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概要編集

ゲーム本編におけるゼルダの活躍はこちらを参照。

主に漫画版について掲載。多くが古い作品のため現在では入手困難である。

物語の要点やネタバレまで含めて記載しているため、これから読みたいという方は閲覧注意


コミカライズ編集

こばやし将「ゼルダの伝説」編集

冒頭とエンディングに登場。城で暮らしていたところモリブリンの軍勢に乗り込まれ、知恵のトライフォースの在り処を白状するように迫られる。だが咄嗟の機転でトライフォースを分割して各ダンジョンに隠した。


そのままガノンの元へ拉致監禁されるが、リンクによって助け出される。

台詞は救出された際の「リンク!!」「リンク、リンク、ありがとう」しかない。

リンクには一目惚れされるが恋愛関係にはならず旅立つリンクを見送った。


他の登場人物は2頭身でずんぐりむっくりした体格なのに対し、ゼルダ姫だけは八頭身の美少女として描かれていため身長差がすごいことになっている。加えて作画が違うレベルで美少女として描かれている。

エンディングシーンではリンクを抱っこしており、例えるならトゥーンリンクを八頭身のゼルダ姫が抱っこしているようなものである。


乱丸編集

ゼルダの伝説編集

乱丸版ゼルダの伝説

「あなたは死んではいけない!!」

「ハイラルのために…いいえ…私のために…」


原作通りハイラル地方の小国のお姫様として登場。リンクと明確に両想いになる数少ない作品。

シスターが付ける白いヴェールのようなものをかぶっているため髪型がわかりにくいが、パーマ(くるくる)の掛かったセミロングである(時のオカリナに出たこどもゼルダとよく似た格好)。

また髪色は金髪であり、神トラ以降のゼルダ姫よりも早くに描かれた「金髪のゼルダ姫」となる。


攻撃系の魔法は使用できないが、竜巻を鎮めようとするなど天候に干渉できる模様(ただし本人も「できるかどうかわからない」と述べ、実際に失敗している)。また変身魔法の使い手という独自の設定があり、リンクに化けたこともある。


劇中では木の棒で不意打ちをしたり(後述)、リンクに化けて剣で戦うシーンがある(ただしガノンの手下一人にも勝てないなど正面切っての戦いは苦手なようである)。

戦術の指揮に長けており、リンクたち強豪が不在の中、ダルニアの町を襲撃した敵勢に対し町民たちを指揮して持ち堪えみせた。

姫としては慈愛と勇気と可憐な振る舞いを見せるが、本質はかなりお転婆な女の子である。


ハイラルに攻め込んだガノンに力のトライフォースを奪われ、護衛隊長であるゾッドまで寝返ってしまう。しかしゼルダは、知恵のトライフォースを8つの欠片に分けて隠すことに成功する。その後、乳母インパと共に囚われの身となる。

ガノンからトライフォースの在り処を吐くように言われ続けたが、その間にトライフォースの場所を指し示すお守りをインパに託して逃がしていた。

このお守りは後にインパを助けたリンクの手に渡ることとなる(その際にインパは衰弱から絶命してしまう)。


なお、お守りにはゼルダの姿を投影して言葉を伝える機能があり、その姿を見たリンクには一目惚れされた。


物語中盤にてライネルと相打ちになったリンクを死後の世界から救い出すべく自らの命を捧げる。

エンディングにてそのことが判明し、リンクは自分の命を与えることでゼルダを生き返らせようとする。老師の手によって再び魂の交換が行われかけたが、その前にゼルダは意識を取り戻し復活を果たす。

それは勇者と姫の想いが起こした奇跡だったのか……再会を果たした二人を多くの笑顔が祝福する中では、そんなことはどうでもいいことであった。


リンクの冒険編集

「私もつれていって。私もともに闘います!!」

「決して足手まといにはなりません。お願い!!」


数年後を描いた続編『リンクの冒険』にも引き続き登場。1巻と比べると明るくお茶目な性格になっている。

冒頭でリンクを城の地下に案内し、古代文字の導きに従い初代ゼルダの眠る部屋まで連れて行った。

リンクは初代ゼルダ姫を永遠の眠りから起こすべく勇気のトライフォースを求めて旅立ち、ゼルダ姫もまた1巻の終盤から近衛兵ビリーを伴って合流する(理由は「好きな人とは一緒にいたい」ため)。


2巻ではリンクたちと共にハイラル東部へ航海の旅に出るが、魔法使いが放った竜巻によって船を転覆させられてしまう。

リンクたちと離れ離れになるが、ダンジョンに入るゼルダに気づいたリンクが遠くから声をかけて来る。しかしゼルダはまったく反応することなくダンジョンの中へ入ってしまう。

中に入ったリンクは必要な魔法を会得していなかったため大苦戦を強いられる。撤退するリンクは縛り上げられた仲間たちを発見。助けようとするがそこへゼルダ姫が現れて制止する。彼らは偽物だから助けてはならない、と。

リンクが背を向けた途端、『ゼルダ』は怪物の姿になって襲い掛かる。これを見越していたリンクは反撃して偽者を討ち取ったのだった。


本物のゼルダはダルニアの町の人々に助けられ、共にガノンの残党と戦っていた(ガノンはリンクに討ち取られたが、残党たちを魔法使いの男が指揮している)。

リンクと合流するが彼はここに至るまでの戦いでマジカルソードと盾を壊されてしまっていた。そこに目を付けたガノン軍がダルニアを襲撃する中、ゼルダはリンクに変身して敵勢の目を引き付ける。手下の1人に殺されそうになるも作戦は功を奏し、ダルニアの人々の協力で完成した新たな剣を手にリンクが参戦。ガノンの軍勢を退けたのだった。


2巻の中盤では湖に住む魔物に襲われるが敵意がないこと、何かに怒っていることを見抜く。フルートの音色で落ち着かせ、続けて背中にモリブリンの槍が刺さっていることに気づくと引き抜き、ヴェールを引き裂いて即席の包帯にして手当てを行った(これにより髪型が露わになった)。


そのまま敵の砦に乗り込むが多勢に無勢で窮地に陥る。そこで打開策として変身魔法で自分たちをリンクの姿に変え、敵の目をかく乱させる作戦を行う。結果的にゼルダ姫が「リンク」として囮になってしまい、リンクの血を求める怪物たちに捕まってしまう。

リンクが駆け付けた時には血を抜き取られ余命いくばくもない状態であった。


ゼルダ「私…もう、あなたといっしょに…行けそうも…ないわ」

リンク「何をいうんですしっかり!!」

ゼルダ「いいの。こうなるのはわかっていたの…」

ゼルダ「ハイラルを…お願い…ね…」

リンク「だれか…姫を…」

ゼルダ「あなたとの旅……楽しかっ……」

リンク「ゼルダ……!? ゼルダ姫――――ッ!!」


こうしてゼルダ姫は、リンクの身代わりとなってこの世を去った。

しかしゼルダ姫の優しさは先の一件で助けた魔物を駆け付けさせ、窮地に陥ったリンクたちを救わせたのだった。ゼルダ姫の死後は入れ替わるように魔物が仲間に加わる

その後、ゼルダ姫の遺体は近衛兵ビリーと共にハイラル王国へと返された。


一方その頃、ゼルダの血は「リンクの血」としてガノンの復活に使われたが、当然のことながら不完全な復活となってしまい、ガノンは顔の皮膚がドロドロに溶けたゾンビのような姿で蘇ってしまった。


3巻では復讐に燃えるガノンがリンクたちを襲撃。

魔物がリンクを救うべくガノンに飛び掛かり、共に溶岩の湖へと落下してしまう。しかしガノンを倒すには至らず、魔物は溶岩から姿を見せることはなかった。

その頃、ゼルダの遺体はビリーによって城まで届けられたが、先回りしたガノン軍によって占拠されており、二人揃って人質にされてしまう。


ガノンはリンクが勇気のトライフォースを手にするまで待ち続ける。

そしてリンクが大神殿から出てくると「自分の血をゼルダ姫に捧げれば生き返るかもしれない」と語り、リンクが持つ勇気のトライフォースと交換を提示する。だが死して尚ゼルダの遺体は力を持っており、その取引を拒むかのようにガノンを苦しめビリーを手放させた。ゼルダの遺体は溶岩の湖へと落下してしまう。


