ドラゴンクエストエクスペリエンス
どらごんくえすとえくすぺりえんす
映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』に登場する『ドラゴンクエストⅤ』をリメイクしたVRゲーム。本作の舞台でもある。
発表と同時に予約しても平日なら半年、土日なら2年も待たされるほどの人気アトラクションである程の人気がノベライズ版にて語られている。
プレイする前には係員がプレイヤーの希望に応じて、主人公の名前や追加キャラ、シナリオスキップなどの各種設定を行う。
プレイ中には現実の記憶を思い出せなくなるという仕様であるため、「フローラを選べ」といった自己暗示はプログラムとしてセットされる。
主人公はこのゲームをプレイすることになるが、旅の果てに待ち受けていたものとは…。
映画の全体的な評価は「特級呪物」「Z級映画」「令和の実写版デビルマン」などなど、散々の一言である。
細かく言えば、後半部分までは尺不足もあり原作とは異なる部分があったり、その割を食って特定のキャラクターが登場しないといったところもあるものの、『ドラゴンクエストⅤ』のストーリーをよく知ってる人にも新鮮な気持ちで視聴できる作品の筈だった。
しかしこの独自の展開 により、 180度印象がひっくり返ってしまった。
ちなみに山崎監督はシネマトゥデイへのインタビュー記事にて「4年間監督のオファーを断り続けていたがプロデューサーに熱心に声をかけられ続けた」と語っている。
一方で同記事で堀井雄二は 「僕自身も思い入れのある作品で、しかも山崎監督が映画化するということで絶対に面白いものになると。もう二つ返事でOKしました」としており、最初から山崎監督作品として話が動いていた事が分かる。
そういう意味では山崎もプロデューサー及び結果ありきの製作委員会方式の被害者であると言えるが、主な批判点となっているオチの部分については 映画のプロットを書いているときに、「今回挑戦した新たな手法がふっと浮かんだ」とし、こちらのインタビュー記事で 劇場版アニメの成否をも左右するような、ラストシーンのあるアイデアを「思いついてしまった」と山崎総監督。そこで初めて「映画にする意味」も見えたといい、「同時に、キャラクターの開発を始めました。で、作るならどういう世界観かと試しているうちに、だんだん情が湧いてきてしまい(笑い)、『これならやれるかもしれない、いや、やりたい』となった」としているため、本人は自信があった模様。
最終的には原作者である堀井雄二氏の「ドラクエユーザーが勇者である事を表現して欲しい(僕は勇者だったんだという台詞で締めて欲しい)」という要望によってドラクエの理念を表現した(と主張する)内容に収まったが、そんな部分に関心を持ってドラクエを遊んでいるゲーマーは居ない為、焼け石に水である。