概要
英語表記は『The Legend of Zelda: Tri Force Heroes』
本作はシリーズとしては『4つの剣+』以来のマルチプレイに特化したタイトルとなっており、3人の主人公が協力してダンジョンを攻略する。
略称は「トラさん」「トラ3」など。
間違えやすいが『トライフォース 三 銃士』ではない。
プロデューサーの青沼英二氏は以前から「マルチプレイのゼルダの伝説を制作したい」と考えており、『神々のトライフォース2』で使用された高さの概念があるトップビュー型ゲームシステムを活かして制作されている。
ローカル通信やダウンロードプレイだけでなく、インターネット通信によるオンライン協力プレイも可能。
…だったのだが、ニンテンドー3DSのオンラインサービスが2024年4月9日(火)午前9時に終了したため、インターネット通信は不可となった。
詳細リンク先
米国の任天堂の公式Xアカウントによると、今作は『神トラ2』の数年後の続編であり、リンクは同一人物となる。
多くの「少年リンク」の物語を描いているトゥーン系列の作品であるが、前述の設定の為か、こちらのリンクは「青年」である。
※『A Link Between Worlds』は米国版での『神々のトライフォース2』のタイトル。
物語
とあるオシャレを愛する国にいる
オシャレなお姫様が、
魔女の呪いによって脱ぐことのできない
タイツ姿にされてしまいました。
王様は呪いを解くため、
魔女を倒すことができるというウワサの
"伝説の勇者"を募集し始めました。
(ー公式サイトよりー)
本作の物語は「全身タイツ姿になったフリル姫を元に戻すために魔境に行く」という非常にシンプルかつギャグ要素のあるものになっている。
これは買ってすぐにマルチプレイを出来るよう、理解しやすい内容を意識したためである。
主要キャラクター
本作の主人公たち。
「耳がとんがっている」「モミアゲが太い」「髪型が九一分」というトーテム勇者の条件を満たしており、フリル姫を助けるため魔境に赴く。
一人は『神々のトライフォース2』の人物だが、他の二人はそっくりさんという設定。
出発準備(もしくはロビー待機)時には、緑、赤、青の服を身にまとっている。
勇者のCVはセーブデータ作成時に下記の4人のうちランダムで決まる為、変えたい場合はデータを消す必要がある。因みに、過去作で少年リンクを演じた声優でもある。
また、通信時にCVが被った場合は緑以外の声のオクターブが異なる。
ドレース王国のお姫様。本作のヒロイン。
オシャレがダイスキナティーンエイジャー。全身タイツを着てしまってからずっと部屋の中に閉じこもっている。ただ、勇者が心配なのか、時折城下町の中で身を隠しながら応援している。
ストーリークリア後に話し掛けると、とある服をくれる。
ドレース王国の国王。
姫を溺愛しており、姫を助けてくれる勇者を募っている。
各エリアごとのとくべつ任務をこなすとご褒美をくれる。その材料でしか注文出来ない服も存在する。
特別な力が宿る服を作るトップデザイナー。
今回の冒険で重要な役割を持つ。
- マダムテーラーの弟子
お城に出張営業に出され、そこで「服図鑑」「材料図鑑」を見せてくれる。
『バッジとれ~るセンター』のバッジ名によると、本名は「たかし君」である。
- オールバック卿(CV:佐藤晴男)
魔女討伐隊の司令官。正義感の強いあつい男。
髪型は以前はオールバックだったが今は崩れている。
本作のラスボス。お姫様に呪いをかけた謎の魔女。
マダムテーラーとは深い関係を持つ。
ゲームシステム
基本的には従来のゼルダの伝説シリーズと同じだが、今回はマルチプレイに対応した様々なアクションが用意されている。
トーテム
3人の勇者は基本的に個別に行動・探索を行うが、2人か3人でトーテム(肩車)することで1人では行けない場所に行けたり、高い位置にいる敵を倒したり、仕掛けを作動させたりすることができる。
トーテム中は、主に下記の行動に限られる。
・上段…攻撃やアイテムの投擲
・中段…上段プレイヤーを投げる
・下段…中段プレイヤーを投げる、移動する
きせかえ
勇者たちは、かわいらしい「服」に着替えることで様々なスキルを使えるようになる。例えば大バクダンの服に着替えれば通常の爆弾が巨大な大バクダンに変わる。
またプリンセスドレスや、ミニスカチアなどといった、大きなおともだちが熱狂せざるをえないコスチュームも確認されている。
とくべつ任務
「魔境」(=ダンジョン)の各エリアのボスを一度倒すと、そのエリア内のお題をこなすことが可能。
「全ての風船を割る」・「制限時間内にクリア」・「アイテムのみ(剣なし)」・「宝玉を持ち運ぶ」など、多数の内容が存在する。
ダンジョンの進め方
