概要
改暦後の暦法は新暦。
多くの国ではグレゴリオ暦が現行暦のため、グレゴリオ暦の前の暦法を指す。
改暦後も、宗教行事に使われる事が多い。
日本では、明治初期の改暦より前の太陰太陽暦(天保暦)を指す。
日本では改暦後に政府は旧暦に一切関知せず、行事もほとんどが新暦の日付基準か、季節を合わせるために1ヶ月遅らせた新暦の日付基準かに移行している。旧暦の運用上に深刻な問題(月名がおかしくなる旧暦2033年問題など)があっても、当局は完全に無視している。
なお、「睦月」から「師走」までの月の呼称はあくまでも異名であり、正式には新暦と同様に月名は数字で呼ぶ。
中国や韓国では、やはり太陰太陽暦(ただし時憲暦という日本の天保暦とは異なる暦法)を指す。
中国では、祝日である春節(旧正月)の日付を決めるために、政府が旧暦(農暦)の日付を正式に決めている。月日は新暦と区別するために漢数字で表記する事が多いようで、その場合は月名も1月は「正月」と呼び(2文字で表記すると、11月は「冬月」、12月は「臘月/腊月」とも)、日付も1日~10日は「初○」、21日~29日は「廿○」と表記する。
東南アジアや南アジアでは、在来の様々な暦法があたり、そのうちの一部は政府が管理している。
ヨーロッパや西アジアの大半では、グレゴリオ暦の基になったユリウス暦である。イスラム教徒が使うヒジュラ暦(ヒジュラ太陰暦)は太陽の動きと関係なく、農産物の徴税に都合が悪かったため、太陽暦と併用するのが基準であり、グレゴリオ暦を採用していても、ヒジュラ暦が「旧暦」にあたるわけではない。グレゴリオ暦を制定したのがカトリック教会だったため、それ以外の教派(プロテスタント、正教会、イスラム教など)の信者の間ではユリウス暦の使用が長引き、正教会では今でも祭事にユリウス暦を使用している所がある。
関連イラスト
旧暦そのものを題材にしたイラストが(2014年3月時点で)ほぼないため、各種行事を参照。