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ホムンクルス(轟轟戦隊ボウケンジャー)

ほむんくるす

本記事では、特撮テレビドラマ『轟轟戦隊ボウケンジャー』に登場する敵怪人の一体としてのホムンクルスを取り扱うものとする。
目次 [非表示]

ガイ「杖は骨となり、ハーブが血となり、水銀が肉となりそして!」

レイ「人間は錬金術の力により、永遠の命を手に入れようとした! これがその秘術の究極ぅ!」(Tsak.41)


登場話数:Task.41「メルクリウスの器」、Task.42「クエスターの時代


概要編集

クエスターの使役する巨大戦力の一つで、複数のプレシャスによって生成された究極の人工生命体。記事冒頭に示した台詞からも窺えるように、流れ出た水銀が人型を成しているような、金属質ながらも生々しいフォルムが特徴である。


作中における「ホムンクルス」は、かつて「中世ヨーロッパ錬金術師達によって研究され、「錬金術師・パラケルススがその製造に成功した」と言われながらも、怪しげな錬金術としての限界の為なのか生まれた時から明確な自我を全く持たず、破壊本能のままに滅びるまで暴れ回る怪物となった」と伝わる存在であり、製造には本来フラスコの中に人間の体液馬糞等を入れ、40週間もの時間を費やすとされていた。

・・・のだが、クエスターはそうした伝承とは別に「プレシャス「メルクリウスの器」に、さらに3つのプレシャス(後述)を入れることで瞬時に誕生させられる」という情報をどこからか入手しており、彼らは他のネガティブシンジケートを巧みに操り、さらにはかつてのアシュとしての同胞であったオウガをも利用し、これらのプレシャスを集めることで目論見通りホムンクルスの生成に成功。

さらに自分達が開発したクエスタージェット・奪を合体させることにより、前述の通り本能のままに暴れまわる怪物であったホムンクルスを支配下に置いたのである。この合体状態は、資料によっては「クエスターロボ・奪(オーバー)」と呼称されることもある。



関連するプレシャス編集

メルクリウスの器編集

誕生年代:西暦1500年前後

ハザードレベル:260

内部で投入されたものを数十秒で錬成し、合成物を作り出せる容器。気象条件によって20年に1度、潮が引いてから数時間しか入ることのできない昆沙門海岸の洞窟に隠されており、クエスターはオウガをボウケンジャーにけしかけて彼らの注意を逸らし、その隙にこの器を入手した。

名前にあるメルクリウスとはローマ神話における商業や盗賊の神。即ちギリシャ神話におけるヘルメス神に相当する存在であり、ヘルメス神はのちに伝説的な錬金術師「ヘルメス・トリスメギストス」として語られることになる。


カドゥケウスの杖編集

誕生年代:西暦1500年前後

ハザードレベル:134

宝玉と、カルシウムリン等が圧縮された柄で構成された杖で、ホムンクルスの骨を形成する。宝玉部から光線を放つこともできる(ガジャが杖を中継点として術を放っただけの可能性もある)。黒鷺の森に安置され、ゴードム由来の術でなければ入手が叶わなかったため、現代で唯一術を扱える大神官ガジャと密約を結び、彼の秘術でこれを入手させた。

カドゥケウスの杖とはギリシャ神話のヘルメス神が持つ蛇が絡まった杖のこと。


賢者のハーブ編集

誕生年代:西暦1500年前後

ハザードレベル:121

強力な生命力を宿した植物。に変え、人間に永遠の命を与える」と謳われた賢者の石との掛け合わせで、人為的に生み出されたものであり、錬成の際には液状化し、ホムンクルスの血液として全身に行き渡る。その強い生命力ゆえに玄武山の火口内に残されていたものを、高温に強い耐性を持つジャリュウ一族が入手。同様に密約を結んでいたクエスターに提供された。


