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主人公(DQ5)

どらごんくえすとふぁいぶのしゅじんこう

『ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁』の主人公。
目次 [非表示]

「坊や どんなにツラいことがあっても 負けちゃダメだよ。」


「うん、どんなにツラいことがあっても ボクは負けないよ。」


概要編集

ドラゴンクエストⅤ』におけるプレイヤーの"分身"となるキャラクター。公式での名前は「リュカ」または「アベル」。


後ろで束ねた長い黒髪に、紫色のターバンとマントが特徴。

公式イラストで杖を持っていたり、彼自身が勇者でなかったりと、シリーズ中でも異色の主人公である。彼の人生を描いたゲーム本編は、ドラゴンクエストシリーズでも最も長い期間を扱っており、6歳(歴代最年少)〜20数歳(8年石化しているため、その分実年齢より肉体年齢が遅れている)。


経歴編集

幼年時代編集

パパスマーサの息子。

6歳の頃、父親のパパス共に長い航海の果てにビスタ港へ到着し、サンタローズに帰還する。

アルカパで出会った幼馴染ビアンカとともに、子供たちにいじめられていたベビーパンサーを助けるため、レヌール城のお化け退治をするのが実質的な最初の冒険となる。

ビアンカと別れてサンタローズに帰還すると妖精のベラに出会い妖精の国の危機を救った後ポワンと出会い、大人になったとき、必ず力になると約束される。

しかしラインハットでヘンリー拉致事件に関わったことがきっかけで、父親を目の前でゲマに焼殺される(母マーサは産まれてすぐに亡くなったと聞かされたが父親の最期の言葉で母が生きていることを知る)。


青年時代前半編集

ヘンリーと共に送りこまれた建設中の大神殿にて、10年以上(リメイク版では10年)奴隷として過ごす(この時の年齢は16歳)。周囲に教えてもらったらしく字が読めるようになっている。

すっかり青年へと成長した後、ヨシュアの協力によって脱出。

サンタローズの洞窟の中を調べると亡き父が遺した手紙と天空の剣を見つける。手紙には母を助けるには天空の武器と防具を身につけた「伝説の勇者」を見つけることが分かり伝説の勇者を探す旅へと出る。ラインハットの事件を解決した後はヘンリーと別れ船に乗って更なる場所に行く。カボチ村の「魔物のすみか」ですっかり成長した相棒のキラーパンサーと再会して共に旅をする。

「天空の盾」がサラボナの街にあるとラインハットで情報を得た主人公はサラボナを訪れて、ルドマンの娘のご令嬢のフローラと結婚すれば家宝の「天空の盾」が手に入るという情報を手に入れて、そのための条件は死の火山にある炎のリング・滝の洞窟にある水のリングという指輪を持ってくることであり、水のリングを探す途中偶然にも山奥の村でビアンカと再会。彼女と共に水のリングを探しに行く。やがて結婚がきて花嫁候補である、ビアンカ、フローラ、デボラ(ニンテンドーDS版でのリメイクで追加されたフローラの姉)から一人を選び結婚した(誰を選ぶかはプレイヤー次第)。妻と共に旅をしてその途中父パパスがグランバニアの国王であった事実を聞かされ、故国であるグランバニアを目指す。長旅の末、グランバニアにたどり着いた彼は、現国王の叔父のオジロンから王位につくことに許されて、自身が王に即位する。

さらに最愛の妻との間に双子の男の子女の子が生まれる。しかし妻が魔物に拐われてしまう。デモンズタワーに拐われる。妻の救出に向かい、父の仇の1人、ジャミと対決。

そこで妻は天空の勇者の子孫であったことが判明するが、同時にジャミの魔力によって(リメイク版では完全に倒されてその直後に現れたゲマによって)、妻と共に石にされてしまう。


青年時代後半編集

石化してから8年、成長した子供達によって石化が解かれグランバニアに帰還。息子と娘と共に妻と母を探す旅に出る。

母マーサの故郷であるエルヘブンで、息子が天空の血を引く「伝説の勇者」であること、母が魔界で生きているということを知る。

その後ブオーンや父の仇のゴンズを倒し、ゲマと再度戦う(リメイク版ではこの時点ではまだトドメはさせない)。かつて自らが奴隷として労働を強いられた大神殿で、教祖であるイブールも倒し、この際手に入れたいのちのリングを通して初めて母の声を聞く。

