もしかして→キングギドラ
概要
『ドラゴンクエストⅢ』にて初登場。
5つの頭を持つ多頭竜で、色違いにやまたのおろち、ヒドラ、グランドラゴーンなどがいる。
ゾーマの城で最初に戦うボスであり、主人公にとっては父である勇者オルテガの仇ともなる相手。
父親の仇となる中ボスはバルザックやゲマも有名だが、物語開始前にすでに故人となっていたエドガン、息子を人質に取られて抵抗できずなぶり殺しにされたパパスに対し、オルテガはそれなりに善戦していた模様(こちらもイベント戦闘が挿入される)。
だが力及ばず敗北し、目もやられたようで、駆けつけたのがまさに我が子であることに気づけないまま後を託して死亡した。
この「オルテガを倒した」という点はキングヒドラにとっての大きなセールスポイントとなっているのか、後発ナンバリングやモンスターズ等に登場する際はそのことに言及されることが多い。
戦闘では常に2回行動で「ほのお(かえんのいき)」を吐き、メラ系・ギラ系・イオ系に完全耐性、ヒャド系にも耐性を持つが、勇者が得意とするバギ系・デイン系には弱く「ラリホー」も効く。
HD-2Dリメイクでも出番は特に変わらないが、キングヒドラとオルテガが戦う前に雑魚敵との戦闘が挿入され、彼らに時間を稼がれてオルテガが一人で戦わざるを得なくなった、といったような背景になっている。この戦闘でキングヒドラ側もかなり消耗したようで、オルテガへの決定打がダウンしながらも力を振り絞って放ったようなブレスに変更されている。
またキングヒドラが撤退、出現する時に魔法陣のようなものが追加されている。
戦闘するタイミングは特に原作と変わらないものの、3回行動と毎ターン120~130の自動回復、更に技としてあまいいきとおたけび、さらにHPが減ると呪文封じ兼バフ&デバフ消去の黒い霧が追加されて大幅に強化された。
既存の火炎ブレスも激しい炎に強化されまあまあ強いが、それ以上に妨害の頻度がかなり高いため動きを止められて通常攻撃でぶん殴られると中々にキツい。
人によってはこのキングヒドラ戦で20分近い死闘を繰り広げることになりかねないので、ラスボスのゾーマも見据えてパーティのアイテムと技は充実させておこう。
ただしHD-2D版のこの3連戦は一度倒したら復活することはないため、入り口から最奥のショートカットも開放されているので逐一回復に戻るのも手である。
ファミリーコンピュータ版では理論上はオルテガがキングヒドラに勝利することもありうる、とされていた。
…だが無情なことに、実際にはファミコンのあらゆる乱数テーブルを駆使してもオルテガが勝てる乱数は存在しない。これは解析等ですでに検証されている。
なお、その場合は「勝つには勝ったが最後の力を使い果たしたらしい」というセリフに変化し、相打ちという形となってしまう(これは没データとして実際に確認されている)。
没セリフが存在することから、開発中はオルテガが勝つ可能性を想定していたのかもしれない。
なお何故勝てないのかというと自動回復100のせいでダメージが追いつかないため。
しかしその場合でもゾーマ戦前の三連戦にはちゃんと出現する。二体目だろうか?
また、主人公のレベルが高いと闘技場にも登場することも。自動回復100のおかげでかなり強いが、ダメージの低いほのおを吐きまくると押し負けることも。
リメイク版では隠しダンジョンに一般のモンスターとして登場。他のモンスターと現れることもあり、逃げることも可能。
HD-2D版では3体同時出現することもある上に、ボスフラグがなくなっているためかHP減少時の特殊行動だった黒い霧をHPに関係なく使用してくるようになっている。当然、高いHP・攻撃力や三回行動は据え置き。
難易度を「いばらの道だぜ」にしていた場合に三体同時に遭遇した場合、しんりゅうを安定して倒せる高レベルでも全滅しかねない。
経験値がはぐれメタルの倍あるため、稼ぎとして挙げられるモンスターでもあるが、その場合は難易度を最低に落として全滅しないようにすることが前提となっている。
小説版『ドラゴンクエストⅢ』では「ゾーマ八魔将」と呼ばれる大幹部。しかし既にオルテガによって倒されているため登場しない。
その代わり、チコという名前のオリジナルの女性幹部がこのキングヒドラを彷彿とさせる形態に変身し、オルテガを殺したのも彼女ということになっている。
悲しいことにソーシャルゲーム『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』では「実は大魔王の手下ではなく、ただのペット」という可能性が示唆されている。
ちなみに『Ⅲ』のドラマCD版ではゾーマではなくバラモスの下僕という設定になっている。
外伝作品での登場
ドラゴンクエストモンスターズシリーズにも登場し、さらにリメイク版以降グランドラゴーンなどの上位種が登場している。
ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D
やまたのおろちと共演。
ドラゴン系のSSランクとしてコイツの上位種的なポジションになり、魔壺インへーラーとおろちの配合で作れる。しかしインへーラーの作成難易度がやたらと高いため入手は容易ではない。
その分能力・耐性・特性はどれを取ってもおろちをはるかに凌駕し、高い攻撃力にメラ系のコツ+炎ブレスブレイクが乗るれんごく斬りは強烈。しかも通常攻撃の1.2倍となるため、コツ(1.15倍)+ブレイク(耐性が激減以下なら2段階下げて1.5倍ダメージ)=1.85倍という凄まじい威力を生むみ、3枠モンスターのダメージ補正と「れんぞく」4回で「単発はそこまででもないが、トータルでは一発殴るより大ダメージ」となる。
入手難易度以外の唯一の欠点は行動回数が1~2回と安定しないこと。しかしこれを逆手に取り、「アンカーナックル」で殴る作戦も見られた。
アンカーナックルは確実に後攻になる上、元が2回行動だろうがなかろうがこの技1回で手番が終わってしまう。その代わりダメージが1.3倍かつ必中なので、手数の少ないコイツは2回行動の可能性よりアンカを撃つ方が強かったりしたのだ(ただしこの技は無属性で、どんな相手にも効くがコツやブレイクが乗らないのが欠点)。
ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵
ステータスがやや下がったが、インへーラーの代わりにグリフィンクスで作れるようになった他、ふしぎなカギを作ってクリア報酬にする形でも入手できるようになった。
関連タグ
ドラゴンクエスト DQモンスター・ドラゴン系 勇者オルテガ 仇
サザンドラ…コンセプトが同じ、青紫の多頭ドラゴン