曖昧さ回避
- 韓国料理の一種。スープとご飯を組み合わせた料理。→クッパ(料理)
- 『スーパーマリオシリーズ』のキャラクター。本項で解説する。『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでのクッパはクッパ(ファイター)を、『GOGO!マリオワールド』でのクッパはクッパ(兼本あつこ)を参照。
- 『砂漠の海賊!キャプテンクッパ』の主人公。
概要
クッパ軍団(初期はカメ帝国)を率いる大魔王。通称は「大魔王クッパ」「クッパ大王」等、いずれも主人公の前に立ち塞がるボスキャラであることを表す名称となっている。『スーパーマリオオデッセイ』では「空覇」という漢字表記も登場。
公式のポータルサイトでは世界の平和を乱す存在と紹介されており、『スーパーマリオ64』では明確に平和を嫌っている。
マリオ・ルイージとは共に炎使いで、通常の炎だけでなく追尾式炎や、ハンマー投げなどの怪力技、魔法、特殊な武器なども使う。また、乗り物としてピエロを彷彿とさせた小型飛行船『クッパクラウン』等にも乗っている。
一部作品では骨になっても骨のままでも活動でき、骨となると青い炎を吐くことも。さらに手順を踏めば骨状態から元の姿に戻ることもできる。
一方で大抵の作品は溶岩がある所に城を建てているだけに溶岩に落ちても平気というタフさもあり、
「大魔王」と呼ばれているのは伊達ではないということか。
マリオファミリーにおける代表的なキャラの1人であるためか、アクションゲームはもちろん、カートレースやパーティ、テニス、果てはゴルフやパズルゲーム等にも幅広く登場。キャラの特徴やイメージを生かした、パワフルで時にイジワルなプレイスタイルを遺憾無く発揮している。
『マリオパーティシリーズ』ではプレイヤーからコインやスターを奪うなど、主に妨害キャラとして登場しているが、作品によってはアイテムをプレゼントする等極稀に少し良い事をするケースもある(『マリオパーティ4』など)。そして『マリオパーティ10』の「クッパパーティ」では遂にプレイアブルキャラとなり、『スーパーマリオパーティ』シリーズではマリオ達と対等な条件でスーパースターを目指すこともある。
プロフィール
マリオ側プロフィールを参考に、埋めることが可能な箇所を中心に記載している。
※1:『マリオパーティ2』のミステリーランドのクッパ出現イベントより。他には『マリオ&ルイージRPG3』の描写や「スーパーマリオブラザーズ35周年」のオリジナルメニューで辛口チキンがピックアップされていることから辛いものを好む様子。
※2:マリオシリーズの身長差対比図の各種画像と、マリオの身長を基に割り出した近似値。これは足から頭までの高さ(髪の毛を除く)であるが、後述の「体格」の項にあるとおり、各作品で体の大きさに大きな差異がある。このため、この近似値はあくまで1つの指標として捉える程度で良いと思われる。
また、平常時は膝を少し曲げた前傾姿勢であるため、実際にはこの高さよりも低く見えることが多い。
※3:『ヨッシーアイランド』シリーズで、赤ん坊の姿で同じく赤ん坊のマリオ達と対峙している点から、年齢は他のマリオファミリーと同じと推測される。その際、彼はマリオブラザーズと異なり言葉が成り立っていることから(種族間による成長速度などの違いを考えない場合は)マリオよりやや年上の可能性もある。
容姿
頭には2本の角が生え、黄色と緑の皮膚と赤い髪を持ち、10本のトゲがついた甲羅を持っている巨大なカメで、ドラゴンや怪獣を思わせる厳つい容姿をしている。
外見は1960年に東映動画が制作したアニメーション映画『西遊記』に登場する牛魔王がモデルとなっている。現に宮本茂が描いた『スーパーマリオブラザーズ』の箱絵では、劇中と異なり角が無く肌も灰色で、ますます牛魔王を彷彿とさせるデザインであった。現行デザインは宮本からクッパのモデルとカメ帝国設定を聞いたデザイナー・小田部羊一が、凶暴なイメージの強いスッポンをモチーフとした再デザインを行い誕生したものである。
また、特に火炎を吐く点と高速回転する点はガメラが与えた影響も少なからずあると思われる。実際にいくつかの漫画作品では明確にガメラへの言及が何度かされており、それらの中には回転ジェットや後ろ足からのジェット噴射と、ガメラと全く同じ方法でクッパが飛行したり(この際にもワリオたちから「ガメラ」と呼ばれていた)、「ガメラアタック」という技を披露している場面もある。ガメラが登場した『虚実妖怪百物語』でもクッパが実名で言及されている。
海外アニメ等では亀要素をより強く意識させる為か全身緑色で描かれる事も多く、さながらキングクルールやプルガサリのような姿をしている場合がある。
体格
基本的にマリオ達よりも大柄なのは変わらないが、登場する作品によって体格の比率が頻繁に変わっている。
初期のゲームや『スーパーマリオRPG』及び『マリオ&ルイージRPGシリーズ』、スポーツ系やパーティー系ゲームではマリオよりも少しガタイが良い程度で、ワリオやドンキーコングとさほど変わらない体躯なのに対し、『スーパーマリオ64』や『スーパーマリオサンシャイン』、『スーパーマリオギャラクシー』、『スーパーマリオオデッセイ』等では明らかにマリオたちよりも数倍以上は巨大な体つきとなっている。
なお『オデッセイ』では、物語冒頭からラストバトルの間まではピーチ姫を片手で握り締められるほど大きな体格であったのに対し、ラストバトルで敗れて以降はマリオより少し大きめ程度の身長になっているため、マリオに向けられた敵意や闘志、ラスボス補正の影響でプレイヤーにのみ大きく見えているだけ、もしくは何らかの魔法で自分の身体を本当に大きくしているのでは、などと推測するファンもいる。
また、マリオに負けず劣らず変身やコスプレ(?)、(パワーアップという名の)イメチェンを頻繁に行う機会が多いためか、明言こそされてはいないものの、ノコノコ等の他の亀一族同様甲羅が脱げるのではと考えられている。実際、甲羅の中へ手足や首を引っ込めるのはもちろん、明らかに甲羅の下に服を着こんでいたり、甲羅自体を装備品や武器として扱うこともある他、時には甲羅を着替えたりもする。ただし、ノコノコと異なり甲羅の中身を明確に視認できる描写は今のところ存在していない。
『スーパーマリオコレクション』のCMではマフィアのボスを彷彿とさせる姿を見せ、サングラスを掛けている。
『スーパーペーパーマリオ』や『スーパーマリオオデッセイ』では、ピーチ姫と結婚式を挙げるため、白いタキシード(『オデッセイ』ではシルクハット付き、見えるシーンは少ないが前髪も整えている)を着こなしている。
人物
性格面
小さい頃から甘やかされて育ったためか、基本的には自分勝手かつ傲慢。自らの野望や欲望に対して極めて忠実で、目的のためなら手段を選ばない形で騒動を起こすことも多い。そのため、キノコ王国を始めとするキノコワールドの人々からは恐れられていたり、迷惑な存在と見なされているのだが、クッパ自身の実力や部下達の真面目な働き振りを素直に認めている住人もいるなど、何処か憎めない面も持つ。単純な性格故か、何かと騙されやすい一面も。
1人称は多くの作品で「ワガハイ」(一部ゲームや漫画では「おれさま」や「ワシ」、「クッパ様」となっている場合もある)。また、平常時は語尾が「~のだ」となることが多い。
マリオに対しては、初期の作品でこそ自らの野望の邪魔をするにっくき敵としか見なしていなかったが、シリーズの長期化に伴う数々の対決や共闘を経た現在は、戦い合いこそすれ、心の底では互いに実力を認め合う「永遠のライバル」といった関係となっている。同じくマリオのライバル(敵や悪役)として登場したドンキーコングやワリオが単独で主役を務める機会が増えたのに対して、クッパは一部作品を除いて常にマリオの宿敵・好敵手としての立ち位置を保ち続けている(『大乱闘スマッシュブラザーズX』での解説ではワリオが「マリオの自称ライバル」、クッパが「マリオの永遠のライバル」と紹介されている)。
そして、ピーチ姫を幾度となく誘拐していることも最大の特徴。
『スーパーマリオブラザーズ』における設定では、自身のキノコ王国の民へ掛けた土管やブロックに変身する魔法を解く力を彼女が持っているために誘拐していた。
その後は主に求愛のために誘拐することがほとんどであるが、宿敵であるマリオと自分の居城で雌雄を決するために人質として誘拐したこともあった(『スーパーマリオブラザーズ3』『スーパーマリオRPG』等)。
ちなみに、リメイク版スーパーマリオRPGで、町の住人を捕らえて人質としたヤリドヴィッヒに対して「クッパ軍団はこんな卑怯な真似はしない」と普段の自身の行為、というか冒頭で普通にピーチ姫を攫っている自分を棚に上げた発言をしており、ピーチ姫から「つい最近、誰かさんに拐われた」と皮肉めいた返しをされて思わず言葉に詰まってしまっている。