妻を救出(2年息子と娘と旅をしていたことが分かる)して改めて家族共に母を助けるため魔界に行き(リメイク版ではエビルマウンテンでゲマとの最終決戦を行う)大魔王ミルドラースと戦う。



キャラクター性能編集

僧侶戦士の合間のような、いわゆる万能型。

父親のパパスが戦士系である事を継承しているのか、物理戦闘にも非常に強く戦士並の重装備も可能。主に剣を装備するが、杖・槍・ブーメランと、多彩な装備が可能。最強武器も杖やマントであり、それまで僧侶呪文だったバギ系を得意とする等、何となく勇者や戦士というよりも僧侶っぽい。

のちに登場した「パラディン」に近いかもしれない。


逆に僧侶系の呪文はやや中途半端で、「ベホマラー」「ザオリク」「キアリク」「シャナク」は覚えない(彼の息子が全て覚える)。また攻撃呪文はバギ系呪文しか修得しない。ただし早い段階で「キアリー」を覚えるという、この頃の歴代主人公では稀かつ需要の高いポイントを押さえていたりもする。

また、彼と彼の息子の二人だけが「インパス」を覚えられる。ほかにも「マホキテ」や「メガザル」、「ルーラ」や「パルプンテ」など、特殊な呪文も多く習得する。


最強武器の一つである「ドラゴンのつえ」を道具として使えば「ドラゴラム」を発動させて全体攻撃も可能となる。他にも隠しダンジョンで手に入る「はかいのてっきゅう」による高威力全体攻撃も可能になる。

しかし、仲間モンスター等に「はかいのてっきゅう」を装備できる高攻撃力のキャラは他にいるが「ドラゴンのつえ」は主人公専用なので、全体的な戦闘力向上のために「ドラゴンのつえ」の方を主人公に使わせるプレイヤーは少なくない。

ちなみに「ドラゴンのつえ」と「はかいのてっきゅう」は双方共に攻撃力125の武器であり、本作最強の武器である「メタルキングのけん」の攻撃力130とは5しか変わらないが、あちらは攻撃力が高い分追加の特殊能力が無い。しかし「メタルキングのけん」はカジノで入手可能であるため、頑張れば性能に見合わない早い段階で装備させることも可能になる。その場合、専用武器である「ドラゴンのつえ」を手に入れたときにはそれと入れ替えて他の多くの装備可能者に渡すことで操作感を損なわせることなく戦力の増強が可能であるため腐らない。


そして最大の特徴として、モンスターを仲間に引き入れる「魔物使いの特性があり、『ドラゴンクエストⅤ』最大の目玉要素の一つを担っている。

ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズでも、「伝説の魔物使い」名義での登場であり、同時に彼の出生にかかわる重要な要素ともなっている。


その他編集

本編中においてまさに山あり谷ありの波乱万丈の人生を送り、進行に従って肩書きがコロコロ変わる。ドラゴンクエストシリーズの主人公としては「最も落ちぶれ、最も幸せになった人」であると皮肉交じりに評される。

