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人物編集

生没年:1937年3月29日-2006年11月29日

東京四谷で生まれ、中国青島で育ち、満州で終戦を迎え、引き揚げ後の1959年にテレビ業界へ入り、1966年から円谷プロを中心に活動。映画監督脚本家演出家として特撮を主に活躍し、独特の映像表現や撮影技法で注目を浴びた。


独特のセンスを持った人物であったため、彼の影響を受けた者も多く人気も高いが、一方で人付き合いが難しいと言われたり、センスが理解できないと評されたりする。

特にウルトラシリーズでは、考えさせられるような寓話めいた話が非常に多く、それに感銘を受ける視聴者が多い一方で、ヒーロー物としての爽快感には欠けると言う評価も。

ただ、本人も自覚的ではあったようで、「他の脚本家(具体的に金城哲夫の名前を挙げていたこともある)が王道を書いてくれるから自分はああいうのが作れた」と言う旨の発言をしている。

また、「さっきまで食堂で食べていたカレーのスプーンで変身しようとするハヤタ」「ちゃぶ台を挟んでダンメトロン星人が会話するシーン」など、(当時の)日本の庶民の生活感を感じさせる風景を強く盛り込みたがるところがあり、そのことが無国籍な未来感を重視するウルトラシリーズにはそぐわないとベテランスタッフやプロデューサーをしばしば怒らせており、しばらくウルトラシリーズから追い出されていたという話もある。


特撮以外でも同様で、チャリティーショーの中継で美空ひばりの喉を超アップで映して抗議が殺到、ドラマ『でっかく生きろ!』は前衛的な演出が上層部の不興を買い途中で降板、放映原盤も消去されるなど枚挙にいとまがない。

そのわりには干されてもすぐに復帰していたのは、親交の深い俳優寺田農によると「演出助手の有能さに加えて上層部へのお世辞が上手かった」かららしい。


しばしば劇中に「ちな坊」と名付けたアライグマのぬいぐるみを登場させている。

祖父は海軍大将の長谷川清。『日本海大海戦』には小道具として勲章を提供したことで円谷英二を驚かせている。

長谷川は同作の公開翌年にあたる1970年に死去しているが、実相寺は「わたしが作った最初の長篇劇映画『無常』(R18指定)を見たあとだったから刺激が強すぎたのかもしれない」と語っている。


大の鉄道ファン、特に路面電車好きとしても知られコラムを執筆したこともある。著書「昭和電車少年」によると好きな車両は209系で特にスタンションポールを「乗客のマナーに期待していない」と気に入っていた。



主な作品編集

※1タイトルの後ろのカッコ内は登場するウルトラ怪獣

テレビ編集

ウルトラQ編集

未製作「キリがない」(ウェットン)

未製作「バクたる」(バクゴン)

「現代の主役 ウルトラQのおやじ」

ウルトラマン編集

ウルトラマン前夜祭

第14話「真珠貝防衛指令」(ガマクジラ

第15話「恐怖の宇宙線」(ガヴァドン

第22話「地上破壊工作」(テレスドン

第23話「故郷は地球」(ジャミラ

第34話「空の贈り物」(スカイドン

第35話「怪獣墓場」(シーボーズ)(STORY

ウルトラセブン編集

第8話「狙われた街」(メトロン星人)※1

第12話「遊星より愛をこめて」(スペル星人) ※欠番

第43話「第四惑星の悪夢」(ロボット長官)(第四惑星人

第45話「円盤が来た」(ペロリンガ星人

未製作「宇宙人15+怪獣35」(宇宙獣神ゴード)

怪奇大作戦編集

第4話「恐怖の電話」

第5話「死神の子守歌」

第23話「呪いの壺」

第25話「京都買います」

シルバー仮面編集

第1話「ふるさとは地球」(チグリス星人

第2話「地球人は宇宙の敵」(キルギス星人

帰ってきたウルトラマン編集

第28話「ウルトラ特攻大作戦バリケーン)」の脚本

未制作「月のメルヘン」(ザブロス星人)※制作されたが未放送に終わったという説もある。

ウルトラマンタロウ編集

未制作「怪獣無常! 昇る朝日に跪く」(ウェルズの想像したような宇宙人【正式名称不明】)

ウルトラマンティガ編集

第37話「花」(マノン星人)

第40話「夢」の原案および監督(バクゴン)

ウルトラマンダイナ編集

第38話「怪獣戯曲」(ブンダー)

ウルトラマンマックス編集

第22話「胡蝶の夢」(魔デウス)

第24話「狙われない街」(メトロン星人(再登場))

ウルトラQ dark fantasy編集

第24話「ヒトガタ」()

第25話「闇」(異なもの)

『世にも奇妙な物語』編集

第90話『切腹都市』

怪奇大作戦セカンドファイル編集

第2話「昭和幻燈小路」の脚本(監督も予定していたが実現せず)


映画編集


※監修/オリジナルビデオ作品


遺作編集

『ゴードの巻』 - お蔵入りされたウルトラセブンのシナリオ

「フィギュア王 No.118」誰も知らなかったウルトラセブン特集号にて収録(一周忌追悼企画)。前述の「宇宙人15+怪獣35」が原作。

漫画家一峰大二による描き下ろし作品。


これまでの怪獣・宇宙人たちが連合を組んで総攻撃を開始する。

さすがのウルトラセブン、ダンがやられてしまう。そんな中空から二つの光が舞い降りる。

一つはセブン上司、一つは光の怪獣ゴードであった…。


小説編集


編集

『怪獣無常! 昇る朝日に跪く』-お蔵入りされたウルトラマンタロウのシナリオ。

『月刊マンガ少年別冊 すばらしき特撮映像の世界』(発行元:株式会社朝日ソノラマ)という雑誌内にて漫画家・板橋しゅうほう氏によって漫画作品として掲載されている。


関連タグ編集

特撮 ディレクター 映画監督 演出家 実相寺アングル

池谷仙克 河崎実

寺田農 嶋田久作

宇宙家族カールビンソン』の原住生物のジッソーくん

アコード(4代目):晩年の愛車。


外部リンク編集

実相寺昭雄 - Wikipedia

実相寺昭雄とは (ジッソウジアキオとは) - ニコニコ大百科

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