概要
伏井出ケイが、2種類の怪獣カプセルをジードライザーでスキャンしてフュージョンライズすることで変身した怪獣たちの総称。
融合元となった怪獣たちのキメラのような姿をしているのが特徴で、融合獣はウルトラマンベリアル本人が変身しているタイプとケイが変身しているタイプの二種類が存在している。
ベリアル融合獣へのフュージョンライズには「ベリアルのレイオニクスとしての力」が必要であり、ケイはその力を一時的に譲渡されていることでフュージョンライズが可能になっている。
ベリアルはクライシス・インパクトの際に一度肉体を失ってしまっているため、キメラベロス以外のベリアル融合獣は、あくまでもベリアルが本来の力を出せない時の不完全な姿、もしくはベリアルの分身と言えるものなのかもしれない。
名称に“ベリアル”とついている通り、外見上の共通点として
という特徴がある。
合体シークエンスも用意されており、伏井出ケイが一旦ベリアルの姿に変化した後、ベリアルが合体元の二体の怪獣を口から吸い込み、そのままベリアル融合獣へと変化するというプロセスを取っている。
また、変身の際は共通して『ゼロTHE MOVIE』でのベリアルのテーマ曲「カイザーベリアルのテーマ」に似たメロディが変身メロディとして流れる。
ウルトラ戦士と同様、連続活動時間には限界があり、それを迎えると一旦フュージョンライズを解いて怪獣カプセルの冷却を行う必要がある。
ただ、昼から夜まで長時間活動できる上に冷却時間も数分からせいぜい数時間程度と、3分で限界を迎えその後20時間変身できなくなるウルトラマンジードと比べると燃費の良さではこちらが大きく上回っていると言えるだろう。
また、倒されてもカプセルがオーバーヒートするだけでカプセルが破壊される事はないため、カプセルを冷却しベリアルからまた力をもらいさえすれば再びフュージョンライズする事が可能である。
ウルトラマンとまったく同じプロセスを経て変身した怪獣という点では、シリーズでも極めて異色の存在である。
本編登場一覧
ウルトラマンベリアルがフュージョンライズしたベリアル融合獣一覧
伏井出ケイがフュージョンライズしたベリアル融合獣一覧
話数 | 名称 | 元になった怪獣① | 元になった怪獣② | |
---|---|---|---|---|
1、2、9 | スカルゴモラ | ゴモラ | レッドキング | |
5、6、18 | サンダーキラー | エレキング | エースキラー | |
11、12、21、23 | ペダニウムゼットン | キングジョー | ゼットン | |
22 | キングギャラクトロン | キングジョー | ギャラクトロン |
「ウルトラマンフュージョンファイト!」にのみ登場一覧
登場弾 | 名称 | 元になった怪獣① | 元になった怪獣② | |
---|---|---|---|---|
カプセルユーゴー1弾 | 禍々アークベリアル | アークベリアル | マガオロチ | |
カプセルユーゴー3弾 | ストロング・ゴモラント | ゴモラ | タイラント | |
カプセルユーゴー5弾 | ベムゼード | ベムスター | ゼットン | |
カプセルユーゴー6弾 | バーニング・ベムストラ | ベムラー | アーストロン |
その後の登場
ウルトラマンタイガ
ジード以降は設定上その後の作品に登場は難しいと思われていたが、2年後の『ウルトラマンタイガ』にて人為的に再現されたスカルゴモラが再登場していて肩書は「培養合成獣」となっている。これはスカルゴモラが怪獣同士の融合であるからそのような変更がなされた為、怪獣とロボットの融合であるサンダーキラーやペダニウムゼットンを再登場させる場合はサイボーグ怪獣に近い肩書きになるのだろうか…。
ウルトラマンZ
そしてタイガから1年後の『ウルトラマンZ』にてカブラギ・シンヤに取り憑いたセレブロがベリアルの怪獣メダルを作り上げ、それと他の怪獣メダルを利用してウルトラゼットライザーでベリアル融合獣に変身、さらに戦闘中にベリアル融合獣のタイプチェンジを行った。
この際、セレブロはベリアル融合獣への変身を「実験」と称していたが、これは恐らくゲームの最終段階を見据えて、作成したベリアルメダルの性能をテストしていたためにこう発言していたものと思われる。
なお、当然ながら劇中では登場しなかったが、この要領で合体していけば、他のベリアル融合獣、果てはベリュドラになることも理論上は可能ではないかと推測するファンもいる。融合の素体となる怪獣を追加できる事は別の怪獣で実験している。
そして今回の事態でベリアルの細胞自体にもレイオニクスの力が宿っている事が発覚した。
