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演:寺田農


概要編集

朝倉リクの名付け親である老人


19年前、町長だった彼は天文台に置き去りにされていた赤ん坊が発見された際、自身が子供に恵まれなかったこともあり、自ら養子として引き取り、育てようと考えていた。しかし(演:なるせ華)に先立たれてしまったために断念、代わりに名前を付けた。それが後の朝倉リクである(その後、リクは愛崎家に引き取られて育てられることになるが、そうなった詳しい経緯は語られていないため不明)。


現在では病気を患っていて残り数か月の命(病気の影響なのか、足が不自由だと思われる描写もあり、避難する際にもリヤカーに乗って移動していた)。


リクと接触する3か月前からリトルスターを発症して千里眼を獲得し意識が鋭敏になり、彼が望めば遥か銀河の彼方で起こっていることでさえ自由に見えるようになった(これは彼から分離したリトルスターがウルトラの父ウルトラカプセルになったことから分かるように、ウルトラの父のウルトラホーンの能力を使えるようになっていたためと推測され、第13話にて明言された)。3か月間怪獣に襲われなかったが、どうやらバリアによって自分の光が見つかるのを防いでいたらしい


ちなみに本当に何でも見えていたらしく、リクが欲しかったゲームソフトゲーム機をわざわざ家に用意していたり、彼がベッドの下に何かを隠していることまで知っていた(あの言い回しだと隠してあるのはこれに思えてしまうが、監督である田口清隆は「特撮は爆発だ! #221 SP」にて隠してあるものを問われても敢えて明言しなかった。しかし、当初はもっと攻めた脚本内容であったという)。

なお、ゲーム機を用意していたのは、病気で満足に動けず、余命幾許もない彼なりに、息子となっていたかもしれない青年と、父と子としての最後の思い出作りをしようという思いからだったのかもしれない。


その能力でリクの行動を見守り続け、真実を知って心折れかけたリクの元に手紙を送り、名前に込められた意味と「生きてくれ」という祈りと共にリトルスターをリクに与え、彼が再び立ち上がる支えになった。

今までのリトルスターは「ウルトラマン」、あるいは「ウルトラマンであるリク」に向けられたのに対し、ウルトラマンであることに関係なく「リクという個人」のために祈り、それはアイデンティティーに悩んでいたリクが救われ、立ち直るキッカケとなった。


その後もリクとの交流は続いており、リクも「生きている間は会いに行き続けたい」と考えていることから、錘のことを家族同様のかけがえのない存在と捉えているようである。

彼もまた、作中で多くいるリクの父親の1人と言える。


なお、リクの質問に答える形で、ベリアルが宇宙のどこかの異空間に潜んでいる事を教えた上で、「近い内に君はお父さんと会うだろう。戦って君が負ければ世界は終わってしまう」と意味深な言葉を告げていたが、その時はすぐに訪れることとなった


余談編集

名前の由来はリクと同じく「アーサー・C・クラーク」のもじりで、Cを「スイ」と言い換えている。

シリーズ構成の乙一は元々「スイ」を主人公の名前として用意していたが、上層部の会議の結果、「リク」に決まった。その後、第12話の設定の際にリトルスター発症者を父親的存在にする必要が生じたので「スイ」を復活させたということらしい。

なお、当初、監督の坂本浩一はカプセルを起動させるのは父親という存在である伊賀栗レイトに関連させてマユかルミナと想定していたが、マユがゼロカプセルを起動させることになったため、カプセルを宿す父親的存在として錘が創作された。


演じた寺田氏は『仮面ライダーW』で園咲琉兵衛テラー・ドーパント、『鎧武外伝』で呉島天樹を演じていることで有名だが、ウルトラシリーズ出演はメトロン星人人間態を演じた『ウルトラマンマックス』以来12年ぶりとなる。また特撮では悪役を演じることが多い寺田氏だが、ウルトラシリーズでは過去に『ウルトラマン第14話のトラック運転手の助手のほか、『ウルトラQザ・ムービー星の伝説』(山根報道部長)、『ティガ第32話(根津博士)及び第40話(宮川)や、『ダイナ第37話(センセー)、『ウルトラQ_darkfantasy第24話(真柄太郎)等で民間人役で出演している。また三大特撮以外では『怪奇大作戦セカンドファイル』の町田大蔵警部も該当する。ちなみに寺田氏は遺作となった6年後の『ウルトラマンブレーザー』でもドバシ・ユウ役を演じており、こちらも田口清隆監督が担当している。


リクと一緒にプレイしていたゲームはバンダイナムコの『鉄拳7』。これは、ウルトラシリーズのスポンサーであり、円谷プロの筆頭株主でもあるバンダイの子会社のゲームだったためと考えられる。なお、リクが使っていたキャラは自身と類似点が多いキャラクターであった(意図した演出なのかは不明)。ちなみにゲームは演者の2人が実際にプレイしている(当初はスタッフから選ばれた2名がプレイする予定だったが、寺田氏の呑み込みが早かったため、実際にプレイする事になった)。


第12話が放送された6日後に『金曜ロードショー』で寺田氏の代表作として知られる『天空の城ラピュタ』の放送が予定されていたため、一部ではネタにされていた。ちなみに「仕事サボってデートか?」とおちょくっていた軽便鉄道の機関士を演じた西村知道は、「お釈迦様でもご存じあるめぇ!」の言い回しで知られる『80』の六代目バルタン星人役でウルトラシリーズに出演している他、前回に当たる第11話に登場したバド星人が初登場した『ウルトラセブン』で声を演じ、同じく『ラピュタ』に出演(「じっちゃん」ことタイガーモス号の機関士ハラ・モトロ役)していた槐柳二氏は、『ラピュタ』が放送された日に死去している。


関連タグ編集

ウルトラマンジード

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