この意を受けてリンクは「姫は炎の中に消えた。ハイラルをガノンのものにしてまで復活を望まない」と決意させ迷いを振り切らせた。


その後、ガノンはリンクによって討たれ、ゼルダ姫の復活は絶望的となった。

それでもリンクは「二度とトライフォースを巡る争いが起こらないように」とゼルダ姫が沈んだ湖にトライフォースを投げ入れる。

リンクが立ち去った後、湖から一つの影が姿を見せた。それはガノンからリンクを守るために犠牲となった魔物だった。


直後、その魔物の頭を撫でるもう一つの影が現れる。それは紛れもなく誰よりもリンクを愛し、命を捧げるほどの優しさを持った女性のものだった。


「お前らガノンの手下の生き残りだな。まだ、悪さをしてるのかっ!?」

「どーお、カッコいいでしょワット卿」


2巻の外伝(増刊号収録の前日譚)では、仕立て屋の少年に協力させて男装して城から抜け出し、オウムのワット卿と宝探しに出発する。

この時はタメ口で接しており「男は自分だけの宝物を捜して生きている」とワットが語った時は「キッザ~。でも女だってそうよ」とコメントしている。


道中、ガノンの手下たちに追われている動物たちと遭遇。男装してワットを連れていたことで「リンク」と勘違いされ、ガノンの手下たちは撤退。

更には動物たちから「怪物たちに森から追い出されて困っている」と助けを求められる。


正義感を炸裂させて敵のアジトに乗り込み不意打ちで次々と怪物たちを成敗

その様を見ていたトロット(メスのオウム)からは「アノカタ、ホントニゼルダ姫?」と言われ、ワットには「ヒョットスルトリンクヨリ強イカモシレナイ」と肩をすくめられた。


しかし快進撃はここまで。多勢に無勢で捕まってしまいガノンを復活させる生贄に捧げられそうになる(怪物たちはガノンを復活させるための準備をしていた)。

しかしワットが呼んで来たリンクが間一髪のところで駆け付けたことで事なきを得た。


しごと大介みなづき由宇「リンクの冒険」編集

「わーた、わーた。あんたは強い!! がんばってネ」

「あのね~あたしは魔法によって姿を現しているの!!」


初代ゼルダ姫がヒロインとして登場。敬語ではなく女性語で話す。

原作と同じく魔術師によって永遠の眠りにつかされているはずだが普通に登場して話しかけて来る(当時の国王の魔法によって精神が実体化している模様)。

ヒロインというよりはテクニカルアドバイザーであり、随所で登場してはリンクにアドバイスを送って導いてくる


黙っていれば美少女なのだが口を開けば残念に成り下がるという、数あるゼルダ漫画の中でもトップクラスにおふざけなゼルダ姫である。

というか登場人物のほぼ全員がふざけているという、ある意味とんでもない作品である(味方側のキャラで最後までまともだったのはインパくらいだったりする。あと敵だけどガノンも)。


特に1巻を描いたしごと大介版が顕著であり、「たまに出て来る」と言っておきながらかなり頻繁に登場している

リンクを突き飛ばして無理やり戦わせるなど強引なところもあるが、傷ついたリンクに頬キスして体力を回復させるなど優しいところもある。

美少女というよりは美女寄りの顔立ち。ただし顔芸がすごい。しかも口調が一変することがある。(そしてリンクも負けず劣らずのレベルですごい)。


2巻から作者が急病のため、みなづき由宇に変わり可愛らしさはパワーアップしたが出番がかなり減った。こちらは美少女寄りの顔立ち。一人称は「あたし」。

リンクの人形(1UPする)を可愛いから欲しいという理由で自分のものにしてしまったり、リンクが笛を吹くのを聞いて「へたくそ~」と耳を塞ぎながらコメントしたりしている。

しごと版と比べると振る舞いは可愛らしさ重視で、顔芸とかキャラ崩壊みたいなことはしていない。


一応、現ゼルダ姫も登場するがなんとラストシーンの1コマのみ

目覚めた初代と一緒に「リンクはあたしと結婚するんです!」とリンクを取り合って腕綱引きをしていた。

つまりオチ担当である


未将崎雄編集

ゼルダの伝説編集

「ガノン! 貴様の思い通りにはさせん!」


「ゼルダ」というのはハイラルに伝わる伝説の一族であり、頭部にトライフォースを張り付けてその力を行使できる存在である(アクセサリーのように身に着けている)。役目は力と知恵のトライフォースを守護し、魔族を魔界に封じ続けること。

劇中では16代ゼルダ、17代ゼルダ(ヒロイン)、初代ゼルダの3人が登場する。


冒頭で登場する16代ゼルダは、力のトライフォースを継承している。病を患っており突然咳き込むなど病弱。シリーズでも初めて登場した大人のゼルダである。

使用人としてインパも登場するが若い女性になっている。


少女の頃はルーンというエルフの少年と逢瀬を重ねていた。しかし父親であるハイラル王はエルフに差別意識を持っており、二人の仲が知られれば直ちに引き裂かれる恐れがあった。

父王に反発した16代ゼルダは一族としての使命よりも一人の女として生きることを重視し、また病弱だったこともありトライフォースの封印が弱まるという事態を引き起こしてしまった。


ルーンとの逢瀬の最中に魔族が現れ、庇ったルーンが顔を切り裂かれてしまう。激昂した16代ゼルダは力のトライフォースを行使して魔族を倒したが意識を失ってしまい、気が付いた時、ルーンの安否は不明となっていた。

責任を感じた16代ゼルダはこれまでの行いを改め「ゼルダ」として生きるのだが……。


数年後、少女から大人になった16代ゼルダは夫と結婚し娘を授かっていた。

娘が幼少期になった頃に世継ぎとして知恵のトライフォースを託す。直後、魔王ガノンに背後から襲われ命と共に力のトライフォースを奪われてしまう。だが激昂した娘が知恵のトライフォースを行使したことでガノンを撃退した。


それから3年の時を得て成長した娘は、亡き母の後を継いでハイラルを守るようになる

以後はこの娘が17代ゼルダ(以後は「ゼルダ」と表記)として登場する。ハイラル王も代替わりしているので混同に注意。

(文章で書くと長く感じるかもしれないが、ここまで冒頭数ページの出来事である)


このゼルダは男勝りな性格であり、ドレスを着るよりも鎧を着る方が好きというお転婆。年齢は不明だが恐らく10歳前後と思われる。シリーズで初めて登場した幼いゼルダ姫である。口調も地は少年そのものであり、父親(代替わりした現ハイラル王)にも女らしくないことを嘆かれている。


普段はを武器として使い、本気で戦う際は光を宿した短剣に持ち替える。知恵のトライフォースから光の奔流を放つこともできるが基本は接近戦となる。身体能力も超人レベルであり、明らかにリンクより強い(ただしガノンによれば、トライフォースを使った力は母親と大して変わらないとのこと)。


トライフォースの力で遠見をして魔族の動向を探り、既に辺境に魔族が出現していることを察知する。

ところがガノンの襲撃を知っているのはゼルダ一人であり、父親であるハイラル王は「ゼルダの母は落雷で死んだ」と見ておりガノンの存在を信じようとしなかった。

魔族に関しても関心が薄く、それよりも娘には姫らしくしてほしいと無理やりドレスを着せる有様だった。

母の仇を討ちたいゼルダとしては、魔族に対して悠々と構えている父の態度が疎ましかった。


しびれを切らしたゼルダはこっそりと城を抜け出し、居合わせたリンクショタ)を連れて偵察に向かう(リンクのことは前々から知っており、いじめっ子たちに暴力を振るわれていたところを助けたことがあった)。

そこへガノンが現れ一戦交えるが、トライフォースは持ち主の心によって光にも暗黒にも染まる。

復讐心で行使された光の力は、負の感情を喰らう暗黒(力)のトライフォースによって吸収され、十全に威力を発揮できなかった。しかもガノンはトライフォースの力でバリアまで展開できるようになっていた。


捕まったゼルダはそのままエネルギーを吸収され窮地に陥る。

だがしかし、リンクがガノンに喰われそうになったことで「リンクを守る」という想いから知恵のトライフォースの力でガノンの両目を潰し、更に知恵のトライフォースを分散させて各地へと飛ばした。そしてトライフォースのことをリンクに託したのだった。

視力を失ったガノンは行動不能となるが、ゼルダもまた人質として拘束されてしまいトライフォースとの交換材料にされてしまう。


その後は眠りにつかされ、ガノンの額にある水晶の中に幽閉される。

ゼルダの決死の抵抗は功を奏し、知恵のトライフォースの欠片が集まるに連れてリンクの力となった(ホワイトソードやマジカルソードの力と相乗効果を発揮し、精鋭魔族を次々と倒させた)

