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クライシス・インパクト

くらいしすいんぱくと

「クライシス・インパクト」とは、『ウルトラマンジード』の冒頭で描かれた一大事件である。
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概要編集

とある事情によりギガバトルナイザーを取り戻したウルトラマンベリアルが、地球へと侵攻して大きな被害をもたらし、さらには超兵器「超時空消滅爆弾」を使って宇宙そのものを破壊しようとしたというとんでもない出来事「オメガ・アーマゲドン」の際に起きた宇宙崩壊現象のことである。

この上なくよくわかるウルトラマンジード第1話(ネタ)

これにより地球は一度崩壊し、地球を中心に発生した断層(地震のようなものだと推測される)によって宇宙全体も危機的な状況に陥りかけたが、すんでのところでウルトラマンキングが駆けつけて修復を行ったことで事なきを得た。


オメガ・アーマゲドンはベリアル率いる軍団「テラー・ザ・ベリアル」による宇宙警備隊との全面戦争であり、M78ワールドだけでなく、ウルティメイトフォースゼロのいるアナザースペースを含めた複数の宇宙をまたにかけた戦いであった。


当然ながら宇宙警備隊はベリアルの蛮行を阻止すべく地球でこれを迎え撃ち、ヒカリに命じてウルトラカプセルを開発させるなどの対策を取ったものの、以前よりはるかに強大な戦闘力を得ていたベリアルには為す術もなく、ウルトラカプセルを実戦投入する前にサイドスペースのサイドアースにてベリアルがクライシス・インパクトを起こしてしまい、(別世界かつ結果的に修復されたとはいえ)第二の故郷とも言える地球の崩壊を自力で止めることができなかったという屈辱を味わわされることになってしまった。


なお、地球においては「クライシス・インパクト」に関する資料はほぼ全て失われてしまったとされており、隕石衝突によって起きたという説が有力視されている。


事件の影響編集

ウルトラマンゼロの弱体化

地球でのベリアルとの戦いの際、ゼロが重傷を負い、この時ウルティメイトイージスウルティメイトブレスレットを損傷してしまう。

これによりゼロはウルティメイトイージスを用いた様々な能力に制限がかかり(第3話でジードの世界に次元移動を行った際に完全に壊れてしまった)、さらに負傷の影響もあって地球上でわずか2分間しか活動できなくなるという大幅な弱体化を強いられた(ストロングコロナルナミラクルシャイニングウルトラマンゼロにもタイプチェンジ出来ない)。


もっともこれはクライシス・インパクトそのものの影響というよりベリアルとの戦いの影響といったほうがいいかもしれない。

その後、ベリアルとの戦いが終わった後でブレスレットは修復され、ゼロの傷も無事に完治した模様。


ウルトラマンキングの消息不明

くらいしすいんぱくと

宇宙の崩壊がキングの尽力によって免れたのは事実であるが、キングですら宇宙全体を修復するにはとてつもない力を必要としたらしく、宇宙と一体化するという苦肉の策により何とかそれを成し遂げたものの、代わりにキングそのものは宇宙に拡散してしまい、音信すらもつかない状態になってしまった。この時発せられたエネルギーは幼年期放射と呼ばれ宇宙の傷を癒しながら人々や惑星を循環している。

なお、ベリアルがジードによって倒されたのと前後して宇宙は無事修復され、キングも肉体を取り戻している。


AIBの結成

一度崩壊しかけた宇宙の秩序を取り戻すべく、宇宙規模の連合組織AIBが結成された。このため、AIBではクライシス・インパクトに関する克明な記録が保管され、情報が共有されているようである。


残された謎編集

現段階では「クライシス・インパクト」での出来事は断片的にしか描写されていないため、謎に包まれた部分も多い。

多くの謎が明かされた最終回でも、「クライシス・インパクト」関連は断片的な情報しか明かされていないため、今後の情報公開に期待である。


起きた時期はいつか

ある児童書には「6年前に起きたらしい」と書かれている一方で、「ゼロとベリアルは100年前のオメガ・アーマゲドンで相打ちになった」という記述もある。

記述を見る限り、このオメガ・アーマゲドンの末クライシス・インパクトが起きた可能性が高いが、それだと6年前に起きたという児童書の記述と矛盾する事になる。

第9話にてスカルゴモラが6年前に出現していた事が判明したため、これと混同された可能性がある。

またライハが生まれた時、つまり19年前の時点でキングが既に宇宙に拡散していたのは確実であるため、少なくともこれより以前に起こっている事は確かだと思われる。

もっとも、児童書に書かれている設定が後でなかった事にされるのは珍しい事ではないので、まだ鵜呑みにしない方がいいと言えるだろう。

「らしい」と予防線も張られている事だし、第一話で言及されているように本編の人々の認識という意味では間違ってはいないし。

超全集によれば数十年前とのこと。


ベリアル関係

ウルトラマンベリアルはギガバトルナイザーを手にしているとはいえ、あくまでウルトラの父の盟友である普通のウルトラマンであった彼が如何にしてもゼロを追い込めるまでに再びパワーアップしたのか。

