概要
ドラゴンクエストシリーズに登場する、ドラゴンに変身して攻撃する呪文。『ドラゴンクエストⅢ』で初登場。
この呪文を唱えた者は、自身を巨大な竜の姿に変え、「しゃくねつのほのお」や鋭い爪で攻撃する。
ただし変身中は、たとえ主人公自身であっても行動を指示することはできない。
Pixivのタグとしては、ドラゴンクエスト関連の作品を中心に「擬竜化」と同じ意味で使われる時もある。
作品別の解説
ナンバリングタイトル
- ドラゴンクエストⅢ
同作では「ほのおのブレス」の威力が高い上に、完全耐性でも50%までしか軽減されないと強力。
炎さえ出せばはぐれメタルを瞬殺できる。
ただし、同作では変身した次のターンから攻撃するため行動開始が遅く、はぐれメタル狩りに使用する場合に逃げずにいてくれるかはプレイヤーのリアルラックにかかっている。
ゲームボーイカラー版でははやぶさの剣を装備してドラゴラムを使用すると1ターンに2回炎を吐くという仕様(バグ?)があり、強力な攻撃手段になっている。通称「はやぶさドラゴラム」。
戦闘以外だと、ファミリーコンピュータ版ではドラゴラムを使用した直後に街中で買い物をし、使用者に渡すよう指示すると「(使用者)のどうぐぶくろに入れておきますね」というメッセージが表示されるようになっている。これについて、プレイヤーの中で「せっかく高いMP支払って発動したドラゴラムの見せ場なく終わらされたことに拗ねた使用者が戦闘後も解除せずごねているのでは?」と推測が立ち、4コマの読者投稿ネタにも取り上げられていた(実際は、低容量につきフラグ管理がオミットされまくっていた故であるが)。
また、「パルプンテ」の効果で味方全員に「ドラゴラム」がかかるものが登場した。
当時の4コマ等ではマーニャの代名詞として度々使用され、仔竜であるドランと関わらせたネタもいくつかあった。
現在では下記のドラゴンクエストヒーローズシリーズや『ドラゴンクエストライバルズ』等でもマーニャが使用しており、ドラゴラム=マーニャというイメージが強くなっている。
女の子やドラキー等が習得。魔法のほかにドラゴンの杖を使うとこのドラゴラムの効果が発揮される。
また、スーパーファミコン版の裏技で出現するバグモンスターのきせきのつるぎが使うものは味方を強制竜化させた上に1回だけパーティー側へ炎を吐かせる(以降はきちんと敵に攻撃するものの相手は炎耐性があるため通用しない)というとんでもない効果。
リメイク版では鋭い爪で攻撃もするようになった。
職業システムが復活した『ドラゴンクエストⅥ』では「まものつかい)」(DS版では「まものマスター」)で習得できる。
なお、『ドラゴンクエストⅥ』には職業としての「ドラゴン」もあり、そちらでブレスが普通に修得出来るため出番は少ない。そもそもドラゴラムで変身した状態が余りに貧弱すぎるため、論外である。
また、変身すると指示を受け付けない状態で戦闘に参加するキャラとして”へんしん”の特性を持つアモスがパーティーメンバーにいる。
職業システムにより「まものハンター」と「ドラゴスライム(モンスター職)」で習得できる。リメイク版では「勇者」でも習得。他の補助呪文と同じく、ターン経過で効果が切れるようになった。
余談だが、「変身」の特技(アモスのへんしんと同じ効果)がモンスター職の「プラチナキング」で習得できる。
残念ながら未登場。だが、内部データには存在しており、ドラゴンのグラフィックを用意せねばならないため没になったと考えられる。
キャラ設定を考えると「主人公が覚えてもよかったのにな」と思う人もいるようだ。
海外版およびリメイク版では似たような技として「ドラゴンソウル」があり、これは主人公が習得する。
Ver.7.0で追加された新職業「竜術士」のゾーン技。竜と契約して力を借りる竜術士に伝わる秘奥義とされている。その習得難度は高く、理性を失い暴走したり、最悪命を落とすことさえある。
術者によって竜の姿は異なり、主人公はグレイトドラゴンの色違い。
他のナンバリングとは異なり、土属性に特化している。これは契約を結んだのが大地の竜バウギスだからだと思われる。
変身後もプレイヤーが操作できるのも特徴。使える技はどれも強力だが、呪文や道具は使えず防御もできないなど、やや小回りが利かなくなる。
