解説
突然はなはだしく明るい星が見られる現象は、明るさで区別して新星ないし超新星と呼ぶ。
その超新星で実際に起きている現象が超新星爆発で、太陽の8倍以上の重量を持つ巨大恒星が一生の終わりに起こす甚だしい爆発である。つまり、超新星という名に反して起きていることは星の死である。
超新星爆発後の星の変化
基準は太陽の重量。
8倍程度まで
爆発しない。このサイズの恒星が一生を終えると白色矮星が残るが、これは赤色巨星の外層部がはぎ取られた芯である。
8 - 20倍程度
爆発後には中性子星が残る。
20倍以上
爆発後にはブラックホールが残る。
特に重量級の恒星はより激しい極超新星爆発(ハイパーノヴァ)に至ることがある。
周囲の星の影響
超新星爆発が発生すると、強烈なガンマ線が周囲に一斉に放たれる。このガンマ線の威力は凄まじく、超新星爆発を起こした恒星から半径5光年以内の惑星に住む生命体は絶滅し、25光年以内の惑星に住む生命体は半数が死に、50光年以内の惑星に住む生命体は壊滅的な打撃を受けるとされる。
極超新星爆発ならそれより遥かに広範囲にガンマ線が届き、さらにガンマ線バーストが発生するためより広い領域の天体に影響を与える。
地球に比較的近い星ではオリオン座のベテルギウスやさそり座のアンタレスが超新星爆発を起こしうる恒星の候補であるが、いずれも距離が500光年以上あるため、仮に発生しても地球にさほどの影響はないと推測されている。
ただし、地球で太古に発生した大絶滅には、超新星爆発が関与していると推測されるものもある。