アタシの炎で 骨まで焼いてやる…
アタシの冷気で魂まで凍るがいい…
概要
CV:神宮司弥生
『双生魔道師』の異名を持つ炎と氷の魔道師。
英語表記:Sorceress Sisters Twinrova
『時のオカリナ』を中心に、ゼルダの伝説シリーズの複数作品に登場する双子の老婆。
ツインローバとしての登場は『時のオカリナ』のみだが、以降の作品においても、コウメとコタケをセットでこのように呼称することがある。
左が炎を操るコウメ。右が氷を操るコタケ。
戦闘になると炎の髪と氷の髪を露わにする。非戦闘時は判別がつきにくいが、前掛けとヘアバンドをよく見るとそれぞれに「コウメ」「コタケ」と書かれているのがわかる。
上の画像は、合体した時にのみ見られる美女形態。本人ら曰く「セクシーダイナマイツアタ~ック!」。
合体した分、一瞬にしてフィールドを極寒の世界や灼熱地獄に変えるなど恐ろしい魔力を持つ。
出演
時のオカリナ
初登場。大魔王ガノンドロフの育ての親にして片腕でもある、箒で空を飛ぶゲルド族の魔女。
おどろおどろしくもどこか陽気な曲調と二人の婆さんのコミカルな性格は特徴的。
ガノンドロフを除くと喋るボスは彼女らのみ。
ナボールを拉致して7年間の間洗脳するなど、リンクの行く先々で暗躍する。
年齢はコタケ曰く400歳、コウメ曰く380歳。が、双子なのでコウメは20年サバを読んでいるようだ。ただコウメの言い分は「あんたボケてんじゃないの?」なので真偽は不明。操ったナボールとリンクを戦わせるなど、ギャグテイストな言動に反して非常に狡猾な人物である。
魂の神殿のボスステージで戦いを挑んでくるが、ちょっと前の部屋での小柄な婆さんから魔法の力で巨大化、ビッグババアとなる。一見すると意味なさそうな巨大化だが、おかげで炎や氷の矢が通用しない。
追い詰められると合体し、合体前の姿からは想像もつかない上述の美女へと変貌を遂げ、1体で2種類の魔法を繰り出しながら襲ってくる。この姿にリンクが驚愕するという演出の凝りようである。
リンクに負けると合体が解けてしまい、頭の上に輪っかが登場。
年齢のサバ読みなどで目の前のリンクを無視してそのまま口喧嘩を始めてしまい、呆気にとられた彼の前で2人揃ってお迎えが来て、昇天してしまった。
最期の台詞は「バケてでてやるぅ~!!」。
ここまで亡者の群れなり数多の強敵を退けてきたプレイヤーとて流石に直後は対応に困りかねない。ストーリー上は大概最後の神殿のボス(リメイク後のボスラッシュでは最後のボスになる)になる為、いまいちシリアス味に欠ける。
漫画版
ガノンドロフの側近として出番が増えている。シークが時の勇者を手助けしているといううわさを聞き、前々から疑っていたようである。
インゴーがガノンドロフに献上するはずだったエポナが手違いから時の勇者に渡ってしまい、激怒したガノンドロフは「反逆罪」としてインゴーを処刑しようとしていた。そこへツインローバが待ったを掛け、宝石の力で洗脳してインゴーの人格を邪悪なものに豹変させてしまう。ツインローバとして単に洗脳の実験をしたかっただけであり、ガノンドロフも「面白い」と容認した。シークには「悪趣味な婆さん」と言われている。
シークの助力でリンクをゲルド族の砦に捕らえることに成功するが、すぐに裏切られリンクを逃がされてしまう。「やっぱり裏切ったね!」と怒ったコウメの炎でシークの衣装の一部が燃え、これにより正体が判明するという経緯になっている。これを知った二人は心底激怒し、リンクとの直接対決を演じることに。魔法によってリンクを追い詰めるがナボールが投げ渡した鏡の盾によって跳ね返され、自分の魔法でやられることに悔みながら昇天していった。その際にはナボールから「あばよ、バアさんたち」とコメントされた。
ムジュラの仮面
『ムジュラの仮面』にも登場。魔法使いである点も外見も名前も変わっていない。
前作のパラレルワールドである今作では、善良な民間人として登場し、沼地の奥で薬屋とボートクルーズを営んでいる。沼が綺麗になった後は射的ゲームをさせてくれるが当然撃つのは的であって婆さん撃たないように。ハートのかけらが手に入らないからって婆さん撃って八つ当たりしないように。なお矢を当てすぎると「いたいけな オババに矢を当てるなんて!」と怒って中断される。
良い子の諸君! 「いたいけ」とは漢字にすると「幼気」と書いて幼い少女など可愛らしい子供に対して使う言葉だ。 腹黒いババアに惑わされるな!
