「待たせたね。お楽しみの時間だよ。」
「メルシー!」
プロフィール
概要
ルパンエックス/パトレンエックスの変身者。後期の真の主人公。
国際警察フランス本部所属の潜入捜査官でありながら、「快盗で警察」を名乗る青年。ケーキのイチゴは最後派。
本部ではルパンコレクションの研究にも携わっており、VSチェンジャーを人間用に調整したのは他でもない彼。
またアルセーヌ・ルパンの末裔に仕える一族でもあり、コグレやグッドストライカーとの面識もある。
非常に爽やかで社交的な性格であり、何をするにもキザ(例えば、ルパンエックス時の必殺技にスペリオル、パトレンエックス時の必殺技にエクセレントと名前を付けており、これらは何れも「素晴らしい」という意味である。)で身振り手振りも大きいが、どこか憎めないナイスガイ。
彼の理想はルパンコレクションをギャングラーから全て奪還し、魁利達の大切な想い人達を甦らせ、世界平和と人々の笑顔をギャングラーから護ることにある。
そのためなら「本来交わるはずがない快盗と警察を共闘させるという、ある意味禁じ手とも言えるような手段を行使する」ことも全く躊躇しない青年である。
そして彼もまた、魁利たちと同様「大切な人を取り戻したい」という願いを持っている。そのためにはギャングラーを倒しルパンコレクションを取り戻す事が最優先なので、警察と快盗が意地を張っていがみ合っている場合ではないと考えているのであろう。
こうした一面は第32話で特に強く出ており、良くも悪くも熱血漢且つ頑固者であり、警察官としての矜持と使命感が誰よりも大変強く、快盗と共闘することを全く快く思わない圭一郎に対して「自分が勝てば圭一郎たちは快盗と共闘するが、もし負ければ、自分と快盗たちは素直に警察に自首する」というリスクが非常に高い決闘を申し込み、その果てに両戦隊の共闘を実現させたことすらある。それもこれも「快盗であり警察でもある」彼だからこそ為せる業と発想である。
2つの顔を持つ男
世を忍んで活動するルパンレンジャーとは異なり、警察は勿論快盗としての姿すら隠そうともせず、衆人環視の中で堂々と「ボクがルパンエックスだ」と名乗っている(これが災いして事情を知らない圭一郎に逮捕されてしまったが、本人は「簡単に日本支部まで行くことができる」と全く気にしていなかった)。
さらに目の前で両方の戦士に変身して魁利や圭一郎たち6人を混乱させたが、何度も共闘を重ねる内に、次第にそれぞれとの絆を育み、前述したとおり両戦隊の橋渡し的存在となっていく。
このように非常に自由奔放で、快盗・警察の両方を手玉に取っていると見られかねないような態度の持ち主だが、人命を預かる警察官としての自覚や快盗としての覚悟は少なからず持っているらしく、自分のせいで誰かが危険に晒されたと知った際には自身の行いを激しく後悔したり、ルパンコレクションを奪うため危険も顧みず情報収集を試みたりする一面もある。
ただしその一方、両陣営に対して多くの秘密を隠している節があり、国際警察と快盗の間を好き勝手に行き来する行動も相まって(これに関してはコグレも『パリで大人しくていればいいものを…』と頭を悩ませている)、どちらからも全幅の信頼を寄せられているとは言い難い微妙な立場にある。
特に国際警察からは、守秘義務を盾に快盗の情報は一切渡さない癖に、警察サイドの情報は快盗側にホイホイ流す為、機密事項を教えてもらえない等、やや邪険にされている。何かあると真っ先に疑われ、苦笑いする場面も多い。
ただ、後期になってくると警察側も彼の行動パターンを把握しつつあり、初美花の落としたVSチェンジャーを彼女に渡す気で預かろうとして圭一郎に阻止されている。
また、後述するように快盗だけに肩入れしているわけではなく、警察側にも不測の事態が起こればそれを解決するために快盗を巻き込んだこともあるように、一応はそれぞれの陣営に違う形で協力することで、中立を保っている。
服装・その他
快盗として活動する際は銀色のシルクハットとスーツ、警察として活動する際は金色のラインと左胸に国際警察のエンブレムが付いた白のジャケットを着用している。
登場当初から世間に快盗である事を明かしているので、認識機能障害を搭載したアイマスクは普段着用していないが、#26での裏オークション潜入時など必要に応じて着用する。
また、快盗がジュレの従業員という表の顔の時に接触する場合など、グレーのベストとシャツの私服姿になる機会も少なくない。
唯一個別の名乗り口上を持っている。
ちなみに下記の通り#23でパトレンジャー3人の残念すぎる料理の腕が明かされたが、彼も3人程ではないものの、変身講座では透真たち不在でジュレにやってきた客に「ブルゴーニュ風エックスランチ」なるものを捏造し、「料理はあまり得意じゃない」と独白した上でエスカルゴを焼こうとしていた(そこで講座が終わるためどうなったかは不明)。
ただ料理教室に透真の助手として潜入できる程度には料理はできるらしいが、一方で「家事は面倒くさい」ともこぼしており、「得意じゃない」というのは案外そのあたりに起因するのかもしれない。
芸術の都から来た身にしてはなかなかの画伯である(それなりに特徴を掴んでいるが)。
快盗にして警察官、その華麗なる活躍
初登場~#25
#20
冒頭でパリからエックストレインシルバーにて日本に向け出発。
日本について早々に、誘拐事件を起こしていたザルダン・ホウとルパンエックスの姿で交戦し早々とルパンコレクションを奪取。
しかしザルダンがコレクションを二つ持っていたことに気づくのが遅れ、取り逃してしまう。
翌朝の新聞にて、堂々と新聞の一面を飾った彼の活躍。
全く知らない快盗の出現に呆気にとられる魁利の前に現れ、名乗りついでに自分が快盗と証明すると口にしつつアクロバットを披露し、これに紛れて魁利含めた群衆全員のスマホにスリをはたらくという離れ業を披露する(魁利のスマホにはご丁寧に『次は素敵なプレゼントを用意する』なる内容の予告状まで仕込むという抜け目のなさを見せた一方、群衆一人一人に手渡しでスマホを返すという妙な律義さも見せた)。
これが原因で圭一郎に逮捕され取り調べを受けるが、ヒルトップ管理官のとりなしで事なきを得た。
その後再び出現したザルダンを相手にパトレンエックス・ルパンエックス双方の姿で戦いこれをほぼ圧倒、もう一つのルパンコレクションを回収して撃破。
さらに巨大金庫で復活したザルダンに対抗すべくエックストレインゴールド・シルバーでルパンカイザーを援護し、さらに自身のVSビークルをルパンレンジャーに貸し与える気前の良さを見せる。
ザルダン撃破後は貸したVSビークルを回収し、グッドストライカーと同じくどこへともなく去っていった。
しかし同話ラストで、ビストロ・ジュレに先回りして優雅にお茶を飲みつつ魁利達を待ち伏せしており…。
#21
前話にて回収したルパンコレクションを魁利達(なぜか渡した相手は魁利でなく初美花)へ譲渡(予告状にあった「プレゼント」とはこれのこと)。
そして直後に現れたコグレの口から、彼がコグレと同じくルパン家に仕える者である事が語られた。グッドストライカーと面識があるのはこのためで、彼からは非常に信頼されている様子。
本人曰く「ルパン家でコレクションの改造を任されていたが、知らぬ間にVSビークルの一部が国際警察や異世界犯罪者集団ギャングラーの手に渡ってしまい、VSビークルを用いて独自に探りを入れたうえで自らも回収に協力すべく日本に来た」とのことらしい。
翌朝、出勤した国際警察のオフィスにてパトレンジャーの面々から色々と問い詰められるが、「指揮系統が違う自分には守秘義務がある」とはぐらかす。
直後にガバット・カババッチ出現の通報を受けパトレンジャーが出動すると、その情報をルパンレンジャーに流してルパンコレクション回収を促した。
そして首尾よくコレクションを回収したルパンレンジャーの前に現れ、パトレンジャーの目の前で激しい戦闘を繰り広げた末、「情報料」と称してルパンコレクションを強奪(※)。
その後は巨大金庫で復活したガバットを倒すため、パトレンジャーの面々に自身のコレクションを貸しつつ援護し、見事撃破に成功。この戦いでパトレンジャーの面々からも一定の信頼を得るに至った。
その後、彼のもとにコレクションを回収すべくコグレが現れるが、ノエルはただで渡す気は無いようで…?
