「間抜けトカ言うなっ! 言われた事を素直に答えるのが俺の良い所だトカ」
「『ルパンコレクションを君に贈る』⁉︎ いやぁ〜! なんだか分からんけど嬉しいトカ〜。 これでまた暴れ回れるトカ〜!!」
人間態の演者∶兼任
データ
身長/180cm(巨大金庫身長/45.0m)
体重/198kg(巨大金庫体重/495.0t)
犯罪歴/暴走乱闘
犯罪技/水面バシリ
ルパンコレクション/「人形遣い~Un des marionnettes~」→「しなやかな心~Le cœur élastique~」
概要
強靭な脚力による高速ダッシュが自慢のギャングラー怪人。
「~トカ」が口癖で、「トカ」と言う単語を入り交えた舌足らずな口調で話す。
黒と紫の体色を持つトカゲに似て灰色の鎧を着込んだようなメカニカルな外見を持つ。だがその見た目とは裏腹におちゃらけた性格で非常に素直。
本人は素直な事をモットーにしているのだが、その事を相手に聞かれたからと自身の事情を隠さずベラベラ喋り、化けの皮を被っているのに名前呼びに正直に反応して自ら正体をバラしてしまう等、むしろ馬鹿正直過ぎて自ら墓穴を掘る間抜けな言動が目立つ。
しかもルパンコレクションを自慢するためだけにわざわざ金庫を開けて出したり、「ルパンコレクションをプレゼントする」というノエル名義の手紙を全く疑わず、アジトにやって来たノエルに対して無警戒どころかはしゃいで礼を言うなど行動も全体的に迂闊である。
人間界では赤いジャケットを着た男の化けの皮を被っている(上で書いた様に自身から正体を明かしてしまったが)。なお、透真は彼の写真を見た際に既視感を感じており…。
強靭な脚力を持っている事が自慢であり、それを用いた高速ダッシュで水面を走る犯罪技『水面バシリ』を持つ。
脚力が強い事からジャンプ力も高い他、下半身の力も強いらしく、鎌首をもたげるトカゲの全身を模した武器・背ビレ剣『バシリスクレスト』を軽々と振るって戦う。
ルパンコレクションを納める金庫は腹部にあり、暗証番号は「093」。
元々、金庫にはタクトのルパンコレクション「人形遣い~Un des marionnettes~」を収納していたが、あるトラブルにより自ら手放してしまい金庫の中身は空だった。能力の内容から、彼の犯罪歴「暴走乱闘」はこの能力で行われていたと思われる。
しかし新たに反発弾のルパンコレクション「しなやかな心~Le cœur élastique~」を手に入れ、その力により弾性に富んだ身体を獲得。弱い攻撃なら弾き返せる様になった他、不規則に飛び跳ねて相手を翻弄する戦法が可能になった。
ただ、不規則に跳ねる動きは未来予測の使えるスーパールパンレッドなら跳ねる先を読める為、相性は最悪である。
活躍
どういう経緯か冒頭でルパンレンジャーとバジリスクレストを振りかざしながら戦っていたが、イエローの肘打ちを股間に喰らってたじろぎ、街灯に頭をぶつけて悶絶した所でレッドとブルーにワイヤーで捕縛されて身動きが取れなくなってしまい、イエローがダイヤルファイターを金庫に当てて解錠するも金庫の中身は既に空であった。
するとトカゲイルは「俺のお宝なら、ついさっき奪われたトカ。俺のお宝を是非見たいと言われたもんだから、自慢して見せたトカ。そしたら持っていかれたトカ!」と包み隠さずコレクションを盗られた事を暴露(彼の間抜けさにブルーは「底なしの間抜けだな…」と呟いた)、ルパンレンジャーの面々から自身のコレクションを奪った人物を問われてすぐに話そうとした瞬間にパトレンジャーの3人が到着してルパンレンジャーと交戦し始めた為、旗色が悪くなったトカゲイルはワイヤーを外して「コレクションを奪われた挙句、快盗も警察まで来るトカ…今日はツイていないトカ〜!!」と叫びつつ犯罪技で水面を走って逃亡。
なんとか逃げ切って自身のアジトの工場に戻って来るとプレゼントの箱が置かれており、そこにはノエル名義の手紙と新たなコレクションが入っていた。
これ読み何の疑いも無く、新たなコレクションを手に入れた事に喜ぶトカゲイルは化けの皮を被って、新たに破壊活動を行おうと画策する。
