概要
ゾウカブト属に分類されるカブトムシの一種。ブラジルの東側に分布している。
学名は「Megasoma gyas」。
雌雄ともに前胸や上翅に黄白色〜黄土色の体毛が生えている。前胸中央には先端がわずかに二又に割れた胸角を有し、左右の胸角も合わせて長く伸びる。
また、頭角根本の突起はあまり発達せず小さな山状となる。
体毛が生えたゾウカブトとしてはエレファスゾウカブトに次いで体が大きい。
ただしどちらかというとエレファスよりも、角の形状からも窺えるように中型のアヌビスゾウカブトやヒメゾウカブト(スモールメガソマ)と呼ばれる小型種のグループに近縁である。
記載文に産地が明記されておらず、タイプ標本も検証されていないため、亜種の分類が混乱しており、まるで意味がわからんぞ!な状態となってしまっている。
亜種
雑誌『ビー・クワ70号(以下ビークワ)』での分類で記述する。
2020年、ポリオン以下の亜種をタイフォンゾウカブト(M typhon)とする説がプランディ氏から発表された。
/の右側はその際に再設定された亜種名とする。
原名亜種/亜種ヒペリオン(ssp.gyas/ssp.hyperion)
中東部(バイーア州、ミナスジェライス州)に分布。
プランディやポリオン(後述)と比較して頭角が短め。日本ではルンブケリ(後述)として生体が流通している亜種だが、『ビークワ』ではルンブケリの基産地の個体群と形態に差があることや原記載の描画の特徴から本亜種を原名亜種としている。
タイフォンとして分類する説では亜種ヒペリオンとされている。
亜種ルンブケリ/ギアス原名亜種(ssp.rumbucheri/ssp.gyas)
東部(リオ・グランデ・ド・ノート州、パライバ州、ペマンブコ種)に分布。
一般的にはルンバッシャーと呼ばれる。『ビークワ』にて原名亜種とされた個体群と比較して頭角の二又が大きく、内側に湾曲するとされる。
他亜種をタイフォンとして分類する説ではこちらを原名亜種としている。
亜種プランディ(ssp.prandii)
南東部(サンタカリーナ州)に分布。
頭角は細長く、強く湾曲する。また、胸角も長く伸びる。
国内でもたいへん高価ではあるが少数が生体流通している。
亜種ポリオン/タイフォン原名亜種(ssp.porioni/ssp.typhon)
バイーア州東部に分布。
頭角が原名亜種やルンブケリより長く、プランディや中央沿岸タイプ(後述)よりも短い。頭角先端は個体差はあるものの比較的大きく開く。
また、前脚脛節の棘が他亜種と比較して太短い。
研究者によっては中央沿岸タイプと同一の個体群とされ、タイフォンとして分類する説でも両亜種ともタイフォンの原名亜種とされている。
中央沿岸タイプ
中東部沿岸(バイーア州、ミナスジェライス州、エスピリトサント州、サオ・パウロ州)に分布。
プランディに似るが胸角が短く、頭角もプランディほど湾曲しない。
日本でポリオンとして生体が流通している亜種は本亜種である。
研究者によってはポリオンと同一視されたりプランディと同一視されたりしているが、『ビークワ』では未記載の別亜種として分類している。
また、前述の通りタイフォンとして分類する説でもポリオンと共にタイフォンの原名亜種とされている。
甲虫王者ムシキングシリーズでのギアスゾウカブト
2006ファーストより参戦。モデルはポリオン(中央沿岸タイプ)と思われる。強さ160のディフェンスタイプ、必殺技はグー。肩書き(ショルダーネーム)は「リオの魔術師」。超必殺わざは「バーニングバースト」。
新甲虫王者ムシキングでは2016 1stよりSRとして参戦した。
関連タグ
ギガスサイカブト…名前が似ている。