(※)実はこの時のルパンレンジャーとの戦闘はパトレンジャーの信頼を得るために予め口裏を合わせて仕掛けた出来レースであったが、戦闘における手加減は一切なかったため戦闘後の魁利は割と本気で痛がっていた。
#22
冒頭でコグレに取引を持ち掛け、コレクションを渡す代わりに別のコレクション(形状から見てVSビークルと思われる)を借りることに成功する。
同話ではパトレンジャーの面々とともにビストロ・ジュレに来店(ルパンレンジャーの面々には初対面を装った)。
そこで咲也の初美花への恋心に気づき、二人の間のキューピッドになることを咲也に提案しなんとも彼らしい方法で協力するも、これが間接的な理由となり初美花がデメラン・ヤトミスに捕まってしまい、咲也からそれを聞いた際には一人責任を感じていた。
その後咲也の前に現れ謝罪し、直後に現れたデメランと二人がかりで応戦。囚われていた初美花やほかの人質を逃がすと、その間に戦闘を繰り広げていたレッド・ブルーに加勢しデメランを撃破する。
デメランが巨大金庫で復活すると、エックスエンペラースラッシュ・ガンナーで対抗し、ゴーラムの乱入をものともせず2体とも撃破した。
なお「キューピッドになる」という彼のアイデアはうまくいった…かに思われたが、直後に咲也にとっての失恋フラグを立てられてしまい、咲也に泣きつかれ慌てて逃げ出した。
#23
パトレンジャーの面々とウシバロック・ザ・ブロウによる料理人誘拐事件を捜査しており、潜入捜査を試みた…のだが、パトレンジャーの3人がそろって壊滅的な料理の腕前だったためうまくいかず、透真に協力を持ち掛ける。
二人で首尾よくアジトに潜入したまでは良かったものの、ウシバロックがライモン・ガオルファングらの仲間だったことまでは知らずに苦戦。ルパンブルーのダイヤルファイターが破損し透真の変身が解除されたことで、撤退を余儀なくされる。
その後は透真に一時は拒否されながらも「ルパンコレクションを扱うプロとして放っておけない」と壊れたダイヤルファイターの修理を引き受け、透真とウシバロックの料理バトルの裏で仮病を使って修理を進めていた。
修理完了後、透真やほかの二人と合流し、ウシバロックを撃破。巨大金庫で復活したウシバロック相手にはエックスエンペラーを用い、ルパンカイザーとの連携でこれを倒した。
なお、快盗と手を組んだことはのちにパトレンジャーの面々にノエル自身の口から話してしまっているが、圭一郎はライモンら他のギャングラー怪人への対策を優先し不問としている。
#24
ウシバロックの一件で目撃した2体の怪人を、似顔絵(?)を頼りにジム・カーターに捜索させていた。
ジムがどうにか潜伏先を発見したためパトレンジャーの面々とともに突入、ついでにルパンコレクションも奪取しようとしたが、コレクションの能力で全て避けられ逃亡を許してしまう。
その後は人間態の姿をもとにギーウィの居場所を割り出し、現場に急行。
グッドストライカーをいつの間にか懐に忍ばせており、ルパンレンジャーがコレクションを回収したタイミングを見計らいパトレンジャーに貸し与え、共にギーウィを倒した。
巨大金庫で復活したギーウィもエックスエンペラーとパトカイザーの連携であっさり撃破したが、直後にその様子を見ていたライモンがその数倍に巨大化し…。
#25
超巨大化したライモンの圧倒的な攻撃の前に敗れて重傷を負い、ビストロ・ジュレにて介抱される。食事を運んできた魁利に話しかけるも、まだ味方として信用しきれていない魁利から「良いんじゃね?利用したりされたりの関係で」と言い放たれた時には、どこかやりきれない表情を見せていた。
その後行方をくらましていたライモンを探すため、手負いの状態でビストロ・ジュレから失踪し、パトレンジャーと交戦していたライモンの前に現れる。
ルパンエックスとしてライモンと戦いコレクションを奪おうとするも、金庫を開けられず(番号割り出しはできるがエラーが出た)にライモンの反撃を受け、変身を解除されて階段下に転がされてしまう……が、実際の目的は金庫を開けるために行った捨て身覚悟の情報収集であり、ライモンなどの『ステイタス・ゴールド』の金庫の番号が6桁であり、2つのダイヤルファイターを同時に使えばライモンの金庫を開けられることを突き止めるという大手柄を上げる。
遅れてやってきたルパンレンジャーの面々になぜ命がけでそこまでするのか聞かれると、『自分にも、取り戻したい人がいる。だから快盗になったんだ』という驚きの発言を口にした(この時は彼もあの男の被害者と思われていた)。
何はともあれこれにより魁利からも快盗としての覚悟は認められ、その後両戦隊と共闘しライモンからルパンコレクションを奪うことに成功。
直後に超巨大化したライモンにグッドクルカイザーVSXを完成させて対抗。激しい戦いの末、ついにライモンを倒した。
同話ラストでは自宅があるにもかかわらず事件解決後もビストロ・ジュレの魁利の部屋に居候しようとしており、「快盗として認めた者同士のルールとして、必要以上に関わらない」という3人の考えによりつまみ出されそうになっていたが、その考えを知ってもなお意地でも出まいと全力で抵抗していた。
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エルロック・ショルメの来日、そしてウィルソンの裏で潜入捜査を行っていち早く事件の真相に辿り着いており、ビルの屋上にいた謎のギャングラー怪人の前に現れ彼と戦闘を繰り広げ、優勢に戦いを進める。しかしその正体を暴こうとした矢先、彼のコレクションの能力の前に形勢を逆転され、ビルから突き落とされてしまい負傷。以降の戦闘には参加できなかった。
2体のギャングラー怪人が撃破された際には、その様子を見つつ、戦闘に参加できなかったことを残念がっている。
#26~#32
#26
国際警察が日本警察と秘密裏に合同捜査を進めていた裏オークションにルパンコレクションが絡んでいることに気づき、ルパンレンジャーに協力を持ちかけたうえでコレクションを落札しようとする(代金はすべてコグレが支払うことになったらしい)。
初美花とともに潜入し、コグレが支払ってくれるのをいいことに200万ドル(日本円にしておよそ2億円、しかも消費税抜き)で落札した(あまりの値段に初美花は卒倒していた)が、決定直後にグリスト・ロイドにコレクションを奪われ、その力で逃げられてしまう。その後オークショニアに消費税込みで代金を請求されたが、コグレからもらった小切手をあっさりと切っていた。
一時撤退後、初美花の描いた似顔絵をもとにジム・カーターにオークション参加者の身元を日本警察のデータベースから割り出させ、先のオークショニアとともにどこかのステージに呼び集め参加者たちが人間であると確かめると、オークショニアの正体がグリストであると見抜き、ルパンレンジャーとともに交戦。コレクションを奪い返し、グリストを撃破する。直後に巨大金庫で復活したグリストにはエックスエンペラーで挑み、ルパンカイザーサイクロンナイトとの連携で倒した(この間に国際警察に居場所を伝えていたらしく、オークションの参加者たちは現場に急行した日本警察の手であえなく逮捕された)。
ちなみにオークション参加者とグリストを呼び集めるためにノエルが使った金額はおよそ1億円であることが事件解決後に判明。
あまりの金銭感覚の違いに、堪忍袋の緒が切れた初美花からコグレともどもお説教を受ける羽目になってしまった。
#27
咲也が古武術道場に通い師範代にまでなったことを知り感心していたが、これは実はピョードルによる詐欺事件であった。