翌朝、意気揚々と暴れ回ろうとするも快盗の姿の魁利達が登場。
迂闊に「快盗っ!?」と口を滑らしたが声色を変えて誤魔化しその場を離れようとしたが、既に化けの皮を被った姿を写真で知っているので初美花が名前を呼び、それに正直に反応して完全に正体がバレてしまう。
「化けの皮を被ってるのに、何でバレてるトカ〜!?」とバレバレだった事を信じられずに化けの皮を脱ぎ、咄嗟に逃走を図るもすぐにワイヤーで捕縛されて魁利が昨日の事でまだ聞けてない情報を吐かせようと迫るが、手に入れたばかりのコレクションの力を発動してワイヤーを跳ね返し、風船の様に跳ね回って3人を翻弄しその場を逃走した。
その際にノエルから新しいコレクションを貰ったと発言した為に魁利達は昨日の事もあって益々疑念を膨らませていく。
再度アジトに戻ったトカゲイルだったが新しいコレクションの力を大層気に入り、送り主のノエルが自身のアジトに来ると飛び付いて彼に感謝の言葉を述べていた所、その様子を圭一郎達パトレンジャー3人と国際警察日本支部の情報漏洩の主犯を探す特別任務の為に帰国した悟にその様子を目撃されてしまう。
トカゲイルは急な展開に理解出来ずにいたが、今までギャングラー怪人を倒して来た大切な仲間でもあるノエルを撃つのに躊躇った圭一郎から取り上げたVSチェンジャーでノエルに発砲する悟の流れ弾を浴びそうになりその場を逃走。
逃げてばかりで満身創痍なトカゲイルは「もうダメだ…疲れた。もう、とんだ災難に遭ったトカ…」と一休みしようとした瞬間、ルパンレンジャーと3度目の遭遇。
「ギャーー!また出たーー! もう、いい加減諦めるトカ!」と憤慨するも、相手は御構い無しに快盗チェンジしVSチェンジャーの銃撃を放って来た為バジリスクレストで防いで斬撃で対抗、更にコレクションの力で跳ね回って逃走を図るもスーパールパンレッドにスーパー快盗チェンジしたレッドに動きを読まれて攻撃を喰らい転倒、ヘロヘロになりながら立った隙にブルーに捕縛されイエローがダイヤルファイターを金庫に当てて解錠、コレクションを盗られてしまうが、レッドにノエルからコレクションを貰ったのかと問われるとそれを正直に話した。
ルパンレンジャーはその事をまだ疑っていたが、更に現れたゴーシュ・ル・メドゥから前話の戦いでノエルには人間とは異なる血液が流れており、人間ではない事を聞かされて衝撃を受ける。
その隙にトカゲイルは逃走するも、後を追って来た2号の『ストロング撲滅突破』と3号の『バイカー撃退砲』の同時攻撃を受けて敗北。
直ぐにその場にいたゴーシュに巨大金庫を施されて、「おおっ!これならもう、コレクションなんて要らないトカ〜!」と叫びつつ復活。ルパンレンジャーは明かされたノエルの真実に整理が追いついていなかったが、巨大化したトカゲイルを倒す事を優先しグッドストライカーとビクトリーストライカー、トリガーマシンスプラッシュ、マジックダイヤルファイターと合体させてビクトリールパンカイザーを完成させる。
トカゲイルはビクトリーストライカーに思い切り回されてから吹っ飛ばされてしまい、またもや逃走するもブルーとイエローが召喚したサイクロン、シザー&ブレードダイヤルファイターを換装したビクトリールパンカイザーに上空に殴り飛ばされサイクロンダイヤルファイターの起こす竜巻に巻き込まれ、更に召喚したブルー、イエローダイヤルファイターの追い打ちを喰らってそれを換装したビクトリールパンカイザーの急降下キックで一気に地上に叩き落される。
立ち上がろうとするも首元にバズソーを切り込まれて身体ごと滑り、ガトリングショットの追撃を喰らい、反撃する暇も無くノエルの事で荒れているルパンレンジャーの追撃を立て続けに喰らってしまう(グッディもいつもより余裕の無い戦い方をする3人に心配の言葉を投げかけている)。
そのままの流れでルパンマグナムを装備したビクトリールパンカイザーの放つ『グッドストライカー ぶっぱなしちまえマグナム』を受け、「来世はエリマキトカゲに生まれたい…トカ。ギャーー‼︎」と叫んで爆散した。
