概要
コクッパ7兄弟(現:クッパ7人衆)の一人。英語名はLudwig von Koopa。
7兄弟の長男で、リーダー的存在であるらしい。
なお、現在のコクッパ達はクッパの子供ではなく部下扱いになっている。
公式イラストでは、左右分けで拡がるような青いロングヘアーで、口の中央に出っ歯が1本あるのが特徴。ただし、初期作品のゲーム中ドット絵では白い髪で、肌の色がやや濃く描かれていた。外見のリニューアルに合わせて、体型もやや小柄になった。
甲羅の色は初期作品の公式イラストなどでは緑色だが、『スーパーマリオワールド』のゲーム中ドット絵では黄色、『NewスーパーマリオブラザーズWii』以降は公式イラスト・ゲーム中共に髪と同じ青色になり、魔法の杖の宝玉の色も青になっている。
名前の由来はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。
ただし、英語圏で名付けられたため「Ludwig」を英語読みしたルドウィッグになっている。
ちなみに、「ルドヴィッグ」の部分はイタリア語では「ルイージ」になる。とはいえイタリアでも彼の名前は「Ludwig」のままだが。
また、この名前から音楽好きという設定が付けられていることも多い。
声優は、『NewスーパーマリオブラザーズWii』以降はマイク・ヴォーン、『マリオカート8』ではデイヴィッド・J・ゴールドファーブが担当。
人物
現行設定での人物像
一人称は「ワタシ」。笑い方は「ワッハッハ」。
七人衆の中でもナルシスト寄りのクールキャラ。インテリとしてクッパ軍団の頭脳を担いながらもカッコつけたポーズを取ったりする一面も。『マリオカート8』では目立ちたがり屋とされている。
戦い方においても頭脳プレーが反映されており、秘密兵器や多彩な魔法を駆使して敵に立ち向かうなど他の七人衆とは一線を画した作戦を用意することが多い。
真面目で常識的人であるが故にプライドも高め。自分より格下のクリボー相手に高圧的な態度を取る一方で、イギーやクッパjrなどの自由人達相手に困らせられる事も。
『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』以降でもその設定がゲーム中のセリフとして反映された。また、この作品では今までリーダー格だと思われていたが、実は自称で他の仲間からは「そんなの聞いたことない」などと言われリーダーとして認められていないことが判明した。その後の作品でもリーダーぶる態度が目立っている。
これらの設定は『New スーパーマリオブラザーズ Wii』以降のものであり、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS』のフィギュアの説明文や『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX』などからこれらの設定が反映されるようになっていった。
シリーズ黎明期、旧設定での人物像
昔の一人称は公式作品内でもブレがあり、『スーパーマリオブラザーズ3』の説明書では「オイラ」、『スーパーマリオアドバンス4』のカードe+のセリフでは「オレ」となっていた。
『スーパーマリオブラザーズ3』の説明書では「イエーイ!」「ベイビー」等とノリノリだったり、と現行設定に比べてだいぶデンション高め。イエーイ!のってるかい。攻撃的で過激な仲間が増えてオイラもうれしいぜ。ベイビー。
実を言うと他にもっと仲間がいるんだけど、そいつはマリオにはナイショだぜ。
(『スーパーマリオブラザーズ3』取扱説明書より)
初登場時の説明書では、上記のように一人称が「オイラ」で、「イエーイ!」「ベイビー」とお調子者的な台詞だったためネタにされることがある。
しかし、このテンションの高い口調は黒歴史化してしまったのかその後はほぼ反映されておらず、『スーパーマリオアドバンス4』のカードe+では一人称が「オレ」に変わってテンションが落ち着き、やや凛々しくなっている。
オレのほんとうの強さがしりたいなら ちゃんとさがせよな!