なんらかの策を弄したか、ストルム星人の協力か彼個人の努力によるものかは不明。


また、超兵器「超時空消滅爆弾」というとんでもない兵器の出所も分かっていない。宇宙そのものを破壊するという最大クラスの威力ながら、あっさりとした説明で済まされた。

もし第二、第三の爆弾を作れる技術者がいたならどうなっていたことか。

メタ的な意味ではウルトラマンキングの排除のためという舞台設定以上の存在意義があるか不明なため、これ以上言及するのも野暮かもしれない。

かつてのベリアル銀河帝国の兵器群やディメンジョンコアによる自爆の被害を考えると、ある意味日常茶飯事なのかもしれないが。


ジードの出生の秘密との関係

今のキミ まるで、、、

物語の根底に関わる大事件であるため、ジード朝倉リクが誕生した経緯とも何かしら繋がりがあるのではないかとする見方もあった。

そして、第11話でジード誕生の真相が語られることになる。ただそれとクライシス・インパクトがどう関係があるのかについてはまだ明かされてはいない(ベリアルが肉体を失った原因がクライシス・インパクトである可能性が高いので無関係でないだろう)。


明かされた謎編集

起きた地球はどの世界の地球か

メイン監督の坂本浩一はインタビューにて光の国の世界観(M78ワールド)を踏襲していると語っている。

それにより当初はM78ワールドの地球が先述のような状況になり、何千年もかけて怪獣災害を根絶し、一時は宇宙を開拓できるほどまで進歩していた文明レベルが現代と大して変わりないほどまで後退し、かつて地球で起こったウルトラマンたちと怪獣や侵略者たちとの闘いの記録も殆ど失われ都市伝説と化してしまった、ある意味ポストアポカリプスな世界観になってしまったと考えられている。


しかし燃えているビルが普通の文明レベルのビルにしか見えなかったり、第3話でゼロが(光の国から行くなら必要ないはずなのに)なぜか次元移動して地球へ来ているという上記と矛盾するような描写があったため、「M78ワールドの地球そのものが舞台と言っていたわけではないのではないか」という反論が出てきた。

更に補足するとウルトラの星から地球まで300万光年あるが、ウルトラの星から出発する時は多めにエネルギーを貰ってワープを繰り返し短時間で駆け付けることもできるので、絶不調のゼロを派遣させるより、タロウやレオなど歴戦のウルトラ戦士を派遣した方が合理的なのにしていないという指摘もある(実際、第8話での描写を見る限り、ゼロが地球へ向かっていた事を光の国は把握していなかったようである)。

他にもシャドー星人ゼナが「この宇宙には宇宙警備隊も注目している」とジード世界が別宇宙のような発言をしていたり、第3話にてリクたちが発見したネット動画画面に映る年号は遥か未来では無く、現実と同じく2017年となっていることも確認できる。


また、仮にM78ワールドの設定を用いた作品であったとしても、マルチバースの記事にもあるように『ウルトラマン物語』や『アンドロメロス』のようなレベル3マルチバース(パラレルワールド)である可能性もあるので現状は確定できないと言える(極論を言ってしまえば『ゼアス』、『ネオス』、『マックス』なども光の国の世界観を踏襲した作品である)。


そして超ファイルにて別の宇宙「サイドスペース」であるということが明言された。最終回でもウルトラの父が飛来したその時、モアの「別宇宙から何かが来ます!」というセリフから考えてM78ワールドではないことが判明。

ただし別の宇宙が確定した現在も坂本監督の「光の国の世界観を踏襲している」の真意については、M78ワールドと同じ舞台であると誤解しかねない言い回しを使った理由も含めまだコメントが無いため不明。

現在明かされている内容だけを加味すれば、M78ワールドの設定・キャラクターが密接に関わる物語と世界観であることを指していたようである(メビウス以降のテレビシリーズではこれらはあくまでゲスト要素だった)。

実際、今作に登場したM78ワールド以外のウルトラマンはニュージェネレーションカプセルでのイメージを除けばウルトラマンコスモスしか(しかも最終回でのワンシーンのみ)登場していない。また劇場版に登場した惑星クシアギルバリスはM78ワールドの存在であったことを考えると、文字通り「サイドスペース(側にある宇宙)」ということなのだろう。



ベリアルの目的

劇中ではベリアルが光の国に再び攻め込んだようなシーンもあるものの、なぜこのタイミングで地球へも手を伸ばしてきたのか?