やがて透真もその道場に通う羽目になり、二人の関係を不審に思った魁利や初美花から相談を受け二人とともに道場に様子見に向かうが、そこで透真の珍妙な光景を見てしまい、「ずいぶんエアロビクスに近い古武術なんだね…」と呆れ気味の表情を浮かべた。
その後は咲也の正体に気付いたピョードルの計画を透真とともに知り止めることを勧めたり、正体を現したピョードルとの戦闘時には彼の持つコレクションの性質をいち早く見抜き十手を噛ませ、声を封じてその隙にコレクションを奪わせたりと、縁の下の力持ちというべき活躍を見せた。
巨大金庫で復活したピョードルについては当初こそパトカイザーに任せていたが、「修行」の成果(…?)を披露し始めた咲也が原因で劣勢になるとエックスエンペラーで助太刀を行う。
だが自分が騙されていた事実に大激怒した咲也が突如すさまじい形相で反撃に転じると、その様子に驚愕。彼がそれ以上援護するまでもなく、ピョードルは瞬く間に倒されてしまった。
#28
リューグ・タマテバッコ出現の通報を受けパトレンジャーとともに出動、その犯罪技の性質を知るやパトレンジャーの戦闘スタイルでは相性が悪いと判断し単身戦闘を挑むが、相手がコレクションの力を発動したことで苦戦、そのまま逃げられてしまう。
その後はコレクションを回収せねばならない状況と敵の性質を踏まえ、あえてパトレンジャー側には一切告げずにルパンレンジャーと行動を共にしリューグを発見、魁利にマジックダイヤルファイターを与え、その攻撃でリューグがひるんだすきをついてコレクションを回収、撃破した。
その後は遅れてやってきたパトレンジャーの面々を引き留め、巨大金庫で復活したリューグにルパンレンジャーが応戦する時間を稼いでいた。
#29
冒頭でノエルの歓迎会が開かれることが判明したのだが、主催者はあろうことかノエル自身であり、圭一郎やつかさを唖然とさせた。
ほどなく圭一郎がゴーシュの実験に巻き込まれ記憶を失ってしまうが、かすかに残った記憶の断片からルパンレンジャーにのみ彼が反応を示したことを知ると、ノエルは独りビストロ・ジュレに出向き、圭一郎の記憶を取り戻すべく協力を持ち掛けた。
あまり乗り気でないルパンレンジャーだったが、ノエルとともにこれまでを振り返って考え直し、コレクションの回収がてら圭一郎の前に現れた(これがきっかけで圭一郎は記憶を取り戻した)。
その後、歓迎会にて他のメンバー共々浴衣姿を披露したノエルだったが、その柄というのは、変身する二つの姿の色、つまり金銀を左右に用いたこれでもかというほどのド派手なもの。他のメンバーと一線を画した(会の主役らしいと言えば主役らしい)奇抜なデザインに視聴者の多くが度肝を抜かれた。
#30
毒を受け死にそうになっても戦場に出向くほどの仕事人間であるはずの圭一郎が突如休暇を取り旅行に行くことになったのを訝しみ、偶然を装って魁利を同行させる。
その結果、圭一郎の目的はもちろん旅行ではなく犯罪者グループからトリガーマシンスプラッシュを押収する為のおとり捜査だったと判明(ルパンレンジャーに情報が漏れるのを懸念された為か、ノエルには秘密にされていた)。
その後は不審な行動を繰り返すカンクス・ブチルメルカプタンの前に透真や初美花とともに現れ、咲也やつかさもいる中、透真と二人がかりでどうにかコレクションを奪取した…まではいいのだが、コレクションを失ったことでカンクスのまき散らしていたガスが本来の臭いを発するようになってしまい、そのあまりの激臭にほかの面々ともども悶絶する羽目に。
阿鼻叫喚の(ある意味)地獄絵図と化した戦場で戦いつつも悲鳴を上げていたが、どさくさに紛れて現れたゴーシュが(ガスを浴びながらも)カンクスを巨大化させてしまい、カンクスはそのガスを引火させ大規模火災を引き起こす。
これにはさしものノエルも手の打ちようがなく「こんな時失われたスプラッシュがあれば…!」と頭を抱えていたが、直後にそのトリガーマシンスプラッシュを持って魁利が到着し、ルパンレンジャーがルパンカイザースプラッシュマジックを完成させ消火すると、自らもエックスエンペラーで援護を行った。
なお、トリガーマシンスプラッシュが行方不明となった理由について、アルセーヌ・ルパンが恋人に譲渡してしまったためであることが明かされたが、同話ラストでこれについて「わざとなのかもしれない。コレクションがすべて集まったときに生まれる力を悪用されないためにね」と推測している。
#31
冒頭で巨大化した改造ポーダマンとエックスエンペラーを用いて交戦し、ルパンカイザースプラッシュマジックと連続攻撃を行いこれを撃破していた。
撃破後、ギャングラー怪人であるヨシー・ウラザーが国際警察に自首してきたことに驚くとともに、何か裏があるに違いないと怪しみ、司法取引の提案を拒否するよう圭一郎たちに進言する。
咲也が彼の知る秘密を喋らせようと刑事ドラマのネタを次々と持ちだすがうまくいかず、それでも懲りなかった彼につかさ共々変装させられそうになった際には、そのノリにつきあったりもしていた。
咲也「もしかして紅茶が好きな!!」
「はいぃ?(紅茶のカップを手に持ちながら)」
結局つかさ共々通常の取り調べをすることとなったが、この際つかさにコレクションに手を出さないよう警告されている。
かくして取り調べは首尾よく行われたが、その際にコレクションの力が発動したことがノエルは気になったようで、ヨシーに深入りしないようつかさに忠告した。
その晩にはコレクションについて知ってビストロ・ジュレにて魁利たちと相談をしており、「面倒なコレクションを…」とぼやいていた。直後にはフランスのどこかと思しき場所に連絡をしており…。
翌朝、フランス本部からヨシーを速やかに移送するようにとの通達があり、つかさはノエルを問い詰めるが、彼は「その質問には答えられない」と悲しげな表情とともに突き放していた。
その後、ヨシー護送中に圭一郎たちがポーダマンの急襲を受けるさなか、コレクションを取り出し本性を現したヨシーを倒すため駆け付ける。
実はヨシーの所持していたコレクションには人格を真逆にする能力があり、これによりヨシーは善人として行動していたのである。ノエルはその事実に早くから気づき、つかさへの忠告やフランス護送のための根回しを行っていたのだ。
ヨシーと築いた友情が全て偽りのものだった事実に愕然とするつかさ。だがノエルはそんな彼女に
「お人好しで騙されていたとしても、君の姿は気高く輝いていたよ」
と声をかけた。
そのまま彼はパトレンエックスに変身しヨシーと交戦。覚悟を決めたつかさや遅れて戦線に加わった圭一郎たちと共にヨシーを倒した。(なお上述のつかさにかけた言葉を踏まえ、パトレンエックスの名乗り口上がいつもと違うものになっていた)
だが残されたヨシーの金庫は突如現れた実験体の強化・巨大化のためゴーシュに利用されてしまい…。
#32
瞬く間にパトカイザーを蹴散らす実験体を前に驚愕していたが、直後に不具合を起こして実験体が元のサイズに戻り、ゴーシュともどもルパンレンジャーとの戦闘となる。
ノエルも遅れて現場に到着するが、ゴーシュが所持していたコレクションの一つ「世界を癒そう / Guéris le monde」を見て不利を悟り、3人を連れて強引に撤退した。
その後の彼の調査により、実験体の金庫は5つすべてが連動していることが判明する。
この実験体が持つコレクションを奪うには、(向こうの持つコレクションの一つの力のせいで)ルパンレッド分身が使えない状況下で金庫5つを同時に解錠する必要がある。そのためには両戦隊の共闘が不可欠であり、ノエルは圭一郎に協力を持ちかけるが彼は断固として拒否。
