概要
建国や独立などのその国の歴史的な出来事に由来したり、功績のあった人物を称えて制定された記念日。各国の法律において定められている。ここでは日本の祝日について解説する。
ちなみに祝日とセットでよく使われる言葉に「祭日」があるが、宗教儀礼上の重要な祭祀が行われる日のことである。国によっては祭日も祝日となることがある。
日本の祝日
2023年現在、祝日が無い月は6月、12月となっている。
ちなみに日本の祝日数は世界3位の多さである。
元日 | 1月1日 | 年のはじめを祝う。 |
成人の日 | 1月の第2月曜日 | おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。 |
建国記念の日 | 2月11日 | 建国をしのび、国を愛する心を養う。 |
天皇誕生日 | 2月23日 | 天皇の誕生日を祝う。 |
春分の日 | 3月の春分日 | 自然をたたえ、生物をいつくしむ。 |
昭和の日 | 4月29日 | 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。 |
憲法記念日 | 5月3日 | 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。 |
みどりの日 | 5月4日 | 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。 |
こどもの日 | 5月5日 | こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。 |
海の日 | 7月の第3月曜日 | 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。 |
山の日 | 8月11日 | 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。2016年より施行 |
敬老の日 | 9月の第3月曜日 | 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。 |
秋分の日 | 9月の秋分日 | 祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。 |
スポーツの日 | 10月の第2月曜日 | スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。 |
文化の日 | 11月3日 | 自由と平和を愛し、文化をすすめる。 |
勤労感謝の日 | 11月23日 | 勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。 |
補足
- 振替休日・国民の休日
国民の祝日が日曜日にあたるときは、その翌日を「振替休日」として休日が設定される。
また、2つの祝日に挟まれた平日は「国民の休日」として休日が設定される。
振替休日の設定はたまにあるが、国民の休日の設定は最近は滅多になく、最近の例では2009年と2015年の9月22日のほか、元号が「平成」から「令和」へ改められる前後に設定された2019年4月30日・5月2日。
- 山の日制定
2014年4月25日に衆議院本会議で、8月11日を新たに山の日とする祝日法の改正案が与野党9党の賛成によって可決され、今国会で成立される見通しとなった。改正案では山の日の意義を「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」とし、2016年から施行される。
当初、山開きのシーズンに合わせて6月上旬やお盆の期間中である8月12日にする案が出たが、6月案は経済界や教育現場から、経済活動や学校の授業に支障をきたすとして却下されたほか、8月12日案は1985年に発生した日航機123便墜落事故の発生日であることから、遺族感情に配慮し、8月11日にすることとなった。8月に祝日が誕生するのは、大正時代の天長節(天皇誕生日)であった8月31日以来のことである。
- 6月の祝日制定
6月は歴史上、恒久的な祝日がない月であり、山の日を6月上旬に制定する案があったことは前記した。これとは別に6月は労働者の過労死が多い月であり、過労死対策の観点から過労死対策弁護団全国連絡会議は6月の祝日制定を厚生労働省に再三要望しているが、現時点で6月に祝日を制定する動きは見られない。
- 祝日の国旗掲揚
日本でも祝日には国旗・日の丸を玄関前などに掲げるが風習が戦前からあり、1960年代には国旗を掲げる割合は6割もあった。21世紀の現在では、役所などの公的機関やオリンピック等のスポーツイベント以外では、住宅事情の変化もあり国旗を掲げる光景はあまり見かけなくなってきている。
ちなみに国旗を掲げる時間帯は、日の出から日没までが原則。
世界の主な祝日
アメリカ | 7月4日 | 独立記念日:アメリカ最大の祝日。イギリスからの独立を宣言した日。 |
中国 | 10月1日 | 国慶節(建国記念日):この日の前後1週間は大型連休になる。 |
台湾 | 10月10日 | 国慶日:(中華民国建国記念日)双十節の別名を持つ。 |
韓国 | 8月15日 | 光復節:日本の植民地支配からの解放を祝う。 |
フランス | 7月14日 | 革命記念日:フランス革命時のバスティーユ牢獄奪還を記念する日。 |
ドイツ | 10月3日 | ドイツ統一の日:東西ドイツ統一を祝い、平和を願う。 |