風のタクト
直接の登場はないが、ガノンドロフが使う双剣にコタケ・コウメの銘が刻まれている。
この銘は後述するティアーズオブザキングダムでも登場。
ふしぎの木の実
『大地の章』『時空の章』それぞれのラスボスであったゴルゴンとベランの背後で暗躍していた黒幕。ソフト単独ではラストダンジョンの攻略中に姿を見せるが、直接対決はリンクシナリオとなる。
大地と時空のクリアデータを用いることでガノンとの決戦に至るシナリオが解放される仕組みとなっており、その前哨戦としてツインローバと対決することとなる。
大魔王復活のため、ゴルゴンとベランを送り込んで人々の絶望や悲しみを捧げ、ゼルダ姫を生贄にガノンを復活させようとした済んでのところでリンクに阻止される。
だが最期に自らの命を捧げて、とうとうガノンを蘇らせてしまう。
しかし聖なる生贄を捧げられなかったため、ガノンは知性を持たない凶暴な魔物化という不完全な復活になってしまった(ちなみに大地・時空それぞれで台詞がちょっとだけ違う)。
大地「グオオ 大魔王ガノン復活まであと一歩のところで……リンク! これで終わったと思うなよ 儀式は不完全なれど このカラダをガノンに捧げ復活させようぞ! キサマも絶望するがいい! ウヒャヒャヒャヒャ!!」
時空「グオオ 大魔王ガノン復活がもうすぐそこだったのに…… リンク! これで終わったと思うなよ 儀式は不完全なれど このカラダをガノンに捧げ 復活させようぞ!」
戦闘では当初はコウメ・コタケがそれぞれに飛び回りながら火球と冷気の弾を撃って来る。
リンクからの攻撃が一切通じないが、魔法弾は剣で跳ね返せるため、火球をコタケに、冷気をコウメに当てられればダメージになる。
体力は二人で共有しており、削り切ると合体して第二形態に移行。
マグマの穴が開いた炎のフィールドと、滑る床で埋め尽くされた氷のフィールドを切り替えながら攻撃して来る。
この状態で剣で攻撃すると状態が変化するため、ここをハイパーパチンコかまめでっぽうで撃てばダメージを与えることができる。氷のフィールドは非常に動きづらいため、ジャンプを多用するか「カンジキゆびわ」を装備するのがベスト。
任天堂公式ガイドブック「ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説大全」の『ガノンがかつてゲルドの盗賊ガノンドロフであったころの、育ての親』という記述から、時のオカリナに登場したツインローバと同一人物だと思われる。時のオカリナで倒されて幽霊と化した際に「化けて出てやる」と発言していたので、お化けなのかもしれない。
漫画
原作通りの役回りで登場。
大地の章にて身体の弱い老婆を演じてリンクを騙し討ちしているが、これ以降はクライマックスまでストーリーに絡んで来ない。
時空の章では刺客としてベランを差し向けたが自身は静観。ベランが倒された直後に突然現れ、原典通り自らを生贄にしてガノンを呼び出した。
このため合体はおろか戦闘もなかった。
ティアーズオブザキングダム
ガノンドロフとファントムガノンが用いる武器(所謂瘴気シリーズ)に、風のタクトと同じくコタケ・コウメの銘が刻まれている。
また、ムービー『07 偽りの臣従』においては彼女ら本人と思われるゲルド族が登場。
少なくとも老婆ではない年齢の仮面を付けた二人組で、ツインローバと同色の装飾品と、よく見れば『コタケ』『コウメ』の名が書かれた衣類をそれぞれ身に纏っている。
ラウルへ謁見する際、ガノンドロフの両脇にいることから側近格であると思われる。
時のオカリナ・ふしぎの木の実のツインローバと同一人物であるかは不明。
外伝作品・外部出演
ケイデンス・オブ・ハイラル
パズルモードのラスボス・シントーヴァ(SYNTHROVA)として登場。シンセローバでは駄目だったのだろうか?
左右のモニターにコウメとコタケが映ったマシンを起動すると褒美に殺しにかかってくる。
大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS
ゲルドの谷に登場。笑い声と共に現れて、地面を火の海にしたり氷漬けにしてしまう。
中に入ってしまうと脱出が困難になる。
名前の由来
双子(Twins)の老婆なのでツインローバ。ネーミングが単純である。
また、姉妹それぞれの名前は推理小説『金田一耕助』シリーズの一つ『八つ墓村』に登場する田治見小梅(たじみ こうめ)・小竹(こたけ)が元ネタと思われる。
(こちらも一卵性双生児の老姉妹である。)
余談
「時のオカリナ百科」に掲載された百科的物語によれば、ツインローバが洗脳に手を染めるようになったのはガノンドロフを教育していく内に思いついたとのこと。
ガノンドロフを育てることで躾や教育が与える人格形成への影響力に気づき、自分の分身を生み出す楽しさに酔い痴れるようになる。しかし老婆たちにそこまでの時間はなく、手っ取り早く実現できる方法が洗脳であった。
ちなみに二人が合体するようになったのは、それによって老いを克服するため。合体後の姿が若返っているのはこれが理由。
特徴がダイの大冒険のフレイザードとよく似ているので散々ネタにされている。