概要
かつては「天長節」と呼んでいた(ちなみに皇后の誕生日は「地久説」と呼んでいた)。
解説
天皇の誕生日を祝う日である。現在の「休日」という形となったのは明治天皇の即位以降である。皇居においては一般参賀が行われるなど、祝賀行事が催される。
ちなみに大正天皇の誕生日は8月31日だが、酷暑が予想される折に各種式典を行うのは困難であるとして、二ヶ月遅らせた10月31日に式典を行う祝賀の日(天長節祝日)を設けた(本来の誕生日も祝日のままであった)。
このように、何かしらの事情があれば必ずしも当日である必要はないようである。
また天皇の誕生日に基づいて法で定められる祝日なので、天皇が崩御し、新たな天皇が即位しても自動的に日付が変わるわけではなく、新たな祝日とするには政府による法の改定の必要がある
新天皇の即位日とその前後の天皇の誕生日によっては、年に二度以上天皇誕生日を迎える場合や、逆に一度も天皇誕生日を迎えない可能性も出てくる(後述の2019年がこれになった)。
1988年(昭和64年→平成元年)、1月1日の時点では4月29日がこの年の天皇誕生日であったが、1月7日の昭和天皇の崩御後、4月29日をみどりの日と制定し、この年から祝日となっている。また12月23日は1月1日の時点では祝日ではなかったが、前述の法改定を経て、この年から天皇誕生日となった。
2019年(平成31年→令和元年)、1月1日の時点では既に4月30日に明仁天皇が生前退位、翌5月1日に皇太子徳仁親王が新しい天皇として即位することが決まっていたが、この年以降の12月23日は祝日とは制定されず、平日となる。なお、4月29日のように、新たな休日とならなかったのは、退位後の上皇との二重権威を避けるためともある。
徳仁天皇の誕生日は2月23日のため、2019年は天皇誕生日を一度も迎えないことになった。その代わり、徳仁天皇陛下の即位日の5月1日についてこの年限りの祝日とすることが決定。この祝日と昭和の日(4月29日)及び憲法記念日(5月3日)に挟まれる4月30日、5月2日も祝日法第3条第2項に基づいて自動的に国民の休日となることから、4月27日から5月6日まで10連休ということになった。
関連タグ
昭和の日:4月29日。「みどりの日」を2005年(平成17年)より改定・施行。昭和天皇の誕生日=昭和時代の天皇誕生日と同日。
12月23日:明仁上皇の誕生日。2018年まで祝日。2019年より平日になる。
2月23日:徳仁天皇の誕生日。2020年より祝日。