《諱千ォ懈姶髫》
「クリアッ…クリアッ…!クリアァァッ!!」
CV:湊竜也
データ
身長/187cm
体重/224kg
スキン/時をかける化石
むかしむかし/若者はコメントも気にせず自由にゲームをプレイしていたそうな…。
概要
ゲーマーの若者の「ゲームを圧倒的にクリアする」という欲望を叶える為に誕生した、恐竜モデルのヒトツ鬼。
ベニツ鬼が、金色の縁で囲まれた様々な古生物の化石を戦士の鎧風に組み合わせた様なスキン・“時をかける化石”を身に纏った姿。頭部はティラノサウルスの頭蓋骨そのままな形状で、胸部はトリケラトプス、両肩はそれぞれサーベルタイガーとプテラノドン、背面にはマンモスの頭蓋骨が配置されている。また上半身を囲む金の縁にはよく見ると、ゲームのデータロードアイコンも思わせる未知の古代文明の文字らしき模様が刻まれている。
変貌時には「諱千ォ懈姶髫」(恐竜戦隊)の文字化けと、恐竜戦隊ジュウレンジャーのクレストが浮かび上がる。
欲望の暴走により、「目に付いた人達を手当たり次第に完全消去(クリア)する」という斜め上かつこじ付けで身勝手な思考を有するようになり、凶暴性も強まって狙った人間は逃さず、「クリア」と呟きながら頭部を分割する縁から放つ伝説の「ハウリングビーム」を浴びせた人を跡形も無く消してしまう。更に口からデータ状の光弾や、自身を構成する化石の一部を飛ばして攻撃する能力も備える。
しかも恐竜鬼はこの行動を「ゲーム」の一環として捉えており、ダイノ大人ながらどんどんとゲームに熱中する感覚で暴れ回って人々を消すのでより始末が悪くなっていると言える。
反面、戦闘を行うゲームの感覚で動いてるが宿主の実戦経験が皆無な為、単純な戦闘力は大した事無い。この為タロウ/ドンモモタロウやソノイには然程苦戦しない敵と捉えられているらしく、戦闘しても自分達が会話するのを優先して一旦無視される、事実上敵から舐められた扱いも受けていた。
活躍
自身の住居にてアクションRPGの対戦を実況配信していたが、今度こそ視聴者の期待に報いたい気持ちと、「早く、クリアを…!」とゲームを最速でクリアしたい焦りの気持ちの板挟みで余裕がなく、奮闘虚しく敗北。すると、そこに負けを理由にした誹謗中傷のコメントが大量に投下され、「クリアしたい」欲望に拍車が掛かった結果、恐竜鬼に変貌。
人を超えたゲーム攻略の鬼となり、屋外に飛び出して狙いを付けた人間をハウリングビームで消し回り、自分だけしか得をしない最速攻略を成し遂げようとする。
すると翼/イヌブラザーが駆け付け交戦。彼が投げ付けた星型手裏剣をしゃがんで避け、下から殴って上空に弾き飛ばすが、すぐさまイヌがドンブラスターで手裏剣を撃ち付け弱まったスピードが復活、連続攻撃を受けて怯んでしまい、すぐさま逃走を図るもその先で待ち伏せていたタロウ/ドンモモタロウの奇襲を受け交戦。
恐竜の凶暴性が溢れ出る戦い振りでドンモモのザングラソードを掴んで殴り掛かろうとするも、忍ばせていたドンブラスターに対応が追いつかずそのまま連射を浴びてしまい、しかもその場にソノイが出現して四面楚歌な状況に陥る。
だが、ソノイは自身を無視してドンモモに斬り掛かり、タロウも前話で助けてくれた協力者の1人であった事を真一から聞き、彼と話をつけるために自ら変身を解除して戦線を離脱。今回は見逃された形になった。
翌日、更なる最速記録達成の為に暴れ回っていたが、事態に駆け付けたドンモモと再戦。
すると、昨晩からはるか達が自身を新しいリーダーだと認めてくれず、憧れのタロウから「お供」だと言われた事で無自覚のまま邪悪な人格が覚醒、つよし以外のドンブラザーズを闇討ちしてサングラスを強奪し、タロウを消してヒーローになりかわろうと暴走するジロウ/ドンドラゴクウが乱入。その際邪魔だと判断されてドンモモからキックを喰らい、場外へと飛ばされて蚊帳の外に置かれてしまう。
その後、暴走するジロウをはるかがビンタを食らわせて正気に戻し、事態は一旦は収束したその隙に生身のジロウに襲い掛かるも回避され、更に「お前が僕をたぶらかしたのか!?」と今までの出来事を何も覚えていないジロウにあらぬ濡れ衣を着させられ、そのまま再度チェンジしたドラゴクウとの戦闘になる。
しかし、元々戦闘に備えて鍛錬を欠かさないドラゴクウに対して、ゲームの中ではピカイチでも現実での戦闘経験がからっきしな恐竜鬼では戦力差は埋められず追い詰められ、彼がアルターチェンジしたドンドラゴクウアルターに翻弄されてしまう。 結局何の有効打も与えられず、最期はドラゴクウの「ライトニングドラゴンフラッシュ」でトドメを刺されて爆散・敗北した。