さらに本人的には「ピーチ姫を攫うことが自分の役目」という信念のようなものまで出来上がっているらしく、ピーチ姫が他悪人に攫われたり、部下達や世界自体が危機に瀕した場合には直々に出撃したり(「自身の子分に認めてやる」と発言するなど素直にはなれないながらも)、自ら進んで共闘するなど、マリオ達と心底から憎み合う描写は薄くなってきている。
形式上「マリオの仲間」ではなく他の部下達同様に「子分」にしたと言っているあたり、マリオの実力は素直に認め評価していると捉えても良いかもしれない。
『スーパーマリオRPG』のメリーマリー村のイベントでは、ピーチ姫がマリオにキスしようとした際は嫉妬に駆られて割り込み、キスをして「ピーチ、ついにワガハイと……」と喜ぶも誤爆してマリオのほっぺにキスをしたと気付き「ゲッ!!!!!」と驚いている(展開はミニゲームの評価次第で変わる)。『スーパーマリオサンシャイン』では母親を欲しがるクッパJr.を気遣い、「ピーチ姫に母親代わりりになってもらう」という理由で誘拐した(Jr.にもピーチが母親だと嘘をついていたものの、息子は勘づいていた様子)。また『スーパーマリオオデッセイ』では、本格的にピーチ姫と結婚式を挙げるべく彼女を誘拐し、結婚式の準備を進めるべくウェディングプランナーであるブルーダルズを雇い入れたりもしている熱の入れ様。『スーパーマリオブラザーズワンダー』ではラストバトルにピーチ姫がいると「愛しのピーチ姫よ!!」と高らかに宣言することも。
初期設定もどこへやら、今ではピーチ姫の単なる追っかけとなっており(尚且つマリオとのイタチごっこ)、『ペーパーマリオRPG』では、部下にピーチ姫の写真を見てボーっと幸せそうな顔をしている姿を目撃されている。『NintendoみまもりSwitch』の紹介映像ではご丁寧にスマホの待ち受けもピーチ姫。
ただし、悪の大魔王として譲れない意地やプライドもあるためか『スーパープリンセスピーチ』や『スーパーマリオ3Dワールド』『スーパーマリオブラザーズワンダー』『マリオパーティ』『マリオ&ルイージRPG』シリーズ等で例えピーチ姫や自身の手下であっても自分の前へ立ちはだかった場合は敵と見なして容赦なく迎え撃つ熾烈さも持っているため、相手が女性だからと手加減してくれたり、部下だからと無条件で優しくしてくれるような甘い性格であると思っているのなら大間違いなので勘違いしないように…。
クッパ軍団の指導者として
その我侭さや横暴ぶりから、部下達からも影で愚痴られたり呆れられることも少なくないクッパではあるが、多くの部下達を従える指導者としての器とカリスマ性は十分に持ち合わせており、時に厳しく叱咤しつつも基本的には寛大で味方思いであるため、配下のクッパ軍団のメンバーからは何だかんだで慕われている。
この辺のキャラの方向性が決まったのは『スーパーマリオRPG』や『ペーパーマリオ』シリーズからであると思われ、エンディングでは、部下と共に働きながら城を修理している様子も見られる(ついでに遊んでいる部下を叱っていた)。ちなみに1人称で「ワガハイ」を使用したのはこの作品群が初(ちなみに『スーパーマリオブラザーズ3』の頃は「おれさま」であった)。
戦いに怖気ついて逃げてしまった部下のクリジェンヌに出くわしても、『お前はお前の幸せを考えるのだ!』とあっさり容認。また、クッパを裏切ったクリッキー・パタボン・ヘイファーに対しても、『ボサッとしてる暇があったらさっさと働け!』と怒りつつも暗に帰順を促している。もちろん部下が捕まってしまった場合には自ら助けに行ったりもする。
マリオに負けてしまった手下に対しても、一瞬は叱りかけるもすぐに思いとどまり『いや……、お前たちはよくやったな……』と頑張りを評価し、労いの言葉をかける。さらには手下がマリオに倒されたという報告を聞き『ヘナチョコな奴らだったが、可愛い手下たちを苛められて何もしないわけにはいかん!』という言葉とともに、打倒マリオのための一手を考えようとする。
そんな調子であるため、クッパ軍団の面々も彼をとても慕っている様子である。ファンクラブも作られていたり。
ただし慕われている反面、酷い陰口も叩かれてたりする。特に『マリオ&ルイージRPG3!!!』では「ケチンボ大魔王」「ワガママ」「口が悪い」「ブクブクに太っている方がお似合い」だの散々な言われよう(ゲラコビッツに操られていた部下もいるとはいえ)。
とはいえ、良くも悪くも部下達にとっては頼れる指導者であるのは確かで、『マリオ&ルイージRPG3 DX』の「クッパJr.RPG」では、部下達のことをあまりに軽んじる振る舞いをしていたクッパJr.を見兼ねたカメックが、「クッパ軍団が強いのはクッパ様に固い忠誠を誓っているからで、クッパ様の為なら喜んで火の中、水の底へ飛び込むでしょう。そんなクッパ軍団や7人衆を引き連れているからこそ、クッパ様は強いのです。強い軍団を引き連れるには、仲間を大切にする心と仲間を引き付ける強い力が無くてはならないのです」と、クッパの指導者としての器とカリスマ性について語っている。
また、上述の「クッパJr.RPG」では、とある条件を満たすとクッパを仲間にすることができる(「とつげきタイプ」で大魔王らしく強さも最高クラス)が、部下のカメックや7人衆とは違い「サブリーダー」にすることはできないため、息子や部下たちに指示されるシュールな戦闘シーンを見ることができる。
血脈
そんなクッパであるが、今では立派な父。『スーパーマリオサンシャイン』では、クッパJr.に対し立派にお父さんしている様子が見られる。
ちなみに、クッパJr.を産んだ母親が誰であるのかは不明である。ただ、『スーパーペーパーマリオ』や『スーパーマリオ オデッセイ』ではピーチ姫と結婚式を上げようとしていた為、恐らくクッパの妻は死別か離別などでおらず、現在の彼は独身だと思われる。
スマホのNintendoSwitch管理アプリ「みまもりSwitch」のPVでもJr.と共演。外部からの強制終了に躊躇ったり、ゲームでの活躍を誉めてあげたりと微笑ましい様子が見られる。
ちなみに息子がプレイするゲームのCEROレーティングには結構気を配っているらしく手で目隠しするイメージグラフィックがあったりする。悪の大魔王だが、情操教育には熱心なのだ。
ちなみに、かつてコクッパ7兄弟はいずれもクッパの実子であり、あたかも大家族であるような設定もあったが、クッパJr.の登場以降しばらく登場していなかったコクッパは後に「クッパの手下」「部下の中でも幹部級のポジション」と公式設定が変更され、総称も「クッパ7人衆」に変更されている。
ただ、7人衆もクッパと同様背中の甲羅がトゲ付きになっている点等からも、少なくとも何らかの血縁関係にあると思わせるのは確かで、クッパやクッパJr.が「本家」出身であるのに対し、7人衆は「分家」の出身という可能性もあり、『Newスーパーマリオブラザーズ』シリーズなどで、クッパJr.が7人衆を従えている点からも推察出来る。
なお、ピーチ姫を攫う理由は「コクッパ7兄弟の母親代わりになってもらうため」という都市伝説もあったがこれは恐らく『スーパーマリオブラザーズ3』の設定と『スーパーマリオサンシャイン』の攫う理由が混同されている可能性が高い。
クッパ自身の父母は不明。クッパが幼いころから既にクッパ軍団が機能していたところを見るとクッパの先代である父、もしくは母がいると思われる。
憎めない一面
基本的にアクションゲームの『スーパーマリオブラザーズ』シリーズでは敵としての存在感が強いが、マリオパーティシリーズのような敵味方入り乱れるパーティゲームやスポーツゲームなどでは(基本はお邪魔キャラ寄りではありつつも)マリオ達ともフレンドリーに接していることが多い。
『マリオパーティ3』ではストーリーモードのムービーに乱入することがあるが、直前の対戦相手の平手打ちで吹っ飛んでしまう。
『マリオパーティ4』のストーリーモードでは、マリオ(及び他のプレイヤーキャラ)の誕生日を祝いたかったが性格上素直に言えず、そのため全マップで優勝し、全ガイドキャラからプレゼントを貰った後にプレイヤーキャラに「お前のプレゼントは全ていただいた。返して欲しければクッパパーティに参加しろ」と言う。その後クッパパーティで優勝したプレイヤーキャラと最後の戦いをして、負けた際にプレゼントの箱を落として去っていく。しかしこれは意図的であり、ミニクッパが先述の事情をプレイヤーキャラに話し、実際にプレイヤーキャラのプレゼントは盗まれていないことを明かしている。
「ハッピーバースディ。こころのなかで、いわってるぞ…」
