グランドラゴーン
ぐらんどらごーん
ゲームボーイカラー版『ドラゴンクエストⅢ』で追加された隠しボス。
グラン「ドラゴーン」というちょっぴりユニークな響きと全身金ピカな巨大ドラゴンという圧倒的存在感を漂わせるボス。元々本作の隠しボスはしんりゅうがいたが、隠しボスが全てドラゴン系なのはこの作品だけ。
金ピカなビジュアルのおかげか、ヒドラ、やまたのおろち、キングヒドラといったこの系統の最上位系統に属する。というかヒドラ以外はいずれもボス枠であった。
「かつてある冒険者が戦いを挑んだ伝説のドラゴン」という逸話を持つが、その冒険者が何者で、何故戦いを挑んだのかは謎に包まれている。メダルでももらいに行ったのか?
しんりゅうを倒し、後述の条件を満たしてようやく戦えるようになるだけあってかなりの強敵で、1~2回行動でHPは1万(ちなみにしんりゅうは7300)。
「イオナズン」「はげしいほのお/しゃくねつ」「かみくだく」「のしかかり」といった攻撃の他、「みつめる」「いてつくはどう」を使う。
この「みつめる」は後の「あやしいひとみ」に相当し、こちら一人を確実に眠らせる技。頭が5つもあるのだが、それでも対象が一人のままなのはありがたい。
おまけボスだけにしんりゅうに匹敵する強さだが、ドラゴン系のためドラゴンキラーが有効。
25ターン内に撃破すれば本作最強の武器である“ルビスの剣”を、2回目以降はこいつのメダルをくれる。
このルビスの剣は160という圧倒的な攻撃力に加えて、使うとMP0で「ギガデイン」が撃てる優れもの。
『ドラゴンクエストⅢ』という作品はおうじゃの剣の「バギクロス」、らいじんの剣の「ベギラゴン」など、道具として使う事で誰でもMPを使わずに上級呪文を使えてしまう優秀なアイテムがちらほらあったものの、ルビスの剣の「ギガデイン」はそれらをも凌駕する(これを反省したのか、次作『ドラゴンクエストⅣ』以降、呪文が発動する武器は初級か中級までに調整された)。
ちなみにルビスの剣をもらうまでは再戦してくれるため、入手不可能という事はない。そして25ターン以内に倒すにはかなり鍛えなければならないので、じっくり精鋭チームを育成しよう。
…もっとも後述の理由から、グランドラゴーンに挑戦する頃にはチームの強さは既にグランドラゴーンを凌駕していることがほとんどだが…。
倒した後
一度倒した後に再び話しかけると「金のモンスターメダルを全て集められるか?」と挑発してくるが、これに奮起して金メダルを全部集めても「………と思ったら全部集めておるではないか!これ程のコレクターがいるとは思わなかったぞ。残念だがもはやなんの褒美も用意できぬ。眠くなってしまったわい」とグースカ眠りこけて再戦してくれなくなる。
ただ、ルビスの剣をもらえるくらい鍛えたら、後は全員のレベル・ステータスをカンストさせるために種や木の実(いわゆるドーピングアイテム)をかき集めるか、闇ゾーマ(闇の衣を纏った状態のゾーマ)を倒す・しんりゅうの最短撃破等のボスをサンドバッグにするやり込みしか残らない。
MPを気にせず最強の呪文を使い放題…というのは確かにぶっ壊れではあるが、攻略に役立つというよりは「隅々までやり尽くした勲章」と言うべきなのかもしれない。
…しかし、グランドラゴーンに挑むことで本当に大変なのは戦闘ではない。
こいつのいる「氷の洞窟」はしんりゅうへの願い事の一番下にある謎の空欄を選ぶことで開通する。
※しんりゅうへの願い事は初回が35、2回目25、それ以降は15ターン以内に倒す事で可能
これだけでも結構な難関だが、「遭遇できるほぼ全種族モンスターメダルを銅・銀揃えないと先へ進めない」という氷の洞窟の仕様が追い討ちする。
モンスターメダルは普通のドロップアイテムを落とさない時に銅のメダルは1/8(2枚目以降は1/16)、銀のメダルは銅のメダルを1枚以上所持してる時に1/32の確率で入手できる。当たり前だが普通にプレイしているだけではまず揃わず、一部のモンスターは出現場所が狭いためスルーしてしまいがち。
一応救済措置もないわけではなく、銅メダル2つで銀メダル1つと交換したり、通信で他のプレイヤーからもらったりといったことも可能。
また氷の洞窟のフラグは「一度でも入手したかどうか」で判断されている上に、モンスターメダルは専用のセーブデータによってカートリッジ内で共有されている。つまりカートリッジが同じなら、別の冒険の書でもメダルの収集具合は反映されるのだ。
そのため、グランドラゴーンまで辿り着けるまでメダルを集めたら、別のデータを最初から初めてもメダルを集め直す必要はない。そして交換で銅メダルがなくなっても、先述のフラグ管理のおかげで問題なく先に進むことができる。
とはいえしんりゅうがくれるメダルをコンプするのも結構な骨で、通信によるメダル交換もそもそも相手がいなければ何も始まらない。その上お目当てのメダルを持ってるかは別問題な訳で……。
そんなわけで断念したプレイヤーも数知れず。
モンスターズでは
『バトルロードMOBILE』(やまたのおろち系統3体の合体モンスター)、『モンパレ』などに登場していたが、携帯機で初登場したのは『ジョーカー3プロフェッショナル』。この際はVジャンプブックスに大々的に掲載された。
ちなみに「ジョーカー3プロ」は3DSにおけるモンスターズ最後の作品であり、GBC版『Ⅲ』から数えて実に17年。携帯機はカラー→アドバンス→DS無印・Lite・i→3DSと3世代も交代していた。
そんなこいつを尻目にしんりゅう&やまたのおろちは系統代表で『テリーのワンダーランド』から出ていた他、『モンスターバトルロード』及び『テリーのワンダーランド3D』でキングヒドラが登場。