曖昧さ回避
概要
名前通り日本神話に登場するヤマタノオロチがモデルだが、容量の問題なのか竜脚類型のボディに首は5本となっている(両肩・腰部分から首が出ている)。
作品別の解説
ドラゴンクエストⅢ
ジパングを統治する女王・ヒミコを殺害してその姿に化け、若い女性を生贄に差し出すよう強要してジパングの住民を苦しめていた。主人公一行と二度も対峙するボスモンスター。ジパングの洞窟の奥で倒すと旅の扉に逃げ込むので、それを追いかけるとすぐさま今度はヒミコの館で再戦となる。しかし、このタイミングで宿屋に泊まることも出来るため、セーブも含めてヒミコに話し掛けずに一度離れた方がいい。
「ほのお」を吐いて主人公一行を苦しめる。完全2回行動となっており、しかもランダムなため、「ほのお」を連発されると全体に70前後というこの時点では非常に厳しいダメージが入る強敵。HPはわずか300と思いきや、毎ターン100自動回復するという凶悪な仕様。そのため、回復に追われているとあっという間に無傷の状態に戻ってしまう。
格闘場に出場したり、あやしいかげとして出現することもある。なお、倒した際に「くさなぎのけん」を落とすがこれは倒した初回にしか入手できない(二回目以降は残した宝箱の中身はお金になる)。ここは有志の凄まじい研究により法則が決まっており、
- 初戦で倒して「くさなぎのけん」を獲得した後捨てると再戦しても二度と手に入らない
- ファミリーコンピュータ版は「あやしいかげ」で選出された場合「くさなぎのけん」が未入手の場合は入手できる、入手しているとお金になる
- スーパーファミコン版は「あやしいかげ」で選出された場合「くさなぎのけん」を確定で落とす。これをベースとした移植作品も同様
- ゲームボーイカラー版は一度「くさなぎのけん」を捨てると隠しダンジョンの氷の洞窟で出現した際に落とす、一度に一つしか持てない。なおゲームボーイカラー版の「あやしいかげ」は「たびびとのふく」しか落とさないので除外
…と判明している。すごいぞヤリコミスト。
小説版
ヒミコを殺したのではなく、内縁の夫の暗殺による心労と難産で力尽きたヒミコ本人を改造した設定。
完全に洗脳されて元の人格は失われ、事情を知らなかった長女のチコにはいけ好かない相手扱いされ、勇者アレルの恋人になった次女のリザに殺され、死後に娘達同士が殺し合った末に最期の瞬間に妹と仲良くしたかった本心を曝け出したチコの遺体をリザが化け物として完膚なきまで焼き払うと、小説ドラゴンクエストでトップクラスの不幸キャラ。
「化け物の子は化け物」と勇者の前から一旦姿を消したリザが物語終了後に勇者の妻となって、Ⅰ主人公やⅡのパーティに血を繋げる事が後書で語られているので、必然的にヒミコも彼らの先祖となる。
リメイク版
自動回復が無くなった分、HP1800と激増。ただし、1~2回行動となったため、かなり楽になっている。「ほのお」という特技の名称が後年のシリーズの仕様に統一され、「もえさかるかえん」に変更された。2戦目はHP2000で完全2回行動とパワーアップしている。しかし、1戦目の傷が癒えていないという設定なのか、10前後のダメージしか出ない「ひのいき」を吐くことがある。
スーパーファミコン版とゲームボーイカラー版だけだが、なんとやまたのおろちに殺されたはずのヒミコが、しんりゅうの願い事で行けるようになる第五のすごろく場で生きている。第五のすごろく場はジパングの井戸の中に出来るのだが、どういう経緯でここにいるかは全く不明。本人はおろちの腹の中だと思い込んでいる。
ゲームボーイカラー版では隠しダンジョンで雑魚モンスターとして出現。1戦目仕様のものも2戦目仕様のものも登場し、それぞれ別々のメダルを落とす。
HD-2Dリメイクでは出番は特に変わらないが、1戦目の後すぐに2戦目のエリアへワープできるようになっており移動の手間が短縮されている。
また、2戦目の前後にはセリフが追加されている。
戦闘においてはそこまで露骨な脅威となるほど強くはないが、技としてやけつく息が追加されたほか、HPが減ってくるとはげしいほのおを使うようになる。
船入手直後に行くとまず痛い目を見るが、さいごのかぎを手に入れてから戦えば苦労しないだろう。
ドラゴンクエストⅩ
モンスターバトルロードのAランクアップ試験の2回戦で、ジパングからの刺客として登場するのが初出。ただし、これは一度きりなので覚えている人は皆無だろう。多くの人は週1回戦うであろう試練の門のボスとして認識していると思われる。おにこんぼうとタッグを組んで、即死級の攻撃を仕掛けて来る。今でこそレベルの上限解放などで楽にはなったが、実装当時はかなりの強敵だった。
ブレイクブレスで耐性を下げ、かがやくいきやジゴデインのダメージを高めることが可能。また、連続かみつきで6連続攻撃を叩き込んで来る。しかも極め付けは誰かが死んだ時にテンションが上昇するドラゴンビートという特性を所持しているため、一人でも倒れるとテンションが上がった攻撃を次に叩き込まれ、全滅を誘発するようになっている。
ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
やまたのおろちが代表で参戦することが多いが、『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D』でキングヒドラが、『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3』でグランドラゴーンが参戦。いずれの作品でも高ランクのドラゴン系モンスターとして扱われている。
高位のドラゴン系モンスターとして登場。『テリーのワンダーランド』では旅の扉の主としても登場する。アンドレアル、またはグレイトドラゴンとメドーサボールとの配合で作成可能。
また、牧舎の奥の部屋に「魔物大臣」なる個体が登場。旅の扉に生息するモンスターについて教えてくれる。
『テリーのワンダーランド』の対戦ではモンスターレート470の割に優秀な耐性から、Vジャンプルールでの使用に値する。
ドラゴン系のSSランクで、3枠の巨大モンスターとして登場。
タイラントワーム×ウイングタイガー×ブオーン×レティスの配合で作ることができる。素材は各地の「ぬし」だが、素材として結構要求されるので、配合を極めるなら何かと作る機会が多い。
肝心のステータスは、3枠らしくHPは非常に高い。だがそれ以外はいずれも中途半端で、行動回数も1~3回とムラがある。この傾向は後の作品でも受け継がれている。
なぜか組み合わせが変わり、トライワインダー×トライワインダー×セルゲイナス×セルゲイナスになった。
トライワインダーは野生で出るのだがスカウトは非常に難しく、セルゲイナスは配合で作らなければならない。いざ作れても戦力としては微妙。
相変わらず配合ツリーの上位を目指す上では必要なので、頑張って作ろう。
組み合わせとだいたいの特徴はそのままにSランクに降格。
魔物を100種以上集めると解放される「さいはての扉」のボスである。ボスは倒せば何回でも仲間にできるため、わざわざ配合する必要がない。
空いたSSランクにはキングヒドラが収まったが、コイツは入手が鬼レベルで難しいわたぼうかワルぼうを入手していなければそもそも作れない。
ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章
漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』ではカタカナの「ヤマタノオロチ」表記で登場。
100年前に勇者アレル一行に倒されたやまたのおろちと同一の個体という設定で、異魔神の魔王軍とは異なる勢力であるジパングのモンスターから神として崇められている。
仮死状態のまま封印されていたが鬼面道士オモカネの策略で封印の要であるオリハルコンで出来た聖なる龍の像を外されて復活、さらに像を取り込む事でパワーアップした。その反面、長すぎた仮死状態で知能が退化したのか、狡猾な策略を弄したゲーム本編での面影は無くただの怪獣と化している。
一度はアルス達に倒されるがオリハルコンのエネルギーで再生。翼を生やして空を飛び炎を吐きながら暴れ回る。
オモカネ達すら焼き払う程に暴走し、最終的には全身から大小さまざまな龍の頭を生やした異形の怪物に変貌。
最期は鉱物に命を与える「タイターンの針」で体内のオリハルコンを本物の龍に変えられて再生能力を失いドロドロに融解した。
炎を吐く時に背ビレが発光、ドラゴラム×2で双頭のドラゴンとなったポロンと肉弾戦を繰り広げ、コミックスのカバー裏には解剖図が載っているなど、往年の特撮怪獣を思わせるネタが随所に仕込まれている。
小ネタ
こいつが出現するマップ「ジパング」のモデルはもちろん日本であり、北海道から九州までの日本列島が地形のモデル(街があるのは本州あたり)。
女王が卑弥呼をモデルにしていたり、男性NPCが角子を結っている辺り、時代的には弥生時代の時代背景が投影されているようにも見えるが、宣教師が訪れていたり、タンスが家具であったり、鳥居が建造されていたりとなかなかごった煮状態な事になっている。でも侍や忍者はいない。
なお、マイラの村にいる刀鍛冶の生まれはこの国である。
『ドラゴンクエストウォーク』ではイベントシナリオ「ジパング外伝」にて再びピックアップ。
かつて剣士と共に悪しき魔物と戦った守護獣「てんどうしし」を封じた鏡の伝承が語られていたり(やまたのおろちはこの伝承を隠蔽していたが)、フジの山という霊峰が存在する事も明かされた。
さらに装備アイテムとして「くさなぎ」シリーズと「ジパングの巫女」シリーズが限定ガチャに追加された事で和風ファンタジーには欠かせない「侍」と「巫女」の要素が補完された。