パラケルススの水銀編集

誕生年代:西暦1500年前後

ハザードレベル:145

ホムンクルスの肉体を構成する特殊な水銀。錬金術により加工された小瓶の中に収められており、その変動性ゆえに筋肉の様に丈夫でありつつ柔軟な物体へと変化する。警備の厳しいケミスト博物館に展示されていたものを、やはり密約を結んでいたダークシャドウによる強奪を経てクエスターの手に渡った。

なお、水銀は錬金術において重要だと考えられていた金属であり、英名のMercuryはメルクリウス神に由来する。


能力と作中での動向編集

複数のプレシャスを使い、鳴り物入りで登場した存在なだけに、その性能もそれまでクエスターが使役してきたクエスターロボに輪をかけて高く、元来の能力である口からの光線に加え、クエスタージェットの合体により両肩の砲口からも強力な光線を発射可能となり、さらには竜巻を発生させるパンチや追尾式のミサイルと、凶悪なまでの強さを発揮する武装を多数備えている。

これらの武装の数々を駆使し、アルティメットダイボウケンズバーン、さらには最強戦力であるダイボイジャーまでも打ち破る等、ホムンクルスは相対したボウケンジャーを一敗地に塗れさせ、他のネガティブシンジケートにも手の付けられないほどの強さを見せつける格好となった。


その後は人間達にも自分達の力を誇示すべく、クエスターはホムンクルスを駆って市街地の破壊に及び、単身出撃に及んだボウケンレッドの操縦するサイレンビルダーに対しても、その戦力差をまざまざと示してみせるが、レッドも全くの無策で立ち向かった訳ではなく、搭載されているネオパラレルエンジンのリミッターを解除し、臨界突破による自爆で相打ちに持ち込むという捨て身の行動に打って出ようとしていた。

もっとも、これを知った他のメンバーの乱入により自爆は未遂に終わり、戦いはホムンクルスとゴーゴービークルによる総力戦へと移行。修復を完了したダイボウケンダイタンケンを加えた3大ロボを相手に、なおも圧倒的な強さを示すホムンクルスであったが、ここで復活したボウケンシルバーまでもがゴーゴーボイジャーと共に戦列に復帰するという、クエスターとしては計算外の事態が発生する。

これにより流れは一挙にボウケンジャーの側に傾き、3大ロボとゴーゴーボイジャーによる総攻撃からの、ボイジャーダイボウケンとズバーンの合体技「スーパーライディングアドベンチャードライブ」によって、一刀両断にされ爆散するという結末を迎えたのであった。


ホムンクルスが撃破されたとはいえ、依然メルクリウスの器を持つクエスターは新たなホムンクルスの生成を期し、直ちに撤退に及ぼうとするが・・・そんな彼らの思惑を他所に、シルバーとの間に横たわる「因縁」に終止符を打つ時は間近に迫りつつあったのである。


備考編集

デザインは篠原保が担当。クエスターロボを描くに当たり、「いつか合体ロボをやりたい」という野望を抱いていたことから、このホムンクルスについても毛色が違うとはいえ、合体ものができるということで気合の入った一体となっている。

合体要素に関しては、素体にステルス機みたいなジェットが乗っかるぐらいに留め、そこからクエスタージェットはグレートファイブ(『光戦隊マスクマン』)をモチーフに定めた上で、上半身の合体メカ部分と飛行機要素との整合性が取られている。また、素体となるホムンクルスについては特に何も拘らず、シンプルに「疑似人間」というイメージで、かつ錬金術からの連想で「水銀が流れて形になっている」というニュアンスを含めたものとされた。こちらもクエスタージェットに合わせる形で、顔などの意匠にギャラクシーロボ(『光戦隊マスクマン』)の意匠が引用されている。


関連タグ編集

轟轟戦隊ボウケンジャー ネガティブシンジケート

クエスター クエスターロボ


ホムンクルス(仮面ライダーウィザード):小説版『仮面ライダーウィザード』に登場する敵怪人の一体。その名の通り、ホムンクルスを発想元とした点で共通項を有する


本編最後の一般巨大戦力

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