それ以前からドラゴンキッズが巨大化する「コドラゴラム」という技が登場していた。
竜族が自身を巨大な竜の姿にする技として「竜化の術」なるものも存在する。
ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
ステータスはアップするが特技は「はげしいほのお」と「こごえるふぶき」だけになる。
やや使いづらいが、最大HPが999になるため変身後に「ベホマ」などで全回復させ、壁役になるという戦法もある。
変身後の姿は『ドラゴンクエスト』のりゅうおう(ドラゴン姿)に準拠している。
ドラゴンクエスト モンスターバトルロード
SPカードとして登場。
スキャンするとマーニャが巨大な竜に変身し、ブレスで相手を攻撃する。
ドラゴンクエストヒーローズシリーズ
マーニャの必殺技として登場。
『ドラゴンクエストヒーローズⅡ 双子の王と予言の終わり』ではクレティア女王と戦う際にボスとして立ちはだかるマーニャも、女王と協力し使用してくる。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド
マイ勇者がドラゴンの杖を装備すると必殺技として使用可能。
またマーニャの必殺技としても登場している。
ゲーム以外の作品
小説 ドラゴンクエストⅢ
勇者パーティの魔法使いリザがゾーマとの最終決戦で使用。
彼女がやまたのおろち=ジパングの女王ヒミコの娘であるためこの魔法を使えたことが示唆されている。
小説 ドラゴンクエストⅣ
エスタークとの戦いでマーニャが使用。巨大な褐色の竜だが、その姿でもしっかりウインクしてキメるなどマーニャらしさは変わっていない。
ドラゴンクエスト ダイの大冒険
「火竜変化呪文」と漢字が充てられており、その名の通り使えるブレスは炎のみ。
使う者が途絶えて久しい幻の呪文で勇者アバンが研究の末に習得した。
主人公に「海波斬」をマスターさせる特訓のために使用(メイン画像はその場面をゲーム画面風にしたものである)。
通常の呪文よりも消費が激しく、これを使用した事で魔力が枯渇し、直後に現れたハドラーとの戦いで劣勢に立たされる事になる。
勇者アバンと獄炎の魔王
地底魔城突入編にてガンガディアが以前ヨミカイン魔導図書館から回収した魔導書を用いて発動。
なお、直前には本作が初出となる下位呪文の「ドラ」(竜化呪文。身体の一部を竜のように変化し膂力強化)と「ドゴラム」(火竜化呪文。頭部・内臓器官のみの竜化による炎のブレス使用)を使用している。
また、ドラゴラム自体にも使用者の基礎体力に竜の力が加算されるという設定が追加されていることが判明。このためガンガディアが使用した場合、圧倒的な戦闘力を発揮する。
魔導書は戦いの後、ガンガディアからマトリフに譲渡され、後にアバンに渡ったとされている。
ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
カダルはドラゴンに変身した状態で他の魔法を使用できる。
ポロンは2つの魔法を合体させる合体魔法により「双竜変化ドラゴラム×2」で双頭のドラゴンに、バギクロスと合わせた「嵐竜変化バギグラム」で飛行能力に優れたワイバーンに変身している。
アニメ ドラゴンクエスト(勇者アベル伝説)
ラスボスであるバラモスが使用。
ドラゴンに変身するのではなく、竜の形をしたオーラを相手にぶつけるものとなっている。
ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場
ゲーム版のように「変身すると自我がなくなる」設定はなく、竜形態で喋ったり踊ったりするなど、さまざまな「勇者たちの日常風景」的に使われるネタが描かれた。
変身描写としては光の中から右腕を突き出すように登場したり、徐々に身体が巨大化して最終的に大きな怪物に変わるなど、作者により様々だった。
しあわせのかたち 遊遊ゆうめいRPGⅣ
表記は「ドラゴラむ~!」
ゲーム雑誌『ファミ通』で連載していた非公式なゲームパロディ漫画で(パロディに対して大らかだった時代末期の作品で『遊遊記』『光神話・パルテナの鏡』『桃太郎電鉄』などの複合パロ)、特撮好きの作者桜玉吉によって某冷凍怪獣形態に芸コマ変身してパール角を氷結させるという描写が為された。