概要
警備の体制やシステムがあまりにお粗末なこと。重要な施設や危険物がある場所など、本来厳重に警備されるべき場所がザル警備であっさり敵対者に侵入される・・・というのは特撮やアニメでは割とよく見る光景である。
類義語として「ガバガバセキュリティ」とも言われる。
というよりメタな話をするとその手のフィクションでは侵入できなければ話が進まないのでザル警備にせざるを得ないという事情もある。
特にメタルギアソリッドシリーズではゲームである以上(ステージや難易度設定による違いはあるが)プレイヤーがクリアするという前提で作らなければならず、現実の軍隊や警備会社の動き方を参考にして開発したらクリアがほぼ不可能になったためわざと敵兵を隙だらけにしたという逸話もある。
また、このシリーズでは難易度設定のある作品で最高難易度を選べば、ザル警備なりに非常に目の細かいザルとして生半可なプレイヤーの侵入を跳ね除ける姿を見る事もできる。
逆に、ザル警備と見せかけた罠という展開もまた、お約束の一つ。
現実でもあるにはあるが、こっちはまず言うまでもなくシャレにならない。
ザル警備で有名な組織・団体・集団
- 『仮面ライダー』昭和ライダーの敵組織全般(どこに基地を作っても必ずと言っていいほど仮面ライダーに発見・侵入される。そもそも秘密基地のはずなのに隠す気あるのかとツッコミたくなるほど「いかにも」な外観をしている事も)
- 『仮面ライダー電王』デンライナー(ガオウの侵入を許し、ハイジャックまでされている)
- 『仮面ライダー鎧武』ユグドラシル・コーポレーション(ザルドラシル・コーポレーションを参照)
- 『仮面ライダーエグゼイド』幻夢コーポレーションおよび電脳救命センター(「あっれー?乗せられちゃった?」)
- 『人造人間キカイダー』ダーク破壊部隊基地(素人が3回も自力での脱出に成功しているほど)
- 『キカイダー01』ハカイダー四人衆アジト(あまりにザルすぎて最後は自爆ボタン1個で全滅に追い込まれた)
- 『ウルトラセブン』ウルトラ警備隊極東基地
- 『ウルトラシリーズ』ウルトラの星の宇宙警備隊本部(侵入者がことごとく最奥部まで辿り着いている。その中で唯一ウルトラベルの保管場所だけ異様にセキュリティが高い)
- 『ウルトラマン超闘士激伝』銀河最強武闘会本部(毎回のように侵入を許し、毎回決勝戦が行われる前にご破算になる)
- 『ウルトラマントリガー』のナースデッセイ号(イグニスは事実上出入り自由だった)
- 『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』サイバトロン(警備員がガンガン前線に乗り込んで、これっぽっちも基地を警備していない。おまけに基地の防衛システムも穴だらけでデストロンの侵入をたびたび許している。後のシリーズでも警備の杜撰さは相変わらず)
- 『スーパーマリオ』キノコ城→ピーチ城(何をやっていても必ずと言っていいほどクッパ軍団の侵入を許す。まあ、旅先にまで押し掛けるクッパのしつこさと用意周到さもアレだが)
- メタルギアソリッドシリーズの作戦地域
- 映画ドラえもん及びクレしん映画の悪役の皆さまの基地
- 『AIKa』デルモゲニィ洋上基地(ハーゲン生前も大概だったが、没後は輪をかけて酷い)
- ヘリキャリア(MARVEL作品に登場する組織「S.H.I.E.L.D.」が所有する空中母艦。登場する殆どの作品でヴィランにシステムを乗っ取られたり内部から破壊されたりしている)
- ガンダムシリーズの基地、拠点(敵勢力の侵入を簡単に許した挙句ガンダム試作2号機やフリーダムガンダムなどの強力なMSが盗まれ、本来の持ち主に仇なす存在と化してしまう。軍隊としてどうなのだろうか…?)