本作のダンジョンである「魔境」での攻略は3人での行動が義務となっており、ライフは3人で共有となっている。
なお、1人でプレイする場合は、まねビトと呼ばれる分身を使い、一人で瞬時に切り替えて3人分操作する。
まねビトは、崖やマグマなどの落下時以外ではダメージは受けないため、緊急回避などに使いやすい。トーテム状態で一番下の勇者で操作しても、一番上の勇者のアイテムを使用できる。
ただし、服の選択は緑のみとなっており、青と赤は「兵士の服」に固定されている。
(通信プレイで「まねビト」が実装されていないのも、意志疎通などの都合上であると思われる)。
マルチプレイ
「魔境」の攻略での通信プレイでは2人以下では遊べない仕様となっている。
ライフはソロプレイ時同様3人で共有となっている。ライフがゼロになっても3回復活できる。ただし、「とくべつ任務」の時間制限による時間切れは即ゲームオーバーとなる(ライフが尽きてしまった場合は、その時点で残った時間で復活)。
尚、海外版との通信は出来ない。
インターネット通信
前述通り、オンラインサービスが終了となっているので、現在は使用できない。
全国の勇者たちと協力して「魔境」を攻略する。フレンドと見知らぬ誰かと通信が出来た。
ただし、見知らぬ誰かとやる場合は、攻略するエリアが固定されてしまい(例えば森林エリアだとその中のコースのみ)、その間他のエリアを攻略することは出来ない仕様であった。
また、攻略中でもブラックリスト(=偽勇者)の仮登録が出来、成功・失敗・途中で抜けることにより攻略が終了すると即解散となる。解散後に本登録するかどうか聞かれ、本登録すると再度マッチングはしなくなる。
ローカル通信/ダウンロードプレイ
近くにいる人と協力プレイができる。
ダウンロードプレイに関して、製品版で受信した場合と、製品版でない(ホームからダウンロードプレイで受信したセーブデータ)場合の相違点を下記にまとめる。
- 製品版で受信した場合は、ローカル通信と同様の扱い。
- 製品版で受信したセーブデータと、製品版でないセーブデータは別扱いとなる(ゲームを終了しても製品版には影響しない)。
- 製品版でないセーブデータでは、購入出来る服は2つまで(買い替えることは不可)。また、全てのBGMが8ビット調になっている。
コミュニケーション
※画像はアイコンの一部。
下画面の「コミュニケーションアイコン」のアイコン表示を利用する事で激しいアクション中であっても意思疎通を図ることができる。
また、文化の違いの為か、海外版とは一部アイコンが異なっている。
闘技場
対戦プレイ用のモード。
インターネット通信及びローカル通信で2~3人遊べる(ダウンロードプレイは不可)。
2人プレイの場合は、3人目としてフォールマスターが出現する。勝つと服の材料をゲットすることができる。「とくべつ任務」での報酬でしか貰えないレアな材料もここで手に入れる。
登場アイテム・装備
※シリーズ全体の装備・アイテム達については『ゼルダの伝説シリーズの装備・アイテム一覧』を参照。
アイテム
冒険に必要なアイテムはコース上に設置されており、1人1つずつ選んで持つことができる。全9種類。
3人で役割分担しながらそれぞれのアイテムを活用しコースを解き進める。
アイテムの使用には「がんばりゲージ」を消費する。
服
コースクリアで素材を集めてマダムテーラーの店に持って注文し、着ることで能力が変化する服が入手できる。全36種類。
大きく2種類に分けられており、アイテムなどが強化される「強化タイプ」、ダメージなどを軽減する「サポートタイプ」がある。
また、コース選択時にそのダンジョンに存在するアイテムの確認が出来る為、ダンジョンに潜る前に各アイテムに適応した「服」を選ぶことが可能。
以下、一部の服の説明を掲載する。
- コキリ族の衣装
性能:一度に3本の弓矢を放つ
最初のエリアである森林エリアで材料を集めれば注文できる服。
材料の入手確率も高めであるため、大体は最初に入手する。
- ハートフルドレス
性能:落ちるハートの出現率が増加
お馴染みのゼルダ姫のドレス。
ベースは『神々のトライフォース2』である(直前の時系列だからだと思われる)。
余談だが、『バッジとれ~るセンター』のバッジ名では「まんざらでもないリンク」と表記されている為、女装に嫌という訳ではないらしい(寧ろドヤ顔している)。
性能:仲間のがんばりゲージが1.5倍に増加
髪型がポニーテールになったチアリーダーの格好。
マダムテーラーなどの店では両手にポンポンを持ち歩いているが、それ以外の場所では剣に持ち変える。材料(シャラシャラ3つ)は露店商で購入のみとなっているが、費用は9000ルピー以上と服の中ではかなり高額である。
ダンジョン