終盤でガノンは両目を再生させるが成長したリンクに破れ、額の水晶を破壊されたことでゼルダは救出された。

急激な疲れで倒れたリンクの寝顔を見ながらゼルダは独白する。

ありがとう、お兄ちゃん」と。


この台詞が示す通り、この作品におけるゼルダ姫はリンクの異父妹に当たる。上記で語ったエルフの少年ルーンがリンクの父親である。

16代目が身ごもった際に「ハイラル王(16代目の父親)はハーフエルフの皇子など認めないだろう。追放どころか最悪暗殺されることもありえる」と周囲から判断され、リンクはその存在を隠されることとなった。リンクはインパや庭師ジジの元に「捨て子」として引き取られ、今日まで育てられてきたのだった。

リンクはゼルダとの関係に最後まで気づいていなかったが、ゼルダの方は一族の繋がりを感じ取っていたとのこと。またリンクのことは頼りない・情けないと思いながらも世話を焼いていたが、ガノンに立ち向かった時点で見直している。


その言葉をつぶやいた瞬間、力のトライフォースはガノンの手から離れ本来の輝きを取り戻す。

そこにゼルダは亡き母の姿を幻視する。ガノンに命を奪われた母だが、一つの魂となって自分たちを見守ってくれていたのだと悟るのだった。


リンクの冒険編集

「エヘヘッ、抜け出して来ちゃった!」

「さ、“北の城”に向けて出発よ」


3年後を描いた続編「リンクの冒険」にもヒロインとして登場。初代ゼルダも登場するため、ここでは17代目と初代を併せて記載する。


17代目は男勝りな口調が減り、普通の女の子らしい振る舞いに変わっている。しかし気が昂ると地が出る。身体つきも女性的になり胸が大きい。

今作ではセクシーな忍び装束に身を包んでおり、前作に引き続き刀や短剣を駆使したスピーディな戦闘スタイルを披露。また前作でガノンがやっていた「トライフォースのエネルギーを吸収する」「バリアを展開する」という芸当も可能となった。


今作ではリンクがビビリを発揮したことで抱き着かれたり(押し倒されたり)とラブコメのヒロインのような役回りをしている。

リンクの方はドギマギしているが、ゼルダの方は頬を染めながらも困った顔という様子であり、明確な恋愛感情は見られない。ただし高熱を出して寝込んだリンクを心配するなどかなり気にかけている。


序盤にてリンクの手の甲に紋章が浮かび上がったため、伝承に従い共に初代ゼルダの墓所を訪れる(行くのはリンクだけでよかったが、インパの目を盗んで抜け出してきた)。そこで初代ゼルダの霊体と遭遇し、以下の事実を聞かされる。


初代は400年前、魔界の大神殿にてガノンと戦い術によって本体の魔力を封印した。そして魔界の扉も二つのトライフォースの力で封印する。だがガノンの魔力封印を続けるためには、魔界に自身の肉体を残す必要があった。

そこで肉体と魂を分離させ、肉体をその場に残して封印の維持を行った(全身をクリスタルで守っており、強力な光も発しているので魔族たちは手が出せない)。


幽体となった方は二つのトライフォースに宿る形で地上へと降り、魔界を封印してからトライフォースを子孫たちに託した(魔界の扉の封印の維持を任せた)。

ちなみに魂がトライフォースに宿っていたため直近の事情も知っている様子(リンクが前作でガノンを倒したことも知っていた)。


つまり初代は「ガノンの魔力と肉体の封印(初代の術)」「魔界の扉の封印(力と知恵のトライフォースの効果)」の二つのロックを掛けたことになる。

その後、初代は幽体となって墓所に留まり、伝承に従って子孫が訪れるのを待っていたのだった。


この作品の初代は原作と異なり、眉の太い大人の女性であり薄手の法衣を纏っている。


実は前作で倒されたガノンは本体の一部に過ぎず、間もなく真のガノンが復活することを告げる。しかも前作で倒されたガノンの一部も生き延びていることが初代の口から語られる(リンクに化けて各地で悪事を働いていた)。


魔界の封印も16代目の件で破られてしまっているため、同じ封印を施すことはできない。このままではハイラル上空に魔界が姿を現し、魔気によってすべての命が蝕まれてしまう危険性があった。

魔界の扉を再封印するためには、初代が肉体と魂を一つにさせ新たな力を生み出す必要がある。


初代はリンクに対して「聖水晶(クリスタル)を揃え、大神殿への道を開いてを自分を肉体に戻してほしい」「それができるのはガノンの分身を倒したあなたしかいない」と頼み込む。最初は臆病風に吹かれて渋ったリンクだったが、初代とゼルダ姫の二人から頼み込まれ、かなり迷った末に頷くのだった。


初代はお礼としてリンクのマジカルソードをパワーアップさせ、ハイパーマジカルソードへと進化させた。そして近くにいた子犬の身体を借りてリンクとゼルダ姫の冒険に加わる。


物語中盤ではガノンの一部リンクに化けて破壊活動を行い、人々を襲ってはエネルギーを奪っていた。そしていよいよリンクの血肉を喰らうべく襲い掛かって来る。しかもガノンはホワイトソードを吸収したことで大幅にパワーアップしていた。


ハイパーマジカルソード諸共危うく吸収されそうになったリンクだが、初代とゼルダの二人で阻止。

リンクはガノンにエネルギーを吸われている(剣を掴まれている)ため剣ビームを撃てなかったが、駆け寄ったゼルダ姫が知恵のトライフォースのエネルギーを供給したことで発動が可能となり、ガノンを撃退することに成功する。


しかし既に魔界はハイラル上空に姿を現すほど封印が弱まっており、溢れ出る魔気によって地上の魔族たちが活性化してしまう。そのことをハイラル忍軍から聞いたゼルダは、ハイラル軍の指揮を執るべく離脱する。


「リンク」

「魔界がハイラルに堕ちて来ている。もう一刻の猶予もない」

「地上の魔族は私がおさえる。後は…いっしょに行ってやれないけど」


ゼルダは照れながらもリンクへのお守りとして自身の短剣を託した。この一振りがリンクを勝利に導くこととなる。


そして迎えた最終局面。リンクと初代は聖水晶を揃え、大神殿への道を開き魔界へと突入するのだが……そこで本当の事実が判明する。


実は初代の肉体は、ガノンの魔力を封印し続ける内に本体の一部として取り込まれてしまっていた。このため本体を倒さない限り初代を解放できなくなっていた(ガノン本体を封印する内に術の影響を受けてしまい、自身の肉体もガノン本体と共に縛り付けられてしまったとのこと)。


これにより初代の肉体はガノン本体の一部にされてしまい、主導権を握られてしまったためか封印が破られてしまったようだ。しかし初代自身を守るクリスタルの効果は継続している様子。

(~ようだと書いているのは劇中で詳しい説明がなく、封印が破られた理由が不明のため)。


しかも一部だと思っていたガノンの正体は「本体から分離した心臓」であり、こちらが真の本体であった(どうやら初代は、ガノンの一部=心臓というのは知らなかったようだ。知っていたら放置はしなかっただろう)。

心臓が本体から分離した経緯は不明だが、初代が心臓と戦っているシーンがあるため本体の封印から逃れるために分離したと思われる。


これらの事情が判明した直後、満身創痍のガノンが現れ、本体と合体してしまう。

400年間分離していた心臓と肉体は一つとなり、凄まじい超巨体の魔獣「大ガノン」が復活する。


大ガノンの力はまさに圧倒的であり、リンク一人では到底太刀打ちできなかった。

しかし初代が弱点である心臓の位置を教えたことでリンクは体内へと突入。真の本体である心臓と対峙する。

だが大ガノンの体内ではトライフォースの力は長続きせず、剣ビームが撃てなくなっていた。

瞬間、ハイパーマジカルソードを投げ捨てたリンクは、ゼルダ姫から――実の妹からもらった短剣に持ち替える。

そして最後の激突を制し、心臓を斬り裂いて逆転勝利を果たしたのだった。


こうして初代の幽体は元の肉体へと戻り、使命を果たしたリンクを優しく迎える。

そしてリンクの勇気によって生まれた勇気のトライフォースを手にし、地上へ戻ると再び魔界の扉を閉ざしたのだった。


「ありがとうリンク」

「そしてこれが、あなたが自分で生みだした、勇気のトライフォース」

「ほんとにありがとう」


初代の行動は一見するとガノンを復活させてしまっただけに思えるが、最重要目的が魔界の扉を閉ざすことなので仕方がない部分もある(魔界を封印しないと魔気によって地上が汚染され、人々は心身を蝕まれて廃人になってしまう)。


