エルトリオ
えるとりお
サザンビーク国の元王子で、主人公の実父。また、現サザンビーク国王であるクラビウス王の実兄であり、チャゴスは彼の甥にあたる。
Pixiv内では、妻である後述のウィニアと描かれている作品が多い。
本編が始まる二十年ほど前に、好奇心から竜神族の里を抜け出したウィニアと出会い、二人は恋に落ちた。ところが彼女の父親であるグルーノを始めとした竜神族から関係を反対され、ウィニアは里へ強制送還されてしまう。
その後、エルトリオは身分と故郷を捨て、里へ連れ戻されたウィニアを追い、強敵が蔓延る『竜神の道』をたった一人で突き進む。からくも突破を果たすも、道中で戦ったであろうモンスターによって重傷を負い、それが原因で『竜神族の里』を目前にして息絶えてしまう。
後に竜神族によって遺体を発見され、その後に彼らの計らいで『竜神の道』の最下層と里の間(グルーノの紙芝居内で彼が力尽きた場所)に彼の墓が立てられた。
なお後を追うように死去したウィニアの墓は、里の先にある天の祭壇に立てられるが、前述の紙芝居を観た後に再び彼の墓へ訪れると、自身のせいで二人を死に追い遣ってしまったと責任を感じたグルーノにより、「せめて死後は一緒に」と密かにウィニアの遺体を彼と同じ墓に埋葬していた事が明らかになる。
彼の情報自体は、サザンビーク国の住民から評判や経歴が語られており、クラビウス王も窮地に追い込まれた際に彼を口にしている事から、人望の厚い優秀な人物であった事が窺える。
ただ、一部のファンからは、正当な王位継承者でありながらその責務を放棄した点を指摘される事もある様子。
容姿に関しては、グルーノの紙芝居が忠実に再現されたものであれば、息子である主人公と瓜二つである(本編中でも、彼の実弟であるクラビウス王が初めて主人公を見た際に動揺する場面がある)。
特筆すべき点は、あの裏ダンジョンである『竜神の道』をたった一人で突破する体力(それ以前に入口は切り立った断崖絶壁の上にあるため、本来なら空路でしか辿り着けない)と精神力である。
「愛の力は偉大」であるが、勿論それだけでは常人はおろか主人公でもやってのけるものではなく、彼が相当な実力者であった事は明らかである。なお、紙芝居内で彼の使っていた武器は(破損していて少々判別し難いが)、息子の初期装備である「兵士の剣」。
こんな装備であの難関ダンジョンを抜けてきたのだから、サザンビーク王家の『継承の儀式』も、彼にとっては苦も無い事であっただろう。
実際に彼の形見である「アルゴンリング」に嵌め込まれた石の大きさは、かなりのものであった。
ちなみに、指輪の裏には「エルトリオからウィニアへ 愛をこめて」と彫られている。
彼の強さに関しては、ヤンガスとククールもその実力を高く評価しており、
エルトリオの墓前での会話では、
「主人公が強いのは竜神族の血だけでなく、父親の血も大きい」、
「同じサザンビーク王子でもチャゴスとはえらい違い」とコメントする。
3DS版では、ゲルダとモリーもエルトリオに対して同様に高く評価しており、墓前での会話にてゲルダは「一人でここまで来れた実力にただ驚くばかり」とコメントしている。モリーはヤンガスと同じように主人公も評価しつつ、祈りを捧げる際にはエルトリオに敬意を払っている。
過去の作品で登場した王であった父親とその二代目、伝説を生んだ勇者の父親、人間ではないが子持ちならこのお方といい、ドラクエの父親キャラクターは揃いも揃って強豪である。
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