概要
全長1.5~2m、体重70kgほどの小型の堅頭竜類で、パキケファロサウルスをそのまま小さくしたような草食恐竜。名前の意味は「角のある屋根」。
ヘルメットのような頭を差し置いてなぜこんな名前なのかも不思議だが、訳すと奇妙な意味なのは古生物の名前にはよくあること。
目の上から後頭部にかけての箇所が盛り上がって段差になっており、それを屋根に見立てたのだろう。
この系統全員に言えることだが、幅広く太めな胴体の割に前足は短く、基本的に二足歩行していた模様。
主な特徴
やっぱり分厚いヘルメット頭は標準装備だが、パキケファロサウルスは20㎝くらいあったのに対し、ステゴケラスは7cm程度と1/3くらいの数値。ただし体格差は3倍くらいあるため、同じ大きさで換算すればステゴケラスが勝る。
頭や顔の周囲は小さな骨のこぶで飾られていたが、これといってツノのようなものはなかった。なのに「角」がある屋根。
前足は短いがものをつかめる程度には器用だったようで、中指の長い5本指であった。また尾は厚みがあって丈夫なつくりで、腱と骨の仕組みから、捻じれを防ぐ構造になっていたようだ。
隠れたインテリ?
インテリといってもクイズが強いとか知性溢れる恐竜界の賢者とかそういう事ではないが、ステゴケラスは体格に占める脳の割合が大きく、知能が高かったと見られている。この場合の知能とは危機管理の能力(危ない箇所を覚える、仲間同士危険を知らせ合うなど)や、運動能力の効率といった「本能的な部分」のことで、嗅覚と三半規管が発達していたことからバランス感覚はよかったようだ。
ちなみにパキケファロサウルスは当初「脳が発達していたから頭骨が盛り上がっているのだろう」と考えられていたことがあったが、このステゴケラスによって(まるっきり別の形ながら)「脳が大きい」というのは一応本当だった事が証明された。なお脳は棒のような前後に細長い形をしており、これも衝撃を分散させて緩和するためとされる。
そんなステゴケラスの脳の大きさは16グラム。
体のサイズが近いトロオドンは45グラムと約3倍で、ティラノサウルスは500グラムくらい、クルミ並みと言われたステゴサウルスでも25グラムくらいある。トリケラトプスは60~65グラムくらいでステゴケラスの4倍。
恐竜界随一のインテリといわれるトロオドンはともかく、他の連中にも大差をつけられているが、トロオドン以外の恐竜は体格が遥かに勝っている以上、相対的に脳が小さかったということになる。
あくまでも「体重に対する脳の重さ」なので、これっぽっちの脳でもかなり大きいのだ。
古代王者恐竜キング
「弾丸ヘッド」の二つ名を引っ提げ、2007第1紀の新わざ「トリプルヘッドバット」に登場。ちなみにパキケファロサウルスは同時期にシークレット恐竜として登場しており、その後もテリジノサウルス・クリオロフォサウルス・パウパウサウルス……と、近縁種(もしくは自身)が助っ人恐竜として参戦した後シークレット恐竜としてデビュー、という流れは続いた。
3頭で連続で頭突きをして攻撃し、テクニックを下げる。
DSゲーム「7つのかけら」では「ジャンピングヘッドバット」というパーのわざに。
こちらでは1頭だけ登場し、頭突きで怯ませ転んだところへジャンプして追い頭突き、という技。通常の1.4倍のダメージを与え、バトル終了まで攻撃力を10%ダウンさせる……とアーケード版とは全く異なる効果になっている(同じ効果のあった「スカイダイブ」も)。
なお本作のシークレット恐竜は専用技かアクト技しか使えないため、近縁種との共演ができない。