しかし、この一通りの顛末は悟の化けの皮を被って成りすましていたナリズマ・シボンズが仕組んでいた策略であり、ノエルに機密情報漏洩の痕跡を掴まれたナリズマはノエルに仲間の信用を無くさせ、身体のみならず精神にも大きな痛手を与えた上で始末しようとしており、トカゲイルはなんでも正直に信じる自身の性格をナリズマに利用されて気付かずに駒として動かされていただけであった(最終的にそのナリズマも正体が暴かれてフルボッコにされたが)。
余談
名前はトカゲと『突風』を意味するゲイル(gale)を組み合わせた物。高速ダッシュで水面を走る姿が突風を思わせる事からのネーミングと推測される。また、ルパンコレクションを無くしていた事からナクシャークは『無くした』を捩った物と思われる。
なお、前述のとおり彼がナリズマに利用された挙句捨て駒にされたことを踏まえると、「トカゲのしっぽ切り」という言葉すら連想できてしまう名前でもある。
また犯罪技や武器などからトカゲの一種のバシリスクもモチーフに取り入れられており、実際にバシリスクも水面を走ることが出来る。
今作のキャラクターデザインを担当している久正人氏によると元々はエリマキトカゲをモチーフにしようとしていたが、よく逃げるキャラから連想してバシリスクに変更したらしい。断末魔はそれに因んだものであろうか。
ギャングラー共通の骨の意匠は両肩の卵。
ルパンコレクションのモチーフは地球戦隊ファイブマンのスーパーファイブボールで、説明文は先制が先生に掛かっている。名前の由来はシーアの「Elastic Heart」と思われる。
また、前から持っていた方のコレクションのモチーフは爆竜戦隊アバレンジャーのウイングペンタクトである。(こちらも変身者が「仲代先生」と呼ばれることがある)
トカゲがモチーフの戦隊怪人は電磁戦隊メガレンジャーのトカゲネジラー以来の登場である(トカゲ亜目に属するヤモリモチーフを含めると獣拳戦隊ゲキレンジャーの臨獣ゲッコー拳モリヤ以来)。昔からトカゲモチーフの怪人が多く存在する仮面ライダーシリーズとは対照的に同モチーフの戦隊怪人は意外と少ない。
暗証番号の由来はCV、スーツアクターを担当したおぐら氏からだと思われる。(0(お)9(ぐら)3(さん))
スーツはヨシー・ウラザーの改造。ピッチ・コック、ギーウィ・ニューズィーから3回目の改造となる。
他の3体が鳥類モチーフだったのに対しトカゲイルは爬虫類がモチーフになっているが、鳥類は恐竜から進化した生物という説があり、その特徴を兼ね備える始祖鳥が存在するので何らおかしな話ではない。
また、ピッチから順に色のコントラストが出来ていることが分かる。
演じたおぐら氏は長年、東映作品でスーツアクターを務めるベテランである。次作では味方キャラを演じている。
実は#2でザミーゴ・デルマの被害者役でも顔出し出演しており、透真が婚約者・彩が氷漬けにされた現場に辿り着いた場面で背後に写っている(きっちり「氷漬けの被害者」としてOPにおぐら氏の名前がクレジットされており、更にその「氷漬けの被害者」の服装は#43のトカゲイルの化けの皮と同じ赤いジャンパーである)。
透真がトカゲイルの人間態に既視感を持っていたのもそれが理由であり、#49で圭一郎から「化けの皮」の事を教えられた魁利から聞かされた事で確証に至っている。
関連項目
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 異世界犯罪者集団ギャングラー ギャングラー怪人
天狗のヒッ斗:天装戦隊ゴセイジャーでおぐら氏が声優として演じた怪人。トカゲイルを演じるまでに本作から実に8年のスパンを要した。
ブンドルト・ペギー、ジェンコ・コパミーノ:それぞれジャンプ力と高速ダッシュをルパンコレクションの力で手にしていたギャングラー怪人。性格が間抜けなのも共通。
牛型汎用破壊兵器ゼロ号:顔のデザインが酷似している。こちらも久正人氏がキャラクターデザインを担当している。
有働ノブハル/キョウリュウブルー:自らが跳ねるボール(ノッさんボール)になった事のある戦隊ブルー。因みにスーツアクターの高田将司氏はパトレン1号を演じている。