概要
スーパー戦隊シリーズ42作目『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』におけるコレクションアイテムであり、物語のキーアイテムである「ルパンコレクション」の一種としても扱われる。
種類と機能
VSビークルは、大きく分けて以下の4種類に区別される。
- ダイヤルファイター…全機とも航空機がモチーフ。ルパンレンジャーが使用。
- トリガーマシン…全機とも特殊車両がモチーフ。パトレンジャーが使用。
- グッドストライカー…上二種の特性と、独自の意志を併せ持つ。合体の中核を担う性質上、他のVSビークルと比べてサイズが大きいのが特徴。
- エックストレイン…全機とも列車がモチーフ。ルパンエックス/パトレンエックスが使用。
エックストレインゴールド/シルバーを除き、いずれもVSチェンジャーにセットし回転させ、各々のギミックを展開させる(基本的に前者は上に来るように回転、ダイヤルを回す。後者は下に来るように回転、トリガーを引く)ことで変身と巨大化を可能とする。
巨大マシン形態では通常のノーマルモードから、前述のギミックによりアタックモードに多段変形し、更なる能力を発揮する。また腕パーツとなるVSビークルはどちらのロボの、どちらの腕としても取り付けることができ、玩具公式ブログでも組み換え合体が推奨されている。
意外な特性として、VSビークルにも性別が存在する事が作中で言及されている。
①ブレードダイヤルファイターは#11の性転換攻撃でハンマーダイヤルファイターに変化。
②マジックダイヤルファイターは#28で、グッドストライカーから『マジックちゃん』と呼ばれる。
③トリガーマシンスプラッシュは#30でグッドストライカーから『旦那』と呼ばれている。
以上の点から、グッドストライカー以外はしゃべる事ができないだけで、何らかの意思疎通が可能なのでは、と推測可能である。
謎と疑惑
「対立している2つの戦隊が、何故か共通のアイテムで変身する」という状況は、物語の開始当初よりそこはかとない不穏さと胡散臭さをファンに感じさせるものであった。
実際に国際特別警察機構の任務で、『トリガーマシンバイカー』と『サイクロンダイヤルファイター』の計2機を移送していたヒルトップ管理官が襲撃に遭う(どうも移送計画が漏洩していた模様)、2種のビークルが同じ技術を用いて作られた物である事が示唆される(共に#5より)など、不穏さを強調するかのような描写も序盤には散見されている。
この謎めいた状況は、前述の通り「VSビークル(と、VSチェンジャー)の出処が同一である」が故のものであると物語中盤にて明らかにされているが、それ以外にもギャングラーの使用するルパンコレクションとは、微妙に違うものらしい事がギャングラーの幹部であるデストラの口から語られていた。
このことについてはアルセーヌ・ルパンがコレクションを人間用に改造したことによるものだと判明している。また警察にコレクションが渡った経緯についても、国際警察フランス本部に潜入していたノエルが国際警察が見つけたコレクションを快盗に渡すつもりで改造していたが、手違いで圭一郎達の手に渡ったことがノエル自身の口から語られている。
VSビークル一覧
ダイヤルファイター
名称 | 初登場 | 入手経緯 |
---|---|---|
レッドダイヤルファイター | #1 | 物語開始時点よりも前の段階でコグレによって変身装備であるVSチェンジャー共々渡される。 |
ブルーダイヤルファイター | 〃 | 〃 |
イエローダイヤルファイター | 〃 | 〃 |
サイクロンダイヤルファイター | #5 | 国際警察の新装備として護送されていたところ、ルパンレンジャーはコグレからの情報によってギャングラーは情報屋からの情報によって護送中の車を襲撃し、三つ巴の戦いの末にルパンレンジャーの手に渡った。 |
シザーダイヤルファイター | #9 | ギャングラーにコレクションを奪われる以前から行方不明になっていたが、エマ・ゴルディーニのペンダントになっていたことが判明。ルパンレッドがVSチェンジャーにペンダントをかざしたことで元に戻り、ルパンレンジャーの物となった。 |
ブレードダイヤルファイター | 〃 | 〃 |
