概要
ブライが復活してしばらく後、命の妖精クロトより授かったもので、その名の通り剣であると同時に、笛としての機能も備えているのが最大の特徴である。
笛として使う際には、鍔の部分に設けられた唄口に口を当てて横笛の要領で吹き鳴らし、柄の部分に設けられた3つのピストン状のパーツを押すことで音色をコントロールする。獣奏剣の奏でる音色には様々な効果があり、作中では以下の3種類が主に使用された。
- ドラゴンシーザーの召喚・制御
- ドラゴンハーレーの発射、ドラゴンアーマーのバリアの発動
- ドラゴンシーザーの沈静化
ドラゴンレンジャーの額には、ダイノクリスタルと同じ働きを持つ赤いクリスタルがはめ込まれており、これで獣奏剣の音色を共鳴させて思念波に転換することで、ドラゴンシーザーとの精神的統合を可能とするのである。
本来の用途である武器としても、斬撃の他に刀身からレンジャーガンと同等の威力を有する破壊光線を放つことが可能で、龍撃剣と合わせて用いることでその威力をより高めることもできる。
さらに、ブライが獣奏剣と共にクロトより与えられた「時の止まった部屋」の鍵のような役目も備えており、ブライが獣奏剣を握りつつ念じることによって、部屋と外界とを任意に行き来することができる。
物語終盤でブライの寿命が尽きる際、ドラゴンシーザーとともにゲキに引き継がれ、以降はドラゴンシーザーの召喚やアームドティラノレンジャーへの変身時に彼が用いるようになった。
またブライが亡くなった直後には、前述した3つとは異なるメロディ(ドラゴンレンジャーのテーマ曲のアレンジ)をブライへの手向けに奏でてもいる。
備考
放送当時、ブライの人気が爆発すると同時に、獣奏剣も変形・合体といったギミックがないにもかかわらず、音楽が出るという点が支持され、品切れ状態が続くなどなりきり玩具の中でも特にヒット商品となったことで知られる。
2014年には『パワーレンジャー』の関連商品として、プロポーションやディテールをより作中のプロップに近付けたリメイク版玩具「レガシードラゴンダガー」が海外で発売され、2017年にはその金型を一部使用し、ダイキャストの使用による質感の向上や新規音声の収録、それに完全新規造形の専用台座(※)の付属といった形でより商品内容の充実を図った「TAMASHII Lab ドラゴンシンフォニー 獣奏剣」が、日本国内向けに発売されている。
この他にも、2011年には『海賊戦隊ゴーカイジャー』の関連商品「レジェンド戦隊なりきりセット02」付属のアイテムの一つとして、ミニサイズの獣奏剣が商品化されている他、
2016年に発売されたガチャポン「High Proportion Collection スーパー戦隊01」にも、ダイノバックラーなどと共に獣奏剣がラインナップされている。
(※ 専用台座のデザインは、放送当時バンダイの社員として獣奏剣の玩具企画にも関与した野中剛によるもの。台座の他にも、付属のスペシャルメッセージカードのイラストも手掛けている)
動画
目覚めよ守護獣
関連イラスト
関連タグ
恐竜戦隊ジュウレンジャー ドラゴンレンジャー ブライ ドラゴンシーザー フルート
デスリュウジャー:『獣電戦隊キョウリュウジャー』に登場する悪のヒーロー。彼の専用武器である「フルートバスター」は、獣奏剣をオマージュしたものとなっている
ルパンコレクション:『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に登場するキーアイテム。公式な言及はなされていないものの、そのうちの一つである「操作する/Le contrôle」のモチーフが獣奏剣であると見られている
ドンドラゴクウ:『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』に登場するヒーローの一人で、彼がドラゴンレンジャーにアバターチェンジした際に獣奏剣を使用。同作では、ドラゴンシーザーを召喚する際のメロディを奏でることで敵にダメージを与えるという、新たな能力(?)も披露している
獣奏剣→白虎真剣