データ
属名はその犬歯に因んで「ナイフの歯」を意味する。1842年に南米で「スミロドン・ポプラトール」が命名され、その後南北アメリカで3種の化石が確認されている。
最も有名な「スミロドン・ファタリス(ラテン語で「不吉」の意味)」はカリフォルニア州のランチョ・ラ・ブレアのタール坑から約2000頭分もの化石が見つかっており、そのおかげでかなりの研究が進んでいる古生物の1つでもある。体型はジャガーに近く、前足が発達しており、獲物を追いかけるよりも押さえつけるのに適していた。そのために筋肉質であるため瞬発力はあるが走る速度は50~60kmとそこそこ速い程度だったのでは?とも言われている。なので基本は獲物を待ち伏せていたようで、前述したタール坑で多数の化石が見つかったのも、タールにはまって動けなくなった動物を狙って自らも溺死してしまったものと考えられている。
また、見つかった化石にはとても狩りをできる状態ではない重傷を負った個体のものも見つかっているが、その個体はしばらく生きながらえていたことが判明しており、ライオンのように群れで狩りをしたのではないかとされている。
ちなみにこの動物は、ネコ科の中では珍しく性別関係なく体の大きさが同じであるため、細かいところまで詳しく調べないと、オスとメスの区別がほとんど出来ないのだ。
長い牙の使い方
彼らと同じ頃に生息していた草食動物にはバイソン、マクラウケニア、トクソドン、メガテリウム、マンモスなどがいるが、主に狙ったのはその体格に見合う前者3種くらいで、メガテリウムやマンモスは親からはぐれた子供などを捕食していたのだろう。その強靭な前足で獲物を押さえつけたら、その24センチにもなる牙を喉に突き立てて頸動脈を切断し気管を押し潰し、失血・窒息死させていたとされている。
絶滅へ
更新世の終わりごろとなった1万年前、獲物としていた多くの動物とともに絶滅の道を辿った。バイソンなどの一部を除く獲物の減少、待ち伏せ出来るような環境ではなくなった、より素早いジャガーやピューマなどとの生存競争に敗れた、人間の影響を受けたなどの説があるが、真相は定かではない。
最強王図鑑
『絶滅動物最強王図鑑』ではダエオドン、メガテリウム、プルスサウルスと戦いベスト8入り。続く『異種最強王図鑑』ではヘラクレスオオカブト、ライオンと敢闘。
テレビ東京版では6話に登場。シベリアトラと戦闘。岩場を利用したヒットアンドアウェイ戦法で相手の体力を少しずつ削ったものの、体力の差と夕焼けによって伸びる影を誤って襲った事による油断により、惜しくも競り負けた。
もっとも、トラやライオンが薄暗い時間に狩りを行うのもスミロドンをはじめとするサーベルタイガーとの競合を避けるためという説もある。
(ちなみに咬合力自体はトラやライオンの方が上である。恐竜で言うとこいつらみたいな感じであるため、明暗はそこで分かれた可能性もある)
その後出番は無かったが、29話にて再登場。対戦相手は同じく久々の登場ユウティラヌス。
…が、しかし。
結果はというと、鋭い牙や奇襲攻撃で攻撃したは良いものの、両者共に実力が互角だったため、猛獣同士のあくなき闘志が最後までぶつかった接戦の末テレ東版において初となる引き分けに終わってしまった。
この場合、スミロドンは有名であるにもかかわらずトーナメントに出ることなく敗退してしまうのか。
謎は深まるばかりとなった。
ちなみに、この戦いが放映された29話は問題回と酷評を受ける場合も多いが、自然界では両者何らかの原因において力尽きることは少なくない。(有名なのはこいつらの話だろう)
もっとも、このフランチャイズはあくまでも自然界の性質を利用し独自のルール付けを行っているものにすぎないことは留意しておくべきだが。
…なのだが、メタい話ではあるが図鑑版においてはトーナメントが主軸となり話が進んでいくため、ページ数の都合で必ず勝者を付けている。
仮に引き分けともなるとリザーバーマッチを行わなければならず、その分ページ数を増やさないといけないからだ。
(マンガ版では何巻にもわたり物語を進行させられるという利点があり、ストーリーの進行により引き分け、リザーバーマッチが描写される演出が動物、昆虫双方に存在する)
なので、今回はレギュラーマッチと呼ばれるトーナメントの前振りのようなものであったためか、図鑑版のようなフォーマットで引き分けで終わるのはこれが初である。
ちなみにアニメ版においては引き分けと思われたほど接戦までもつれ込んだ試合は過去レギュラーマッチで幾度か存在していた。
しかし、今回の引き分けに伴い、たとえ時間差で双方が倒れたとしても、最強王図鑑においてはどちらかが先に倒れた時点で決着となり、仮にビデオ判定で全く同時にダウンした場合のみ判定不能と見て引き分けになるということが明らかとなった。尚この際にも必殺技演出は入ること、および最後のワイプにて応急処置で両者生還したことも明らかにされた。なのでアニメ版においては引き分け=ドクターストップと見ていいだろう。
(該当回の必殺技演出は熱き魂のノーサイド。)
なので、今回の引き分けの件に対してもいつも通りつっこんではいけない。
もっともスミロドンに関しては新生代最強の捕食者との呼び声が高いため、先述のような事態は0に等しいと考えることもできる。
最強王の絶滅動物ではかなり優遇されている方であると捉えることもできるからだ。
しかし引き分けが響いたのか、数合わせの都合上絶滅動物では最強王トーナメントにただ1頭未参戦という目に遭った。
本種は人気も高いゆえに過激ファンが荒らしにかからないことを祈ろう。そうすれば2期で初勝利を挙げられるはずだ。
なおスペシャル上映でも登場。引き分け自体最強王図鑑ではかなり異例だったためユウティラヌス戦はカット、シベリアトラ戦がプレイバックされた。池崎は新旧ネコ科対決、どっちもかっこ良かった!と振り返る。
OPではアンドリューサルクス、ライオンとの対決が示唆される場面もある。
2つ名は巨獣専門のビッグハンター。
関連タグ
スミロドン・ドーパント:『仮面ライダーW』に登場する怪人 (ドーパント)。