ハンマーダイヤルファイター | #11 | ピッチ・コックの能力によりブレードダイヤルファイターが性転換させられた姿。どちらが♂でどちらが♀なのかは言及されていない。一応スペイン語では「剣」は女性名詞で「ハンマー」は男性名詞とされる。 |
マジックダイヤルファイター | #28 | ノエルが新たに開発・改修したマジックダイヤルファイターを魁利に譲渡しルパンレンジャーの物になる。前進となるコレクションは#22でダイヤルがない状態で登場している。 |
ビクトリーストライカー | #38 | 所在が判明するまでは宇宙空間を漂っていた。情報を聞きつけた両戦隊は回収へ向かうが、それを奪おうとするジャネーク・ソーサーのコレクションの力で操られてしまう。三つ巴の戦いの末、ルパンレンジャーがそれを手にした。 |
トリガーマシン
名称 | 初登場 | 入手経緯 |
---|---|---|
トリガーマシン1号 | #1 | 対ギャングラー用の新装備として支給される。 |
トリガーマシン2号 | 〃 | 同上 |
トリガーマシン3号 | 〃 | 〃 |
トリガーマシンバイカー | #5 | 国際警察の新装備としてサイクロンダイヤルファイターと共に護送され、乱戦の末当初はルパンレッドが獲得。その後身体を張って一般人母子の盾になったパトレン1号の姿にグッと来たグッドストライカーにより、パトレンジャーの手に渡った(#6)。 |
トリガーマシンドリル | #14 | 当初はギャングラー側が所持。トゲーノ・エイブスとオドード・マキシモフがパトレンジャーを罠にはめる一環として、彼等の手に渡るよう仕向けられた。 |
トリガーマシンクレーン | 〃 | 当初はアニダラ・マキシモフが所持していたが、パトカイザーの戦闘中に踏み潰され所有者を失ったために、時折山の地下に潜行。圭一郎がトリガーマシンドリルを使用して掘り出した。 |
トリガーマシンスプラッシュ | #30 | 犯罪組織の手に渡っていた物を圭一郎が確保。直後ルパンレッドと取り合いになるが、カンクスが起こした火災をいち早く消火するべくルパンレッドに譲渡した。『後日談』ではルパンレッドがパトレン1号に譲渡した。 |
サイレンストライカー | #38 | ビクトリーストライカーに格納され共に宇宙空間を漂っていた。ジャネークのコレクションの力で操られたビクトリーストライカーを回収する際に存在が発覚し、ルパンレッドが乗り込んで使用。その後、ゴーラム相手に苦戦するルパンエックスに対し使用され、以降はノエルが保有し必要に応じて両戦隊に貸し与える形となった。 |
グッドストライカー
名称 | 初登場 | 入手経緯 |
---|---|---|
グッドストライカー | #2 | 当初は対ギャングラー用の更なる新装備としてパトレンジャーに支給されるが、初使用にしていきなり独自の意思を持って彼等の元を離れる。その後は、気分によってパトレンジャーとルパンレンジャーのどちらかの味方に付くようになる。 |
ジャックポットストライカー | #en film、#51 | 当初から独自の意思を持ち、ギャングラーに捕らえられていたが脱走。ルパンレンジャーに力を貸した後、彼らのもとを離れしばらく行方知れずに。 |
エックストレイン
名称 | 初登場 | 入手経緯 |
---|---|---|
エックストレインシルバー | #20 | ルパンエックス/パトレンエックスの装備として最初から所持。 |
エックストレインゴールド | 〃 | 〃 |
エックストレインファイヤー | 〃 | 〃 |
エックストレインサンダー | 〃 | 〃 |
余談
VSビークルのモチーフはほぼ乗り物で統一されており、動物モチーフのメカは一切登場しない。これは12作前のゴーゴービークル以来であり、その間の作品では必ず動物モチーフのメカが最低1体は登場していた(テレビシリーズに限れば4作前の烈車も該当するが、劇場版で動物型のサファリレッシャーが登場する)。
関連タグ
スーパー戦隊シリーズ 快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー
歴代コレクションアイテム
歴代巨大マシン
トッキュウレッシャー:変身用アイテム兼巨大戦力となったコレクションアイテムの元祖
ゼンリョクゼンカイキャノン:VSビークルを彷彿とさせる機能を持つ後輩戦隊のアイテム兼メカ。
シフトカー:トリガーマシンと同じく車両型のコレクションアイテム