月のメルヘン
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つきのめるへん
帰ってきたウルトラマンの未放映エピソードである。
帰ってきたウルトラマンの未放映エピソード。脚本は実相寺昭雄。
本来は1972年7月30日に放送する予定だったが、航空機事故のニュース特番によって一週放送が延期され、そのまま次のエピソードである「ウルトラセブン参上!」が放送された為、唯一の未放送回、封印回となってしまった。
その後の特撮雑誌などで公表されており、次のようなあらすじだったという。
ある日、MATから月面探査車の開発を受注した坂田健は月の開発反対を訴える新聞記者の夕子という女性と知り合う。
彼女と交流していくうちに坂田は夕子に惹かれていき、一緒に食事をすることとなる。夕子は「このままでは人間には夢がなくなってしまう。人間には月へ行く前に、解決しなきゃならないことが一杯あるはずだ。」と主張する。
一方、宇宙から月開発妨害をもくろむザブロス星人という宇宙人がMAT基地に侵入してきた。星人は郷に自分は地球侵略が目的ではなく、月の資源採掘の為にやってきたのだという。
その時、夕子が現れた。夕子は自分もザブロス星人だが、地球人によって育てられ地球人として生きてきた。故郷の窮状を知りMATに月開発をやめるようにはたらきかけたのだ。
夕子が話し合いに応じない地球人を嘆く中、業を煮やしたザブロス星人が巨大化して暴れ始めた。ウルトラマンジャックとなった郷は、ザブロス星人を倒す。
星人との戦いの後、完成した月面探検車を前に語る郷と坂田。郷は「人間は夢を忘れちゃいません。月に行っても新しい夢を描きます」と言う。そんな郷に坂田は北原白秋の詩集「思ひ出」の中の一節を口にするのだった。
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