概要
32歳。ならず者が集う町・パルミドの出身で、かつては山賊として活動をしていたが、やがて山賊家業から足を洗うために故郷を旅立った。ところが、堅気としての収入源を得る事が出来ずに路銀も使い果たしてしまい、結局は山賊へと逆戻りしてしまう。
そんなある日、トロデーンとトラペッタの境界線に当たる谷にて、ドルマゲスの呪いにより崩壊したトロデーン城を旅立ち、トラペッタ方面へ向かう途中の主人公一行を襲撃。その際に誤って足場であった吊り橋を破壊してしまい、転落しそうになったところを主人公に救出される。
その事に強い感銘と恩義を感じた彼は、以降は命の恩人である主人公を「兄貴」と慕い、パーティに同行する事となった。
なお、本編以外では 鳥山明氏がデザインを担当した、少年時代のヤンガスを主人公にした『ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』というスピンオフ作品が発売されている。
人物像
イガイガ帽子に無精髭、大飯食らいに違わぬ丸い身体が特徴。少年時代はフサフサであった頭髪は、現在では頭頂部に僅かに残っている程度。
元山賊という事もありガラは悪いが、人情に厚く力持ち。言動の端々からも分かるように根本は悪党ではなく、子供時代では地元住民から「ヤッくん」や「アニマルヤンちゃん」といった呼び名で親しまれていた。
体力自慢だが頭を使う事は得意ではないため、難解な事態に対面すると丸投げしてしまう事がある。また、強面の外見のために過去にあらぬ誤解やトラブルがあったのか、外見を気にしている節がある。
語尾は「~でがす」「~でげす」と付ける独特な口調。ただし、これは彼独自の敬語表現(~です、~ますに該当)であり、仲間以外の人物には貫禄のある猛々しい口調で話す。一人称は「アッシ」だが、これもまたしかりと思われる(ゲルダには「オレ」と言っていた)。
ただし笑い方(「げーすげすげすげす!」と笑う)にもこの語尾が反映しており、ゼシカに「キモい笑い方」と咎められる事もあった。
またイベントシーンにおいて、いつも唐突に現れるトロデ王に対するリアクションは一見の価値あり。
ちなみに、そんな彼の好みの女性は「ワイルドな色気を持つタイプ」との事。
……あの人の事だろうか?
戦闘能力や特技
『ドラゴンクエストⅧ』内では見た目のイメージどおり、ステータスはHPや力が高く、代わりにMPと素早さが低い戦士タイプ。最終的に前述のセールスポイントは主人公に抜かれ二番手に甘んじる事になるが、リメイク後は力のステータスがパーティ内で最も高く成長するようになったため、パワーファイターの地位を確固たるものにした。
また、メラ系とギラ系、炎系の特技に対し若干の耐性を持ち、装備可能な耐性防具が比較的に豊富なヤンガスにとっては、ダメージの高いこれらへの耐性はなかなかの強みとなる。これ以外では、毒攻撃やマホトーンとマホトラ系にも強い。
特技に関しては、いかにもパワー重視といった『オノ』『鎌』『打撃』『格闘』スキルによる力技を多用する。また多くの技が単体対象であるが、「かぶとわり」や「ぬすっと刈り」などの、ダメージ以外に特殊な付加効果のある技が豊富。消費MPが激しいものの、敵全体に対し随一の威力を発揮する「ビッグバン」、特定の種族に対してダメージが上がる様々な攻撃特技により、一発での爆発力は他の仲間の追随を許さない。
また、固有スキルの『人情』により、ある程度の回復呪文と補助呪文を習得するなど、補助役としても活躍が可能。
このスキルで覚える「ステテコダンス」(ステテコパンツを手に踊る事で相手にショックを与える)や「おっさん呼び」(トロデ王が率いる謎のおっさん集団を呼び寄せ敵を攻撃してもらう)は、ヤンガスの特技の中でもとりわけユーモラスなものであり、彼を特徴付けるものとして、しばしば引き合いに出される。
3DS版では「したっぱベスト」と「したっぱずきん」という見た目の服装が変化する専用装備が追加された。
家族と仲間など
父親はヤンパーという名うての盗賊。『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』に登場する。母親や兄弟姉妹などは登場しない(設定されていない模様)。
デビュー作である『ドラゴンクエストⅧ』では、主人公の良き理解者の一人。ゼシカとククールとトロデ王は、同じく旅の仲間。この内のトロデ王とは衝突が多いものの、外見で悩みを持つと言う共通点から、時には彼に同情の言葉を掛けるなど親身に接する事もある。
同作に登場するヤンガスのかつての恋仲だという女盗賊のゲルダは、前述の『不思議のダンジョン』にも登場する。この頃から交流があり、ヤンガスの頬の傷跡はこの当時に彼女とのある出来事によって残ったもの。
『ドラゴンクエストⅧ』本編では彼女に対し苦手意識を持っているが、作中ではお互いに内心で何かと気に掛けている様子が窺え、険悪な間柄では無いようである。
ちなみにこの頃からモリーとは知り合いであり、3DS版では共に旅をする仲間同士となる。
いただきストリートではSPECIAL以降皆勤賞(DS・Wii版では少年ヤンガス時代を反映してか子ども時代)だったが、ゼシカやククールと違いDランクの弱キャラである。30thではハブられた。
担当声優・演者
声優
- 立木文彦:『ドラゴンクエストヒーローズ』以降
- 同氏は、『ドラゴンクエストⅪS』ではヤンガスとよく似た喋り方をするピンク色のマスクを被ったあらくれのアリスを演じることが発表されている。
- 下野紘:『ドラゴンクエストライバルズ』・少年時
俳優
- ケンドーコバヤシ:『ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』実写CM
- 同氏は、後に『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』にて声優としてサンチョを演じることとなった。
- 田尻茂一(舞台『ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー』
関連イラスト
『ドラゴンクエストⅧ』本編
少年時代(『少年ヤンガスと不思議のダンジョン』)
関連タグ
主人公(DQ8) ゼシカ・アルバート ククール モリー ゲルダ
他作品
クロコダイン:漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の登場人物。「顔(目)に傷がある斧使い」「当初は外見を気にしていた」「愛称がおっさん(30代)」「最初は敵だったがバンダナを巻いた少年に惚れ込み、改心して仲間になる」「自らを『頭が悪い』と述べる」「終盤で親交のある人物から武器を送られる」など共通点がある。
モコモコ:アニメ『ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説』の登場人物。いろいろと似ている部分がある。