概要
『ドラゴンクエストⅧ』の登場人物。
育ての親であるオディロ院長をドルマゲスに殺害され、敵討ちのために主人公たちと共に旅をする事になる。
マイエラ修道院の聖堂騎士団に所属している、20歳の銀髪のイケメン。
騎士団の制服は他の団員たちが青色を基調としているのとは違い、自身でアレンジした赤色のものを着ている。聖堂騎士団に属していながら女性をナンパしたり、町に繰り出し賭博をしているために、修道院の者たちからは問題児として煙たがられている。本人曰くポーカーが得意との事だが、初登場ではイカサマをしていた。
人物像
一見するとナルシストという、見た目と名前そのまんまな性格をしている。仲間のゼシカを口説く事は勿論、行く先々で出会う美女(種族や身分を問わず)たちへアプローチを試みる猛者。モテ男であり、冒険終了後には女性二人を侍らせてトロデーンへ参上、内の一人に壁ドンしているのが確認できたりもする。
また修道院での長い生活から、騎士団を含めた教会の内情やその“裏の顔”を熟知しており、教会関連の話題には冷めた目を向けることも多い。ただし、信仰心が無いわけではなく、独自の宗教観を持ち合わせている。恩のあるオディロ院長や高潔な人格者である教皇に対しては敬意を持って接している。
女好きであったり、享楽的であったり、リアリストである一方で、複雑な過去を辿ったことにより抱えている負の部分を表に出さないように努めている。信頼を寄せた仲間に対しては、繊細かつお人好しな素の部分を覗かせることもある。
後述の異母兄であるマルチェロに関する話題や場面では、愁いを帯びた表情を浮かべる他に、話題を振られる事に対し露骨な苛立ちや嫌悪感を示す場合もある。
自身の父であるドニの領主に対しては「好き勝手やって死んだ」「クソ親父」と憎悪し、マルチェロが自身に向ける憎悪の理由にも挙げている。父がドニの町の住人に徹底的に否定されているのに対し、ククール自身は好意的に接してもらえており、彼本人にはそれなり慕われる余地があったと思われる。
戦闘能力や特技など
習得するスキルは『剣』・『弓』・『杖』・『格闘』、固有スキルの『カリスマ』。
主人公と似たパラメータを持つが、全てにおいてバランスが取れている僧侶タイプ。覚える呪文もやはり僧侶系で、かつ素早さと最大MPがパーティ内でもトップクラスと高いため、回復・補助役として非常に有用な戦力となる。
また、ヒャド系呪文と特技に耐性を持ち、自身も得意とするザキ系を始めとした状態異常への抵抗力が仲間内で最も高いのも長所の一つ。
また僧侶にしては力もそこそこあり、これは6.7の「パラディン」と言った感じの能力傾向と言える。
剣スキルは主人公と共通しているが、装備するのはレイピアなどの細身剣が中心で、最後に習得する技も「ギガスラッシュ」ではなく「ジゴスパーク」である。
固有スキルのカリスマで覚える強力な攻撃特技「グランドクロス」は、威力が高い上に演出が格好良い。リメイク後では「天国への階段」に変更されたが、こちらも演出はなかなかのもの。余談であるが、PlayStation2版に限れば「グランドクロス」は地味に彼と兄だけの固有技だったりする。
賭博を嗜むという点からか、ダメージ幅の大きいバギ系、決まれば一撃必殺のザキ系呪文、様々な状態異常を促す呪文と特技といった、ギャンブル性が高くトリッキーながら実用性の高いものが揃っている。
また、何事にも格好良さを求めるククールらしく、格闘においては見た目の演出が派手な技を中心に習得する。
しかし、逆に言えば纏まったダメージを与えられる複数攻撃系の特技が限定され、一撃においての最大火力が他の三人と比較するとやや劣っている。
また、最後に仲間になるキャラにも拘らず、初期の頃はゼシカと反対にレベルが上がっても手に入るスキルポイントが低いのも難点、ただしこれは3DS版では調整されている。それを補って余りあるMPの回復手段に長けており、攻撃に関しては手数でカバー出来る。また高性能の回避防具に恵まれており痛恨の一撃も回避しやすく、新たにモリーとゲルダが仲間に加わった3DS版でも回避防具で固められる事と「素手スキル」の回避上昇や「大防御」などで痛恨祭りの裏ボス戦でも優れた生存能力を持った回復役として活躍が見込める。