しかしながらジード本編での伏井出ケイのようにストルム星人の持つストルム器官による戦闘力強化は無かったもののケイ自身のように最初から手加減なく戦う必要が無いためスカルゴモラの状態から本気でウルトラマン達と戦っている。
また、融合獣が登場した7話を担当した坂本監督はジードのメイン監督で放送時監督のローテーション上、サンダーキラーとペダニウムゼットンの演出が出来ていなかったが、これによりキングギャラクトロンを除く本編に登場した全融合獣の演出に成功した。
ウルトラ怪獣モンスターファーム
原典である『モンスターファーム』シリーズにはモンスター同士を合成させてまったく新しいモンスターを生み出すというシステムがあり、本作もそれに倣って怪獣同士を合成させることが可能となっている。そのため、発表当初から「ベリアル融合獣も登場するのではないか?」という憶測が存在していた。
そして、発売前日の2022年10月19日に配信された特番において、ベリアル融合獣が登場することが正式に発表され、ファンを歓喜させた。現時点ではスカルゴモラ、サンダーキラー、ペダニウムゼットンの3体が登場している(ちなみに、ストロング・ゴモラントとベムゼードの素体も一応揃ってはいるが、これらは『フュージョンファイト!』限定のモンスターでテレビシリーズには未出演であるため、登場できるかはやや微妙と言えるか。一応CGモデルは作られているが)。
ただし、合成によりベリアル融合獣を生み出すにはそれぞれの融合獣のかけらが必要とのことで、それがないと全く別の合成怪獣になってしまうので注意(例として、アイテムなしでレッドキングとゴモラを合体させても「ゴモラレッドキング」か「レッドキングゴモラ」、キングジョーとゼットンを合体させても「ゼットンキングジョー」か「キングジョーゼットン」となってしまう)。また、かけらを持っていてもそれぞれの素材の怪獣が開放されていなくては生み出せない。かけらはグレードSの公式戦に勝利後に開放されるライトニング杯、インフェルノ杯、ペダニウム杯の3大大会のそれぞれで優勝することで対応するかけらを入手できる。
またこれらの大会で優勝すると「古文書の切れ端」が手に入り、3種類を集めることで現れるイベントボスを倒すことでエンディングを見ることができる。
その他
- 撮影用スーツは通常の怪獣よりも大きく作られており、赤い角やトゲはアークベリアルをイメージしている。
- 各個体の名称は「1体を連想させる言葉+もう1体の名前」という構成になっていることが多い。ただ、キングギャラクトロンなどのように両者の名前を結果的に混ぜたようなパターンや、サンダーキラーのように片方の名前も一部分のみというパターン、キメラベロスのように元になった怪獣の名前の原型が最早まったく存在しないパターン等も存在する。また、組み合わせは、必ず少なくとも片方が過去にウルトラ戦士を退けた、あるいはその寸前まで追い詰めた強敵になっている。
- 偶然か否か、TV版にて融合素材となる怪獣の片方には必ず名前の何処かに「キング」が付く。因みにアトロシアスの場合は、キングより偉い地位である「エンペラー」が付く。
- 尚、宇宙人を素材にしたベリアル融合獣は何故か存在していない。(エースキラーは人型のロボット怪獣である。)
- 本編に登場しないものは玩具版にて必殺技こそ収録されているが鳴き声は鳴らず代わりに共通の効果音が流れる(玩具製作以降に本編登場が決まったキングギャラクトロンも鳴き声は存在しない)。
- ウルトラマンZ本編のベリアル融合獣に変身する際の怪獣メダルのセット方法は「ベリアル+1体の名前+もう1体を連想させる言葉」の順番である。
- ウルトラマンゼロがジード本編で2回以上登場した3体のベリアル融合獣と交戦したのはZ本編が初である。
pixivでは
合体怪獣と言う夢のある要素の為かオリジナルベリアル融合獣を考えて投稿している人も多い。
関連項目
ゼッパンドン - 魔王獣の1体で、前作における合体怪獣。ゼットンバルタン星人もフュージョンアップで変身したものである。
ベリュドラ - ベリアルのかつての怪獣態・その1。レイオニクスの力を用いる点で共通する。ある意味究極のフュージョンライズかも?
アークベリアル - ベリアルのかつての怪獣態・その2。前述したようにフュージョンライズの素材にもなっている。
ゼロダークネス:玩具のジードライザーでは怪獣扱いとなっている。なお、ウルトラカプセルで変身する珍しいパターンでもある。
アトロシアス - ベリアルが闇の巨人2体の怪獣カプセルを使用して得た姿。厳密にはウルトラマンともベリアル融合獣とも異なる存在とされるが、怪獣カプセルを用いる点では同様。こちらは「フュージョンライズ」ではなく「デモニックフュージョン・アンリーシュ」。