『マリオパーティ5』では、夢の世界に現れ、夢を壊して自分の夢にしようとミニクッパと共謀する。クッパは最後まで戦わずミニクッパRGBに任せっきりだったが、自分の夢の世界・クッパドリームでもミニクッパが敗れたことにより、自らプレイヤーキャラと戦う。しかし負けてもクッパは嬉しそうにしていた。クッパの夢は「自分より強い奴と戦う」だったため、負けても結果的に自分の夢は叶ったのである。
『マリオパーティ6』では本作のガイドキャラであるソルルとルルナがケンカを始めたことがストーリーの発端なのもあり、ストーリー上クッパが関わる場面が無く、悪事をはたらく描写も一切無いという珍しい扱いとなっている。その上マイクモードでは後半はルルナに代わって進行役を乗っ取ったりとエンターテイナーとしての色合いが特に際立っている。
『マリオパーティ7』では「クッパの怒り」がテーマのため高いこれまで以上に執拗に妨害をするなど高い存在感を出しているが、その怒りの原因がマリオ達だけバカンスに行っていることが許せないという実に子供っぽい理由である。本作での妨害は非常に力が入っている分余計構ってほしいように見えるため、必死に妨害する彼に同情するプレイヤーも少なくない。
『マリオ&ルイージRPG3!!!』ではストーリー事実上の主役となった。やたらと器の大きい所を見せつけたり、ラストバトル前にはある種の我侭さを残しながら異常に格好よいセリフを吐いたりと世のクッパファンを狂喜させた。
一方で次回作である『マリオ&ルイージRPG4ドリームアドベンチャー』では、マリオ&ルイージRPGシリーズでは初めてマリオ達の完全な敵としてストーリーへ深く関わり、事件の黒幕であるアックームと一時的に協力関係になるも、最終的に利用価値がなくなった後は裏切ってドリームストーンを独占するなど、前作での精神的な成長が見て取れる。
能力
持ち前の重量級の肉体を使った攻撃や角や爪、甲羅の棘を使った肉弾戦の他、特殊な技を扱う。
- 火炎(ファイアーブレス)
その名の通り口から炎を吐き出す、クッパの代名詞とも言うべき得意技。1つ、または複数の火球を撃ち出すものが有名だが、作品によってはバーナーのように炎を出すこともある。
- ヒップドロップ
『スーパーマリオブラザーズ3』、『スーパーマリオギャラクシー』などで使われた技。大ジャンプして急降下し、相手を潰す。
ただしその威力が災いしてうっかり床ごとぶち抜いてしまうこともしばしば。
『ペーパーマリオRPG』ではアクションコマンドを一定ターンの間どれか一つ使えなくする厄介な効果もついている。
- 噛みつき
あまりメジャーな攻撃ではないが、有名なものだとペーパーマリオRPGでの使用が確認できる。ちなみに何故か有毒である。
- 魔法
設定上や一部ゲームでは実際に使用している場合もある。ただ、本人が極めて肉体派なためゲーム内ではあまり使用されないことが多い。
基本的に魔法を教えたのはカメックであり、ベビィ時代から(まだ未熟ながらも)魔法は使用できる。
『スーパーマリオブラザーズ』におけるクッパは強力な魔法が使えるとされており、キノコ王国を侵略したクッパが、その魔法で住人達を岩やレンガ、つくしなどに変えてしまったという設定になっていた。ただし説明書には「レンガに変えられたり、消されたりしたキノコを見つけて助けると、彼等からパワーをもらって、次々に変身します」という記述もあるため、全てのブロックの正体が住民とは限らず、「パワーアップアイテムを出すブロックのみが元住人で、他はただのブロック」という解釈もある。
『スーパーマリオワールド』でもヨースター島のヨッシー達をタマゴにするといった魔法を使用している。
『スーパーマリオ64』ではワープしたり、『スーパーマリオギャラクシー』のプロローグでも手から電撃を走らせたりと、あまり目立たなくも魔法を見せるシーンは増えつつある。
その他『マリオパーティ4』においては「クッパパーティ」にてプレイヤーをチビ状態にしてしまう際に、明確に「魔法」であることが記述されている。
- 甲羅スピン
亀らしく甲羅にこもり、そこから回転によって移動して突撃し攻撃を行う。
スマブラなどでよく使われる技だが、どちらかというと配下であるクッパ七人衆やクッパjrの方がよく使っている。
- 巨大化
作品によっては、普段の巨体を超える数倍の大きさに変身し、さらにパワフルな攻撃を仕掛けることがある。大きさは作品ごとに異なり、通常の数周り大きくなるだけの作品もあれば、クッパ城を凌ぐ程巨大化する場合もある。
各作品によって巨大化プロセスは異なり、『ヨッシーアイランド』シリーズや『NewスーパーマリオブラザーズWii』ではカメックの魔法で、『マリオストーリー』ではカメックババが用意した装置の力で、『Newスーパーマリオブラザーズ2』ではクッパ7人衆が乗ったクッパクラウンより発せられる魔法で、『スーパープリンセスピーチ』では「キド・アイラックの杖」で、『スーパーマリオギャラクシー2』では「グランドスター」の力で、『マリオパーティ5』では所持していた薬を飲んで巨大化するなど、基本的に外部からの魔法やアイテムにより巨大化するが、『マリオ&ルイージRPG3!!!』ではクッパは潜在的に巨大化能力を持っており、生命に危機が及ぶと復活反動で巨大化するとされている。
その他にも、ハンマーブロスを超える勢いでハンマーを投げたり、全力ダッシュのタックルを仕掛けるなど肉体派な技が多い。
ラスボスを務める回数が多いだけあってそれ相応に多数の攻撃手段を持っている。
派生キャラ
メカクッパ
ゼンマイ式クッパロボット。
ほぼ玩具のような扱いで、クッパjr.からも「ボコスカバトルを面白く出来る」程度にしか見られていなかった。
一応踏んでも倒せず、ファイアボールも効かないため中々の強敵なのだが……。
『ワールド』における最終決戦ではクッパが投げてくる物を踏んで止め、投げ返すことでダメージを与えられる。
同名の別キャラクターも数体存在する。
ベビィクッパ(ベビークッパ)
クッパの赤ちゃん時代の姿。主に『ヨッシーアイランド』をはじめとした「ヨッシーシリーズ」に登場。
外見は後のクッパJr.とよく似ており、『ヨッシーアイランドDS』以降では逆にこちらのデザインがJr.と合わせられている。声もJr.と同じ。
ベビィマリオとほぼ同じく誕生したと思われるが、作中ではマリオはまだ単語や泣き声での意思表示程度なのに対し、クッパの発言はちゃんとした文が成り立っているため、上記の通りマリオよりも年上である可能性がある。
クッパアオ(青クッパ)
『スーパーマリオブラザーズ2』に登場する青いクッパ。
本物のクッパの前座として立ちはだかる。体の色が異なるだけで、基本的な性質はクッパと同じであるが、炎は吐かない。また、色が青いのはFC版のみで、SFCの『スーパーマリオコレクション』に収録されている方はクッパと同じ緑色である。
元々は初代『スーパーマリオブラザーズ』で画面スクロールによりクッパの色が変化するバグが由来で、それを公式に取り入れたもの。
この青いクッパは当時攻略本等でクッパとの兄弟説が出ていたが非公式であり、任天堂側は否定している。ゲームブックでは独自設定で「兄のビビンバ」となっていたりした。
ほねクッパ
『Newスーパーマリオブラザーズ』以降の作品に登場。
当初はクッパが骨だけの状態で復活した姿という設定であったが、内容が残酷であったためか後にクッパとは別個体の存在として扱われるようになった。
ネコクッパ
『スーパーマリオ3Dワールド』に登場。クッパがネコマリオのようにスーパーベルを使って変身した姿。巨大なトラネコのような姿となっている。
ちなみに英語版での名前は「Bowser」とネコの鳴き声「Meow」を組み合わせた「Meowser(ミャウザー)」になっている。
ペーパークッパ
『ペーパーマリオシリーズ』におけるクッパ。詳しくは当該項目を参照。
フューリークッパ
『スーパーマリオ3Dワールド+フューリーワールド』に登場。
全身が真っ黒なインクらしき泥に包まれ、かつてない程に凶暴化及び巨大化したクッパ。見境なく暴れ回る怪物と化した父を止めるため、クッパJr.はマリオに助力を要請する。
城クッパ
『スーパーマリオブラザーズワンダー』に登場。ワンダーフラワーの力によってフラワー王国の城とクッパクラウンと合体、浮遊する城そのものと化したクッパ。ワンダーフラワーの力で様々なものを自在に変化させる力を持つ。
ミニクッパ
マリオパーティシリーズに登場する、クッパが創り出した小型分身。子供のような姿をしており、何人もいる。クッパJr.やクッパ7人衆とは別物。
『マリオパーティ7』を最後にシリーズには登場しなくなった。
へんしんごクッパ
『マリオパーティDS』に登場。スーパー変身ベルトで金色のブロックの姿に変身したクッパで、他の黒いブロックやクッパブロックと合体し様々な形に変形して襲いかかってくる。
クッパ???