不幸だけ列挙しても、以下の様子。

  • 誕生間もなく母親と生き別れる。
  • 父親を目の前で魔物に惨殺される。
  • その後攫われ、10年もの奴隷生活を強いられる。
  • 奴隷生活中に第二の故郷が壊滅(しかもそれを滅ぼしたのは10年の奴隷生活も経て親友となったヘンリーが王子であるラインハット。滅ぼした理由は「ヘンリーの行方不明になった理由が主人公の父のせいだ」という太后からの命令)。(※)
  • カボチ村の魔物被害を救うも、黒幕と疑われて白眼視される(ただし数年後、村長がそれを悔やみ反省して農村は余所者をも歓迎するスタンスとなる)。
  • 生家であるグランバニア城に辿り着き、王に即位し、子宝にも恵まれるという幸せの絶頂が訪れるが直後、大臣の裏切りのせいで愛する人(妻)を攫われる。
  • 妻を奪還するも、その直後共に石化させられる(『小説 ドラゴンクエストⅤ』ではその道中で多くの仲間モンスター達が殉職してしまう)。
  • 石像として2000ゴールド(リメイクでは20000ゴールド)で売り飛ばされ、妻と離れ離れになる。石像の買い取り先で、我が子と同年代の子供のジージョの成長を見せつけられる。ジージョが魔物に誘拐された際、嘆く父親に八つ当たりされる。考えてみれば主人公自身も眼前で年端もいかない子供が誘拐されてしまう現場を石像にされているばかりに何もできず見ているしか出来なかったという彼の心中も察するに余る。石化中も意識があったようで、8年間も生き地獄に等しい苦痛を味わっている(小説版)。救いと言えるのは石像にされてる間の8年間は妻共々肉体的には歳を取らなかったこと、
  • やっと母と再会するも、直後母を無惨に殺される。

※:ただしサンタローズの襲撃を命じた当の太后は後妻であり、前妻の子供であるヘンリーではなく自分の息子の方を王にしたかったので、ヘンリーが誘拐されるように手引きをしたのが太后自身であるため、ラインハットの自作自演による襲撃である。というかパパスが殺され、主人公達が奴隷になってしまうそのヘンリー王子誘拐事件が起こった元凶が太后であり、パパスがグランバニア王であることを考慮すると自国にやってきていた他国の王が殺されるという大事件を引き起こした元凶であり、本来は国際問題待った無しの筈なのだが、幸いにも作中ではグランバニアとラインハットの戦争などは発生していない(同じくその一件の被害者である主人公とヘンリーの絆がおそらく親友間の互いの祖国同士による戦争という悲劇を回避することができたのだろうが、まさしくそれは不幸中の幸いとしか言いようが無いだろう)。


歴代でもこれだけハードラックと踊った主人公は、後先見ても彼ぐらいでプレイヤーからは不幸体質苦労人として見られがちである。しかしそれを乗り越えた先にはハッピーエンドが待っており波乱万丈な人生を歩んだ主人公の1人だろう。

全ての元凶たるミルドラースを打倒したことでもうこれ以上不幸にはなる心配はなくなったことだろう。


なお、彼は公式イケメン設定。教会のシスターを始めとする行く先々の女性から「素敵な人」などと呼ばれており、奴隷時代においても水汲みの奴隷の女性から「ステキなドレイさん」などと呼ばれる。また親友のヘンリー曰く、ヘンリーの妻であるマリアも最初は彼に惚れていたらしい。嫁候補のひとりであるフローラも出会った瞬間彼に「ひと目ぼれ」している。

彼の容姿についてあれな表現をするのはDS版で追加された嫁候補のデボラぐらいであり、「小魚に似ている」とのこと。ただし、実はデボラも妹同様に彼にひと目ぼれをしていたことが後に発覚。また「小魚は(体に良いので)嫌いじゃない」とのことで「小魚に似ている」というのも馬鹿にしていたというよりも自分の好きなものに例えていただけであったりする(余談だが、『ドラゴンクエストⅥ』のデスコッドの「遠い未来」に登場するデボラは『ドラゴンクエストⅥ』の主人公達のことを「まぬけ面」と称した上で全く興味が無いとばかりな言い方をしていることからも『ドラゴンクエストⅤ』の主人公のことは少なからずの好意を持って接していたのだということがわかる)。


『小説 ドラゴンクエストⅤ』『CDシアター ドラゴンクエストⅤ』『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』では"リュカ(リュケイロム・エル・ケル・グランバニア)"という名前が付いており、その名前が使用される事がある。

『ドラゴンクエストⅤ』の場合はシリーズ中でも特に小説版の人気が高いことからゲーム中で実際にその名前を付けるプレイヤーがいる程に定着しており、ドラゴンクエストシリーズでリュカと言えばほとんど彼のことを指す。なお、ミルドラースを討伐し世界を平和に導いた後世では、「慈愛王」として語られている。