(『スーパーマリオアドバンス4』カードe+より)
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』の解説でもその両方が反映された上で偉そうなしゃべり方をするとされる。
各作品での活躍、遍歴
初期はコクッパ達に公式からの明確な性格付けはほとんど無く、説明書等に僅かにセリフがある程度で、攻略本や漫画等でも独自の個性付けが行われていたため媒体によってブレがあった。
リニューアル後は新たに性格付けが行われ、実際にゲーム内で明確にセリフを発したのは『マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX』からである。
以降の作品では同作での性格付けや口調がベースとなっている。
初期作品
正々堂々と勝負を挑んでくることが多く、作品ごとに多彩なバリエーションの攻撃パターンを披露している。7人衆の中で体格はやや大きい方で、初期は地震攻撃も使用していたが、その後は重量級の立場を彼より太めのロイやモートンに譲っており、『マリオカート8』での体重も標準的な中量級になっている。5回もラストを務めており、7人衆の中では最も多くなっている。
『スーパーマリオブラザーズ3』では地震を起こしたり、『スーパーマリオワールド』では炎を吐いたり、『NewスーパーマリオブラザーズWii』ではヨッシーのようなふんばりジャンプをしたり、『NewスーパーマリオブラザーズU』では分身したりなどとその攻撃方法は多岐にわたる。
初期はロイやモートンのように地震攻撃が得意だったが、体型の小柄化からかその後はほとんど使わなくなった。
踏ん張りジャンプも得意とするなど、基礎戦闘能力が高い事と多彩な攻撃パターンを持つなどからコクッパの中では最強を誇る(地震も高いジャンプ力が活かされた技と言える)。
しかし、『ヨッシーのロードハンティング』では、メカの操縦はやや苦手らしいという一面を見せる。
初登場時とNewスーパーマリオブラザーズシリーズのクッパ7人衆登場作品の全てで7番手を務める。『スーパーマリオワールド』と『マリオ&ルイージRPG』では登場順こそ真ん中の4番手だったが、攻撃パターンが独特だったり、ステータスが高かったりと7人衆の中で一人だけ違った性能となっている。
なお本山一城版『スーパーマリオ』ではこの独自の攻撃パターンから物語のターニングポイントを務めており、
「爆破スイッチが押されて山に向かっている城でルイージと死闘を繰り広げそのまま山に城ごと叩きつけられる」という壮絶過ぎる倒され方をしている(後日談では普通に生きている)。
後期作品
上述の通り、『NewスーパーマリオブラザーズWii』でのデザイン変更以後、設定が見直されたようで、『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS』のフィギュアの説明文ではなんと一人称が「ワタシ」になっており、偉そうなしゃべり方をするようになった。
こちらでは大人びたナマイキな性格で、目立ちたがり屋だとされ、一番の頭脳派と言われている。
年月の経過とともにキャラが結構ぶれているものの、最年長のリーダーとして落ち着いて来たのかもしれない…と思いきや、実際はリーダー格というのは本人の思い込みらしく、当の仲間達からは
「え?リーダーだったの?」(レミー)
「そんなの聞いたことない」(モートン)
「聞いたことないよねー!」(イギー)
「誰も認めていないってば」(ラリー)
と散々な言われようだった。
台詞が付くようになってからは、良くも悪くもお茶目で残念な部分が見えるようになった。
『マリオ&ルイージRPGペーパーマリオMIX』ではマリオへの二人称は「オマエ」。プライドも実力も高く、台詞は話し相手が敵味方問わず上から目線のものがほとんど。ラリーと共に行動しており、2回戦闘する。登場早々土管に彼自身が詰まり出られなくなっており、ラリーに謝っている描写がある。その後も自分の指示をロイに訂正されたり、レミー、イギー、モートン(とラリー)に前述の自称リーダーいじりをされ取り乱すなどどこか憎めない部分を垣間見せている。
『ペーパーマリオカラースプラッシュ』ではマリオへの二人称が「キミ」に変わり、偉そうな部分は変わらないが口調も優しくなった。突貫工事で作り上げたハリボテの船に「スーパー・ルドウィッグ・グレートラーニング・ヴァーリアス号(略してスーパー・ルド号)」という名前を付けていたり、7人の中で唯一自分の必殺技にも名前を付けていたりする。
また、ルド号に乗り込んでいるガボンの台詞に「かつやくして リーダーになるんだ」というものがあることから、前作で他のメンバーにリーダーを認めて貰えなかったルドウィッグ自身の本音なのではという意見もある。
戦闘で出してくるスーパー・ルド号に関しては、イギーのチャリオット同様こちらからの攻撃は一切通らないが、エリア内で入手できる特定のカードを用いることでダメージを与えられる。なおこの船には船尾に当たる部分がまるまる無い。このもはやギャグともとれるある意味での雑さに最早突貫工事のレベルでは無いと突っ込む実況者多数。3回ダメージを与えるとルド号が大破するが、一度水没したのち自作の潜水艦スーパー・ルドマリンに乗り換え戦闘を続行する。この形態ではルド号へ効いていた攻撃も効かず、水に潜られるとこちらの攻撃は一切届かなくなるため個別に対処が必要。ルドマリンに乗り換えてしばらくすると必殺技としてミサイルを大量に撃ちまくる「五月雨流星群」を放つ。発動させるとほぼ確実に死ぬので、これを使われる前までに対処を済ませておこう。
