概要
ウルトラマンメビウスが最も得意とする黄金色の必殺光線。
メビウスブレスに蓄積されたエネルギーを開放して、腕を十字にクロスして放つスペシウム光線系統の光線技。
基本的な動作は以下の通りで、
- メビウスブレスに手をかざす。
- クリスタルサークルを回転させ、メビウスブレスのエネルギーを開放しながら手を大きく水平に開く。
- 開いた手で弧を描きながら、頭上で合わせる。
- 腕を十字にクロスして光線を放つ。
3の動作の際に起こるメビウスの輪のエフェクトと、他の十字光線に比べて左手(横側)のクロスが少し浅いのが特徴。
光線の温度は10万℃であり、タロウやゾフィーを下したバードンやウルトラ六兄弟と互角の戦いを繰り広げたテンペラー星人の同族などの強豪怪獣や凶悪な侵略宇宙人を数多く撃破した他、100m級のオオシマ彗星の破片を跡形もなく破壊するなど、ルーキーの時点でも高い威力を誇る。
この光線がまったく効かなかったのは、インペライザーや光線技そのものが効かないリフレクト星人、エンペラ星人やウルトラマンベリアルなど、これまでのウルトラシリーズの中でも屈指の強さを誇る兵器や闇の存在である為、この光線が効かない=強敵という認識が正確。
また、メビウスの力を受け継いだウルトラマンギンガビクトリーも使用可能である。ただし、メビウスとは異なり組んでいる左手より下からも光線が発射されている。
主な活躍
初使用は第1話『運命の出逢い』。
宇宙斬鉄怪獣ディノゾールに対して使用され撃破した。
しかし、その前にビルを盾にするなど、無闇に被害を拡大させる戦い方をしてしまった為、そのルーキー故の未熟な戦いをアイハラ・リュウに叱責されてしまった。
記念すべき初陣の決め技を飾ったものの、華々しいデビューとはならなかった。
続く第3話では、バードンの毒素を拡散させない為にGUYSのメテオールの一つであるキャプチャーキューブと併用され、被害を最小限に抑える連携を見せている。これは、本来メビュームシュートだけで撃破する予定だったところを、監督の村石宏實氏の「それだと毒が飛び散る」という指摘により変更されたためである。
この方法は後に、移動する火薬庫となったボガールモンスの大爆発を隔離する為に再度使用されている。インペライザーにも同様の方法が使用されたが、ストリウム光線と同等の威力を持つガトリング砲に破られてしまった。
第33話では、ミサという女性に憑依したフェミゴンフレイムからミサを救い出すために、過去の記録をもとにテッペイが新開発したメテオールである「スピリットセパレーター」との連携で、フェミゴンフレイムからミサを分離しつつ撃破した。
他にも要所要所で使用され、数々の怪獣や宇宙人を撃破している。
『ウルトラ銀河伝説』では、冒頭のベムラー戦で使用され、今度こそ新時代のウルトラシリーズの幕開けを飾った。
その後もベリアル迎撃戦で使用されるが、ギガバトルナイザーに弾かれてしまった。
また、『メビウス』本編から遥かな時間を経た未来である今作では、溜めの時間が目に見えて速くなっており、メビウスの成長が感じ取れる。
『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』では、メビュームブレードを展開したまま使用。前作までより威力が格段に向上しており、複製体とは言え、あのハイパーゼットンを撃破する戦果を挙げた。
撃破した怪獣・宇宙人
- 『ウルトラマンメビウス』
- 宇宙斬鉄怪獣ディノゾール(第1話)
- 火山怪鳥バードン(第3話) ※1
- 岩石怪獣サドラ(第5話)
- 古代怪獣ツインテール(第6話)
- 宇宙斬鉄怪獣ディノゾールリバース(第11話) ※2
- 魔神怪獣コダイゴン ジアザー(第12話) ※2
- 百足怪獣ムカデンダー(第13話) ※3
- 甲虫型甲殻怪獣インセクタス(第14話)
- 再生怪獣サラマンドラ(第17話) ※2
- 高次元捕食獣レッサーボガール(第22話)
- 時間怪獣クロノーム(第23話)
- ミサイル超獣ベロクロン(第26話) ※4
- 円盤生物ノーバ(第28話)
- 巨大魚怪獣ゾアムルチ(第32話)
- 人魂怪獣フェミゴンフレイム(第33話) ※5
- 土塊怪獣アングロス(第36話)
- 宇宙植物怪獣ソリチュラ(第40話)
- 円盤生物ロベルガー二世(第41話) ※6
- どくろ怪獣レッドキング(第42話)
※1 メテオール「キャプチャーキューブ」との連携で撃破。
※2 ウルトラマンヒカリのナイトシュートとの連携攻撃で撃破。
※3 胴体のみ撃破。
※4 ガンフェニックストライカーの「インビジブルフェニックス」との連携攻撃で撃破。
※5 メテオール「スピリットセパレーター」との連携で撃破。
派生技
メビュームナイトシュート
メビウスとヒカリ、さらにGUYSの仲間達と共に変身した奇跡の姿フェニックスブレイブが使用する強化技。
メビウスブレスとナイトブレスの全エネルギーを開放して放つ必殺光線であり、上半分がメビュームシュート(黄金色)、下半分がナイトシュート(青色)の光子エネルギーで構成されている。
発射モーションは、まず胸元で両腕を合わせ、左腕を上、右腕を下に斜めで一直線になるよう構え、ナイトシュートのように右腕を空へ掲げ、両腕を十字、あるいはL字にクロスさせ光線を放つ。
その威力たるや、通常のメビュームシュートを遥かに上回り、「スペシウム・リタビライザー」でさらに強化された際には、あのエンペラ星人をして大ダメージを受けるほどである。さらに、腕を十字からL字にしてさらに威力を底上げすることができる。
後日談『アーマードダークネス』では、初めからL字にクロスした状態で使用され、暗黒魔鎧装アーマードダークネスを真っ向から打ち砕いてみせた(既に致命傷を与えていたとはいえ、ダークネスフィア内で光線の威力が弱まっていた筈なのにである)。