また平仮名で"りゅか"と表記して、性別を女性にした主人公のタグも存在する(敢えて肯定的に見るならば長い髪や魔物を仲間にする程の慈愛に満ちた性格、女性が着たとしてもそこまで違和感の無い服装、専用の最強武器が杖等といった要素が女体化を想像しやすいのだろうか)。


彼の性格や才能に関しては幼少期からその片鱗を見せており、本来人に懐かないモンスターに懐かれたり、そして心を持たないはずの殺戮兵器にすら届く慈愛に満ちた人格者。一方で親や仲間の仇といった相手には普段からは考えられない程の激情を見せる。


リメイク版『ドラゴンクエストⅥ』では選択肢次第でデスコッドの村に現れ、前作主人公として夢の共演が実現し、会話が出来る。この時の名前はアベル。

口調は見ず知らずの青年相手と言うこともあり非常に丁寧な敬語であり、ゴールドオーブ騒動のセルフオマージュと言わんばかりに青年の持つオーブを見せて貰おうとお願いしてくる。自らの探してるオーブでは無いと分かると丁寧に返却し、青年の両親について尋ね「元気なのでしたら どうか ご両親を 大切にしてあげてください」と言葉を残してくれる。

このデスコッドには在りし日の父若き日の世話役生涯の友その妻妖精立派に育った家族道化兵士、そして愛する妻がいる事からアベルの夢の世界と思われる。ゴールドオーブを探してる時期と言うこともあって残念ながら母の姿は無いのが悲しい。

ちなみにこの世界、子供たちのバーゲンセールと口にしたくなる3人の嫁の間にできた計6人の子供達が居る事から、3人全員と結婚した一夫多妻の夢を見ているとネタにされがち。あくまでもクリア後のファンサービスゲストなのでその辺を過度にツッコむのは野暮である。


他の作品ではこのような名前設定になっている。

  • リメイク版『ドラゴンクエストⅤ』及び『ドラゴンクエストⅥ』:アベル
  • ドラゴンクエスト モンスターバトルロードシリーズ、ドラゴンクエストタクト:伝説の魔物使い

ゲーム以外の登場編集

ドラゴンクエスト 天空物語編集

本作では作者の意向により「グランバニア国王」としか表記されておらず、本名は設定されていない。このため作中では「お父さん」「坊ちゃん」「アイツ」「キミ」などの二人称で呼ばれる。

またこの作品はリュカとビアンカが石像にされて行方不明になっている間の8年間の出来事を描いているため、最終回を除けば主要人物たちの回想のみの登場となっている。こちらでもゲーム版に準拠してかなりの美形に描かれている。

テンとソラの誕生前の時系列であるチゾットからグランバニアに向かうまでの道中を描いた外伝「メモリーズ」では主人公を務め、ビアンカとのイチャラブを堪能できるためファンは必見。ちなみにミニモンが加わったのはこのエピソード。


小説 ドラゴンクエストⅤ編集

ミルドラース討伐前は「虜囚王」「探究王」と呼ばれ、討伐後は「慈愛王」と讃えられたという。

ちなみにラストシーンでの彼は、やたらツヤツヤしていた妻ビアンカとは対照的にどこかやつれ気味だったらしい。ゆうべはおたのしみでしたね


CDシアター ドラゴンクエストⅤ編集

幼年期は好奇心旺盛、純粋無垢、正義感の強い少年で、スライムに友達になろうと接したりとこの時点で伝説の魔物使いとしての素質はあった。

青年期は普段は穏やかで優しげな好青年となるが、かなりのお人好しで押しに弱い一面もある。


担当声優編集

少年期編集

青年期編集

  • 堀川亮:『CDシアター ドラゴンクエストⅤ』
  • 佐藤健:『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』

関連イラスト編集

お父さん どうして泣くの?ネコさん

奴隷王族コンビ天空の主人公ズ


関連タグ編集

ドラゴンクエストⅤ

魔物使い パパスの剣 ドラゴンのつえ 王者装備

ビアンカ フローラ デボラ グランバニア王子 グランバニア王女 サンチョ ピピン


悲劇の主人公 悲劇のヒーロー


表記ゆれ編集

5主 5主人公 小魚(デボラが付けたあだ名)


ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』での正体(リンク先ネタバレ注意)

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