初代の導き、16代ゼルダから受け継いだ真のゼルダの血、実の妹から託された一振りの短剣……そして仲間たちの助力。

それらを受けたリンクの勇気が大ガノンを打ち倒したのである。



坂岡のぼる「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」編集

1992年の小学2年生に掲載された読み切り漫画。攻略本としても機能している。

原作通り可憐な女性として描かれている。リンクに牢獄から助けられ教会に保護されたが、ラストシーンにてリンクがマスターソードを引き抜いた後に拉致されたらしくテレパシーで助けを求めた。


小野敏洋「ゼルダの伝説外伝 クオークと妖精女王(フェアリークイーン)」編集

小野敏洋のデビュー作。1992年2月の別冊コロコロスペシャル44号に掲載された読み切り。城を脱出した主人公が3つの紋章を手にする前にマスターソードを引き抜きに行ったところから物語が始まる。

ゼルダ姫はラストシーンにしか登場せず、アグニム捕まって生贄に捧げられそうになる場面のみ登場。


PROLOGUE OF ZELDA編集

名前の通り神々のトライフォースの冒頭を主軸にした短編漫画。リンクがサハスラーラの元を訪れるまでを描いている。

ゼルダ姫も登場するが作画の関係なのか、亡霊のような不気味な顔色になっていることがある。清楚に振る舞っているが実はお転婆で、感情が昂ると悲鳴を上げながら暴れる。このギャップにはリンクも辟易としていた。


本多将「オープニングストーリー」編集

「ま、待った! 司祭を倒してくれたらもっといい事してあげる!」


ファミコン&スーパーファミコンゲームマガジン スーパーファミコン20号付録『ザ レジェンド オブ ゼルダ パーフェクト ファン ブック』に掲載された読み切り漫画。神々のトライフォースの冒頭部分に焦点を置いている。

容姿は原作の私腹をベースにしているが、顔立ちが気の強いヒロインのそれになっている。


少年ロビンの夢で語り掛け、城に捕まっているから助けてほしいと頼む。ところがロビンは出かけるおじさんの姿を見て「キャバクラに行くつもりだ!」と思い込んでしまう。慌てたゼルダ姫は、今度は夢ではなく幻影としてロビンの前に現れ助けを求める。しかしそんな義理はないとして一度は断られる。

が、ロビンは「頬にキスをしてくれるなら」と交換条件を提示。怒るゼルダだが深呼吸をして落ち着き、条件をのむのだった。


ゼルダ姫は屈強な兵士が見張る檻に囚われていた。ロビンが助けに来たのを察すると、腹イタの演技をして気を引き、隙を作ることでロビンに勝機をもたらした。

神父の元へと向かうが、ロビンはしつこく約束の履行を求めて来る。後ですると誤魔化し続けるゼルダ。

合流した神父からアグニムを倒すためにはマスターソードが必要と言われるが、ロビンは約束を守ってくれないことからやる気がなかった。そこでゼルダは、司祭を倒したらもっといい事をすると改めて約束。性欲とやる気を爆発させたロビンは司祭を倒すべく旅立つのだった。


西野司「ゼルダの伝説」編集

ファミコン&スーパーファミコンゲームマガジン スーパーファミコン20号付録『ザ レジェンド オブ ゼルダ パーフェクト ファン ブック』に掲載された読み切り漫画。初代ゼルダの伝説を描く。

設定は未将崎のものを参考にしているようで、共通点がある他トライフォースを守護する一族の末裔となっている。


混迷する時代。トライフォースによって守護されたハイラルは魔の侵攻から免れ、平穏を保っていた。しかし強引にトライフォースの力を突破して来た大魔王ガノンに城の奥深くまで攻め込まれてしまう。

ゼルダ姫は目の前で力のトライフォースを奪われてしまったが、知恵のトライフォースだけは分散して各地へと飛ばす。激怒するガノンだが命までは奪われず「ゼルダ姫を助けたければ全てのトライフォースを集めて差し出せ。さもなくば姫の命はない」と人質に取られ、脅しの道具にされてしまう。

その後、知恵のトライフォースを集める旅で成長を果たしたリンクによって大魔王ガノンは討たれることとなる。


田口順子「神々のトライフォース」編集

「勉強なんてかったるいのよねーっ」

「リンクの所にでも行こうかなっ」


外見も性格もゲームとはまったく異なる。髪は赤毛のロングヘアになっていてマリンに似ていなくもない。上記の台詞の通り王女らしさはまったくない。

リンクとは友達であり、たびたびお城を抜け出しては遊びに来ていたようである。眠っているリンクの顔面にコッコを投げつけて起こすなどかなりのお転婆。

アグニムが賢者の末裔たちを拉致していることをリンクに話し、自分も賢者の末裔であることを言おうとしたがおじさんが帰ってきたため話せなかった。序盤はゼルダ視点で物語が描かれるので出番は多いが、アグニムの手に落ちてからはエンディングまで出番がない。


エンディングではリンクと一緒に森までマスターソードを返しに向かい、王たちが生き返りを果たしたこと、彼らがリンクに感謝していたということを伝えた。

またアグニムも「トライフォースの力で病気の妻を治してやる」とガノンに騙されていた被害者であり、リンクも生き返らせるつもりだったが「だまされていたとはいえ私のしたことは許されぬ事」と拒否した。そのことを聞いたゼルダは、どこかやりきれない表情を浮かべていた。


カカリコ村の仲間たち編集

「それはバカにされたっていうのよ。それとも「カモ」の方かしら」


1993年~1994年に火の玉ゲームコミックVOL.1~3に連載されていた短編漫画。著者は阿川あけみ。

第2話に登場。舞台が平和なハイラルなので城の中で執務机に向かって仕事をしているが服装は私服。原作通りリンクに対して敬語は一切使わず女性語(てよだわ)で話す。

第1話の扉絵ではデフォルメ化された姿で描かれており、風のいたずらを受けたスカートを押さえている。


さんすうもできず、お釣りを多く取られていたリンクのおバカぶりには冷めた対応を見せるが、テスト勉強をさせる面倒見のいいお姉さんでもある。リンクが基本的にデフォルメ姿のため身長差がすごいことになっている(ゼルダもデフォルメ化することはあるが)。

オチではリンクのために巨大な砂時計を用意して長い時間勉強をやらせていたが、砂の落ちる音がうるさいと住民たちから苦情が来てパニックになる。

掲載紙が3冊目で終了してしまったためゼルダが登場したのはこの話のみ。


かぢばあたる編集

夢をみる島編集

冒頭のみに登場。眠ったままのリンクに呼びかける際のイメージとして描かれた。

著者は「夢をみる島」と「神々のトライフォース」のコミカライズを担当しており、作品によって容姿が異なる。前者はマリンに似ており、後者は原作寄り。

ちなみに連載されたのは夢をみる島の方が先。


神々のトライフォース編集

「だまされませんわ! あなた方の計画はすべてお見通しです! 私をただの姫とあなどらないほうがよいですよ!」


リンクと同じ年という設定で登場。原作と同じくアグニムによってガノン復活の生贄にするために狙われていた。裏設定によればリンクの伯父ザンジや王室騎士団長アルジュナからアグニムについて注意喚起を受けていたという。


設定が原作と少し変わっており、7賢者たちは光と闇の世界の道を閉ざしたのではなく、ピラミッド内部にガノンを封印したという設定になっている。後述にもあるように双方の世界は術によって移動が可能。

このためアグニムの目的はガノンの封印を解くことになっている。


ゼルダを助けに来たリンクをアグニムの手先と勘違いして攻撃するなど剣の心得がある描写がされた(その時の台詞が上記もの)。

リンクも驚くほどの使い手だが、戦いなれていないのか攻撃時に両目を瞑るなど無理して剣を振っていた。当然のことながらリンクの相手ではなく、すぐに無力化された。


ゼルダ姫と言うと細剣(レイピア)のイメージがあるが、この時握っていたのはである(作者より)。

アグニムの陰謀はお見通しと言いながらリンクを攻撃して来た上に、まったく話を聞こうとしないのでかなり呆れられていた(ただしリンクも寝所の扉を突き破って侵入するなど賊と思われても仕方のないことをしている。しかしこれはアグニムから「すでにゼルダ姫は連れ去った」と騙され、慌てていたことが大きい)。


直後にアグニム率いる衛士隊に取り囲まれ、リンクはゼルダ姫を襲った賊として捕縛されそうになる。ゼルダはリンクに抱き抱えられ、寝所(塔の上にある)の窓から飛び降りる形で窮地を脱した。

