概要
初出は『ウルトラマントリガー』第14話「黄金の脅威」。
究極生命体アブソリューティアンの戦士の一人、アブソリュートディアボロが習得しており、黄金のオーラを放つ奥義「剛力破牛拳」等を発動する。この奥義に見られるように、拳法とは言うものの体術一辺倒の戦闘技術というわけではなく、己の力を「気」のように変えて放つものであるらしい。
そして『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』のプロローグ編にて、ナラクの牢獄に囚われていた謎の戦士=ウルトラマンレグロスもまたその使い手であることが判明。
レグロスもディアボロもお互いが自身を総師と名乗っているが、『ULTRAMANREGULOS』の劇中においてディアボロは前総師であるマスターアルーデを不意打ちで殺害して彼の紋章を奪い、その上で総師を勝手に名乗っており、実質に正統な総師はレグロスだと言えるだろう。
現時点では多くが謎に包まれているが、D60星の幻獣闘士が使うとされる宇宙最強の拳と呼ばれており、光の国の王女であるユリアンもその存在を知っていた。
マグマ星人侵略軍によるL77星及びD60星侵攻によって、幻獣闘士達は全員死亡或いは行方不明となり、それと同時にコスモ幻獣拳も事実上途絶える事となってしまい、長い時代の流れの中で「伝説」として扱われる様になる。
しかし、『運命の衝突』でその事件が起きた過去の時代に介入したディアボロとタルタロスの暗躍の影響で時間軸を超えたレグロスが現代に現れ、コスモ幻獣拳もまた復活する事となったのだった。
習得した者である幻獣闘士の身体にはその証として、何らかの獣を模した「コスモビースト」の紋様が浮き出る。このコスモビースト達に心構えや能力を評価され契約を結ぶことが幻獣闘士としての一歩目とされており、幻獣たちにに認められるのが見習い闘士の目標となっている。
一応ビーストとの契約抜きでもコスモ幻獣拳を使用することは可能ではあるが、コスモビーストに認められていない分本来の威力を発揮しきれないらしく、スピカ達も「コスモビーストとは対話しないとダメ」とレグロスに忠告している。アブソリュートディアボロとマスターアルーデの剛力破牛拳に威力差があるのはこれが原因と思われる。
なお、紋様の獣は修得者が使用する必殺技の名前に含まれる獣と同じ。
動きも独特であり、かつて使い手と共に切磋琢磨したアストラもある程度は使用可能である。
『ULTRAMANREGULOS』OPではレグロスが各流派の演武を披露している。
修得者
使用拳:「剛力破牛拳」
マスターアルーデの持つコスモバッファローを奪い取り、コスモ幻獣拳の総師を自称している。
使用拳:「赤龍白虎拳」
わけあってD60に流れ着いたウルトラ戦士の一人。師匠から受け継いだ「火炎赤龍拳」「電撃白虎拳」も得意とする。現在のコスモ幻獣拳の真の総師でもある。
使用拳:「幻影水蛇拳」
レグロスの兄弟子。流れる水流のように軽やかな動きで戦う闘士。
使用拳:「飛翔精鶴拳」
レグロスの兄弟子。風のように空を優雅に舞いながら敵を切り裂く技が持ち味。
使用拳:「高速凍豹拳」
レグロスの姉弟子にしてコスモビーストに対する心構えを教えた人物。意識不明の重体となっていたレグロスを救ったのも彼女である。
使用拳:「電撃白虎拳」
コスモ幻獣拳のインストラクター。D60星ではマスターアルーデに次ぐ実力と権限を持つ。レグロスの才覚に大きな期待を寄せており、怒りで感情を飲み込まれるなという忠告を何度も教えていた。
使用拳:「火炎赤龍拳」
フォロスの兄で彼と並ぶほどのコスモ幻獣拳の実力者であったが、弟と反りが合わなかったことから一人で静かに暮らしていた。その強さに惹かれたレグロスの申し込みを受け、彼の師匠の一人として心と身体を鍛えた。
使用拳:「剛力破牛拳」
コスモ幻獣拳の先代総師。一人でマグマ侵略軍の艦隊を撃滅するほどの力を持つD60きっての実力者。レグロスをD60に迎え入れ、コスモ幻獣拳を教え込んだその人でもある。
使用拳:「土遁魔蠍拳」
コスモビーストの力を持つ土遁魔蠍拳の後継者であるが、彼の心は限りない憎しみと悲しみが渦巻いている、とされている。
中国版限定で登場。
レグロスと同じ頃に入門した兄弟弟子。レグロスと同じく、マスターたちの元で幻獣と契約し一人前の戦士を目指すべく修練に励んでいたのだが…。
『運命の衝突』にて、ゼロとのスパーリングで「電撃白虎拳」に似た構えのファイトスタイルを見せている。恐らくインストラクターフォロスからある程度指南を受けていたと思われる。
彼らが使用したコスモ幻獣拳の他にも、蟷螂のコスモビーストであるコスモマンティスと契約する事で使用できる堅牢な装甲による高い防御力と両腕から放つ光の刃が特徴的な『鋼鉄蟷螂拳』、蠍のコスモビーストであるコスモスコーピオンと契約する事で使用できる土を自在に操り大地を揺るがす『土遁魔蠍拳』が存在するらしい。鋼鉄蟷螂拳はレオやアストラ、レグロスのような宇宙拳法の使い手とは相性が良いらしい。土遁魔蠍拳はインストラクターフォロスの同期である使い手の幻獣闘士が実際にいたらしいが、その人物はアルビオやファルード、スピカが修行を開始する前にD60を去ったとファルードが話していた。
余談
ウルトラマンレグロスの物語シリーズと同時期に始まったウルトラマンブレーザーのメイン監督である田口清隆監督と坂本浩一監督の対談にて、コスモ幻獣拳の元ネタであるカンフーをちゃんと見せたいが日本のアクション部でもカンフーを出来る人は数える程しか居ないため、海外展開でカンフーの本場でもある中国の人にも目が止まるギャラクシーファイトシリーズにてこのカンフーは偽物だと思われたくないと考え、事前にアクターの方々へカンフーの動画を見せたうえで現場ではさらに厳しめに手の形や腰の入れ方を教えたと語っている。
それを聞いた田口監督はレグロスを見た時特訓シーン等から坂本さんのやりたいことが詰まってるなあと思っており、上述のように坂本監督の手の込んだ演出を聞いて腑に落ちたと評している。
関連タグ
獣拳戦隊ゲキレンジャー:同じく「獣」を模した拳法「獣拳」で戦うヒーロー。また、その流派の1つに「幻獣拳」という名のものも存在する。拳法の使い手が正義サイドと敵サイドに分かれている点も同じ。
聖闘士星矢:コスモで拳法といえばこの作品。