さらには、これまで一貫して宇宙の支配を目論んできた彼が、なぜ宇宙そのものの破壊を目論んだのか?

わざわざ「地球」という場所を選んだこと、「支配」ではなく「破壊」という手段に打って出たことには何か重要な意味があるものと推測されるが…?


ジード最終回で明かされたその真相は、どうやら自分を追放したウルトラの国の人々に対する復讐(悪く言えば長きにわたって地球を守ってきたウルトラ戦士に対する嫌がらせ)だった模様。それだけの理由で宇宙を丸ごと1つ消滅させようという発想に至るあたりはさすがはベリアル陛下というべきか。

もうひとつ考えられるとすれば、ストルム器官の力とアトロシアスの姿でウルトラマンキングのエネルギーを吸収すること、もしくは全宇宙制覇において最大の障害となるキングを無力化することかもしれない。キングに正面から挑めば、さすがのベリアルでも勝てないことが大いに考えられ、たとえ奇跡的に勝利を収められても、体力を使い切ったところを別のウルトラ戦士に狙われる可能性も高い。ならばキングが力をフルに使うほどの事件を起こせばいい、そしてキングが自分の意思で身動きできないほどに追い詰めれば、彼を無力化できると考えたのかもしれない。


ウルトラカプセルの行方

「たった1個で戦局を大きく変える可能性を秘めていた」とされるウルトラカプセルだが、今のところベリアル襲来時に使用されたような描写はない。それどころか、ベリアルの所有物だったとされる「星雲荘」にはライザーと共にいくつかのウルトラカプセルが保管されていた。なぜ、対ベリアル用に開発された切り札が、ベリアルの作り出した拠点に存在していたのか?

ゼロがレイトに語ったところによると、混乱に乗じて何者かに盗まれてしまったとのことらしいが…。

その後、第11話で光の国からライザーとウルトラカプセルを盗み出したのは伏井出ケイであったことが判明した。


事件後のベリアルの動向

爆発に巻き込まれたベリアルは、行方不明になっているとされる。

その後、ベリアル融合獣となって再び地球に姿を現すが、爆発の後いかなる経緯でベリアル融合獣となったのだろうか?

その後、第4話の伏井出ケイの発言から、宇宙のどこかに潜伏していることが示唆され、第6話の終盤で、ベリアルと交信している様子が描かれたことで、生存が判明した。ただし、先の戦いの影響でベリアルは肉体を失ってしまったらしく、新たな肉体を手に入れるために必要となるウルトラカプセルを伏井出ケイが収集しており、ベリアル融合獣はベリアルから力を与えられたケイが変身していたというのが真相であった。

ただ後にカプセルが集まらないままベリアル自身が地球に到来しているため、「大ダメージを負っていたものの、肉体を失うまでには至っていなかった」と言うのが実情らしい。


なお、ベリアルの有力な部下達に関しては、(そもそもベリアルと共に戦っていたかどうかも含めて)全く描かれていない…。

一応、最終回でジードとベリアルとの最後の決戦においてジードがベリアルを通じて垣間見た彼の心情風景で、伏井出ケイの背後でちゃっかりと映っていた為、少なくともクライシス・インパクト直前までは行動を共にしていたようだ。

しかしながら、クライシス・インパクト後の彼らの消息は依然として不明である

ちなみに坂本監督は機会があったら描きたいと超全集で語られている。



余談編集

企画段階では、ベリアルが地球を爆破しキングがそれを修復したという設定だったが、キングが地球のみを助けるのはおかしいという意見が挙がり、宇宙規模の事象となった。


関連項目編集

ウルトラマンジード ウルトラマンベリアル ウルトラマンキング 惑星破壊

ギャラクシークライシス大怪獣バトルシリーズで示唆された大災害。これを引き起こしたのはベリアルを悪の道に引きずり込んだ張本人レイブラッド星人である。

ダークスパークウォーズ ウルトラフレア:過去作の冒頭で描かれた大事件。特に前者とクライシス・インパクトは、メタ的には「新シリーズ・新商品に際しての舞台設定」以上の意味は薄いため、壮大な設定ながら以降触れられていない、不明な点も多い。

巨影都市:初代ウルトラマン、タロウ、ゼロがベリアルと戦う姿を、一般人視点で見ることができる。あたかもクライシス・インパクトの現場に遭遇したかのような光景である。

銀河はかいばくだん:ベリアルが使用した超時空消滅爆弾と似たような、某ネコ型ロボットが使おうとした爆弾。

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