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名君

めいくん

名君とは、専制国家において政治的に優れた国家君主のことである。
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解説

専制国家は、君主が聡明な「名君」か、愚昧な「暗君」かによって、国運の隆盛に天地の差が生じる。

名君と言われる君主には「創業」タイプと「中興の祖」タイプがおり、特に「中興の祖」タイプがそう呼ばれやすい。

しかし、たとえ聡明な資質を持っていたとしても年を経ることで名君の誉れ高った君主が暴君暗君へと変貌することがある。(名君として即位したが、いつしか暴君となったローマ帝国皇帝ネロ、寵姫・楊貴妃を得たことにより政治に倦み、安史の乱で国を傾かせたの皇帝・玄宗などが有名である)

そのため、多くの君主国では、君主に欠陥があったとしても支配が揺らがないようを制定し、官僚組織を整備することによって、君主は名目上君臨するにとどまるようになっていった(立憲君主制)。

歴史上の名君


平将門足利尊氏など、「朝敵」「逆賊」扱いされる人々も、名君の素質を備えていたといえる。


  • タイ王国:ラーマ5世欧米列強によるアジア植民地化の魔の手から、巧みな外交と自国の近代化達成のためのさまざまな改革を実行し、独立を守り抜いたことで知られる。






  • 東ローマ帝国:ヨハネス2世コムネノス。強力な独裁政治のもと、東ローマ帝国の最盛期を現出した。




  • ペルシア:キュロス2世アケメネス朝ペルシアの創始者。行政区画の設置と他教徒に対する寛容さで「メシア(救世主)」「解放者」と讃えられ、ペルシア帝国の礎を築いた。現在のイラン人はキュロス2世がイランの建国者であると考えており、キュロス大王とも呼ばれる。
    • ダレイオス1世:行政区画を繋ぐ道路の整備や貨幣の鋳造と度量衡の統一などで中央集権化を進め、ペルシア帝国を繁栄させた。キュロス2世とダレイオス1世、2人の名君が築き上げたペルシア帝国は古代世界で最高の帝国となったが、その栄光は子孫のダレイオス3世がアレクサンドロス大王に敗れることで終わった。


  • ロシア:ピョートル1世エカチェリーナ2世。両者ともロシアの近代化・大国化に大きく貢献し、「大帝」と讃えられた。ロシアでは苛烈な君主でも歓迎される気風があり、イヴァン雷帝のような暴君と呼んで差し支えない君主でも名君の誉れが高い。

  • インド:シェール・シャーアクバル。16世紀にスール朝を興したシェール・シャーは道路網の整備や通貨ルピー(ルピア)の発行など内政面で多大な功績を残した。シェール・シャー没後にスール朝を滅ぼしたムガル帝国のアクバルはシェール・シャーの政策を継承するだけでなく、非イスラム教徒に対する人頭税の廃止など国内の宗教的融和の促進にも努め、帝国の絶頂期を築き上げた。

  • ポーランド:カジミェシュ3世。ポーランド王国の歴史では唯一「大王」と呼ばれる。巧みな外交戦略と軍事的手腕によって領土を倍加させるだけでなく、農民の保護や国内初の大学設置など内政面でも手腕を発揮。後世の史書で「木造のポーランドに現れて、煉瓦のポーランドを残して去った」とも称された。ただし、同時期のヨーロッパ各国はポーランドを除いて軒並み黒死病による凄まじい人口減に見舞われていた点を考慮する必要はある。

説話、創作の名君

  • 儒教:堯、舜など。理想化された聖帝で、日本では仁徳天皇や聖徳太子の逸話に事績が流用されたとみられる。
  • 仏教:転輪聖王。
  • 聖書:ヨシュアソロモンネブカドネザルなど。
  • ヒンドゥー教:マハーバリ。神々を打倒して地下地上天空の三界を支配したアスラ。神々にとっては敵だが、彼の支配する世界は喜びに溢れ、飢える者はどこにもいなかったという。後にヴィシュヌ神に退治されるが、その徳の高さに感心したヴィシュヌによって地下世界の王となり、現在でも生きて領民の安寧を願っているとされる。
    • ラーマラーマーヤナの主人公。「ダルマ(徳、正しい法)」の体現者であり、インドにおける理想の君主像であると言われる。


関連タグ

対義語:暴君暗君

国王 天皇
皇帝 君主
藩主 大統領

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