しかし直後、宿主の欲望が暴走して脳人レイヤーに積み重なり、恐竜鬼ングへと変貌。負けじとドンブラザーズもドンオニタイジンを繰り出して対抗する。
ゲーマーの若者
ゲーム動画を扱う配信者の若者。
昔はコメントも気にせず自由にゲームをプレイしていたが、ネガティブな内容のコメントに晒され続けた事から現在はその原点を忘れて余裕がないプレイをする様になり、加えて恐竜鬼に憑依された事が原因で欲望に拍車が掛かったと推測される。
ドンブラザーズに倒された事で欲望から解放された上で助かったはずだが、尺の都合なのか(消された人々共々)その顛末は省略されている。
余談
- モデルとして使われた戦隊は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』。
- スキンの「時を駆ける化石」は恐らく同作のオープニングテーマの歌詞の一部並びに有名な映画の作品名とクレストに使われている化石その物と考えられる。また外見はジュウレンジャーが変身に使うアイテム・ダイノメダルの意匠があり平面状に見える。
- 元ネタが地球を守るために目覚めた戦士に対し、恐竜鬼は化石と化した生物達とRPG要素に因んで戦士に倒されたモンスター若しくはゲームオーバーしてしまった(永遠の眠りについた)戦士と捉える事もできる。
- なお2022年は恐竜戦隊ジュウレンジャー放送30周年の年でもある。
- 宿主がゲーマーの若者なのはジュウレンジャーがRPGをイメージしたストーリー展開である点と、敵組織の趣向でテレビゲームのメインターゲットでもある子供がよく被害に遭う点からだろう。
- 尚、ドンブラザーズのメインライターである井上氏はジュウレンジャーの脚本に参加した事がある(ただし、第26話の1回だけだった)。
- ちなみに恐竜鬼が登場した2022年6月19日は、ドラゴンレンジャーの初登場から丁度30年目の同じ日である。
- 宿主は配信者であり、誹謗中傷のコメントに晒された事が変貌の切っ掛けになったのだが、現実のYoutubeでも荒らしや批判、スパムのコメントは多く、しかも有名なYoutuberであればある程多く送られてくる為、見様によっては昨今のYoutubeの生々しい実態を感じさせられる。
- 配信にコメントしているアカウントにも元ネタとなった要素が含まれている。
- ダイノバグラ
- メネシス→惑星ネメシス
- ラッパピー屋、ピタゴラス
- 伝説戦士、長尺のイントロ
- ヤマトのゲキ
- ETOFU
- 五月のリシャ
- バーザっち
- 小機人→大獣神(「大→小、獣→機、神→人」と関連する漢字を置き換えた物)
- 奏でる獣
- 上述の通り劇中での扱いは軽いが、『ジュウレンジャー』でもブライ/ドラゴンレンジャー登場後の数話に渡り一般怪人が全く登場しない回が続いていた。
- 「完全読本」によるとファンタジー要素の強い作風に則って、RPGに出てくる勇者のイメージを取り入れている。ただ恐竜の要素を加えただけでは格好良くなりすぎてしまった為、化石が埋め込まれた石板で構成するデザインに落ち着いた。
関連タグ
爆竜鬼、獣電鬼、騎士竜鬼:歴代恐竜スーパー戦隊モチーフのヒトツ鬼。
秘密鬼、百獣鬼、魔法鬼、轟轟鬼、機界鬼:ゼンカイジャーメンバーモチーフの戦隊のヒトツ鬼繋がり。
動物鬼:同じくモデルとして使われた戦隊のモチーフとなった動物を寄せ集めたスキンを身に纏ったヒトツ鬼。
ゼンカイジュラン/ジュランティラノ、スーパーゼンカイザー:前作に登場したジュウレンジャーの巨大戦力モチーフの戦士。前者はドンブラザーズ初期にも登場、巨大戦で活躍した。後者は原典の追加戦力をモチーフとしたリーダー専用の強化フォーム。
ジャリュウ一族:恐竜鬼と体色が似ている敵が多く所属している敵組織。主に恐竜系スーパー戦隊の巨大戦力がモチーフ。
カセキボーマ、イワカセキギン、暴食サイマ獣ジュウキ、ギガノイド第4番「復活」:化石モチーフの先輩怪人。
恐竜怪人、キョウリュウシンカ、獰猛の戦騎D、ドグラニオ・ヤーブン、デストラ・マッジョ、ゴーシュ・ル・メドゥ:恐竜モチーフの歴代の戦隊怪人。
射水為朝:こちらはプロゲーマーをしている戦隊メンバーでプレイしてるゲームがゴッドイーター。
龍井うい:4代目恐竜スーパー戦隊に登場する動画配信者。
グリム・リーパーマイナソー:動画配信者から生み出された怪人。
ゴッドイーター3:劇中でプレイしていたゲーム。これが影響してか放送当日にはTwitter上でゴッドイーター3が多く呟かれた。因みに、これの二年前の作品にも同じゲームをプレイする描写があった。