『マリオストーリー』に登場。
ノコブロスがクッパの姿を模して作り上げた巨大なハリボテ。
体力も低く攻撃もただ殴るだけで大して強くはない。
ちなみに壊れた時に判明するが、甲羅部分のパーツの裏側にピーチ姫の絵が付いている。
カゲクッパ
『スーパーペーパーマリオ』に登場。
ウラ100部屋ダンジョンに登場するクッパのコピー。ファイアーブレスの他にもバーリやーのバリアを張って攻撃を妨害してきたりもする。
クロクッパ
『ペーパーマリオカラースプラッシュ』に登場。
上記のフューリークッパのように黒いペンキに乗っ取られた形態であり非常に凶暴。手下としてクロバブルを使って来る。
新人クッパ
『マリオ&ルイージRPG』に登場。
星くずヶ原でのある一件で記憶喪失になり、その後パーニョの手下となった姿。頭には青い頭巾を被っており、この時の一人称も「オラ」に変わっている。2度対決する場面がある。1DXの『クッパ軍団RPG』では記憶喪失の原因とパーニョに拾われた経緯が描かれている。
ゲラクッパ
上記に同じく『マリオ&ルイージRPG』に登場。
マリオ達に敗れ肉体を失ったゲラゲモーナがクッパの身体を乗っ取った姿。クッパの意識は存在せず、身体を乗っ取った後は上空に浮かぶクッパ城からマメーリア王国を襲撃した。
ゲドクッパ
『マリオ&ルイージRPG2』に登場。
マリオ達に敗北してキノコの姿になったゲドンコ姫(姉)がクッパの身体へ入り込み憑依した姿。
半ば操られている状態だがクッパとしての自我はしっかり存在し、当のクッパ本人は謎のパワーアップを遂げたと思い込んでいる。
ダーククッパ
『マリオ&ルイージRPG3!!!』に登場。
ダークスターがクッパの身体をコピーした姿。戦闘能力もクッパと同等のものになっている。
ドリームクッパ
『マリオ&ルイージRPG4ドリームアドベンチャー』に登場。
ドリームストーンの欠片を吸収してパワーアップした姿で、若干巨大化している。
アーマークッパ
『マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX』に登場。
ペーパークッパ・ペーパークッパ軍団と合体し、紙の鎧を纏った姿。
ゼツエンクッパ
『マリオ&ルイージRPGブラザーシップ!』に登場。
ゾケット一派にクッパJr.を攫われ、ゾケット要塞に単身乗り込んだクッパがゼツエンタイ強化ビーム『クアッドン』を浴びせられ凶暴化した。
メガドラゴンクッパ
『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』に登場。
バグの集合体であるメガバグに体を乗っ取られ、バグを纏ったドラゴンの翼を生やした姿。ゲラクッパ同様クッパの意識が存在せず、クッパ城へ乗り込んだマリオとラビッツたちに襲い掛かる。
スタークッパ
『スーパーマリオくん』のマリオパーティ編最終話(23巻)に登場したクッパのパワーアップ形態。沢山のスターを吸収したことで星形の角が生え、甲羅にも星形の模様が出来ている。
凄まじいパワーを誇る上、口から吐く火炎はビーム化している。全身から星形のオーラを放ってマリオたちを弾き飛ばすという技も披露した。
無敵状態のためあらゆる攻撃が通用しない(なお、形態が変化する前の時点でマリオとルイージからハンマーとヒップドロップ、さらにはキノピオも混じってのボールによる突撃というこの漫画では珍しいレベルの怒涛の攻撃を受けていたが平然と耐え抜いていた)。
マリオたちを完全に圧倒し、更には既にズタボロだったとはいえワリオをパンチ一発で気絶させた。決して諦めないマリオたちの想いを以てしてもまったくダメージを与えられなかったが、勇気を振り絞ったズターの説得でスター達が解放され、元のクッパに戻ったためパワーダウン。
最後はズターを含むスターたちによってパワーアップしたマリオの「スーパースターアタック」で倒された。
実質1話しか登場しないものの、実力はもちろん大量のアイテムの力でないと勝てないほどの強敵だったため、読者からは長らく「シリーズ最強のラスボス」として語られていた。
ニセクッパ
『スーパーマリオパーティジャンボリー』に登場。
正確にはクッパ本人ではなく、オープニングでカメックが空を飛んでいた一体のコカメックを魔法でクッパの姿に変身させたもので同作におけるクッパマス等の妨害担当となる。通常のクッパより遥かに巨大でカメックの魔法のオーラを纏っている。
もちろん通常のクッパやクッパJr.でもクッパマスのイベントは発生し、いつもは意地悪する側のクッパやクッパJr.もマリオ達と同じ目に遭う所が見れたり、ミニゲームで勝負するところが見れる。また彼らすら火傷するほどの熱い溶岩も魔法で守られている為か、入ることができる様子。
名前の由来
名前の由来は韓国料理のクッパから。名前を決めかねていたスタッフの一人が「早く焼肉屋でクッパを食べたい」と言ったことから付いたとか。
しかし、この発言を聞いた宮本茂氏がクッパを焼き肉のことだとうっかり勘違いし、「焼き肉だから強そう」と思ってボスキャラの名前にしたらしい。焼き肉好き設定もここから来ているのかもしれない。ちなみにどちらも焼肉屋で食べられるものの、実際のクッパは焼き肉ではなく、おかゆのような雑炊のことである。
また、「最初ビビンバにしようかと。クッパとかユッケとかビビンバとか言ってて。」
という宮本氏の発言もあり、クッパの名前候補はどう転んでも韓国料理シリーズだった模様。
クッパが実はお粥だと判明した後もそのまま押し通し、ゲッソーなども食べ物から命名したらしい。
海外におけるクッパ
欧米では「Bowser(バウザー)」や「King Bowser Koopa」という名前で呼ばれている。
「Bowser」とは(主に飛行機等の)大型の給油・給水機や、米俗語で「番犬」などの意味もある。
前者は「Bowser」という同名企業が由来、後者はディズニー映画が由来で、元々は英語圏で使われる人名である。
ただし、現在の英語でBowserといえば大抵クッパを指すことが多く、Google翻訳やDeepL翻訳でも「Bowser」が「クッパ」と翻訳される。
「バウザー」という名前は日本版でも『マリオカートWii』のバイク「スーパーバウザー」や『マリオカート8』のバギー「バウザートライク」で使用されている。
海外版では「Koopa(クッパ)」は彼が率いる「カメ族の総称」を指す言葉となっており、例えばノコノコは「Koopa Troopa」、カメック族は「Magikoopa」という。
このため、英語で単に「Koopa」と書くとクッパではなくノコノコのことを指すことが多い。
それらKoopa一族の王という意味で「King Koopa」と呼ばれることもある。
ちなみにクッパ7人衆の英名は「Koopalings」で、「Koopa」と「sibling」(「兄弟」の意)という言葉を重ねたもの。
上記に挙げたクッパのフルネームや、7人衆とクッパJr.のフルネームにも「Koopa」の名前が入っており、一種のファミリーネームのようにも扱われている。
実写映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』(後述)では海外でも日本でも「クッパ」で統一されていたため、海外ではノコノコがラスボスの映画と勘違いする人もいたらしい。
なお、名前の元ネタになった韓国でも「クッパ」と呼ばれているのだが、本家料理の方とは発音・綴りが若干異なり区別されている。
アメリカで放送されていたアニメでは、全身が緑色で外見も若干異なる。
どちらかというと、クッパというより、キングクルールに似ている。
え?ワガハイが社長!?