しかしゼルダは、気が動転していた上に助け方が荒っぽかったことからリンクに平手打ちをしてしまう。


「先程から無礼ではありませんか!? 乱暴な振る舞い…強引な行動…もっと他に手段が…!」


気が収まらないゼルダだがリンクから叱咤されたことで落ち着きを取り戻し、そのまま神父のいる教会まで撤退する。

その後、アグニムの手から逃れた王室騎士団長アルジュナと合流。事情を知りたがっていたリンクに対してゼルダは「アグニムの目的は大魔王ガノンの復活」と語る。


アルジュナは民間人を巻き込みたくないと考えていたが、リンクの伯父ザンジがアグニムに殺されたことでそうも言っていられないと悟り、リンクに協力を求める。

リンクはザンジを失ったことで悲しみに暮れていたが、アルジュナの励ましにより立ち直り、打倒アグニムを志すようになる。


リンクが眠った後、ゼルダ姫はアルジュナ団長(男性)に不安を打ち明ける。


ゼルダ「良いのですか…? あのような子供を加えて…」

アルジュナ「子供? 姫様と同い年ですよ?」

ゼルダ「団長っ!!(きーっ)」

アルジュナ「確かにまだ子供ではありますが、その力はバカに出来ませんよ。何せ私より腕は立つのです(苦笑しながら)」

ゼルダ「騎士団長のあなたより!?」

アルジュナ「私どころか剣術指南のザンジ様(リンクのおじさん)より上手ですよ」

ゼルダ「信じられない…」

アルジュナ「いずれわかります」

ゼルダ「腕が立つのは良いですが…人前で涙を見せる男子はやはり信じられませんわ」

アルジュナ「そうでしょうか? 男子とて愛する者のために流す涙なら、尊いものだと私は信じています」


リンクに心を許せないのは「子供だから」という理由であり、そのことを騎士団長に告げた時は「姫様と同い年ですよ」と見事なブーメランを返されている。

騎士団長もアグニムもリンクを高く評価しているので、ゼルダの振る舞いは完全に当て馬になってしまったと言えよう。


だがホームシックに掛かったことで己の弱さを自覚し、「身内を失いながらも戦うリンクさんは強い人」と見直すようになる。その後、隠し通路を見つけたアグニムに乗り込まれ連れ去られてしまう。


原作通り闇の世界へと送り込まれてしまうが、賢者の末裔にはその力を悪用されぬよう「血族封鎖の術(有事の際に自動発動する防御術)」なるものが施されていた。このためゼルダ姫たちは水晶によって身を守られ、アグニムたちも手が出せなくなっていた(原作通りダンジョンに幽閉はされている)。


終盤では覚醒したマスターソードによって血族封鎖の術から解放され、賢者の娘たちと共にバックアップを務める。

アグニムが討たれた後、ガノンの封印に乱れが起こる。このままではいつ封印から解放されてもおかしくない状態となった。

そこでゼルダたちは光の世界まで退却し、戦力を整えてからガノンを迎え討つという方針に切り替える。


ゼルダ姫たちは光の世界にいる現代の賢者たちと協力し、位相空間を超えるための「空間同調の陣」を展開。闇の世界からの脱出を図る。

だがそこへガノンの手下たちが大挙して押し寄せる。戦力になるのはリンク、ラスカ、アルジュナのわずか3人。

敵の大群を前に娘たちはしり込みしてしまうのだが、ただ一人ゼルダだけは


「恐れているヒマはありません! 私達は私達の役目を果たします!!」

「彼らのために…そしてハイラルのために!」


娘たちを鼓舞して意欲を取り戻させた。

こうして賢者たちの協力によって一行は闇の世界からの脱出を果たしたのだった。


しかしリンクだけはガノンとの決着を望み、ただ一人闇の世界に残っていた。

ラスカの言葉に従い、ガノンと戦うリンクに向けて皆で声援を送り、追い詰められていたリンクを立ち直らせる。更には皆の想いが届いたことでマスターソードの力を限界以上に引き出させ見事逆転勝利を果たさせたのだった。


まとめると、王族故に高飛車なところこそあるが、自己過信が過ぎて人の話を聞かなかったり、ブーメラン発言をしたりなどドジッ娘属性の持ち主である。清楚可憐なイメージのあるゼルダ姫としては珍しいキャラ付けである。

先の平手打ちの件も、直後にリンクに手を引かれて赤面するなど好意がないわけではないことが示唆されている。

当初はリンクが子供だからと信用していなかったが、ラストバトル時の声援では「しっかりしてくださいリンクさん! あなたなら必ず勝てます!」と述べており、今のゼルダが彼をどう思っているかは明白である。


と、このように改心しているのだがリンクとは恋仲にはならず、リンクの態度も主従を意識したものに終始している(そもそもゼルダの出番がかなり少ない。原作よりはずっと増えているが……)。

リンクと恋仲になるのは夢をみる島に出たマリンである。こちらは魔物に襲われていたところをリンクに助けられ、どうぶつ村まで護衛されたことで好意を抱くようになる(先にリンクの方が一目惚れした)。


リルトの誓い編集

神トラから数百年が経過しているため既に死亡しており、天上界の住民になっている。

詳しくはリンク先を参照。


姫川明編集

一貫して清楚華憐で意志の強い持ち主として描かれている。氏の作品は邪悪な敵でもコミカルに描かれたりするケースもあるのだが、ゼルダにはそういった要素のないキャラとなっている(ギャグ要素のある四コマに登場した時でさえキャラ崩壊を避けるためか一切無言だった)。

著者の作品はオリジナル要素が強いため、元のゲームよりもリンクとの絡みが増えているのもある(ふしぎの木の実など)。

「四つの剣+」では、グフーがゼルダに化けているため「邪悪な顔をしたゼルダ」が描かれた。同じく「トワイライトプリンセス」の10巻でもガノンドロフに憑依されたことで顔芸を披露した。


時のオカリナを除くと「リンクとゼルダは主従関係(作品によっては主従関係ながらお互いに意識し合っていたり、友人のような距離感のものもある)」に終始している事が多く、作品によっては別のキャラがメインヒロインとして描かれたり、リンクに好意を寄せる漫画オリジナルキャラが登場する事もある。


時のオカリナ編集

子供時代のゼルダは、城を抜け出して城下町を散歩するなど結構なお転婆として描かれている。リンクが「お金」という概念を知らず飲み食いしたため支払いに困っていたところ、店主たちに200ルピーを渡して助けたことで出会った。


そのまま「ふつうの女の子」としてリンクと一緒に遊び回り、店員におだてられて大量に買い物したり、ボムチュウボウリングではリンクが「ゼルダ姫はすごいブスだったりして」と言ったためボムチュウを仕掛けて爆破したりした。夜になるとゲルド族に襲われたがリンクに助けられ、その間にインパに城まで連れ戻された(この陰口ネタは知恵のかりものでも描かれている。カカリコ村の道具屋にいる少女に話し掛けると……)。

翌日、リンクは「ふつうの女の子」の正体を知ることになる。その後はガノンドロフの陰謀を打ち砕くことを承諾したリンクに対してほっぺにキスをするなど好意が窺えた。


大人時代では原作通りの経緯でガノンドロフに捕まってしまった。死闘を得てガノンを封印をした後はリンクを元の時代へと返した。


後述のトワイライトプリンセスでは設定が変わり、時のオカリナによって「7年前に時間を戻した」となっている。


ムジュラの仮面編集

回想という形で幼いゼルダ姫が登場したが、こちらは「リンクがハイラルから離れなければ災いに巻き込まれる」としてリンクを旅立たせる動機を作っている。

言い方は悪いが結果的に「リンクをハイラルから遠ざけて」しまっている。


ふしぎの木の実編集

「リンクどうか…、「未来(せかい)」を守ってください」

大地の章、時空の章の両方に登場。原作よりも登場シーンは増えているがリンクとの絡みは殆どない。

騎士試験を受けに来たリンクが騎士志望の少年と打ち合うのを城内から見ており、リンクに感心を持っていた。リンクが城の中に迷い込み、トライフォースから試練としてホロドラムに飛ばされた時も一部始終を見ていた。

というのもリンクの手の甲には聖なる紋章が刻まれており、トライフォースを持つ者だと見抜いていた様子。


ゴルゴンを倒したことでリンクは騎士に任命されゼルダ姫の護衛となる。一方ゼルダ姫は、予知夢によってベランに歴史が狂わされることを知る。

リンクが過去の時間に遡ってベランを倒した後、ツインローバによってガノンが復活してしまう。ゼルダ姫は時間を超えてリンクに語り掛け、未来を守ってほしいと声援を送った。


