概要
楳図かずおによる特撮番組の金字塔『ウルトラマン』のコミカライズ。番組放送と同時期に講談社の週刊少年マガジンに連載されていた他、別冊少年マガジンにも番外編が掲載された。
長らく絶版になっていたが、講談社漫画文庫から上下巻で発売された。
特徴・本編との差異
楳図かずお作品の色がメチャクチャ濃く出ており、特にバルタン星人編とドドンゴ編は完全にホラー漫画のノリになっている。作者があまりにホラーに力を入れ過ぎているため、ジラース編ではページが足りなくなって「この後ウルトラマンがジラースを倒したのは言うまでもありません」と文章で済まされてしまったほどである。
さて、本作はメイン画像のような鼻の下にシワのある初代ウルトラマンが有名だが、これはAタイプのマスクを楳図なりに表現したものである。実は執筆当時楳図の家にはテレビが無く、円谷プロから資料だけ渡されて描いていたのだ。そのためテレビと大きく異なるシナリオやキャラデザ(可愛さのかけらもないガヴァドンや没設定を流用したドラコなど)になっている話も多い。
最終回のメフィラス編では没設定に登場していたダダも登場しており、後に『ウルトラマン超闘士激伝』の鋼魔四天王の元ネタになっている。
『ぼくら』に掲載されていた一峰大二版のウルトラマンがムキムキマッチョなのに比べ、本作に登場するウルトラマンは寸胴体型で機械的な光沢を帯びているのが特徴。
またイデ隊員がギャグチックなデザインのお笑いキャラなのに対し、アラシ隊員は男前に描かれている。
登場怪獣
バルタン星人の巻
なぞの恐竜基地の巻
二次元怪獣ガヴァドンの巻
高原龍ヒドラの巻
ミイラ怪獣ドドンゴの巻
怪すい星ツイフォンの巻
メフィラス星人の巻
関連項目
ウルトラマン(一峰大二版):講談社『ぼくら』掲載の別のコミカライズ。
ウルトラマンTHEFIRST:『3×3EYES』の高田裕三による、現代風にアレンジされたコミカライズ。