なんと2019年に就任したニンテンドー・オブ・アメリカ(NOA)新社長が「ダグ・バウザー(Doug Bowser)氏」であり、いうならば「クッパ社長」となるため(あちらの言葉ではさしずめプレジデント・バウザーか?)、まさかまさかのマリオに次ぐ実在人物名の人物がニンテンドーに現れたことになる。当然ながら海外では就任発表直後からファンの間でネタにされ、「バウザーが社長の座に就いたのでもうマリオの新作は出ないであろう」「従業員が社長室ドアを開けるためにスターが必要になる」などの大喜利が発生。
しかも「E3 2019」のNintendo Directではネクタイを締めたクッパも登場。
…したのだが、直後にバウザー氏本人が登場し「呼ばれたのは君じゃないんだ」と言われて退場。しかし、去り際には「次はお願いするかも」とフォローされていた。
外部出演
スーパーファミコン版シムシティ
歩くだけで街を破壊する大怪獣として登場。
おそらくこの怪獣王的な存在と思われるが、カメの怪獣といえば…?
それにクッパが現れるシナリオモードの東京は1961年であるが(東宝怪獣映画の公開年と合わせると)、この時東京を襲撃したのはモスラの方である。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
第2作『大乱闘スマッシュブラザーズDX』から参戦。
全ファイター中トップクラスの巨体を持ち、現在に至るまで体重が最も重い。
パワーの高さはもちろん、他の重量級に比べて切り返し等の防御面が強力。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』まではいかにも怪獣といった感じの風貌だったが、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』以降では直立した姿勢になり、見た目に反して機動力も高くなっている。
また、スマブラオリジナルの変身形態として「ギガクッパ」が登場している。
詳しい解説はクッパ(ファイター)を参照。
いただきストリートDS/Wii
マリオシリーズからゲスト出演。強さはマリオと同じくAランク。
マリオが自エリアの株を購入し増資して儲けるのに対し、クッパ本人は5倍買いや相乗りを得意とする。ドラクエのククールと同じくプレイヤーの性別で態度が大きく異なる。男の子の場合は高圧的な態度をとるのに対し、女の子の場合は何かと親しげに接していたりと、女たらしな面が多い。
ベヨネッタシリーズ
アンブラの魔女が「キノコ王国のロイヤルドレス」か「サラサランドのロイヤルドレス」を着用すると、召喚される「魔獣」の手足がクッパのものになる。
仮にも大魔王とあろう者が魔女にこき使われる時代が来るとは…。
他媒体
映像作品
スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!
「で、でもぉ……わたしは、あなたを誰よりも……その……あ、愛しておるのですよ! ピーチちゃん」
1986年7月20日公開。『スーパーマリオブラザーズ2』の発売に伴いタイアップされたアニメーション映画。
一人称が「わし」「わたし(ピーチに対してだけ)」で、ピーチ姫を「ピーチちゃん」と呼び敬語を使う、ピーチ姫に甘くワガママに振り回されるなど後述の『スーパーマリオくん(『スーパーマリオブラザーズ2』も含む)』の前身とも言えるキャラクターである。また、原作通り魔法を使えるという設定を持ち変身も可能(ただし芸としての側面が強く戦闘では一切使わない)。ピーチ姫を掌に乗せられる程の体躯を誇る。
誘拐した主な動機が「ピーチ姫との結婚」など後世のマリオ漫画に大きな影響を与えた。
冒頭でゲームの世界(テレビの中)から現実世界に逃げたピーチ姫を追いかけて来たという設定でマリオの前に現れ、立ち向かって来たマリオを指1本で床に埋めて一蹴。そのままピーチ姫を連れてゲームの中へと戻っていった。ピーチ姫を城に閉じ込めるも機嫌を取るためにワガママにフリマされた挙句、ピーチ姫の頼みで小さなクマのぬいぐるみに変身した途端、小箱の中に閉じ込められてしまうなど憎めない悪役でもある(ただし、直後に脱出してピーチ姫を押さえ付け「わしから逃げようなんて考えないことです」と脅している)。
終盤では城の中でピーチ姫との結婚式を挙げるべく、彼女から誓いの言葉を引き出そうとお願いする。ピーチ姫から「うれしい」という言葉を聞きメロメロになるクッパだが、それは「マリオたちが助けに来てくれたから」という意味のものだった。マリオたちの相手はクリボーたちに任せ、式を進めてピーチ姫に指輪を送る(クッパのサイズに合わせて作られたため腕輪になっていた。このネタは『スーパーマリオくん』でも何度も使われ、『スーパーマリオオデッセイ』にて本家にも逆輸入された)。しかし、あくまでも財宝を掘り当てることが目当てで自身と戦う姿勢を見せないルイージがあちこち掘ったため地下水が溢れ出し、城は倒壊してしまう。
そのまま瓦礫の上でマリオと対峙し、遂に対決となる。マリオも寄せ付けない程の強さで一方的に追い詰めるが、マリオは3つのパワール(キノコ・フラワー・スター)を食べることでパワーアップしようとする。そこで最後のスターを食べようとしたところでご飯とマリオふりかけを呼び出し、マリオの食欲をそそることで妨害。そのままトドメを刺そうとする。ピーチ姫から「なんでも言うことを聞くからマリオを助けて」と懇願されても「パワールを2つも食べた以上、生かしておくと都合の悪いことになる」と邪悪な笑みで払い除けた。
勝利目前という状況となったが、そこへ財宝目当てで地下を掘っていたルイージがスターを手に現れ、マリオに言われたことでそれを食べさせてしまう。慌てて2人を踏み潰すクッパだが一歩遅く、パワーアップしたマリオに押し返される。そのままマリオに打ちのめされた挙句、ジャイアントスイングで夜空へと投げ飛ばされ花火となって散り、白旗を上げて降参した。ルイージによって城を壊され、勝利目前で逆転負けを喫するというある意味、ルイージの欲深さによる最大の被害者でもある。
エンディングでは改心したのか手下たちと共にマリオの店で働いていた。
なお、ピーチ姫は他国の王子と結婚してしまうためマリオとは恋仲にならない。マリオはそれでピーチ姫が幸せになれるならと潔く身を引き、この辺りは「誰よりもピーチを愛している」と言いながら無理やり結婚しようとしたクッパと対照的とも言える。
主人公がヒロインとくっつかず、ラスボスと同居(?)するというのはすごいオチである。
スーパーマリオ 魔界帝国の女神
「この世界と向こうの世界を1つにし人間どもを滅ぼしてやる!」
1993年に作られたアメリカ実写映画。俳優はデニス・ホッパー。吹替版の声は穂積隆信(ソフト版)と有川博(日本テレビ版)が担当。
ゲームとは異なり亀ではなく、異次元の世界で生き延びたティラノサウルスから進化した恐竜族(外見は人間の中年)となっている。下劣な性格だが「(外見的な)清潔さ」にこだわっている。
地上とは別の次元に存在する地下世界の帝国ダイノハッタンの大統領だが、実際は国王をキノコに変えて追い落とした独裁者。逆らう者や役に立たない者は退化光線でグンバという生物に変身させ、知能を低下させて言いなりにしてしまう。悪の政治家らしく悪女の愛人・レナがいるが、ヒロイン・デイジーにも「若くて清潔だ」ということで好意を抱く。
目的は分かりやすく世界征服。クッパが支配しているのは小さな都市と周辺の砂漠のみであり、それだけでは飽き足らず地上世界も頂こうと画策している。
地下世界の正体は、6500万年前に落下した特殊な隕石によって次元が引き裂かれたことで生まれた別次元。隕石が欠けてしまったため本来の力が眠りについてしまい、クッパは欠片を嵌め込み修復することでこの影響を取り除こうと画策する。