そしてノエルは、ついに一か八かの賭けに打って出た。
「朝加圭一郎、キミに決闘を申し込む!僕が勝ったら、快盗と協力してコレクションを回収し、実験体を撃破する!」
「もし君が勝ったら、僕と3人の快盗は……自首するよ」
「僕も快盗くんたちも…本気だよ」
共闘できなければどのみち実験体に勝てず彼らに未来がないとはいえ、この無茶苦茶ともいえる賭けを魁利たちは了承。圭一郎は条件を受け入れ、ノエルは圭一郎と1対1で戦闘を繰り広げる。
「できるできないじゃない。やらなければいけないんだ!!」
「ルパンコレクションを取り返し、大事な人を取り戻す!そして、ギャングラ―を排除して、平和な未来を実現する!そのどちらも…僕は諦めるわけにはいかないんだ!!」
戦いの中、快盗たちの戦う目的、そして快盗と警察…双方の理想の実現を本気で目指そうとしているノエルの信念を知った圭一郎は、ノエルの「正義」を前に勝ちを譲り「今回だけだからな」と念を押しつつも共闘を決め、両戦隊5人と戦闘を繰り広げていた実験体の前に現れる。
そして7人を相手になお互角以上の戦いを繰り広げる実験体に対し、一瞬の隙をついて金庫の解錠とコレクションの奪取に成功。そのまま全員で同時に必殺技を放ち、実験体を撃破する。
相手が巨大金庫を施され復活・超巨大化すると、「悪あがきだね」と一蹴、グッドクルカイザーVSXを完成させて次々とVSビークルの力を繰り出し圧倒した。
魁利・圭一郎「「よし、一気に決めるか(ぞ)!!」」
「いいコンビだね、二人とも!」
「「誰がだよ!!!」」
「さあ、終わりにしよう!」
そしてとどめの一撃を放ち、ついに実験体を撃破。かくしてゴーシュの悪夢のような実験は終わりを告げた。
戦いの後、圭一郎が先の決闘で自分に勝ちを譲ったことにノエルは気づいており、誰もいない決闘の場で、圭一郎に聞こえるはずもない礼を口にしていた。
「ひとつ借りだね、圭一郎君…。Merci(ありがとう)…。」
なおゴーシュの持つ先述のコレクションについてノエルが知っていたことを言及されたコグレは、コレクションの収納もそこそこにどこかへ立ち去るなど、不審な動きを見せており…?
#33~#42
#33
エンビィ・チルダの能力により魁利たちが子供と化した直後、パトレンジャーより一足早く到着。エンビィと交戦するも、不利を悟ったエンビィに逃げられてしまう。直後に初美花の落としたVSチェンジャーが発見され、自分が預かることを提案していたが、快盗に渡すつもりであることを即座に見抜かれてしまい、半ば強引に圭一郎共々エンビィ探しに駆り出された。
捜索の際中、圭一郎からコレクションがすべて揃うときに生まれる力について問われたが、これについてはノエル自身もよく知らないらしい。
そうこうするうちにエンビィを発見した二人は戦闘を開始。子供化した魁利たちの作戦とコグレの機転によりVSチェンジャーを奪還された直後のつかさたちも合流したところでノエルはコレクションを回収し、エンビィを撃破。巨大金庫で復活したエンビィに対してもエックスエンペラーでパトカイザーと連携し、これを倒した。
事件解決後は自分のおごりでビストロ・ジュレでの食事を圭一郎たちに提案しており、一連の出来事も相まってそのもてなしぶりについてかなり大げさな想像を膨らませたが、(乗せられやすい咲也はともかく)事情を知らないつかさからはその想像をあっさり否定されてしまっていた。
#34
アルセーヌ・ルパンが隠したルパンマグナムのありかを独自に調べ上げ、グッドストライカーとともにその回収に向かう。
道中に張り巡らされた様々な罠を潜り抜け隠し場所にたどり着くが、アルセーヌが素質ある者か見極めるべく仕掛けた最後の罠にかかり気絶してしまう。その後魁利たちを呼んできたグッドストライカーに起こされ、3人も自分と同じ罠にかかったことに気づいた。
「Brise tes fers.(足枷を外せ)…取り戻したい大事なものが、時に自分にブレーキをかける…。」
4人がかかった罠…それはそれぞれに取り戻したい人の幻を見せ、彼らの幻を撃つことができた者だけにルパンマグナムを譲るというものであり、ノエル・透真・初美花は撃てずに気絶してしまうが、魁利だけは躊躇なく幻を撃ち抜いた。
直後にアルセーヌのホログラムが現れ魁利にこれを託すことを告げたが、それを見たノエルはグッドストライカー共々感慨に浸っている。
そして崩壊する隠し場所から脱出すると、マグナムのありかを文字通り嗅ぎつけてやってきたケルベーロ・ガンガンおよび配下のポーダマンと交戦。マグナムの圧倒的な力の前に敗れ去ったケルベーロが巨大金庫で復活すると、銃撃戦で劣勢となったルパンカイザーを見てエックスエンペラーガンナーにて牽制をおこなっていた。
ケルベーロ撃破後の晩、ビストロ・ジュレにて透真からコーヒーを差し出されながら「お前でも最後の罠には、負けるんだな…」と意外そうに言われ、何か思うところあるような表情を見せていた。
「僕にだって……弱いところはあるさ…。」
#35
ドリューン・サンブが活動を開始し圭一郎たちがてんやわんやになっていることなどいざ知らず、ビストロ・ジュレにて仕事をサボり優雅にお茶を飲んでいたが、ドリューンのコレクションの力でコグレが3人に分裂したことを知り、散り散りになってしまった3人の捜索を魁利たちに任せドリューン捜しに奔走することに。
そんな中、6時間以内に元に戻らなければ3人とも死んでしまうという状況下で独自に動いていた普通のコグレのおかげでドリューンのアジトに辿り着き、魁利たちが負傷したコグレを保護する時間を稼ぐ。3人が合流した後には、魁利たちの戦う様子を見ていたコグレの胸中を垣間見ていた。
コグレ「駄目ですねぇ…。なるべく、見ないようにしてきたのに…。」
ドリューン撃破後、魁利たちの前に現れ、分裂させられた被害者たちも無事元に戻ったことを伝えており、直後にはそそくさと帰ろうとしたコグレを魁利たちとともに引き留めていた。
#36
圭一郎たちとともにペッカー・ツエッペリンの潜伏先に突入し戦闘となるが、彼の犯罪技を受けた咲也がうっかりを誘発され、その隙に逃げられてしまう。
だがペッカーがその場に残した図面を見つけると、国際警察のオフィスでジムとともに解析を行い、その図面が「怒りをエネルギーとして集め起動する爆弾」「爆弾に使うエネルギーのネックレス型回収装置」の設計図であることを突き止める…が、あろうことか圭一郎と咲也はそのネックレスをすでに着用してしまっており、彼は圭一郎が怒らないよう必死でなだめながらも、引き続き爆弾の設計図を解析。ジムとともに起爆を止める方法に辿り着き、これを咲也に伝達し、起爆の阻止に貢献した。
事件解決後には上機嫌の咲也を眺めながら「いい職場だね」と口にしていたが、ペッカーの犯罪技を受けずともうっかりをやらかし圭一郎にお仕置きを喰らった咲也の様子には、さしもの彼もあきれた様子であった。
#37
冒頭の戦闘には現れず、国際警察のオフィスにてヤドガー・ゴーホムの犯罪技、そしてそれに対して自宅を引き払いテントを持ち運んで無効化しようとする圭一郎の凄まじい行動力に驚愕していた。
当初は事態を静観していたが、やがて(犯罪技が効かなかった魁利を除く)快盗と圭一郎がまったく同じ対策を取り始めたことを知り、頭を悩ませることに。
ヤドガーが再度出現すると圭一郎たちとともに出動するが、戦闘中に魁利たちの姿を見つけ、テントを背負っていて正体がバレる恐れがあった彼らを制止。彼らに代わってコレクションを(ヤドガーごと圭一郎に粉砕される間一髪のところで)奪取した。