各エリアごとに4コースのダンジョンが存在する(追加ダンジョンの魔窟エリア除く)。
2コース目の最終ステージでは中ボス、4コース目の最終ステージではエリアのボスとの戦闘になる。
前述通り、一度エリアのボスを倒すと、そのエリア内の「とくべつ任務」をこなすことが可能。また、攻略が進むと服のカタログが追加される。
1.森林エリア
・デクの森
・ビリビリ洞窟
・モリブリンの砦
・森の神殿
2.水源エリア
・湖のかくし砦
・かえらずの淵
・うつろいの入り江
・水の神殿
3.火山エリア
・しゃくねつ登山道
・ヒノックス坑道
・ファイアーフロント
・炎の神殿
4.氷雪エリア
・氷結の大地
・雪玉渓谷
・白銀のほこら
・氷の神殿
5.要塞エリア
・鉄壁の関門
・バクダン保管庫
・アモス訓練所
・レディの要塞
6.砂漠エリア
・底なし砂丘
・石の回廊
・ギブドの棺
・砂漠の神殿
7.廃墟エリア
・まやかし屋敷
・くらやみの館
・なげきの迷宮
・黄泉の神殿
8.天空エリア
・空中庭園
・カラクリ浮遊城
・飛竜の砦
・天空の神殿
9.魔窟エリア
アップデートによって追加されたダンジョン。
詳細は項目「更新データ」にて。
商品情報
タイトル | ゼルダの伝説 トライフォース3銃士 |
---|---|
機種 | ニンテンドー3DS |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
発売日 | 2015年10月22日(木) |
希望小売価格 | 4,700円+税(パッケージ版/ダウンロード版) |
販売元 | 任天堂 |
CERO | A(全年齢対象) |
更新データ
2回更新データが配信された(詳細リンク先)。
ここでは、ゲームの攻略に影響する内容を紹介する。
※こちらもオンラインサービス終了に伴い、将来的に更新データの受信が出来なくなる模様(2024年3月現在、終了日は不明)。
2015.12.3配信(Ver.2.0.0)
- 服の追加
- 新エリア「魔窟」の追加
- 出現には9コース以上クリアする必要がある。
- 地下40階層(5階層×8ゾーン)のステージ構成で、かなりの高難易度ダンジョン。
- 最下層まで行くと「鬼神のよろい」が入手できる。
- 「トモダチの証」(服の材料)の入手方法を追加
- 更新前までは、ローカル通信及びダウンロードプレイのみで協力プレイすること(1つのデータにつき一度だけ)のみの入手法だったが、ストーリークリア後に露天商でも購入可能となった。
- この材料で注文する服も存在するのだが、合計8枚必要である。前述のみの入手だった為に、公式側からの救済措置だと思われる。
2015.12.22配信(Ver.2.1.0)
- 「勇者ポイント」の追加
- 「勇者ポイント」を集めると、「アレな服(初期の服)」に効果が追加される。
- 露天商から自分の持っていない服を作成するための材料がもらえるようになる(とくべつ任務による王様からの報酬などのレアな材料の確認有り)。
- 入手法は、インターネット通信で、自分が選んでいないコースやお題(任務内容)をクリアしたときや、ローカル通信やダウンロードプレイで、(コースやお題にかかわらず)コースをクリアしたとき。
- こちらに関する小ネタも用意されている。
小ネタ
本作でも、ファンサービスやいくつかの小ネタが用意されている。
ここでは一部の小ネタを紹介するが、気になったら攻略サイトなどで確認すべし。
通信プレイ時のロビーでの待機について
チームを立てたりチームに入ったりした時に、ロビーの壁か他のプレイヤーにダッシュで衝突すると、ボールが落ちてくる時がある。ボールを剣でトスし続けると、「メインテーマ」や「ロウラル城」など、『ゼルダシリーズ』のBGMが全23曲からランダムに流れてくる。
『マリオシリーズ』関係
- 「服」の種類の一つとして、ハンマーブロスの服が存在する。こちちは、「アイテム」であるハンマーを強化する能力がある。
- 「まねビト」の操作時以外での顔がヘイホーにそっくり。
- 敵キャラとしてファイアバーがゲスト出演している。
- 「アイテム」のファイアグローブで炎を出す時の効果音が、お馴染みのファイアボールの効果音である。
関連イラスト
※TVCMではダチョウ倶楽部が演じていた。
関連動画
関連タグ
トライフォース3銃士関連
トゥーン系ゼルダシリーズ
前後の時系列(『時の勇者』敗北ルート)
神々のトライフォース2 → トライフォース3銃士 → 初代ゼルダの伝説
「ゼルダの伝説シリーズ」タグ
前後作 | タイトル |
---|---|
前作 | 神々のトライフォース2 |
次作 | ブレスオブザワイルド |
その他
トライフォース三銃士:表記ゆれ