何より清潔さを欲するクッパにとって「暗い穴倉でキノコと細菌に囲まれて生活する」ことは耐えがたかっため、豊富な資源と澄んだ空気を享受する人間たちにも嫉妬の炎を燃やす。
しかし20年前、先王の妻(王妃)が欠片を持って逃げ出してしまう(この時に教会に預けられたデイジーが欠片を持っていた)。クッパは王妃を捕まえるも直後に落盤が起こり、王妃は死亡。地上世界への入り口も塞がってしまった。
それから20年が経ち、開発工事によって再度地上世界への入口が開かれる。そしてデイジーの存在を知ったクッパは欠片を持っているに違いないと見てイギーとスパイク(ガボン)を差し向け、地下世界まで連れて来ようとしたが、手違いでマリオの恋人ダニエラ(ポリーン)を拉致してしまう(この他にも多数の女性が手当たり次第に拉致監禁されていた)。
ダニエラを取り戻すべく追って来たマリオ、ルイージを邪魔者と判断して手下をけしかける。終盤ではマリオと対決し、最終的にルイージも合流。兄弟(実際は義理の親子)で放った退化銃によってティラノサウルスへ戻され、さらに光線を撃たれたことでアメーバのようなゲル状の姿となってしまい、地面へ落下して飛び散り死亡した。皮肉にも独裁のために使った手段で自分が倒されるという末路を辿った。
シュガー・ラッシュ
「悪役お悩み相談会」のメンバーとしてカメオ出演。『パックマン』のグズタや『ストリートファイターⅡ』のベガといった、名だたる悪役達と共演した。台詞は無し。
作中で言及されるのみだが、当初はマリオも登場する予定だった模様。
余談だが、クッパがアニメキャラとして登場したのは、1991年のてれびっこ『マリオとヨッシーの冒険ランド』と海外アニメ『Super Mario World』以来、21年ぶりだったりする。
続編『シュガー・ラッシュ:オンライン』には登場しない(同じく『シュガー・ラッシュ』に出演したスーパーキノコは続投している)。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
「知ってるとは思うが─ワガハイは世界を支配する。だがジャマ者がいる。キサマと同じヒゲを生やした人間だ」
2023年4月28日に公開された3Dアニメーション映画。
近年の出演作品における設定がほぼ忠実に再現されており、1人称は『ワガハイ』。また、ピアノの演奏が得意という意外過ぎる面を披露している。音楽に関しては幅広いジャンルを好む様で、ロックシンガーのノコノコ達のコンサートをダークランドで開かせたりもしていた。
本作では、映画PV等の内容から「ピーチ姫に惚れる前」という設定かと視聴者に思わせたが…。詳細は下記リンク参照。
漫画作品
これらの派生作品に登場するクッパは、それぞれクッパをモデルにした1人のキャラクターとして独立しているため、混同を避けることをお勧めする。
スーパーマリオくん(沢田ユキオ)
ゲームと異なり1人称は「わし」「おれ」。『スーパーマリオ オデッセイ』編でようやくゲームに準じた1人称になった。
もっぱらマリオ達とは敵対するが、ピーチ姫を救うためにマリオと協力したり、時には一緒にすごろくやゴルフで遊ぶこともある。クッパ軍団の長であることは作品を通して共通で手下たちの面倒見は良い様子。敵対時は圧倒的なパワーや悪知恵などでマリオを苦しめ、協力時はマリオとともに勇敢に敵に立ち向かう。しかし自分で自爆スイッチを押してしまったり、壮絶なバトル中にもかかわらず謎のボケをかますなど良くも悪くもマリオと並んでコミカル。ツンデレにして愛すべき馬鹿全開で、ファンも多い。
ピーチ姫のことは「ピーチちゃん」と呼び、タメ口か敬語で話す。彼女を誘拐する動機は結婚式を挙げて妻にするためであり、ストーリーのクライマックスでは結婚式を挙げる時にマリオたちが乱入して来るという展開が多い。
ピーチ姫に対しては甘々のデレデレ。ただし、さらわれてばかりいるピーチ姫にマリオが呆れた時は、助けに来ないとピーチ姫の命はないと脅したこともある。
成金のような格好で「金持ちのクッちゃんです」と羽振りの良い態度を見せることもあるが、タタンガから部下を借りた時は高いと言って値切るなどケチな面もある。部下たちにお年玉をあげると言った時も「マリオを倒した奴に渡す」と言っている(誰がマリオを倒すか仲間割れが起こり、カメックがまとめなければ危うく同士討ちが起こるところだった)。「ヨッシーアイランド編」によれば、部下たちが金(コイン)を集めているらしい。
普段はワガママで部下をコキ使ってばかりおり、番外編では腹が立ったクリボーの一人がマリオたちの仲間になろうとしたことがある。しかし「マリオ&ルイージRPG3編」では囚われの身となったクリボーたちを「大切な部下」と言い、救出するべく奮闘した(救出後は早速パシリにして甘ったれていた)。
裏切りに関しては絶対に許さないというスタンスを取っており、レミーがマリオと仲良くなった挙句応援までしていた時は、鬼のような形相で「裏切者」と罵倒している。またボムキングが裏切って以降はボム兵達への扱いも厳しくなっている。
なお、クッパ自身もマリオの仲間になった時は基本的に裏切ることはないので、この辺りは彼の信条が関係しているのだろう(一応解釈としては「軍団が多数種族の混成であり、譲渡による他種族への不満を避ける為」等が挙げられている)。
ただし例外として「マリオカート64編」では、財宝の取り分を増やすためにマリオとヨッシー以外を蹴落としている(マリオもクッパを非難しながらもルイージを蹴落としていたりするのでお互い様)。
ちなみにマリオとクッパが初めて手を組んだのは6巻の「スペシャルゾーン編」。
拉致したピーチ姫が毒イモを食べてしまったことでイモの姿になってしまったので、元に戻すためプリティーキノコを取りに行くことに。しかしプリティーキノコはクッパが撒いた肥料(悪のもと)によって凶暴化しており手が付けられなくなっていた。
そこで事情を知ったマリオたちと手を組むが、お互いに協力する気はまったくなく仲間とは言い難かった。結局、クッパが仕掛けた罠(ボム兵の地雷)をマリオが用いたことでプリティーキノコを爆破して元に戻し、ピーチ姫も元の姿を取り戻した。
クッパは先の爆発で気絶してしまったので、その間にとっ捕まり、クッパ城もピーチ姫に乗っ取られてピーチ城に改名されてしまった。
後日談ではクッパはノコノコと共にお笑いタレントになっていた。
マリオとワリオ編では独自要素として転んだ際にワンダを押しつぶしてしまい合体してしまう(身体はワンダで顔だけクッパ)。ワリオにバケツをかぶされたピーチ姫を救うべくマリオとヨッシーの仲間になり、バケツ解除のカギを持つルイージを探しに向かう。クッパ城前でのワリオとの最終決戦で地元の空気のおかげで元に戻ることができマリオに加勢する。
なお、スーパーマリオUSA編やワリオの森編で「マリオはワシの獲物だ!」や「マリオはワシが倒すんだもんね~」と何処ぞの憎めない悪役が言ったようなライバル発言をしている(ワリオ自身も「お前をクッパに倒されたくないだけだ!」と発言しているが、後期になると出番はかなり減った)。そんな二人だが「マリオカート64編」ではマリオをやっつけるために手を組んだことがある。だがクッパがボケを続けてズタボロになったため見限られた(置いてきぼりにされた)。
5巻ではスターロードを支配した「スーパーマリオブラザーズ3のクッパ」が登場。「マリオワールドのクッパ」より自分の方が優れていると述べている。だが目的はスターロードのアイテム製造工場を支配し、アイテムを独り占めして世界中の子供たちに高く売りつけるという、なんともセコいものであった。圧倒的な力でマリオたちを苦しめたが、最期はアイテムの力でパワーアップしたマリオに恐れをなして逃げ出すも「超アイテムアタック」で消滅した。後にも先にも「クッパの死」が描かれたのはこの時のみである。