4つの剣+編集

「あなたは光が自分をむしばむと思っているの? それはちがうわ」


リンクとは幼馴染であり主従関係を超えた友人という間柄。

ガノンの手下であるシャドウリンクに拉致され幽閉される。シャドウリンクには乱暴ながらも好意を抱かれているがきっぱりと拒絶した。

その後、一度倒されたシャドウリンクがガノンによって無理やり復活させられる様を目の当たりにする。シャドウリンクはリンクの影のため光のある場所を忌み嫌っていた。ゼルダ姫は復活直後で衰弱していたシャドウリンクに「あなたもリンクの1人。本当は勇者なのよ」と慰めの声を掛ける。

次の瞬間、ゼルダ姫は暗雲に捕まり自由を奪われてしまう。このままでは暗雲の毒によって命を失うこととなる。ガノンはハイラル最後の光であるゼルダ姫を亡きものにすることで完全にハイラルを支配しようとしていた。

しかし改心したシャドウリンクにグフーが倒されたことで風の魔人のフォースがフォーソードに宿り、風の力によって暗雲を消し飛ばしゼルダ姫を救出。最後はゼルダ姫と4人のリンクの同時攻撃でガノンをフォーソードに封印した。


神々のトライフォース編集

「あなたならきっとできる! お願いです。ハイラルを、私を……助けてください」


神トラのメディアミックスでもリンクとゼルダが両想い同然の関係になる貴重な漫画。最初は敬語だったがリンクに心を許してからは、ほぼタメ口になる。

姫川版ゼルダ姫の中でも特に神秘的な雰囲気を守っており、芯が強い性格をしている。人々は彗星のごとく現れた救世主であるアグニムに心酔していたが、ゼルダ姫だけはその瞳の奥に邪悪さを秘めていることを見抜いていた。

しかし年端も行かない少女であることは変わらず、リンクが助けに来た時は、誰も自分の声に応えてくれないと諦めていたことを告げ涙している。

地下通路ではなく城の外から逃げ出し、その時にリンクからローブをかぶせられてお礼を述べている。

こういった振る舞いからリンクはすっかり参ってしまい、ゼルダ姫のために戦うという動機付けにもなった。


教会に保護されたゼルダ姫はリンクこそがマスターソードを扱える勇者だと語るが、周囲の者たちは「こんな子供が」と反対の声を上げる。怒ったゼルダ姫は自分以外の誰もアグニムの本性を見抜けなかったことを引き合いに出し、自分の目を疑うのかと毅然と言い放つ。更にリンクなら目の前にトライフォースがあっても私欲のために使わないだろうと告げた。

その時、教会に張られていた結界を破壊してアグニムが侵入して来る。リンクや大人たちが立ち向かうが到底敵うわけもなくゼルダ姫は連れ戻されてしまう。


実はアグニムは、ゼルダ姫を一目見た時から恋慕しており歪んだ想いを抱いていた。リンクはマスターソードを手に入れてゼルダ姫の下へ駆け付けるが、アグニムによって動きを封じられ、その間にゼルダ姫は闇世界へと送られてしまった。

しかし賢者の娘たちはクリスタルに身を包むことで防御結界を張り、ガノンたちに手が出せないように抵抗する。


最終局面にてリンクはモンスターに変異させられていたガンティを傷付けてしまったことで憎悪に囚われ、闇世界の呪いによって魔獣に変異しかける。しかしクリスタルの封印を解いたゼルダ姫がリンクを抱き締めたことで正気を取り戻させた。そしてアグニムにも説得の言葉を掛けるが彼はその姿に恐怖して逃げ去ってしまう(実はリンクの父親とアグニムは親友であり、ガノン側に付いた際にリンクの両親を闇の世界へと放逐して殺害していた。このためアグニムは、リンクに親友の影を見て怯えている)。


ガンティの正体がハイリア人(騎士団の従者の子孫)だと見抜き、その長い耳に付けたイヤリングが“銀の矢尻”だと告げる。それは騎士団(ガーディアン)に伝わる邪悪を射抜く武器だった。真実を教えてくれたゼルダにガンティは感謝を示し、共に最終決戦へと向かう。


アグニムはガノンに縋るも用済みと判断され処刑されてしまう。

最後の戦いではリンクの斬撃でダメージを受けたガノンに光の波動を放ち、ガンティに銀の矢尻を使うように告げてガノンにトドメを刺させた。

エンディングでは3人でハイラルに戻り、平穏な日々を過ごしている(実はガンティもリンクを好いており、ほぼ三角関係である)。


トワイライトプリンセス編集

こちらを参照。


4コマまんが王国編集

例によってゲームとは異なる性格付けがされているものが多い。

時期的に神々のトライフォースが発売した頃に刊行されたこともあり、神トラのゼルダが多く出演している。

特に作者間で共通しているのは「ワガママ」「怒りっぽい」「ブリッ子」「リンクのボケのツッコミ役(苦労人)」などなど。この辺りは同じく4コマまんが王国でお転婆キャラだったピーチ姫とも共通する。


リンクと比べると服のデザインが複雑のため(特に神トラの王女服)、ある作者の後書きでは描くのに難儀したと記されている。そういうこともあってか作者によっては登場頻度が少なかったりする。

リンクと両思いというキャラ付けは少なく、リンクが片思いしているというケースの方が多め。


きりえれいこ氏の作品では、クールな表情をして実は激しい感情の持ち主というキャラ付けがされている。

例えばコホリント島にいるリンクに向けて手紙を書くと言うのだが、リンクがマリンに現を抜かしていることを見抜き『この浮気者! さっさと帰って来い!!』という手紙を送り付けて恐怖させている。

あまり強調されていないがリンクとゼルダが両思いと言う数少ないケースである。が、リンクの方が惚れっぽいためフラフラしており、ゼルダとしては気が気じゃないという感じか。


ラブコメな作風の新山たかし版では、珍しく両想いという間柄ではない(両思いの相手はマリンになっているため)。

むしろアグニムがキャラ崩壊を起こしており、ゼルダをアイドルのように慕っている。そのゼルダを連れ去ったリンクに対抗意識を燃やす有様。


小説編集

黒き影の伯爵編集

「魔王ガノン。あなたが何を企もうが、必ずや悪は滅び去ります」


小説作品。ハイラルの王国を統治するアッサム王家の一人娘と言う設定で登場。年齢12歳……とは思えないほど胸が大きいロリ巨乳のゼルダは本作くらいしかいないだろう。

戦闘能力はないが口絵では短剣をガノンに向けている。


アッサム城にいたところ1000年の時を得て復活した魔王ガノンの軍勢に襲われる。自身は力と知恵のトライフォースを守っていたが、そこへ国王を殺して化けたガノンが現れ、騙し取られそうになる。

しかしインパが見抜き、老兵ジュゼッペが反撃したことで知恵のトライフォースだけは死守できた。


結果、ジュゼッペはインパを庇って焼き殺され、インパは知恵のトライフォースを持ったまま隠し通路に姿を消した。

一人残ったゼルダは足止めのためにガノンに立ち向かうが、到底敵うはずもなくあっさりと囚われの身となる。


その後、気絶から目覚めたゼルダは壮年の男に保護されていた。彼はリュグエル伯爵と名乗り「自分は人間ではないがガノンに反旗を翻した者」と語る。

助けてくれた理由については「美しいあなたを助けるのに理由はいらない」と返される。

ガノンから助けてくれたこと、無表情だが優しい輝きを宿す双眸などからゼルダも心を許し始める。


……が、しかし。伯爵が時折見せる邪な瞳をゼルダは見逃さなかった。

怪しんだゼルダは知恵のトライフォースの所在について嘘の情報を与え、伯爵がいない内に脱走を試みる。だが騙されたことに気づいて戻って来た伯爵に捕まってしまう。


伯爵の正体は魔王ガノンが化けたものであった。

キザな台詞も保護したというのも全て嘘であり、ゼルダから知恵のトライフォースに関する情報を聞き出すのが狙いだったのだ。

そして知恵のトライフォースは欠片となっていたが、今ではリンクの手にほとんどが集まっていた。こうなってはゼルダを生かしておく理由もないとのことで、正体を現したガノンに命を奪われそうになる。


直後、駆け付けたリンクが知恵のトライフォースの輝きによってガノンの網膜を焼く。

最期は知恵のトライフォースの力を宿した銀の矢でガノンの額を撃ち抜き、こうしてゼルダは本物の救世主によって救われたのだった。


この作品ではリンク視点だけではなくゼルダ視点もたびたび挿入されており、交互の視点で物語を視ることとなる。二人が顔を合わせるのはガノンとの最終決戦時のみだが、ゼルダの方は夢の中でリンクの姿を見ているので勇者だとわかっていた。