ちなみに3DS版で追加された専用装備では、和装の「白波の装」や執事服の「バトラースーツ」が追加され、これらを装備すると見た目が変化する、ちなみに「バトラースーツ」は唯一の休み耐性防具なので、「追憶の迷宮」などで飛び交う強力な行動封じに強くなれる。
生い立ち
先述の通り彼は修道院近くの宿場町であるドニ一帯の領主の息子であり、彼の父である領主がメイドに手をつけ、生まれたのが異母兄のマルチェロである。妻との間には子どもがなかったため、領主はマルチェロを息子とし跡継ぎに据えた。
しかし、のちに領主の妻がククールを産み、正式な跡取りが誕生したために、領主により不要とされたマルチェロとその母親は屋敷から追い出されてしまう(※3DS版ではこの生い立ちに若干設定変更がされている。詳細はマルチェロの項目を参照されたし)。
この経緯から、マルチェロはこの領主である傲慢な父親、自身が捨てられる要因となったククールに対し激しい憎悪を抱いている。
それから数年後にククールは両親を流行病で亡くす。自身を含め跡取りの資格ある男児が二人ありながら、生前の父の享楽、放蕩、淫蕩による借金が嵩み家名は断絶。路頭に迷わされた末に行き着いたマイエラ修道院でオディロ院長によって育てられる。修道院に訪れた際に、同じく母を病で亡くし修道院に務めていたマルチェロと出会う。
当初は自らと同じ境遇を辿っていた事もあり、彼に優しく接していたマルチェロであったが、彼が憎悪の対象であるククールであると知るや態度が一変。以後はあからさまにククールを邪険にするようになった(それでもククール自身は初対面時だけとはいえ、不安でいっぱいだった自分にマルチェロが優しくしてくれたことは心にずっと残っていた)。
長じるうちに真実を知ったククールは、心に深い傷を負ってしまう。それと同時にマルチェロが最初に見せた優しさと、その後に一転して自身に憎悪の念を向けるようになったことに対し、複雑な思いを募らせる事になった(『いただきストリート』シリーズにゲスト登場した時にあるステージにしたときにマルチェロについての台詞がある)。
派生作品での活躍
ドラゴンクエストヒーローズ2
武器は弓。「シャイニングボウ」など『ドラゴンクエストⅧ』の弓スキルで習得できた技を使うほか、敵を氷結状態にする「冷たい笑み」も使用。「バイキルト」や特技の「ふしぎなタンバリン」で補助も行う。ハイテンション状態では、祈りを捧げ十字をきり、弓から聖なる光を放ち攻撃する必殺技「グランドクロス」を発動できる。
衣装は『ドラゴンクエストⅧ』本編のものから構造の変更や装飾の追加が成されたほか、片側のみ垂らしていたマントを両方とも上げている。
ドラゴンクエストライバルズ
プレイヤーキャラクターの1人として参戦。
「僧侶」という職業に属しており、自身や味方ユニットの回復を絡めた戦術が得意である。
いただきストリートシリーズ
プレイヤーキャラクターの1人として参戦。
ランクはA。株持ち増資や相乗りに積極的であり、5倍買いも積極的にする。特に相手が独占エリアを作ると目を光らせて防御的5倍買いもするため、相手としては結構厄介。
関連イラスト
関連タグ
主人公(DQ8) ヤンガス ゼシカ・アルバート モリー ゲルダ
ポップ(ダイの大冒険):漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の登場人物。「女好きのスケベ」「ギャグ担当」「パーティーの女性から手痛いツッコミを受ける」「先生を尊敬して師事するが根性がなく不真面目な落ちこぼれだった」など類似点がある。
ヒュンケル:同じく『ダイの大冒険』の登場人物。「銀髪のイケメン」「軍団長の地位を捨て最終的に放浪の身になる」「特殊な生まれ育ちから悪の道に入り、多くの人を不幸にしてしまいずっと罪悪感を抱き続けている」「血のつながりはないが育ての親を尊敬している」など共通点がある。