当初は「悪」としての側面が強い性格で、マリオたちに負けたアッパレに対して壁ぺっちゃんの刑などで見せしめに痛めつけたり、ブンブンたちが逃げ帰って来ると鉄球を持って追い回し降格処分にするなど恐怖政治を執っていた(後者に関しては一軍への昇格を約束しておりアメとムチであり怒った理由に関しても「逃げ帰って来た」ことを挙げている)。
一方で「不良品」としてゴミ捨て場に捨てた部下たちが手柄を立てれば素直に褒めたり、更にはマリオを倒せば復帰を許すと約束するなど徹底した実力主義でもある。
この回でマリオと戦ったガマグチクンはカメック指揮の砲台サンボ軍団同様にマリオを追い込んだもののクッパすら想定していなかった方法で倒された為それを考慮して復帰させておりマリオとクッパの決戦の際にクッパの命令で現れている。
当然ながら部下たちには恨まれており、クッパがピーチ姫の前で強いところを見せようとして部下たちの攻撃に耐える(手加減するように耳打ちした)という提案をした時は、「日頃の恨みを晴らすチャンスだ!」として容赦のない総攻撃に見舞われた(先ほどのアッパレにも「さっきはよくも~!」と攻撃されている)。
64編ではマリオに2度も負けたという理由でクビにしたバッタンキングにマリオ側に付かれてしまいスーパースコープを持って来られたりイワンテやドッスン達を倒される羽目になってしまった(通常のバッタンはバッタンキングをクビにした後でも普通に配下にいる)。
連載が進むに連れて手下を痛めつけるようなことはしなくなり、「マリオストーリー編」では失態を働いたノコブロスたちに対して「役に立たん奴らだ」と吐き捨てる程度のものになった。協力者に据えたゲーハーに対しても「マリオを倒したら望み通り髪を生やすが、失敗したらおまえの毛ぜ~んぶ抜いちゃう」というライトな感じになっている。ちなみにこの物語では「悪いことをするといっぱいご褒美を与える」ことが語られている(このためクッパの手下は率先して悪事を働いている)。
「マリオパーティ編」では自分がスターをたくさん集めてスーパースターになり、ピーチ姫との結婚を目論む。その過程で利用し用済みとなった黒ボムたちを大型爆弾に縛り付け、マリオたち諸共処分しようとした(前述の通りボムキングが裏切った為と思われる)。10巻収録の「スーパーメイズコレクション」では何故かワリオ、マムーと結託してピーチ姫を浚うという悪事を働いている。ワリオやマムーに対してライバル発言をしていたのに何で結託したのかは不明。しかもピーチ姫を囮にして一緒にマリオたちを爆殺しようとするなどかなりの外道を働いている。後に味方を犠牲にするようなことをしてしまった時は、忘れていた、うっかりしていたなど理由付けがされた。
「マリオパーティ3編」ではミレニアムスターを手にしようとするマリオたちの行く先々に現れ、ミニゲームを仕掛けるなどお邪魔キャラとして登場した。この関係上、ピーチ姫もミニゲームに巻き込んでいる。ただしアリジゴクに落とすといった危険なミニゲームの時は、ピーチ姫だけ別行動をとらせて登場させないなど作者なりの配慮がうかがえた。
なお、結婚式ネタになると必ずウェディングドレスを着る。これは連載初期からずっと変わっていない。他にも「わしとの勝負に勝ったらピーチ姫を返す」と言いながら実際にはピーチ姫に変装したクッパが出て来るというオチになる。
マリオからは「おまえは強くないといけないんだよ!(マリオ&ルイージRPG3編)」「おまえは本当はいいやつなんだよ!(カラースプラッシュ編)」と言われるなど、本心ではよきライバルと見られているようだ。
57巻のオリガミキング編ではマリオに助けられたと思って友情を感じるシーンもあった。
スーパーマリオブラザーズ2(沢田ユキオ)
腹心だろうと「当てになんかしていない」と切り捨てたり、役立たずと判断した部下を躊躇無く粛正するなど、冷酷かつ残忍な性格が強調されている(秘書のノコノコとのやり取りではツッコミ役)。
また、ピーチ姫をさらった理由は「幼い頃の想い人のメロンにそっくりだったから」というもので、魔法も彼女から教わって使えるようになったという本人曰く「メロンとは1000年以上(!?)過ごした」とのことで、本人も1000年から2000年ほど生きているのだとか…)。そのメロンもピーチ姫によく似た美人である。メロンの設定は「スーパーマリオくん」には引き継がれていない。
ちなみに当時のクッパは泣き虫なチビであり、メロンにはクッパちゃんと呼ばれて可愛がられていた。
「ピーチ姫と似た容姿で長い時間を生きた美女に見守られている赤ちゃん」という点はチコと似ていなくもない。
最後の戦いでは巨大化してマリオと対峙。マリオもまたピーチ姫の愛によって勇者として覚醒し、激しい激突を繰り広げる。最期はマリオが持つ勇者の剣によって胸を貫かれ、悪の心を滅ぼされて改心した。
続編スーパーマリオブラザーズ3でも再び悪の大王として登場するが、わずか2話で終わってしまったため決着はついていない。しかしスーパーマリオくん5巻にて「マリオ3のクッパ」が登場しており、果たせなかった決着を付けている(この話では「マリオ3の時のようにクッパを落下させて倒せない」という台詞があり、過去に倒したことがあるようだ)。
スーパーマリオ(本山一城)
クッパ帝国の大王。1人称は「わし」「オレorオレ様」。
とんでもなく自己中な性格。どのくらい自己中かと言うと「地球が滅びてもオレ様とピーチさえ生き残ればそれでいい」と真顔で言うほど(ヨッシーのたまご編より)。
マリオくんのクッパと比べると自分で戦うことは少なく、罠を張ったり洗脳したり、怪獣やロボットをけしかけたりなど策を弄するタイプである。マリオの近くにラリーがいるにも拘らずマリオを爆殺しようとダイナマイトを投げつけたこともある(ドンキーコング編より)。
ピーチ姫に惚れているものの「結婚しちまえばこっちのもの!」と態度を豹変させて召使いとしてコキ使ったりしている(妻は夫に尽くすものと考えているようで、そうさせることが愛情表現らしい。ピーチからまだ結婚はしていないと突っ込まれた)。
ピーチがマリオと仲違いした時は、クッパと一緒に冬眠したいと申し出を受ける。しかしクッパは真顔で明らかに気乗りしない態度だった。だがクッパが「「一緒に寝る」という状況からピーチを明らかに性的な目で見るようになったことで嫌がられたので、張り合いが出たとして喜んで拉致した。当たり前だがその思惑はマリオによって阻止された。
また別の話では、一日だけキノコ王国の国王になってピーチ姫とお風呂に入るべくマリオと争ったことがある。
なお、ドンキーコング編(GB版)1巻では、独身とオサラバするためにポリーンを拉致するも目移りしたことでブチキレたピーチの怒りの炎で燃やされた撤退した。
変装好きであり、テトリス大王、ゴルフ大王、クイックス大王、トリノ大王、ガハハ大王、キノコの精、桃姫大サーカスの地主と様々な姿で登場する。クッパが登場しないゲームを題材にしたストーリーにまで出て来るため、登場人物紹介で突っ込まれる有様である(マリオオープンゴルフ編)。
初登場時からは清純な悪役キャラとして登場しており、絵柄も劇画調で悪らしい悪を描いたタッチだった。後にコミカルな作風にあったデザインに直されたが、クイックス大王を名乗っていた時はマリオに負けた部下に対して粛正を行うという残忍さを見せている。