- 『超人戦隊バラタック』のシ-クレットベース(第29話にて新聞配達員に敵兵が訪ねたことで場所が判明してしまう。機密保持できてないけど…いいんだよ、ネタだから)
- 『超速変形ジャイロゼッター』のアルカディア及びゼノン基地(スパイ疑惑があるのにそのまま捨て置く、揚句にそのスパイが正体ばれてもいけしゃあしゃと何回も戻ってくるアルカディア。敵ゼノンもいい年した中二病のおっさんがあっさり入り込んで作戦に割り込んだりしている。最終回にてザル警備に突っ込まれているが、全部スクエニのせい)
- 『スターウォーズ』シリーズのデス・スター(現実世界に存在する月に匹敵するほどの質量を持ち、惑星すら破壊するレーザーを放つという、劇中世界でも宇宙戦においては規格外の強さを持つ宇宙要塞なのだが、如何せん”公式設定で”内部構造の広大さのわりに人員が少なすぎるため、ルーク・スカイウォーカーとその仲間達にあっさり侵入され、内部に投獄されていたレイア姫を救出されるなど好き放題に暴れ回られた)
- というか銀河帝国全般(デス・スター以外にも、年中トロピカルな気候の惑星に機密文書保管庫を作ったせいで将兵が慢心しまくってる中敵の奇襲を受けたり、帝国の祝日に花火に見惚れて反乱分子が爆弾設置する隙を作ったり三文芝居にホイホイ騙されたり、なんか増えてる兵士(反乱同盟の潜入チームの変装)を近くの基地からの増員だと思ってスルーしたりといいところがない)
- 『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマーのサイバトロン基地』大量に人材がいる筈なのに、(伸縮自在とはいえ、)カセットロンのコンドルなどに侵入口がひとつだけだが侵入され、治療中のコンボイ司令官に致命傷を負わされたり、基地内で起こった騒動によってメインコンピュータのテレトラン1が破損したりなど作風も相まってか、不祥事について枚挙に暇が無い。(たまに作画ミスであるはずの無い岩があったりする。)
- 『インフィニット・ストラトス』のIS学園(作中ではほとんど毎月テロリストの襲撃など何らかのトラブルに見舞われている。主人公の存在から注目度が急に上がってしまった上、襲撃犯達の能力も恐ろしく高いため、警備に要求されるレベルが理不尽に上がってしまったという事情もあると思われるが…)
- 『銀河英雄伝説』の銀河帝国(帝国軍はその圧倒的な国力や軍事力に慢心しているのか作中では度々、暗殺者やテロリスト、工作員の活動を許してしまっており、憲兵や警備兵の大半が木偶の坊も同然な存在と化してイゼルローン要塞を奪われるといった重大な損失を招いたりしている。この杜撰なセキュリティはラインハルトの改革によってローエングラム王朝に移行してからも中々改善されず地球教のテロに対しては後手に回り続けており、憲兵総監ウルリッヒ・ケスラーが直接指揮しなければまともに対処もできない体たらくで、皇妃ヒルダやアンネローゼが暗殺されかけ、ヤン・ウェンリーやキルヒアイスといった重要人物を死なせてしまっている)
- 『スクールガールストライカーズ』の拠点「エテルノ」(これは時空管理局そのものに問題があるのかもしれないが、そこいらのザコオブリに何度となく侵入を許し、挙げ句テミスやモルガナなどの危険な存在やミネルヴァなど初登場時からグレーな存在も堂々と入ってくる。ティエラに至っては「サンドバッグオブリ」というどう考えても怪しいオブリを養殖している上に五次元香とか言うブツで大半のストライカーを無力化してしまったことすらある。そのあまりのザルさ加減といつになっても是正されない現状は複数ストライカーからも半ばネタ扱いで苦言を呈されているが、近頃オブリは本当に時空管理局の敵なのかという根本的な問題が発生しており、事態はさらにややこしくなっている)
- 『アズールレーン』の総本部および各組織上層部(セイレーンの超大物らしき存在がオペレーターに就任しているのだが、その事に果たして何人が気づいているのやら。またそもそも各陣営の上層部は敵対しているはずのセイレーンとズブズブであることが判明しており、今や陣営も敵味方も越えて混戦状態である)
- 『アリス・ギア・アイギス』各組織(テロリストに組織まるごと乗っ取られてたことも…もちろんプレイアブルキャラも例外ではなく、明確に人間辞めたような人やら過去に成子坂襲撃しに来たやつやら、キャラ選択画面で既に闇の深さを感じさせる展開がみられる)
- 『オルタナティブガールズ』の妃十三学園(元々ただの学校のうえに相手が相手だから仕方ないのかもしれないが…)
- 『プロジェクト東京ドールズ』の本部「ドールハウス」(まあそもそもこの作品、主人公とデフォルトプレイアブルキャラ以外の主要登場人物がことごとく何もかもが怪しい人ばかりなので正直なんとも言えないが)
- 『ブルーアーカイブ』の「ヴァルキューレ警察学校」(大規模なテロを何度も決行して停学処分を食らった末に収監されている狐坂ワカモが何度となく脱走に成功しているほど)
- というかキヴォトスの施設全般(全面ガラス張りのシャーレをはじめ、各施設の脆弱性が事あるごとに顕になる。そもそもキヴォトス人は何かあるとすぐに武力に訴える程には倫理観が低い例が多く、キヴォトスという地区そのものが極めて治安の悪い紛争地帯である。すぐに内戦が起きるような無法地帯において、もはや警備どころではないのかもしれない…)
- 『時のオカリナ』の「ハイラル兵士」
時々鋭かったりするガバガバ警備。