巨大化したヤドガーに対しては、圭一郎が先の戦闘での作戦で満身創痍だったこともあり単身エックスエンペラーで立ち向かうが、相手の頑丈な装甲に苦戦。魁利とグッドストライカーの計らいでグッドクルカイザーVSXに再合体し圧倒、そのまま撃破した。
戦闘後には圭一郎たちとビストロ・ジュレを訪れ、ややこじれ気味の魁利と圭一郎の関係に、心配そうなまなざしを向けている。
#38
ビストロ・ジュレに来て早々に圭一郎たちに少々邪険に扱われてしまい、快盗の利益を優先するあまり彼らと溝ができている可能性を魁利たちに指摘されるが、彼なりに孤立感を感じつつも、その方針を崩そうとはしなかった。
「多少強引な手段は取らざるを得ない。僕たちがコレクションを集めなきゃならないのは、絶対だから」
その後、魁利たちとともにコグレからビクトリーストライカーの情報を得ると、その回収(というより押収に現れる圭一郎たちの足止め)のため行動を開始しようとするが、ジャネーク・ソーサーが妨害を始めたため、これに気づき撃破を試みる。だが直後にデストラ・マッジョの急襲を受け、その凄まじい戦闘力の前に一方的に追い詰められ変身を解除されてしまう。
魁利たちがジャネークに操られるビクトリーストライカーで手いっぱいの中、デストラは容赦なくとどめの一撃を放たんとするが、間一髪間に合った圭一郎たちが割って入った。
圭一郎「お前がどんなに胡散臭かろうが、任務で対立しようが、助けない選択肢はない!…お前だって一人の人間だ」
人を護るという確固たる信念のため命がけで自分を助けた彼等に対し、ノエルもまた最大限の賛辞を贈り、再びデストラに立ち向かう。
そのさなか魁利の策によりジャネークが劣勢に立たされると、一瞬の隙を突いてコレクションを回収、サイレンストライカーにデストラが翻弄される間にこれを撃破した。
直後にデストラが召喚したゴーラムには巨大戦ができないこともあって苦戦していたが、グッドストライカーの計らいでスーパールパンエックスとなったことで形成は逆転。一気にゴーラムを粉砕した。
その後は国際警察のオフィスに現れ、これまでと方針を変えない様子を見せつつも、圭一郎達との関係はある程度良好になった様子であった。
ちなみにこの時圭一郎たちにとビストロ・ジュレのマカロンを持参しているが、あろうことかヒルトップ管理官の分をすっかり忘れてしまっており、それに気づいた際には彼にしては珍しく右往左往する様を見せていた。
#39
冒頭にて国際警察のオフィスでザミーゴ・デルマの情報を見つけ、その存在に驚いていた(このことから彼はザミーゴの被害者ではなく、彼の『取り戻したい人』はザミーゴ以外の存在により失われたらしいことが判明している)。彼について透真と初美花に尋ねるが、コグレに情報が漏れることを恐れた二人からは知らないふりをされた。
しかし、のちに国際警察やノエルの情報網を重視した初美花の行動により魁利たちの宿敵であることを知り、彼も知る限りの情報を二人に与えている。
直後に魁利とザミーゴが交戦するとそれを察知して駆け付け、ザミーゴと初の対面を果たすこととなったが、魁利がスーパールパンレッドの姿を手に入れたこともあって、自身は戦闘にはほとんど参加していない。
ザミーゴが撤退した後、魁利たちに対しザミーゴの件をコグレには言わないことを確約しビストロ・ジュレを後にしたが、魁利はノエルの『取り戻したい人』について気になったようで…。
#40
国際警察にてジュゴーン・マナッティの全身の描かれた図を見て、ジュゴンなのかマナティなのか議論を交わす咲也とつかさの様子を「どっちでもいいんじゃない?」と言いつつ眺めていた。
その晩には、透真と初美花の彼との遭遇、さらに最近の魁利の不審な行動を知り、3人で魁利を尾行することにしたのだが、犯罪技の影響をもろに受けた二人の珍妙な想像には、その正体に気付かずともかなり呆れていた。
そうこうするうちに彼らはジュゴーン・マナッティに出くわす。遅れてきた魁利を異様なまでに心配する二人の様子を見てノエルはその正体に気づき、彼らの行動が犯罪技を受けたことによるものとはいえ心配から来るものと魁利に伝え、そんな人が彼の周囲にいることを羨ましがっていた(これがのちに彼と圭一郎との関係回復に一役買っている)。
そしてルパンレッドと二人がかりでジュゴーン・マナッティを撃破。巨大金庫での復活後にはエックスエンペラーを用い交戦するも頭脳派の彼を前に苦戦、それでもなんとかルパンカイザー完成までの時間を稼いでいた。
ちなみに事件解決後に判明したことだが、魁利の行動の原因は捨てられていた子犬を気にかけていたためで、もらい手も無事に見つかったようである。
#41
国際警察のオフィスにいたところデストラ出現の一報をつかさから受け出動・交戦するが、つかさと透真がギャングラーの世界に拉致されたうえ、自身もデストラに圧倒され水中に叩き込まれてしまう。
デストラには死んだと判断されたがどうにか無事であり、魁利と初美花にデストラの目的を伝えると、3人がかりでの救出作戦に挑むがこれもうまくいかず、圭一郎と咲也まで連れ去られた挙句自分たちまで連れ込まれそうになる。
しかしどういうわけか異世界への扉が開き4人が帰還すると反撃を開始、スーパールパンエックスの姿でパトレンU号とともに必殺技を放ち、デストラを撤退に追い込んだ。
その後、デストラが撤退時に放った2体のゴーラムのうち1体にエックスエンペラーで応戦、ルパンマグナムとの連携で撃破している。
戦闘終了後、ビストロ・ジュレにて全員が無事であったことに安堵するとともに、なぜ帰還できたのかを透真に尋ねたが透真もその理由は知らなかった。
だが圭一郎と咲也は知っていた。その扉が、あの男が謎めいた言葉とともに起こした気まぐれで開いたものだったことを…。
#42
とあるカフェにてくつろいでいた(本人曰く『情報収集』)ところ魁利を見つけ呼び止める。
「デストラが蜂起した今一人でいるのは危険」と話していた矢先にデストラが出現、さらにゴーシュまでも加わり2対2の激戦を繰り広げるが、その最中にゴーシュが「世界を癒そう / Guéris le monde」を使用するとノエルは突如パニックに陥り、返り討ちにされたうえビクトリーストライカー・サイレンストライカーを奪われてしまう。
デストラが直後に撤退したためどうにか命は助かったものの、コレクションを奪われたショックからひどくふさぎ込んでおり、そのうえ事態を把握したコグレにこれ以上戦線に出ないよう厳命されてしまう。
翌日、魁利・圭一郎たちとデストラとの再戦が繰り広げられる中、彼はコグレの言いつけに従いひとり様子をうかがっていたが、自らの信念のため互いを信じて文字通り捨て身の覚悟で戦う魁利と圭一郎の姿を目の当たりにし、ついに自らも信念を貫くことを決意、コグレの言いつけを破って参戦し、自らの手でビクトリーストライカーを奪還した。
直後、奪還されたばかりのサイレンストライカーでスーパールパンエックスの姿となり、パトレンU号・スーパールパンレッド・ルパンブルー・ルパンイエローと5人そろっての必殺攻撃を発射する。だがそれでも倒れなかったデストラはゴーシュの巨大金庫を受け超巨大化。対して7人はこれにグッドクルカイザーVSXを完成させ対抗する。そして激戦の末、デストラをついに倒すことに成功した。
その後ビストロ・ジュレにて行われた圭一郎たちの祝賀会にも乱入。「今回は快盗のおかげでもある」と、本来ねぎらわれる側ながらもあくまでねぎらう側であった魁利たちに、それとなく感謝の言葉を述べていた。
一人で二人の戦士から、四人目の戦士へ(第43話以降のネタバレにつき注意!)