命乞いして逃げ回る部下に対して笑いながら攻撃し、最後は仕掛けておいた導火線に火をつけて爆殺した(この所業を目の当たりにしたピーチ姫には「ヒドイやつ」と言われた)。しかし「ヨッシーのロードハンティング編」では久々に悪役を張ったということから、ドクター・マリオ・ナカマツに対して「孫娘(キノッペ)をくすぐってやるぞ(スカートをめくってやるぞ)」としょうもない脅し文句を使っていた(ウェンディからは「殺してやるくらい言いなさいよ!」と怒られていた)。連載末期となるスーパーマリオ64編に差し掛かった頃には、徐々に悪役キャラとしての影が薄れてきた。
ボコボコにされるシーンが多いので悪者扱いだけかと思いきや、スーパーマリオブラザーズ3編終盤でルイージのピーチ姫の短所が綴られたメモを見て幻滅して落ち込んだり「マリオ刑事」編ではクッパの母親に変装したヨッシー(女装)に騙されて「ママ!」と泣くマザコン描写や、全編を通してコクッパ(特に娘のウェンディ)を可愛がる子煩悩な父親ぶりが描かれるなど、憎めない悪役としての活躍もある。
最終話では正体を隠し、アラブの大富豪「ビビンバ」に変装してピーチ姫と婚約する(ピーチ城の財政のための政略結婚)。しかし正体に気づいたマリオによって結婚式を挙げるところで阻止された。直後に「こうでもしないとお前が踏ん切りつかないと思ったのさ! 負け惜しみじゃないぞ!」と泣きながら走り去っていった。まさかの捨て台詞にマリオたちも「クッパってもしかしていいやつ?」と呆けていた。
なお、この話のマリオはピーチ姫に送るダイヤを探しに旅立つも事故によって数年間、記憶喪失になっていたという設定だった。ルイージとヨッシーの言葉でも記憶を取り戻さなかったが、変装したクッパの姿をテレビ越しに見て「あいつはクッパじゃないか! どうしてピーチ姫は気づかないんだ!」と驚いたことで記憶を取り戻した。
マリオの記憶が戻った理由が弟や相棒との会話ではなく、宿敵の姿を見たことからもマリオの中ではクッパの存在は大きかったことが窺える。
スーパーマリオくん(崇瀬ひろし)
敵役と言うよりは悪友ポジションで、タタンガ征伐の時は共闘した。同氏のゲームブックでは「わたしがおちゃめなクッパでぇす」とギャルメイクしてピーチにドン引きされるがナンパするなど愛嬌たっぷりである。
当初は一本角でたてがみのない鬼のような風貌だったが、徐々に公式に近づいていった。
GOGO!マリオワールド(兼本あつこ)
お花が大好きな少女趣味とどこぞの悪のボスよろしく家庭的でお人好しな性格という設定を引っ提げて登場。
攫ったはずのピーチ姫とは仲が良く、ケーキを一緒に食べたりピクニックに行ったりして楽しんでいるなど、同作横暴な極悪人として描かれてしまっているマリオとは正反対であり、その点をカメックやワリオからつっこまれることもしばしば。また、子供にクッパ7人衆と弟にクッパ・アオがいるという結構な大所帯となっている。
花への思い入れは相当強く、どれくらい強いのかというと、悪の世界を作ると高らかに豪語するワリオに「花は植えんのか!?」と聞いたり、花畑へピクニックに行こうと提案するピーチ姫に対し「研究で忙しいから行かないぞ」と断りながらも実はめっちゃ楽しみにしていたほど。
最終話ではピーチ姫の取り成し(曰く「3対1は不公平」)でマリオと(何故か)しりとり対決を展開するが、最後はマリオに大事な花を盾にされて敗北、最後は同作随一の人格者であるルイージの説得に応じて改心したようなものだが、心根は元から善良であり、悪の大魔王になった理由も「悪人のマリオがヒーローになるくらいなら、悪の大魔王になった方がマシ」と考えたから、というかなりあんまりな理由だった。
ドクターマリオくん(あおきけい・みかまる)
ウイルスたちを部下に加え、彼らの作ったウイルスを用いてキノコ王国征服を企むが、毎回ドクターマリオによってウイルスを倒されて失敗に終わることが多い。クッパJr.が登場してからは子煩悩な面や情けない面が増えている。
一方で宇宙から飛来した隕石型ウイルスや異次元ウイルス反乱の際は協力することもある。
また、意外と騙されやすいところもあり、クッパJr.の名前を騙ったワルイージに騙されてウイルス(ついでに自分の甲羅)を奪われるという醜態を見せたことも(ピーチ曰く「親子ね~」)。
SUPER MARIO ADVENTURES マリオの大冒険(チャーリー野沢、原作:竹熊健太郎・作画:桜玉吉)
いきなりキノコ王国上空に現れ、人々を石化光線で石化させて高笑いしながら飛び去って行った。このことからピーチ姫の怒りを買い、彼女の冒険が始まる。しかし、物語終盤でピーチを捕らえ、カメックの催眠術で自我を奪い結婚式を挙げようとする。
クッパ自身が戦う描写はまったくなく、実力に関してはかなり怪しい。
終盤ではピーチ姫と結婚式を挙げようと巨大なケーキを作るが、乱入してきたマリオたちに追い詰められケーキの中へと逃げ込む。最後はマリオから「いい加減、観念しろよ」と告げられるがピーチ姫と結婚する夢を捨てられず泣き叫びながら飛び掛かる。だがその想いは虚しくマリオに避けられ、しかも衝撃によってケーキが崩れてしまった。こうしてクッパはケーキの下敷きとなったのだった。
この漫画は海外版と日本語版があり、日本語版でも擬音はすべて英語で統一されている。
声優
アニメ映画「スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!」では和田アキ子が声を当てていたことが特筆される。ちなみに同氏は映画『ザ・シンプソンズ MOVIE』でマージ・シンプソンの吹き替えを担当したことがある。OVA等では渡部猛(マリオとヨッシーの冒険ランド)や佐藤正治が演じた。
64時代の時はサウンドエフェクトが声として使われていたが、『スーパーマリオサンシャイン』以降のゲーム作品では声優が担当するようになった。
GC世代ではスコット・バーンズが、Wii世代以降ではケニー・ジェームズが演じていることが多い。
例外としてスマブラでは最新作に至るまでサウンドエフェクトが使用され続けている。
また、『ヨッシーのパネポン』ではVSモードではサウンドエフェクトであるが、ステージクリアモードではサナトスのボイスを流用している。
2023年に上映されたアニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では原語版声優をジャック・ブラック、特別日本語版声優を三宅健太が担当する。
余談
- 「ゲーム史上、最も偉大なゲームの悪役」として、2013年にギネス世界記録に認定されている。
- 外見が「亀+ドラゴン」ということで、タラスクやガルグイユ、玄武などとの繋がりを考察する人もいる。
- ファンの間では「9月8日はクッパの日」としているとか(ついでに言うと、翌日はルイージの日だったりする)。
- 任天堂公式ゲーム情報配信番組「ニャニャニャ! ネコマリオタイム」ではようこそクッパ軍団へという自らのコーナーを設け、マリオをやっつける方法やクッパ軍団のメンバーを紹介しつつ、視聴者をクッパ軍団へ勧誘しようとするもいずれもマリオが攻略するという形で終わっている。その際、誤魔化そうとして何事もなかったかのようにお茶目な台詞を言ってコーナーを締める。ここでもクッパの可愛らしい台詞が多いのでファンの人は必見。
- デザインのイメージベースは宮本茂が好きだった東映動画版西遊記の牛魔王である。ズングリした巨体で、カメなのに頭に角が生えているなど影響は分かりやすい。当初はドット絵とパッケージイラストぐらいしか絵がなかったが、後に東映出身の小田部羊一によってデサインがリファインされ、その際に怖そうなカメということでスッポンに近づけたらしい。『スーパーマリオブラザーズ3』の頃には小田部版を元にした絵で統一されている(なお小田部は西遊記の制作には参加していないため、あくまで東映系つながりというだけである)。
関連イラスト
関連タグ
クッパ軍団構成員・兵器
クッパ7人衆
他亀の空似
落下親父仲間
ドンキーコング(初代):鉄骨上・塔
バチュラ伯爵:グラインダー