ゼルダの伝説②_神々のトライフォース編集

「感じていました。あなたが来るのを、ここにいて、幻灯を眼の前に見るように感じていました。ポール。ありがとう」


下記のゲームブックとは繋がりの無いオリジナルストーリー小説。主人公は外見こそリンクだがポールという名前に変更されている。

ゼルダ姫の性格も容姿も原作とは異なるデザインに直されており、清楚可憐だが芯の強い美少女である。最大の特徴として明らかに胸が大きいことがあげられる(飽くまで当時の基準での大きさ)。

主人公とその親友サハラの二人から恋慕され、神々しささえ感じる気高さの持ち主として描写されている。少々ファザコン気味なところがある。


設定も原作とは異なり、ガノンは闇の世界にあるガノンタワーなる場所に封印されている。ゼルダ姫は賢者の血族でも「7人の賢者の長」の末裔であり、ガノンの封印の最も大きな役割を担っている。

七賢者の末裔たちは体内に“ガノンの封印を解くための波動”を宿しておりゼルダ姫も同様。


「無礼な。流れ者であったあなたを、情け深くハイラルに迎え入れたのは誰なのです。思いやりをもって接し、ハイラルの司祭という位まで与え、城に住む特別の計らいをしたのは誰だと思っているのです。すべては父上の、人を愛するやさしい心から出たこと!」


序盤ではアグニムの裏切りによって城を乗っ取られ、父王を幽閉されてしまう。その際は毅然としながらも強い怒りを見せたが、アグニムは「すべては俺の実力さ。父上は私を恐れただけだ」と飄々と返されてしまう。その言葉は的を射ており、国王も姫もアグニムの野心にはとっくに気づいていた。彼を城に迎え入れたのは失策だったと思いながらも強大な力を前に何も出来ずにいたのだ。


そしてゼルダは、既に賢者の娘たちが次々と生贄に捧げられたこと、自分は儀式の完了の意味も込めて最後に闇に捧げられることを知る。

主人公ポールにテレパシーを送り続けて助けを求め、一度は神父の下へ保護されるも、中盤にて闇の世界へと捧げられてしまう。


終盤ではポールによって賢者の娘たちが助け出されアグニムも討たれる。しかしアグニムは死の間際に娘たちを利用してガノンの封印の大半を解いてしまった。

それでも最後の封印がガノンの両足をその場に縫い付けていたが、ゼルダ姫は風船のような膜に包まれて自由を奪われ、無理やり封印の解放をさせられる。

だがサハラの決死の援護を受けたポールによってガノンは首を斬り落とされた。


実はサハラは幼少の頃に一度だけゼルダ姫と出会っており、その時から恋焦がれていた。

自由を取り戻したゼルダ姫は、ポールに連れられ物言わぬ屍となったサハラの側に立つ。ポールは退魔の勇者としてゼルダ姫のために戦ったが、サハラはそうしたくてもできなかった。それでもポールと同じ道を歩まんとして命を落とした。

そんな彼の頬をゼルダ姫は優しく触れる。そこへ吹いた一陣の風が彼女の金髪をなびかせたところで物語は幕を下ろすのだった。


余談だが本作の口絵・挿絵を担当した柳草一郎は4コマまんが王国1巻にも参加している。

ゼルダ姫のデザインは本作と同じだが何分にも4コママンガと小説のため作画が異なっている。特筆すべき点はゼルダ姫の性格がまるっきり違うこと

4コマの方は黙っていれば小説版の面影があるくらいには美少女だが、口を開けば暴君そのもののお転婆に早変わりし、顔も酷い崩れ顔になる(掛け声で「オラァ!!」とか言っている)

描き手が同じでも媒体が違うだけでこれほどのギャップが生じるものなのか。


ゲームブック編集

蜃気楼城の戦い編集

ゼルダ vs. ライネル

詳細はこちらへ。

挿絵では巨大植物のツタに捕まり、ミニスカートからお尻がチラリと見えるサービスシーンがある


ハイラル英雄伝説編集

この作品のゼルダ姫は並行世界のハイラルに生きる存在となっている。


このハイラルは魔王ガルゴアが寿命で倒れた際に呪いを掛けられた滅びの世界となっている。ガルゴア亡き後は側近のデオーが魔物たちを率いている。

現在は生き延びた人間たちが魔物に蹂躙されながらも頑張っていたが、そんな中ゼルダ姫が昏睡状態になってしまう。


人々は勇者リンクに救いを求めたが、この世界にリンクは存在しない。

しかし一つの想いが時空を超え、それに応えたリンクが並行世界のハイラルを救いにやって来るところから物語は始まる。ゼルダ姫のためにトライフォースを探す冒険に出発する。

デオーもリンクの存在を嗅ぎ付けると、その血を用いることでガルゴアを復活させようとする。


中盤では魔獣デオーが支配する町にて一騎討ちを繰り広げる。

デオーは密かにリンクの血痕を回収しており、それを用いてガルゴアを復活させようとしたが失敗に終わっていた。訝しんだデオーは「貴様は何者だ?」とリンクに問う。

リンクは惚けた返事をするとデオーと激突する。


デオーの正体は巨大なコウモリだった。リンクはその背中を取ることでいつでもデオーを殺せる状態に持ち込んだ。デオーは途端に腰を低くして命乞いを始める。

ここで殺してしまうとリンクも空から墜落してしまうが、見逃すを選べば大神殿まで一気に連れて行かせることが出来る。

しかし入り口でデオーが襲い掛かって来るため、逃げるか、崖に落として撃退する必要がある。


いよいよ勇気のトライフォースを手に入れるというところでデオーが天井を破壊して出現。リンクは瓦礫の下敷きになってしまう。デオーはリンクを泳がせることで勇気のトライフォースの在り処まで案内させていたのだ。

ここでハートの数によってルートが分岐する。


アンハッピーエンドでは、駆け付けた黒騎士が一撃でデオーを倒す。リンクは「やっぱり本物のリンクは強い」と称えながら息を引き取る。体力がないとこのエンドに直行する。


ノーマルルートでは駆け付けた黒騎士が一撃でデオーを倒す。体力がある場合は黒騎士に助け起こされる。


トゥルールートでは瓦礫から立ち上がったリンクと駆け付けた黒騎士の同時攻撃でデオーの心臓を貫いて勝利する。主人公が唯一ラスボスを倒すルートである。


実はこの『リンク』の正体は男装したこの世界のゼルダ姫である(骨格とか顔立ちとかどう見ても完全に男性なのだが……)。一人称も「ぼく」を名乗っている。

魔物たちの目を欺くために仮病を使い、並行世界のハイラルに勇者が現れたと演出していた(昏睡状態のゼルダ姫は影武者である)。

また冒険に出たのは修行を兼ねていたが、どっちみち大神殿に入れるのは手の甲にあざを持つ自分しかいないという状況もあった。


つまり本作は、ゼルダ姫が初めて単独で主人公を務めた作品ということになる。


では本物のリンクは現れなかったのかというと、正体不明の黒騎士が「別の並行世界からやって来たリンク」である。彼もまた正体を隠してゼルダ姫を守っていたのだ(ゼルダ姫が修行をしていたので、それを汲んで正体を隠していた)。


デオーを倒して終わりかと思いきや、実は最後に選択肢が発生する。

勇気のトライフォースを手に入れるためにパスワードを入力するのだが、間違えると石像から光線が発射されゼルダ姫もリンクも消滅するアンハッピーエンドになる。しかも広がった光線はハイラルどころかその周辺地域まで消し去ってしまった。

見事正解すれば勇気のトライフォースを手に入れ、二人はこの時代のハイラル城へと帰還を果たすハッピーエンドになる。


「じゃ、最後になるけど――これまでともに戦ってきた読者のきみ。

 今思ってみれば、ハラハラドキドキの旅だったね。いつだって死と隣り合わせだった。

 繰り返すけどきみには感謝の言葉もない。ありがとう。そして、いつまでも、この冒険を愛する気持ちを忘れないで」


新・ゼルダの伝説編集

選択肢によってルートが分岐する漫画作品。登場人物たちが語尾に「~ネ」を付けることで知られている。

最盛を誇っていた大昔のハイラル――大ハイラル王国の王女として登場。侵略者である大魔王ガノスに見初められ花嫁にと持ちかけられるが、国王は拒否。激怒したガノスによってゼルダは水晶の中に幽閉されてしまう。

