概要
『ウルトラマンマックス』にて登場した概念であり、主人公のマックスもまた、M78星雲から地球の文明を「監視」するためにやってきた文明監視員の一人であった。
だが、地球の衛星軌道から人類の文明を監視している際に偶然見かけた怪獣に立ち向かう青年・トウマ・カイトに“共振する個性”を感じて彼と一体化。以後、彼の力になっていった。
本編内では、第30話にて本人の口から「我々は文明が宇宙と調和して存在できるかを監視する」と語られた以外にほとんど言及されていないため、複数人で構成される組織である以外の詳細が不明であったが、「守る」ことそれ自体を目的とするものではないらしいことはこの当時より示唆されていた。
実際マックスも文明や人々に牙を向く怪獣や他惑星からの侵略者に立ち向かう際には地球人に力を貸してくれたものの、同じ星に住む種族間の問題には手を貸さず、終盤の地底文明デロスの事件ではマックス自身が変身しようとするカイトを止めに入っていた(人間とデロス、どちらに味方しても不平等になってしまうためで、結局考えを改めたデロスにも止められない『暴走状態』に至ったバーサークシステムを止める形で介入している)。監視という面目であればカイトと一体化している時点ですでに過干渉な気がしなくもないが、ウルトラマンゼノンもそこを咎めていないため、特に問題のない範囲なのかもしれない(ゼノンが柔軟かつマックスに友情を感じているためかもしれないが)。
さらには特別編ではマックスが「別の宇宙へ旅立つ」と発言していることから、様々な次元の文明を調査・監視しているようである。
なお、そのゼノンが文明監視員なのかは実は本編では明かされておらず、後に『ウルトラマン列伝』の公式サイトにて改めてマックスと同じ文明監視員の任務を負っていることが判明した。さらに「文明監視員は、宇宙の様々な場所に生まれる文明がどのように進化し、別の文明と友好関係を結べるかといった動きを見守ることを使命としている」という活動内容も公開されている。とはいえ、光の国が何を目的にそのようなことを調査しているのかは明かされていないため、現在でも割と謎の多い役職だったりする。
結局「文明監視員」の概念は実質的に『ウルトラマンマックス』のみでの登場となり、マックスたちがM78ワールドの正史で登場するようになっても影の薄いまま、であったのだが……
ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀
なんとギャラクシーレスキューフォースに所属するウルトラマンリブットがかつて文明監視員だったことが判明。
第一話ではマックスとともに惑星ミカリトに調査に来ており、マックスの会話から文明監視員の任務には急激な衰退などの不自然な現象を見せる星における原因の調査なども含まれている様子である。
宇宙警備隊との関係
『UGF』では、マックスが「リブット! 宇宙警備隊に報告するんだ!」という台詞があることから、光の国の組織ではあるものの、宇宙警備隊とは別の組織である可能性が示唆されている。
その一方
・『ウルトラ銀河伝説』や『ベリアル銀河帝国』では、マックスやゼノンが戦闘に加わっている。
・『UGF』では宇宙警備隊が危機に陥ったマックスの救出作戦を立案したり、マックス自身も救出された後はちゃんと宇宙警備隊本部に報告に訪れている。
・同上作品で元文明監視員であったリブットがタロウのことを「教官」と呼んでいた=宇宙警備隊の養成学校を出た者が文明監視員になっているとも受け取れる。
といった数々の描写から、上述のマックスの台詞はあくまで「本部に報告するんだ!」というニュアンスだった可能性があり(『UGF』で「宇宙警備隊」の単語が出るのは、このシーンが最初なため、視聴者に配慮した台詞選びだった可能性は高い)、文明監視員が宇宙警備隊とは別組織と断定するには、まだ確証が足りないのが現状である。
ただ、仮に宇宙警備隊と別組織であったとしても、かなりしっかり連携を取っていることには変わりない。
なお、『UGF』の第3話では、ウルトラマンゼノンがサプライズ登場。マックス・ゼノン・リブットの文明監視員3人が強敵マガオロチ(それもゴーデス細胞を吸収したことで通常よりも強化された個体だった)を倒すという大金星を挙げている。
この事例や、マックスが公式で「最強・最速」と謳われていた(後に作中でもアンドロ警備隊にて「最強・最速のウルトラマン」と噂されていたことが判明している)こと等からもわかるように、文明監視員の戦闘レベルは宇宙警備隊員のそれに決して引けを取らないものとなっている。文明を監視する以上、有事の際に要求される戦闘レベルは宇宙警備隊の比ではないと思われる(単騎で文明1つを相手にする場合も考えられる)ので、妥当ではあるが。
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ウルトラマンマックス ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀
ウルトラマンマックス(キャラクター) ウルトラマンゼノン ウルトラマンリブット
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