマジンの声を演じている。
また、5年後の『海賊戦隊ゴーカイジャー』にてチラカシズキーの声を担当した。
関連タグ
轟轟戦隊ボウケンジャー ダークシャドウ 闇属性 裏切り者 野心家
スーパー戦隊シリーズにおける類似するキャラクター・人物
- サンダール:4年前に登場した、同じく悪の組織に属する忍者で、表向きは首領に忠誠を誓い、裏では自分が支配者になることを目論んでいた野心家繋がり。
- サタラクラ:上記のサンダールの同僚で、仮面の下に恐ろしい素顔を隠し持つ忍者繋がり。
- アイガロン:7年後に登場する、物語開始前にキャストが2番目のブラックの仲間を殺害した、青い鎧を身に纏った敵幹部繋がり。
ニチアサ作品における類似するキャラクター・人物
- ベール、ロック、グアイワル:プリキュアシリーズに於ける、表面上は組織の首領に忠実な家臣を演じているが、実際は首領に対する忠誠心など微塵も抱いておらず、下剋上を企んでいた敵幹部繋がり。特にグアイワルは、首領が主人公達と戦う様に仕向ける事で、彼を破滅させようとした点も共通している。