誰にも助け出すことができず、またガノス討伐に向かった戦士たちも次々と返り討ちに遭う。


誰もが絶望する中、事情を知った旅人リンクがガノス討伐を名乗り出るところから物語は始まる。

ガノスの侵略の影響か財政はかなり逼迫していたようでリンクには3ルピーの選別しか渡されなかった


これだけ書くと悲壮感が漂う姫だが、救出された後の描写は結構コミカルで明るい振る舞いだったりする。言葉遣いも「~ですわ」とお嬢様口調で、清楚で可憐な深窓の令嬢といった感じ。


ガノスと取引を交わすルート(ゼルダ姫を助ける代わりにガノスとは戦わない)を選んだ場合、ゼルダ姫は自由を取り戻すがガノスを倒すための秘宝(トライフォース)が集まらなかったためバッドエンドとなる(リンクはゼルダ姫を助けてから改めてガノスを倒しに来るつもりだった)。

バッドと言ってもリンクがゼルダに見送られながらバツが悪そうに旅立つというコミカルなもの。

正義の味方が嘘とはいえ敵と約束してはいけないということなのだろう……。


ガノスに逃げられるルートの場合、ゼルダの救出は為されず、リンクは改めてガノスを探す旅に出る。いわゆる俺たちの戦いはこれからだ!的な結末となる。


ガノスを倒すエンディングでは、リンクと仲間たちの勇気から生まれた勇気の秘宝によって逆転勝利を果たす。ガノスの呪いが溶けたことでゼルダは無事解放される。

ただしここでもルート分岐が発生する。


ゼルダ姫を助けることを優先した場合、勇気の秘宝が消えてしまう。リンクとコムは、ゼルダに見送られながら生き残った魔物退治へと向かう。


三つの秘宝が消えてしまった場合、責任を感じたリンクはゼルダに見送られながら秘宝を探す旅に出る。しかし、その秘宝が見つかることはなかった……。


三つの秘宝を消さなかった場合、無事解放されたゼルダはリンクの冒険を手助けしたコム(コミィ=インパ)を養女として引き取る(コムは少年と思われたが実は女の子だと判明する)。3つの秘宝も王家で管理されることとなった。

そして新たな冒険に出発するリンクの背中を二人で見送るのだった。

エンディングではゼルダ姫の名前が“初代ハイラル王女ゼルダⅠ世”と判明する。そして3つの秘宝もゼルダ姫によって“3つの力(トライフォース)”と名付けられた。


トライフォースとインパが王家に引き取られる経緯を描いているが、これらは飽くまでもゲームブック独自の設定となる。


暗黒トライフォース伝承編集

「逃げてリンク! このままだとわたしはあなたを傷つけてしまう」

「どうしようもないの…ああ、助けてリンク!!…」


リンクの冒険を元にストーリーを再構築した小説作品。選択肢によって結末が変化する。

初代ゼルダ姫は登場せず、蘇ったガノンの呪いによって現代のゼルダ姫が昏睡状態に陥る。これを救出するべくリンクが再びガノン討伐に向かうという内容。

容姿は原作と違い金髪ロングの少女になっている。リンクとの関係は不明だが、彼がケガをした時は真っ先に駆け寄ってハンカチを取り出すなどリンクを大切に思っていることが分かる(インパにも微笑ましく思われていた)。


実はガノンは捨て駒でしかなく、黒幕は別に潜んでいた(ゼルダ姫を眠らせたのもガノンではなく黒幕だった)。黒幕の正体は、かつて王家との王位継承に敗れて滅亡した一族の末裔。闇を崇めていた彼の一族は邪のトライフォースを所有しており、黒幕はその力を使ってハイラルを我がものにしようとしていた。


終盤では黒幕によって城を乗っ取られてしまい、しかも邪のトライフォースが変異したブラック・リンク憑依され、リンクに刃を向けてしまう

ここでリンクがフェアリーマジックの力でゼルダ姫と対話すると、リンクが自害してブラック・リンクを滅ぼすというバッドエンドになる(ゼルダから「ブラック・リンクはあなた自身」と聞かされ、それをヒントにした)。黒幕も道連れにされる形で討たれたが、ゼルダ姫が目覚めることはなかった。

インパには「リンクの死を知らないでいられるなら眠り続けた方が幸せなのかもしれない」と独り言ちられている。

まさか憑依されているヒロインと会話する選択肢でバッドエンドに行くなど誰が思うだろうか……。


しかしハッピーエンドでは、リンクが呪文を唱えてブラック・リンクをゼルダ姫から引きはがし、邪のトライフォースに封印する(闇を封印する呪文だった)。

黒幕もリンクによって討たれ、呪文の効力によって邪のトライフォースは勇気のトライフォースへと生まれ変わる。

更に勇気のトライフォースが誕生した際の輝きにより、黒幕がかけた呪いも解かれゼルダは目覚めの刻を迎えるのだった。


魔界からの逆襲編集

「もう、こんな所で居眠りなんかして。風邪ひくわよ!」


初代ゼルダの伝説のゼルダ姫。ゲームグラフィックの方を参照にしたのか、挿絵では紅色のロングヘア、赤いドレスを着た少女として描かれている。

初代ゼルダ姫から数えて五代目のゼルダ姫となっている。初代ゼルダの兄(国王)からは「初代ゼルダとよく似ている」と言われており、血縁者であることが示唆されている。


冒頭にてガノンの怨念によって拉致されてしまうためラストバトルまで出番がない。初代ゼルダ姫が眠る過去の時代まで連れて来られ大神殿に幽閉されていたが、ずっと気絶していたためこれまでの出来事をまったく覚えていなかった。

ラスボスであるボルバに憑依され、ラストバトルの初戦として立ちはだかる。しかしリンクの笛の根によってボルバと分離。ボルバが倒された後、ガノンの怨念は恨み言を残して姿を消した。そしてゼルダ姫はリンクのキスによって目を覚ます。

エンディングでは国王の側近である魔術師によって元の時代へと返された。


ゼルダの伝説 神々のトライフォース編集

「来てくださると信じていました」

「あなたが勇者様ですね」


選択肢によって結末が変わるゲームブック。

原作よりも清楚可憐なキャラクターとなっている。リンクに対してもタメ口ではなく「勇者様」と呼んで敬語で接する。

リンクにはテレパシーで声を聴いた時から惚れられており、出会った際にはますます惚れられている。リンクが戦うのは、ゼルダ姫のためという意味合いが強い。


終盤ではアグニムから抜け出して逃げ去ったガノンを追うことになるのだが、リンクがオカリナを所持していなければバッドエンドとなる。

ゼルダ姫は命を削ってリンクを決戦の場まで転送させ、エンディングにて死亡してしまったことが巫女の口から語られる。リンクが忠告を守っていれば……と巫女は恨み言を呟き、リンクも最愛の人を失ってしまったことを後悔しながら帰路に就く。


ノーマルエンドでは死亡こそしていないが、トライフォースの願いを叶えるという展開がないため、犠牲になった人々が生き返らないという結末となる。


しかし、グッドエンドではトライフォースと接触したリンクにより「すべては平和だった頃のハイラルに戻り、永遠の平穏がもたらされる」という展開となる。犠牲になった人々はすべて生き返り、ゼルダ姫は巫女にリンクが叶えた願いがどんなものだったのかを語るのだった。


ゼルダの伝説編集

「さぁ、リンク。これで結界は解けたわ。あとは、勇者であるあなたに託します」


初代ゼルダの伝説ではなく神々のトライフォースのゲームブック。

ゼルダ姫のキャラは原作準拠になっているが、所々でリンクに対して敬語が混じる。クリスタルに閉じ込められてしまうが、助け出された後は6人の娘たちと共にリンクに宿り力となっている

ガノンを倒したエンディングではリンクと共にマスタソードを戻しに来ている。


絵本編集

リンクの大冒険編集

「あなたの おかげで、ハイラルはすくわれました。ありがとうリンク」


かつて小学一年生で連載されていた絵本。神々のトライフォースの物語を最初から最後まで描いている。

リンクの容姿がショタ化しているため見た目は完全にこどもリンク。逆にゼルダは原作準拠のデザイン(王女服)なので完全におねショタと化している。エンディングではガノンから助けてくれたリンクの頬にキスをした


関連タグ編集

ゼルダの伝説 ゼルダの伝説シリーズ(書籍作品版)

ゼルダ姫 ゼルダ(ブレスオブザワイルド) ゼルダ姫(ティアーズオブザキングダム)

トゥーンゼルダ テトラ(ゼルダの伝説)

リンク(コミックス版ゼルダの伝説)

ガノン(コミックス版ゼルダの伝説)

ガノンドロフ(コミックス版ゼルダの伝説)

ガンティ

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