彼を倒すと分かるが、実はマリオに憧れていたらしい。
『マリオ&ルイージRPG3DX』の追加モード『クッパJr.RPG』
プレイアブルキャラの中でもサブリーダーとして実装された。えんきょりタイプ。
サブリーダースキル | 効果 |
---|---|
あくやくのびがく | スピードとHP10%up |
スキル | 効果 | 消費LP | 習得レベル |
---|---|---|---|
こうしょう | 敵1体(ランダム)に交渉。成功すればその敵を戦闘離脱させ、仲間にできるキャラクターであれば戦闘クリア後に仲間にできる。失敗した場合、ルドウィッグの命中+POWアップ。 | 4 | 2回目の加入時から |
かえりうち | 敵全体の必殺技をキャンセル+ダメージを与える | 3※ | レベル26 |
※(敵に「!」が出ていない時に使うと空振り(失敗)になる。その時の消費LPは1。この時クッパjrとの「お前何やってんだ?」「…素振りです」といった専用テキストが発生したりする)タイミングが合えば成功率は100%。
超強化状態であるドンドクドンダ化した敵キャラの必殺技をキャンセルできるのはルドウィッグの「かえりうち」のみ。
「こうしょう」はストーリークリア後の隠しキャラを仲間にする際に活躍するなど、他のサブリーダーと比べて唯一無二なスキルが光る逸材。
ストーリーではロイと並ぶ常識人として描かれ、クッパJr.にモンスターとの戦いについて教授しようとするが、煙たがられたり、聞く耳を持たなかったりして苦労する。
クッパ城の危機を知った際には、「ぼっちゃんのおもりから離れられる」と真っ先に離脱してしまう。
さらにその後敵勢力であるSSカンパニーのムチオがルドウィッグを始末したとして物語からフェードアウトしたように見えたが……
実はSSカンパニーのムチオを(本人曰く)小細工で倒し、変装でムチオにすり替わり、潜入工作という形でSSカンパニーの情報探っていたという頭脳プレーを炸裂しながらというまさかの形で生還を果たす。その際クッパJr.と再会したタイミングで変装を解きクッパ軍団に帰還。
- SSカンパニーはクッパ軍団を利用し、乗っ取る形でキノコ王国の征服と主人であるゲラコビッツさえも裏切るつもりだという彼らの真の目的を知り、それをクッパ軍団に伝える。
- ムチオを倒し、キュットが1人になったタイミングで作戦を切り替え、絶好のタイミングで仲間達の元へ復帰
- キュットの怒りを煽ることで彼女を興奮させ、行動パターンを制限させる
- 暴走したモートンを治すメザメ草の入手
- 行方不明になった七人衆のうちレミーとラリーの目撃情報を確保
……などといったまさかの大立ち回りを見せる。
その後独断で離脱したことを謝罪するも、クッパjrが後々仲間の重要さに気づいた上で許してくれるだろうと判断しての行動だったらしい。
しかし後にウェンディを人質に取られ、復帰した本物のムチオとキュットに逆襲されてしまう。
しかし、そこでルドウィッグを助けたのはかつて彼が見下していた部下であり、後にその実力を認めたチームの助けによって九死に一生を得る。
ちなみにSSカンパニーに潜入していた際にすでに彼らの最終手段であるとっておき についての情報を入手していたらしい。
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』と『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では、他のクッパ7人衆と同様、クッパJr.の色替えの1つとして参戦。
上記の『ヨッシーのロードハンティング』ではメカの操縦は得意ではなかったはずだが、クッパJr.クラウンを華麗に乗りこなして相手と戦う(こればかりは色替えとしての参戦である為、ある意味仕方がない部分もあるが)。
ちなみにSPECIALの新要素であるスピリッツではクッパ7人衆の中では唯一登場するバトルが1回だけという不憫な事が起きた。
『マリオカート8』では「目立ちたがりの悪役ヒーロー」というキャッチコピーを引っさげて登場。中量級。
キャラ選択時に戦隊ヒーローのようなポーズを決め、ジャンプアクションでやたらと格好つける。
また今作より声優の変更により声が以前より高くなり、ボイスのあまりのハイテンションさに驚いたプレイヤーも少なくはない。
『スーパーマリオメーカー2』では 2020年4月22日にて配信されたアップデートver.3.0.0で他の6人ともに追加。ふんばりジャンプで飛行する他、魔法弾は他の6人と比べて小さい代わり、複数放つ。羽を付けると飛行しながら魔法弾を放つなど、素の状態でも十分強い。彼を7人配置すると、弾幕がすごいことになる。
余談
海外アニメ版での名前はKooky Von Koopa(クーキー・ヴォン・クッパ)で、クレイジーで甘党(資料によっては甘い物と揚げ物以外は一切口にしないらしい)なマッドサイエンティストというキャラ付け。自室でもある研究室でクッパの悪事を手助けするための道具などの発明をしている。またボサッとした頭に拍車がかかっている。
コクッパの中で唯一初手に回った事が無い。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』では本人は未登場だがクッパのピアノに彼の名前がロゴとして印字されている。