#43にてトカゲイル・ナクシャークとノエルの取引疑惑が持ち上がる。国際警察はその取引現場を目撃し、また快盗団はトカゲイル本人からそのことを聞かされる。
魁利たちはにわかには信じられず否定しようとするが、そこにゴーシュが現れ、ありえない話ではないと口にしつつある衝撃の一言を告げた。
「エックスは人間じゃないわ」
明かされた正体
#42の戦闘でコレクションの能力を使ったゴーシュは、ノエルの体内に人間のものではない血が流れているという事実に気づく。これは#43にてゴーシュの口から快盗たちに告げられたことで判明した。
- ノエルがゴーシュのコレクションの能力に異様なまでの警戒を示していたこと
- #32にてゴーシュとの戦闘中に強引に撤退した際、その訳について「説明は後!」と口にしたにもかかわらず、ノエルがその後(少なくとも劇中では)全く言及していないこと
- #42でゴーシュにコレクションを使われた時に激しく動揺し無茶な特攻を仕掛けたこと
- その戦闘後、奪われたコレクションについては(相手がデストラとはいえ)取り返せば良いだけの話にもかかわらず酷くショックを受けていたこと
これらはすべて、自分が人間でないことをギャングラーや周囲の人間に知られることを恐れていたからだと考えられる。
時を同じくして、圭一郎たちに「高尾ノエルを信用していない」と話す東雲悟が#38の情報漏洩の真相を暴くためフランスから帰国、その際ノエルがギャングラーのスパイではないかという疑いまでも浮上し悟による調査が開始される。そしてノエルはトカゲイルと接触している様子を圭一郎たちに目撃されるとなんと圭一郎たちを銃撃、悟に追われる身となってしまった。
その後#44において、どうにか悟の追跡を逃れたノエルはグッドストライカーが連れてきた魁利たちに問い詰められ、自分の正体を告げる。
「こうなる前に、話すべきだった…」
ノエルの正体は「異世界人」の子孫であった。
ノエルらの祖先が暮らしていた世界はギャングラーたちがいたのと同じ世界。いくつもの種族が共存する平和な世界であったというが、物語からおよそ1000年前、世界の支配を目論んだギャングラーの暴虐により彼らは故郷を追われてしまう。
そのうちのいくばくかはルパンコレクションとともに人間界に逃れており、その異世界人の末裔の1人がノエルであった。
幼少期のノエルは孤児で身寄りもなく、コグレ曰く「全てに絶望しきって」おり、そんな彼を助けた人物こそ、ノエルと同じく異世界人の末裔にしてコレクション全てを集め願いをかなえた稀代の大快盗アルセーヌ・ルパンだった。
彼にルパンコレクションの知識を与えエンジニアとしての才能を開花させたアルセーヌにノエルは深く感謝していたが、アルセーヌはコレクションを狙うギャングラーの襲撃により命を落とす。
悲しみに打ちひしがれた彼は生前のアルセーヌの言葉を信じ、コレクションを取り戻し彼を蘇らせようとしていた。
そしてその境遇はコグレも同じであり、彼を「命の恩人」と呼ぶほどアルセーヌに恩義を感じていた。
ノエルとコグレの願い、それは「アルセーヌの復活」だったのである。
なお、このことは自身がルパンコレクションであるグッドストライカーにとってはすでに周知の事実であり、むしろ魁利たちがこの事実を知らないことのほうに驚いていた。
しかしそんなノエルがどうして圭一郎たちを銃撃したりトカゲイルと取引をしたりしていたのか。
そこにはさらなる驚愕の真実が潜んでいた。
なんと、悟の正体はすでに殺害されていた本物の悟の体から作られた化けの皮を被ったギャングラー怪人ナリズマ・シボンズだったのである。
以前よりナリズマはフランス本部に潜入しザミーゴと結託して情報を漏らしていたのだが、それにノエルが気付いたため、彼に罪をかぶせ抹殺すべく来日。
自身のコレクションを駆使し、心理的にも身体的にもパトレンジャー全員を手玉に取っていたのである。
ナリズマが自分たちはおろか悟の死までも利用していたこと、仲間であるノエルを貶めようとしていたことに激怒した圭一郎たちは、ノエルと共闘しナリズマに立ち向かい、乱入したルパンレンジャーの助けもあり撃破。
ノエルも彼らの思いに応え、巨大戦ではサイレンストライカーを圭一郎に貸与、サイレンパトカイザーを完成させ、さらにナリズマに向けてパトレンジャー全員での必殺技を放ち、ナリズマを倒すことに成功した。
その後ビストロ・ジュレにて魁利たちにもノエルは正式に仲間として認められ、4人の快盗は静かにその決意を新たにするのであった。
魁利「…俺たちの願いは一つだ。」
戦士として、仲間として
#45~
#45
クリスマスについて「まさに自分のためにあるようなイベント」と妙にはしゃいでおり、ケーキを確保すべく買い出しに向かった。しかもエックストレインに乗ってわざわざパリまで。
(なお、まったくの余談であるが、彼がわざわざパリまで買い出しに行ったケーキの種類はブッシュ・ド・ノエルであった。)
無事買い出しを終え帰還した…のだが、折しも日本ではサモーン・シャケキスタンチンのせいで街からチキンがすべて消えていた。コレクションの力でチキンを嗅ぎ付け襲撃を繰り返すサモーンをおびき出すべく、彼の嗅覚で察知できない場所からチキンを確保することとなり、本日二度目となるパリへの買い出しに出向くことに。
確保したチキン料理の匂いにつられ案の定現れたサモーンに咲也とともに立ち向かうも料理(…?)され、自身の食べ物の好き嫌いについて「鮭が大好物」であることを白状させられてしまう。
しかしクリスマスを混乱に陥れるサモーンを前に再び立ち上がると、乱入しコレクションを奪取したルパンレンジャーとともにサモーンを撃破。
巨大戦ではサイレンルパンカイザーもろともサモーンにあわや蒸し焼きにされかかるが、体勢を立て直すとゴーシュが巨大化させたポーダマンをルパンマグナムとともに掃討、続けざまにビクトリールパンカイザーおよびルパンマグナムとともに必殺技を放ちサモーンを粉砕した。ロボはトナカイ姿、自身はサンタ衣装といういで立ちで。
事件解決後、咲也に招待されクリスマスパーティに参加しており、透真がふるまうシャケ料理を見て「クリスマスにシャケ、結構ありかもね」とトナカイ姿で口にしていた。
#46
初詣に来た神社で初美花の晴れ着姿に感激、「砂漠の中のオアシス」と表現しながら(『俺たちは砂漠か』と突っ込まれつつ)魁利たちと境内まで来たところ赤い改造ポーダマンに遭遇、4人そろってコレクションの力で部屋のような異空間に転送されてしまう。
改造ポーダマンが仕掛けるゲームに対しては、圭一郎のモノマネをしたりアクロバットを披露したりとかなり乗り気であった。その後、改造ポーダマンの罠に嵌りかけるもグッドストライカーの機転により異空間から脱出、コレクションを奪取してスーパールパンエックスの姿でとどめを刺した。
なおコレクションを奪う際、「金色金庫(ステイタス・ゴールド)が出たらバックル一個じゃ足りない」と魁利たちから予備の解錠アイテムとしてサイクロンダイヤルファイターを預けられており、快盗たちからも相応の信頼を得ていることが窺えた。
かくしてどうにか初詣を済ませた4人の快盗たちだったが、ノエルも含めこの時の彼らは知る由も無かった。
パトレンジャー側がルパンレンジャーの正体と目的に気づいてしまったこと、そしてザミーゴとゴーシュが、両戦隊を葬るべく不気味に蠢き始めていたことを…。
#47
市街地に現れ破壊活動を行うゴーシュにパトレンジャーとともに挑むも、その圧倒的な力の前に敗北を喫し、コレクション奪取という快盗としての使命も市民を守るという警察としての使命も果たせないことに苦悩する。
自身の嗜虐性の表れか、それともデストラの仇討か…圭一郎たちを順になぶり殺しにしようと迫るゴーシュだったが、ノエルは今の自分にできる精一杯のこととして、自らが人間ではなく異世界の住人の血を引くことを3人に明かし自身のVSビークルやXチェンジャーを預けた上で、なんと自身の身柄をゴーシュに差し出すという行動をとる。
以前から人間ではないノエルに興味を抱いていたゴーシュはその提案を受け入れ、ノエルだけをギャングラーの世界に連れ去りドグラニオの面前に差し出した。
#48
「一つ答えろ、ドグラニオ・ヤーブン…」
ドグラニオを前にしたノエルは、彼がアルセーヌを殺害しコレクションを奪った理由を尋ねる。
だがドグラニオの口から出てきた答えは「面白そうなものがあった、だから手に入れた。ほかに理由がいるか?」という、人の命を歯牙にも掛けない身勝手にして残虐極まるものであった。
激昂するノエルに電撃を流すゴーシュに対し、ドグラニオはある提案をする。
その後ドグラニオの提案に乗ったゴーシュは、ノエルを浄水場跡地にて磔にすると電波ジャックを行い、全世界に生中継しての彼の公開処刑という恐るべき行動に出ようとする。
言うまでもなくこれは罠であり、コグレはもちろんノエル本人すら来ないよう警告するも、危険を承知で両戦隊は救出に現れる。
だがそこにドグラニオが現れ、彼との駆け引きに伴いルパンレンジャーの正体が魁利たちであると全世界に知らしめられてしまった際には、その事実に愕然とするとともに、その遠因を作ってしまったことへの責任を感じていた。
やがてパトレンジャーやグッドストライカーの作戦が成功しノエルは無事救出されるが、ここでドグラニオはなんとゴーシュを見限ってコレクションを奪い、一人のギャングとしての本性を現した。
コレクションも没収され自暴自棄に陥り全てを破壊しようとするゴーシュを前に、ノエルはスーパールパンエックスの姿となり、両戦隊とともにゴーシュやその配下の実験体を撃破。
ゴーシュが自らの金庫を移植してその命と引き換えに巨大化させた実験体に対しては、エックスエンペラーでルパンレンジャーの戦闘をサポートし粉砕した。
戦闘後、正体がバレたルパンレンジャーはやむなく逃亡しノエルも彼らとともに行方を眩ませた。
#49
ルパンレンジャー逃亡後、彼らとともに新たなアジトに潜伏していたが、ルパンレンジャーの中で唯一指名手配を受けていなかったため(潜入捜査官として活動していたことが大きかったと思われる)、魁利に代わって買い出しに出るなどしていた。買い出しから戻った際、コグレからこれ以上魁利たちの不利益にならないよう立ち回ることを忠告されたほか、ドグラニオの金庫が数多のコレクションを収納・同時使用できる無限の空間であることを魁利たちに伝えている。
その後、国際警察のオフィスに姿を現すが、ルパンレンジャーの正体をずっと隠していたことを咲也に問い詰められる。
咲也「知っててなんで僕たちが仲良くなるよう仕向けたんですか!!面白がってたんですか!?」
「…本当に…仲良くなれたら素敵だと思ったんだ」
「失ったものを取り戻すことと、平和な未来を守ること…。僕にはどちらも大切な願いで…大切な仲間だから」
彼らの心を傷つけてしまったことに謝罪の言葉を述べると、ノエルはドグラニオやザミーゴについての情報をジムから聞き出すが、その情報から、ザミーゴが自身の能力で人間を誘拐・殺害し化けの皮に変えてギャングラー怪人たちに売りさばいているという恐ろしい事実に辿り着いた。
同じ頃、人間界に現れたドグラニオが『肩慣らし』と称して巨大化し、自ら破壊活動を開始。文字通り桁違いの力を振るうドグラニオ、さらに、まだ化けの皮にされていなかった魁利たちの大事な人たちを氷漬けのまま見せつけ精神的に揺さぶるザミーゴの前に、魁利たちは変則ビクトリールパンカイザーでも手も足も出ない状況に陥り、ノエルは助太刀に入る。
しかしエックスエンペラーガンナーの銃撃は全て弾き返され、ならばとスラッシュ形態に変化して接近戦に打って出るもレイピアで応戦され軽くいなされてしまったばかりか、必殺技すらもいとも簡単に跳ね返されてしまう。
そしてドグラニオが放った巨大なエネルギー体の爆発にルパンレンジャーとともに巻き込まれ、惨敗を喫した。
この戦闘により魁利たちは瀕死の重傷を負い、透真と初美花に至っては意識不明の状態で国際警察に身柄を確保されてしまった。ノエルもただでは済まなかったものと思われるが二人よりは軽傷で済んだようで、彼らをこれ以上戦わせられないと思ったのか、二人の装備が国際警察に押収されることに対して何も言わなかったことが咲也の口から語られている。
#50
ドグラニオとの戦闘後、損傷したグッドストライカーの整備を行っていたことが判明。巨大化し街を襲撃するポーダマン軍団をパトレンジャーとともに迎え撃ち、粉砕する。その際、ある事実に気付き、迷いながらも圭一郎に、彼らの危険を承知である頼みごとをする。
同じころ、魁利たちはザミーゴとの決戦に挑むも、その能力の前に突破口を見いだせず絶体絶命の状況に追い込まれていた。そんな彼らの前に、なぜかトリガーマシンを携えノエルが現れる。
そして4人の快盗たちはザミーゴとの最後の戦いに挑む。戦闘中、ザミーゴの銃を魁利が使った際、その流れ弾が直撃しノエルはなんと氷漬けにされてしまう…が、魁利はこれを逆手に取り、隙を突いてノエルをザミーゴの背後に転送しその凍結を解除。そのままノエルはコレクションを奪うことに成功する。
だがその直後、そこにパトレンジャーとドグラニオが乱入、ドグラニオの光線から生身の圭一郎たちを庇ったノエルは吹き飛ばされ、変身を解除されてしまう。するとここでザミーゴはドグラニオに対し、彼の金庫の中の無限の空間で誰にも邪魔されずにルパンレンジャーと戦うことを申し出る。自身の命はもちろん自由すらも賭けて戦わんとするザミーゴに感銘を受けたドグラニオはこれを了承。ザミーゴを追って金庫に入ろうとする魁利たち3人をノエルは止めようとするが、「あんたは世界の平和も守るんだろ?ザミーゴは任せな」と魁利に返され、彼らは圭一郎たちにいくつかのダイヤルファイターを託し、金庫の中に向かう。
そしてドグラニオの金庫の中ではザミーゴと快盗との最終決戦が繰り広げられる。戦闘中、透真と初美花はなぜか、隙を突いてコレクションのないザミーゴの両腿の金庫に、どういうわけかトリガーマシンを押し当てる。
軽くあしらい二人を氷漬けにし消滅させるザミーゴだったが、残った魁利を仕留めようとしたとき、異変が起きる。
ザミーゴ「開かない…!どういうことだ!?」
ザミーゴは自身の金庫を開けられず、銃を取り出せなくなっていた。そう、トリガーマシンを用いた金庫の暗証番号初期化と再設定、そしてそれによるザミーゴの無力化、これこそがノエルの立てた作戦の目的だったのである。そしてこの作戦によりルパンレンジャーに対抗できなくなったザミーゴはついに敗北し、爆散。かくして、3人の快盗の願いは果たされた。
そしてそれは、ノエルが紛れもない快盗の一人として、立派にその役割を果たした瞬間でもあった。
だが、魁利たちがいるのはドグラニオの金庫の中。絶対に切れないとドグラニオ自身ですら言い切る鎖の巻かれたその金庫を開けない限り、彼らは中から出られない状況に陥っていた。
最終話(#51)
先の戦闘で光線が直撃した影響でしばらく戦線を離脱していたが、ドグラニオの戦闘力に圧倒される圭一郎たちの前にルパンエックスの姿で現れ、単身ドグラニオの金庫を開けようとする。
「僕が金庫を開ける!魁利君たちを助けて、コレクションを取り戻すんだ!!」
応戦するドグラニオの攻撃を受け止めつつ鎖を切ろうとするも鎖は傷一つつかず、ノエルは愕然。そこにドグラニオは容赦なく反撃を加え、ノエルの変身を解除させてしまう。
その後、「いつの間にかやりすぎていたか…」とこぼすほどに破壊の限りを尽くすドグラニオの前に、ノエルは圭一郎たちとともに現れる。
「ここから先へは、通さない…!!」
だが、満身創痍の4人をドグラニオはコレクションの力で容易く拘束。そのままとどめを刺さんとする。
ところがドグラニオの攻撃は直撃寸前で消え、拘束も解かれてしまった。次々とコレクションの力を失い狼狽するドグラニオを前に、ノエルは気づく。
「そうか…魁利君たちだ!!」
コグレから預かったコレクション台帳を使い、金庫の中の魁利たちがコレクションを回収しルパン家の宝物庫に転送していたのである。
「圭一郎君…今ならドグラニオと戦えるはずだ…!」
そしてノエルは圭一郎たちとともに市民を守る一警察官として再度変身、ドグラニオへ反撃を開始する。戦いのさなか、圭一郎にビクトリーストライカーを使用してもらいスーパーパトレンエックスの姿となりドグラニオを翻弄。さらにグッドストライカーから彼が持ってきたサイレンストライカーを受け取って圭一郎に渡し、圭一郎はそれを用いスーパーパトレン1号となる。
しかしその最大出力の光線をもってしてもドグラニオの鎖は破壊できず、4人は愕然。ノエルはドグラニオに対し金庫を開けるよう迫るも、力尽きてなお悪党の意地を見せるドグラニオはこれを断固として拒否する。
もはや魁利たちもろともドグラニオを倒すしかないと思われ、ドグラニオに銃を突きつける圭一郎。ノエルはその様子を、とても見てはいられなかった。
そして、1年後。
ギャングラーの残党とパトレンジャーが戦い続ける中、ノエルはコグレやグッドストライカーとともにルパン家に戻っていた。3人の快盗たちが戻ってくることを、確信して。
「彼らまでスカウトするとは、コグレさん、あなたは本当にひどい人だ…(笑)」
グッドストライカー「ノエルこそ、お兄さんたちを快盗として仕込んでたじゃないか」
魁利たちを助け出すためノエルが思いついた策。それは行方不明になっていたジャックポットストライカーを捜し出して拘束したドグラニオの金庫に侵入させ、その能力で金庫を内側から開けるというものだった。そのためにコグレは魁利たちの大事な人たちを「新たな快盗」にスカウトし、ノエルは彼らにそのイロハを教え込み、捜索させていたのである。
なお、捜索の間ノエルが何をしていたのかは明言されていないが、ギャングラーの残党にもコレクションを持つ者は一定数いたと思われること、さらに、「新たな快盗」の存在が世間に知られていないことから、おそらくは圭一郎たちとともに行動しながら残りのコレクションを回収していたものと思われる。また、変身用以外のダイヤルファイターがすべてパトレンジャーの所有になっているので、パトレンジャーが金庫を開錠してギャングラーから押収したコレクションを渡されることもあったと思われる。
「どうしても、魁利君たちを助けたかったから」
コグレ「私も、どうしてもコレクションをすべて集めたいんです」
そう言ってルパン家で3人が笑いあう裏で、無事脱出した魁利たちはカーゼミーの持つコレクションの回収にかかる。それはすなわち、残るコレクションはパトレンジャーが持つもののみ=コレクションがそろうめどがほぼ立ったことを意味しており、アルセーヌが彼らの前に再び現れる日も、きっとそう遠くはないことであろう。
そしてそんな幸せそうに未来への期待を抱くノエルと同じ空の下、快盗と警察は互いにぶつかり合いつつも、今日もこの世の悪を狩るのであった。
余談
- ノエル役を演じる元木氏の特技はパルクールをはじめとするアクロバット。日本で7人しかできないという空中技「ダブルコークスクリュー」ができるとのこと。初登場時から何度となくその特技が存分に発揮されており(#25のエピローグでは「胡座の姿勢から跳躍してバク転し立ち上がる」という波紋の使い手に迫るような技を見せている)、中でも#43でのアクションは圧巻。いうまでもなくスタントなしのガチアクションであり、パルクール好きでなくとも一見の価値あり。
- 作中の登場人物は快盗、警察共に1日の時間帯に因んでいるが、「ノエル(Noël)」とはフランス語でクリスマスを意味する単語である。ノエルと言う言葉の語源は諸説あるが、その1つとして古代フランスを含む地方に住んでいたガリア人の言葉で「新しい太陽」を意味する『noio hel』と言う物があり、更にクリスマスの日本語訳も「聖夜」(偶然か元木氏の下の名前も「聖也」とニアピン)、英語でも「X'mas」と略される所から、「朝」、「夜」、「X」の全てに関連する単語としてこの名が付いたと考えられる。
- 名字の「高尾」は「警察と快盗のどちらも引っ掻き回すキャラ」になることからフランス語で『混沌』を意味する「カオ」を入れ、他の人より高いところからものを見ている立場なので「高尾」になったと公式完全読本にて明かされた。
関連タグ
ビート・J・スタッグ←高尾ノエル→クリスタリア宝路